自由なチート暇人   作:sakuya-syu

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原作が始まる・・・


第18話

―放課後―

 昼休みと同じように拉致られた鷲は、三人娘と玄関でリアを待っていた。数分後にリアが来て、そのまま帰路についた。

 そして、習い事がある三人は近道をしようと公園に入る。

「こっちが近道なのよ」

「ちょっと気味悪いね」

「いいから行くわよ」

 五人は獣道に入っていった。

《だれ、か・・・》

「っ」

 少し歩くと、Aがキョロキョロとあたりを見渡す。

「どうかした、なのはちゃん」

「えっと、今声が聞こえたような」

「声?」

「んー」

「・・・そんなの聞こえないわよ」

 リアとお嬢様とお転婆が耳を澄ますが、何も聞こえなかった。

「気のせい―《たすけて》―やっぱり聞こえる!」

 そう言うとAは獣道に入っていった。

「ちょっと、待ちなさいよ!」

「なのはちゃん!」

「危ないよ!」

 他三人も追いかける。

「・・・・・・(魔力反応・・・)《ラピス》」

《はい!何ですか!》

 鷲がラピスに念話で話しかけると大声で、嬉しそうに返事をしてきた。

《・・・うるさい》

《うう、仕方ないじゃないですか、久々の出番なんですよ?》

 鷲の威圧的な一言に言い訳を言うラピス。

《そんなことはどうでもいい》

《どうでもって》

《他の奴に俺の魔力を気づかれる可能性は?》

《うう、Yes、あります》

《なら、俺の魔力を最低限まで抑えろ、念話が聞こえるくらいでいい》

《わかりましたぁ》

《・・・はあ、今度、メンテやってやる》

《ホントですか!?》

《ああ、だからそれまで我慢しろ》

《わかりました!楽しみにしてますね、主様♪》

《はいはい、とりあえずは今までどうり話すなよ》

《はい》

 そして、鷲は四人の後を追う。

 

 

 四人がいる場所に行くと、その中心には小動物がいた。

「あ、シュウ君」

「遅いわよ、何してたのよ」

「歩いてきただけだ。で、その小動物は?」

「えっと、怪我をして倒れてたの」

 そう言ってAは怪我をした小動物を鷲に見せる。

「イタチ?」

「フェレットだと思うよ」

「フェレット、ねえ」

 お嬢様の言葉に疑問を持ちながら、イタチを見る。

「とにかく、病院に連れて行きましょ」

「そうだね、ここから一番近い動物病院は・・・」

「あ、私、知ってるよ」

「本当ですか?」

「うん、こっちだよ」

 そして、リアを先頭に五人はイタチを連れて、動物病院に向かった。

 

 

「治療は終わったわ。怪我も命に関わるほどでもないし、すぐに良くなると思うわ」

「そうですか」

「よかったあ」

「うん」

 イタチを動物病院に運んだあと、さっそく治療をしてもらった。命に別状はないので、皆がホッとした。

「・・・・・・」

 鷲がイタチを見ていると、どうやら目を覚ましたようだ。あたりを見渡すとAのところで視線を止めた。

「あ、なのはちゃんを見てる」

「手出してみなさいよ」

「ええっ、大丈夫かなぁ」

 Aは恐る恐る指をイタチに近づける。

 

―ペロ

 

 すると、イタチはAの指を舐めて、また気を失ってしまった。

「あ、舐めたよ」

「でも、また寝ちゃったわね」

「多分、疲れてるんだよ」

「そうね、ところであなたたち、時間大丈夫?」

 獣医が時計を見て五人に聞く。

「あ、いけない、塾の時間!」

「急がなきゃ!」

「でもこの子、どうしよう」

「うーん」

「とりあえず、今日はうちで預かるわ。明日、どうするか決めましょう」

 どうやら、今日は獣医が預かってくれるらしい。

「「「「ありがとうございます」」」」

 お礼を言って、彼らは病院を出た。

 

 

―夜―

 夕食後の鷲たちはリビングでお茶を飲みながらテレビを見ていた。

「あのフェレット大丈夫かなー」

「フェレット?」

「うん、今日の学校帰りに怪我をしてるフェレットを見つけたの」

「そうなんだ」

「まあ、正確にはイタチの姿をした人間だけどな」

「そうなの?」

「えっ、そうだったの!?」

「リア、修行のメニュー追加な」

「ええっ、どうして!?」

「・・・・・・」

「えっと、そんな冷たい目で見るのはやめて?」

「まあ、これから物語が始まるってことだな」

「どうして?」

「えっ、そうなの?」

 可愛らしく首をかしげる二人。

「まず、俺らがいるこの世界はなんの世界だ?」

「物語の世界」

「正解、ユーに1ポイント。次に俺らが子供の姿になっている理由は?」

「えっと、キーパーソンと行動するためだよね」

「正解、リアに1ポイント。じゃあそのキーパーソンは誰だ?」

「えっと・・・」

「あの子達?」

「正解、ユーに1ポイント」

「あの子達ってなのはちゃんたちのこと?でも、なんで物語の始まりってわかるの?」

「リア、お前は頭いいんだから、もう少し頭を使え」

「だ、だってぇ」

「日常にその魔法使いのイタチが現れたから?」

「正解、ユーにさらに1ポイント。そして、キーパーソンってのはおそらく、あの一般人のことだな」

「だから、なのはだけに声が聞こえた?」

「さすがユーだな。ご褒美だ」

 そう言って、鷲は冷蔵庫からケーキを取り出した。

「いいの?」

「ああ、勝者へのご褒美だ、味は保証する」

 鷲はケーキをユーの前に置く。見た目は普通のイチゴのショートケーキだった。

「え、それシュウ君の手作り?」

「ああ、ただのケーキじゃないぞ?カロリーを極限まで抑えたヘルシーケーキだ」

「ず、ずるいよ、ユーちゃんだけ!」

「そんな敗者にはこちら」

 鷲が取り出したのはお猪口ぐらいの小さいコップに入ったお茶だ。それをリアに差し出す。

「これは?」

「見ての通りお茶だ」

「・・・・・・」

 リアは恐る恐るそのお茶を一口飲んだ。

「ンッ、ケホッケホッ」

 瞬間、リアはむせた。

「な、なにこれ、すごくにがーい」

「ただのセンブリ茶」

「それ、すごく苦いお茶だよぉ」

 涙目になって鷲を見るリア。

「ハッハッハッ、ちゃんと飲めよ」

「ううー」

「鷲」

「なんだ?」

「敗者のリアにも景品があるのは不公平」

「すごい苦いんだぞ、あれ」

「・・・・・・」

 不満顔で鷲を見るユー。

「・・・何がいいんだ?」

「撫でて」

「あいよ」

 鷲はユーの頭を撫でる。ユーは気持ちよさそうに目を細める。それを見てると、うん、和む。リアは今だにお茶を飲めないでいた。

「・・・・・・悪いな、これまでだ」

「・・・仕方ない」

 魔力反応だ。しかも、動物病院の方角。

「ちょっと行ってくるわ。リア、無理して飲まなくていいからな」

 そう言うと、鷲は外へと出た。

 

 




こんな感じかなぁ?
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