自由なチート暇人   作:sakuya-syu

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原作が全くわからないというのもなんなので、アニメを見てます。


第36話

 バニングス邸を出ると外は既に夕方になっていた。

『あの子はちゃんとやっていけるかな』

 道を歩いていると真紅は先程の子犬を気にかけていた。

「大丈夫だろ」

『・・・そうか、シュウがそう言うならそうなんだろうな』

「・・・・・・」

『・・・・・・』

 少し話すと沈黙してしまう二人。

『!シュウ』

「ああ、ジュエルシードだな」

 二人はジュエルシードの反応がある方へ向かった。

 

 

「グオオオオ」

 そこには木の化物がいた。そして、宙にいる猫町と地面で立っているパツキンが二人掛りで攻撃している。

「ディバインバスター!」

「貫け、轟雷!」

 桃色と黄色の砲撃が化物に放たれる。しかし、それはバリアーによって防がれている。

 やがて二色の砲撃はバリアーを破壊して化物に当たる。

「グオオオオオ!」

 光に包まれた木の化物からジュエルシードが出てきた。

<シーリングモード、セットアップ>

<シーリングフォーム、セットアップ>

「ジュエルシード、シリアル7!」

「・・・封印!」

 猫町とパツキンが同時に封印魔法をかける。

 封印されたジュエルシードは光を纏ったまま宙に浮いている。パツキンも空に飛んだ。

「ジュエルシードには、衝撃を与えたらいけないみたいだ」

「うん、夕べみたいなことになったら私のレイジングハートも、フェイトちゃんのバルディッシュも可愛そうだもんね」

「だけど、譲れないから」

<ディバイスフォーム>

「わたしはフェイトちゃんと話をしたいだけなんだけど・・・」

<ディバイスモード>

 パツキンと猫町のデバイスの形が変わった。

「わたしが勝ったら、ただの甘ったれた子じゃないってわかってもらえたら、お話、聞いてくれる?」

「・・・・・・」

 そして二人はぶつかりあう。

 

「ストップだ!」

 

 しかしそれは間に入った一人の黒い少年によって阻まれた。突然のできごとに呆気にとられる二人。

「ここでの戦闘は危険すぎる。時空管理局執務官、クロノ・ハラオウンだ。詳しい事情を聞かせてもらおうか」

「・・・時空管理局」

 木の枝に立っていたイタチが少年を見上げた。

「まずは二人とも武器を引くんだ」

 三人はそのまま下へと降りる。

「このまま戦闘行為を続けるなら」

 その瞬間、オレンジ色の魔力弾が黒い少年に襲い掛かった。

「っ」

 それを少年はシールドを張って受け流す。

「フェイト、撤退するよ、離れて!」

 宙にいたオレンジ狼が魔力弾を放った。そして、パツキンはジュエルシードを取りに行った。もう少しでジュエルシードに手が届きそうなところで青い魔力弾がパツキンに打たれた。

 

―パンッ!

 

 しかし、その魔力弾はパツキンに当たる前に何かに打ち消された。

「なっ」

 それを見た少年は驚きに目を見開く。

「無抵抗な相手に魔力弾打つなんざ、外道のすることだぜ」

 少年がその声に振り向くと、そこには自分と同じくらいの黒髪の少年がいた。

「鷲くん!」

「今何をした!」

「喚くな中二病、ただ石を投げただけだ」

「石だと?そんなもので魔力を打ち消せるか!」

「現にできたんだから、できるんだろうよ。パツキン、今日はもう帰れ」

「なっ、公務執行妨害だぞ!」

「公務?どこが?」

 なんのことだがさっぱりという風に聞く鷲。

「礼は言わないよ!」

「・・・ありがとう」

「フェイト!?」

 何やらコントをしながら去っていくパツキンとオレンジ狼。

「君は何をしたかわかってるのか!」

「何って、襲われた奴を助けただけだが?」

「何っ?」

「傍から見たらお前がパツキンを攻撃してるようにしか見えなかったぞ」

「なんだと!?」

「で、お前らは何もんだ?」

 そんなことよりと聞く鷲。

「くっ、僕は時空管理局執務官、クロノ・ハラオウンだ」

「・・・知らないな、そんな組織」

「何?」

『それは私から説明するわ』

 突如、何もない空間に映像が映し出されてそこには一人の女性が映っていた。

「艦長!」

『クロノ、お疲れ様』

「・・・・・・」

『はじめまして、リンディ・ハラオウンです』

「あんたか、さっきから覗き見してたやつは」

「なっ、気づいてたのか!?」

 少年―中二(中二病)が驚きの声を上げる。

『クロノ、さっき彼が言ってたじゃない、お前らって』

「相手の話をちゃんと聞けよ、自称執務官」

「自称じゃない!」

 今は平然としている艦長だが、先程は驚いた。鷲がお前らといった瞬間にこちらを見たのだから。

『(・・・彼は一体何者なのかしら)それより、詳しい話を聞きたいのだけど、こちらに来てもらえないかしら?』

「お前が来い」

 悪戯な笑みを浮かべて即答する鷲。

「なっ、君は!」

「なんでわざわざお前らの法律下の所へ行かなきゃならない?」

「君は―!」

「黙れ」

「っ」

 鷲の威圧感に怯む中二。

「話を聞きたいならあんたが来るのが礼儀だろ?」

『私もこの場所を離れるわけにはいかないの。どうか、お願いできませんか』

「・・・条件がある」

『なんでしょう』

 その場にいる者は鷲の真剣な眼差しに息を呑む。

「・・・何か甘いものを用意しろ」

 ズルッ。その場にいた者が一斉にコケた。

「ふ、ふざけているのか、君は!」

『わ、わかりました、用意します。クロノ、おつれして』

「・・・わかりました」

 渋々といった感じで頷く、中二。

「てわけだ、行くぞ、猫町」

「ふえっ」

 突然声をかけられて驚く猫町。

「ふえじゃねえよ、当事者のお前が行かなくてどうする」

「あ、そ、そうだよね、にゃははは、行こ、ユーノくん」

 そして、三人と一匹は転送された。

 

