魔法戦記リリカルなのはIS 高町なのはのIS学園見聞録 作:ピロッチ
いよいよなのはの暴走のギアが上がります。
それでは通算第93話、参ります。
日本政府から蘭国ハーグのICC本部と
仏国リヨンのICPO本部を破壊する様にとの指令を受け、
早速現地に飛んだなのは。だが、迎撃に来る筈の帝国華撃団…
じゃなくて
居たのは巴里華撃団…と見せかけて仏国国家憲兵隊の対テロ特殊部隊、
当然だが、全く会話は噛み合わない。こうなったらやる事は一つ!
「とうとうこの時が来たか…暴走核弾頭め!」
「絶対に許さない…本部は壊すわ(第11話参照)、
ICPOの部隊を滅茶苦茶に痛め付けるわ(第17話参照)、
妖怪ハサミ兎退治の出番を持って行った挙げ句、
勝手に止めを刺して鍋にして食べさせるわ(第43~45話参照)…」
「あまつさえ私達におかしなチーム名まで付けて…(第45話参照)
今までの恨み、今日こそ晴らす!」
やる気満々のGIGN-FI5。しかし、なのはは余裕を見せる。
「私に恐怖しないとは…何と言う弱さ加減、これはもう勝負が見えたの!!」
「おろかなの。おまいらはしをせんたくしたの。」
ヤマトの煽りと同時に某8代将軍の大立ち回り時のテーマ曲が辺りに響き渡る。
「な、何なのこのBGMは…」
「何でも良いから行くわよ!!全機ランダム機動で散開、絶対に直線機動は厳禁よ!
下手な機動をすると即遠隔アームに捕まってバラバラにされるわ!」
「「「「Oui!」」」」
隊長にして仏国代表操縦者、コールサイン黒猫0こと
アンジェラ・バルザックの号令でFI5は一斉に散開。
対するなのはは敢えて第2形態「まほろば」で迎撃。
第3形態「大魔王ナノリオン」は見せるに値しないとでも言うのか。
「弾幕でじわじわ削るわよ!!」
まず黒猫0、2、4が同時に仕掛ける。
以前ICPOーICDが初手で接近戦を仕掛けた結果、
遠隔部分展開で掴まれて鈍器にされ、あっという間に総崩れにされた事の反省から、
最初は遠距離攻撃で様子見をする構えだ。
「多少は学んでいるみたいなの!…しかしッ!!」
射撃戦を挑むと言う事はなのはの得意なフィールドに自ら踏み込むと言う事。
それが意味する物は…
「それで対策してるつもりなら、舐められた物なの!!」
即座に
「どーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!」
15基60挺の対空機銃が一斉にビームを発射。
直後、ビームは空間に飲み込まれる様に消失。次の瞬間…
「「「「「グワワワーーーーーッ!!」」」」」
何と何もない空間から消えた筈のビームが襲来。
FI5の5機全機に10方向以上からビームが直撃した。
かつてMこと織斑マドカを一撃でKOした転移魔法を用いたワープ砲撃だ。
「他愛なしッ!!!」
最早国家代表レベルの操縦者が準第三世代機に乗ってきた位では
足止めすらできないと言う事か。
ズタボロになった機体が黒煙を上げて周囲に墜落した。
「こ、こんな…バカな…」「つ、強すぎる…」
しかし、今夜のなのはは以前より遙かに機嫌が悪かった。
無理もない。お目当ての相手が居なかったのだから。
当然、こうなったなのははこんな物では済まさない。
「ナーニ終わった気になってるのかなぁ?」
「ふぃにっしゅゆーなの、ふぇいたりてぃのじかんなの。」
「ヒィ!」
言うなり、近くに落ちた
「ぶ!!!」
蹴った。渾身の力で顔にトーキックをぶちかました。
ロべリアは超スピードで吹っ飛ばされ、本部ビルの東にある
テット・ドール湖内の島スーヴニールに墜落した。
しかしワンオフ・アビリティ活殺自在の効果で死ぬ所か傷一つ負う事は無い。
「まだ終わりじゃねーのっ!!」「もういっちょう!!」
しかし、なのはの怒りは治まらない。追加アームでロべリアを掴むと、
近郊のリヨン現代美術館に放り投げた。
「ぐべし!!」
ロべリアは美術館の壁を突き破って頭から墜落。床に上半身がめり込んだ。
勿論それでも無傷な事に変わりは無い。そして、なのはの暴虐も止まらない。
今度は
「おら、おら、おるるぁ!!」「ちょ、ま…ぶわっ!!!」
それも一度ではなく連続で只管踏みまくる。花火はそのまま地面にめり込んだ。
なのははそれで気が済んだのか、花火から離れる。今度の獲物は
「さあプリン脳、覚悟は良い?!!」
「おまいなんか、きょうかいのじゅうじかにくしざしにしてやるの!!」
「キャァァァァァァァァァ!!!止めてぇぇぇぇぇー!!死にたくなーい!!」