 

「まさか、いきなり転送されるとは思わなかったぞ」

 あれから転送された鷲たちは、何かの建物、いや、動いている感じがするから乗り物の中にいた。

 

―ギュッ

 

 服の袖を掴まれた感じがした。振り返ると猫町が不安そうな顔で袖を握っていた。

「鷲くん・・・」

「心配するな、何かあっても何とかする」

「鷲くん」

「イタチが」

「僕!?」

「・・・にゃははは」

「で、ここはどこだ?」

「ここは次元空間航行艦船アースラの中だ」

 鷲が聞くと中二が答えてくれる。

「へえ、船の中なんだ」

 あたりをキョロキョロと見渡す猫町。

「ついて来てくれ、艦長のところまで案内する―って、あの少年は?」

「「え?」」

「一緒に連れてきたはずなんだが」

「え、えーと」

 鷲を探してあたりを見渡す猫町。その背中に何か貼られていた。

「ちょっといいか」

 中二は声をかけると背中に貼ってあったモノを取った。それは紙だった。見ると、

 

『ちょっと探検してくる、探さないでください』

 

 と書いてあった。

「「「・・・・・・」」」

 呆然とする猫町とイタチ。中には紙を持ったままプルプルと震えていた。

「何なんだ、あいつは!」

「にゃっ」

「わっ」

 いきなり叫んだ中二に驚いて声を出す猫町とイタチ。中二は通信を開いてさっきの女性と話し始めた。

「艦長!連れてきた少年が艦内でいなくなりました。―はい、わかりました。行くぞ」

「え、鷲くんは?」

「彼は後回しにするそうだ」

「そう、ですか」

 二人と一匹は艦長室へと向かった。

 

 

Side-高町なのは

「ああ、いつまでもその格好というのも窮屈だろ。バリアジャケットとデバイスは解除して平気だよ」

 少し歩くと、クロノと名乗った少年が言った。

「あ、そっか、そうですね、それじゃあ」

 そう言うとなのははバリアジャケットを解除した。

「君も元の姿に戻ってもいいんじゃないか?」

 クロノはユーノにも声をかけた。

「ああ、そういえばそうですね。ずっとこの姿でいたから忘れてました」

「え?」

 ユーノは光に包まれると人の形をとった。

「はあ、なのはにこの姿を見せるの久しぶりになるのかな」

「あ、ああ、えああ」

 なのはは声にならない声でユーノを指差して固まっている。

「ふええええええ!」

 次の瞬間アースラ中になのはの叫び声が響き渡った。

「なのは?」

「ユーノくんって、ユーノくんって、その、何!?だって、えと、うそ、えええええ!」

「君たちの間で、何か見解の相違でも?」

「ええっと、な、なのは、僕たちが最初に出会った時って、僕はこの姿じゃあ」

「ちがう、ちがう、最初っからフェレットだったよー!」

「え、ううん」

「何か頓智でもしてんのか?」

 振り向くとそこには鷲が立っていた。

「え?」

「君は!」

「しゅ、鷲くん!ユーノくんって最初に会った時からフェレットだったよね!?」

「ああ、イタチの姿だったな」

「え、ええっと、ああ、そうだった、そうだった」

「なんだ、とぼけて猫町の着替えを覗いたのをごまかそうと思ったのか?」

「ええ!?」

「ゆ、ユーノくん・・・」

 なのはは鷲の背中に隠れてユーノを睨む。

「ご、誤解だよ!」

「君はそんなことをしたのか」

「誤解だってば!」

「出番だぞ、自称執務官」

「自称じゃないっ、が、これは見過ごせないな」

「し、信じてよ」

「ちょっと、話を聞かせてもらおうか」

 ユーノが誤解をとこうとクロノに必死で掛け合っている。

「ど、どうしよう、わ、わたし、着替えとか、見られちゃった・・・」

 服をギュッと握ってくるなのは。

「え、お前、気づいてなかったの?」

「え?鷲くん、ユーノくんが人間だって気づいてたの?」

 驚いた顔で鷲を見上げるなのは。

「まあな、俺は気づいててやってるかと」

「そ、そんなわけないよ!うう、どうしよう・・・」

「何が?」

「そ、そんなの―って、な、なんでもない!」

「そんなことより、早く行くぞ、そこの二人いつまでやってんだ」

「そ、そんなことって・・・」

「シュウ!もとはといえば君が!」

「あーはいはい、中二、早く案内しろ」

「中二って僕のことか?どう言う意味だ?」

「・・・いいから行くぞ」

「なんだ、今の間は!って、おい、どうして君に道がわかる!」

 後ろからギャーギャー騒いでいるがほっといてブツブツ言っているなのはの手を引いて歩いていく鷲。艦長室まで行くのにもう少しかかりそうだ。

 

 




やっと管理局が出てきた。
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