「神に祈りやがるの!!」
なのはは問答無用でエリカを放り投げた。
おお哀れ、エリカはリヨン名物ノートルダム大聖堂の十字架に串刺し…にはならなかった。
「あああああああああああ…ぶべら!」
若干軌道がずれ、十字架に衝突したが横棒に刺さる事無く屋根に墜落した。
日頃からの祈りが通じたのだろう。
「ちっ、運の良い奴なの!!」
当然、更に不機嫌になるなのは。そのとばっちりは
「さあ、水切りの時間なの…!!! 何回跳ねられるかな?」
「いしなの!!おまいはいしになるの!!」
「ヒィ、や、止めろぉぉぉぉっ!!」
「黙って投げられるの!!そしたら止めてやるの!!」
「そ、それは止めるとは言わ…」
なのははグリシーヌをぶん投げた。
「イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ…オ゛フッ!!」
グリシーヌは石の様に跳ね、ICPO本部ビルの直近を流れるローヌ川にかかる
ウィンストン・チャーチル橋の橋脚に頭から激突。首から上が橋脚に突き刺さった。
残るは隊長の黒猫0ことアンジェラ・バルザックだ。
「さて国家代表、トリはお前なの。」
「だ、だから私はアンジェラ・バルザックよ…名前位おぼ…」
「却下!!!お前に名前を覚えられる資格はないの!!!」
「ナンデ?!」
「悪魔を名乗る資格がないなんて吐かしやがったからなの!!」
「そ、そんな…止めて、何をする気なの?!」
「何をするって…こうするの!!」
追加アームでアンジェラの足首を掴むとICPO本部ビルにワープし、
ビルに向かって全力で振り抜いた。
「ごぱぁ!!!」
アンジェラを本部ビルに叩き付けると、何と本部ビルの壁が砕け散った。
なのはは活殺自在のもう一つの効果により物体の強度を無視できるので、
人間を建物に叩き付け、人体を傷つけずに建物だけを破壊する事が出来るのだ。
「今からこのビルを解体するの!!お前がハンマーになりやがるのぉぉ!!」
「ゲェ!!」
「うおおおおおおおおおおおおお!!ぶっ壊れやがるのぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
砲撃で上階を射ち抜き、追加アームで周囲の壁やら柱を殴りまくりながら、
アンジェラを振り回すなのは。
当然、中のICPO職員はなのはの攻撃に巻き込まれ木っ端微塵に。
「「「「「ギィエエエエエエエエエエエエエエ!!!」」」」」
かくして、ICPO本部は職員の断末魔と轟音を上げて
ものの数秒で穴だらけとなり、直後、あっけなく崩れ去った。
「あ、あああああああああ…」
「さあ見るの!お前等が守ろうとした物は消え去り、無に返ったの!!」
「ど、どうして…惨い…どうして非戦闘員の職員まで…」
「この私に、ひいては篠ノ之束には未来永劫敵わないと
フランス中に分からせてやるの!!
これでも認めない奴は端から順番に同じ目に遭わす!!」
「そ、そんな…」
「そしてぇぇぇぇぇっ!!!」
ヤマトの声に併せて追加アームでアンジェラを掴む。
「とりあえずおまいはぱりおくりなの!!」
「ヒィィ!!」
「とべうりゃー!!」
「アイエエエエエエエエエエエエエエーッ!!!!!」
なのははアンジェラを放り投げ、瞬間物質移相器でパリ上空に転送。
直後、自身もパリにワープする。
「さあパリの人間共、よーく見届けるの!!」
「これでえっふぇるとうはおしまいなの!!」
直後、凄まじい轟音を立ててアンジェラが新エッフェル塔に直撃。
「グェッ!!!」
直撃の衝撃で新エッフェル塔が根元から折れ、
ゆっくりと北西に掛けられたイエナ橋に向かって倒れる。
活殺自在の効果で物理破壊への耐性を消し去った事で、
人間一人を超音速で衝突させただけで破壊可能な状態になっていたのだ。
程なく根元の鋼材が折れ曲がる音を立てながら新エッフェル塔は完全に倒壊。
塔が衝突したイエナ橋も衝撃で橋脚が砕け、轟音と水柱を残してセーヌ川に消えてしまった。
「ふう…手間を掛けさせやがってなの。さて…」
なのはは新エッフェル塔の倒壊を見届けると、ワープでパリから姿を消す。
目指すは北北東にあるオランダの都市、ハーグ。
自分達と今上天皇への逮捕状を発給したICCに対し、
悪魔の鉄槌を食らわせに行くのだ。
なのはが完全に狂ってしまいました。助けてください。
次回「第42話 秋の夜長の大暴走 その3」
もう逃げ場なんて無い。逃げる方法は死あるのみ。