あれから、鷲たちは家へと向かい、現在その家の前にいる。
「ここが俺たちの住む家か?」
<Yes、まちがいありません>
「そうか」
言って、彼はとりあえずインターホンを鳴らした。すると、中から返事が聞こえ、ドアが開いた。
「はーい、どちらさまですか?」
出てきたのは今の幼い鷲と変わらない身長の青髪の少女だった。
「ここに行けと言われて来たんだが」
「じゃあ、あなたが協力者さんなんですか?」
「そうだな」
鷲が答えると、少女はうれしそうに笑った。
「やっぱりそうなんだ!私、九浄リアです!君のお名前は?」
「・・・黒沢鷲」
「シュウくんだね、これからよろしくね!」
「・・・よろしく」
彼女のテンションについていけない鷲は困惑していた。
「さ、早く入って!」
そして、少女に手を引かれるまま鷲たちは家の中へと入った。
リビングに入ると、そこにはもう一人、湯呑を持った九浄リアより少し背の小さい銀髪の少女がいた。
「この子はユーちゃん。ここのもう一人の住人さん」
『ユークリウッド・ヘルサイズ、よろしく』
「・・・・・・」
鷲は挨拶よりもなぜ鎧を身に付けているのかの方が気になった。じっとユーを見ている鷲を疑問に思ったのか、リアが聞いてくる。
「どうしたの?」
「なんで鎧?」
「ああ、あれはね、ユーちゃんの膨大な魔力を封印するために付けてるんだって」
「ふーん、まあ、よろしく」
<では、さっそくですが説明をしてもよろしいでしょうか?>
自己紹介も終わったところでラピスが話を切り出す。
「その子がシュウ君のデバイス?」
「ああ、名前はゴン太」
<違います!まだそのネタを引っ張るんですか!?>
「えっと・・・」
ボケる鷲に突っ込むデバイス。そんな二人?に困惑するリア。
<私はラピスラズリといいます。よろしくお願いします、九浄さん>
「よろしく、あと、私のことはリアでいいよ」
<では、リアさんとお呼びいたします>
「うん」
<では説明を始めます。まず、ここに居るのは【魔族】を退治するために管理者によって選ばれた人です>
「うん、私も魔族のことについては聞いたよ」
<そして、この世界に来た時に気づいたと思いますが、皆さんは子供の姿になっています>
「うん、いきなり子供になってるんだもんびっくりしちゃったよ」
笑いながら言うリアとこくりと頷くユー。そして、ユーはなぜ小さくなったのか理由を聞く。
『なぜ?』
<それはこの世界のキーパーソンの方々と行動してもらうためです>
「きーぱーそん?」
<Yes。実は、この世界は物語の世界なのです>
「ええ!?」
その発言に驚くリア。他のメンバーも少なからず驚いた。
「じゃあ、お前はこの世界で何が起こるか知ってるのか?」
<答えはNoです。私もこの世界でこの先何が起こるのかはわかりません。私が管理者に教えられたのはこの世界が物語の世界で、その登場人物の周りに魔族が現れやすいということです>
「現れやすいっていうことは他にも現れるの?」
<Yes。魔族は三種類に分けられます。まず、下位種。これは形を持たず、黒い塊のようなものです。被害も小さいのですが進化すると厄介です>
「へえ、魔族は進化するのか」
鷲は興味津々というふうに聞いた。
<Yes。下位種は強い念を集めて、人の姿になります。そして、さらに念を集めると様々な形に進化します>
「で、具体的には?」
<例えば、動物の姿やドラゴンなどの空想の生物ですね。あと、極希に武器や防具を進化させるものもいますね>
「それはちょっとこわいなー」
<なので、できれば進化する前に退治したほうが被害が少なく済みます>
「だが、世の中そんなに甘くないな」
<Yes。加えて、魔族にはあなたたちの魔法しか聞きません>
「そうなの?」
これはリアも知らなかったようだ。
<正確にはあなたたちのような特殊な魔法しか聞きません>
「じゃあ、この世界の人たちじゃ倒せないってこと?」
<Yes。ですから、この世界の人々をあなたたちに守ってほしいのです。>
「私はやるよ。だからここに来たんだもん」
決意を込め、胸の前で手を握るリア。
『協力する』
ただ、紙に書いて同意するユークリウッド。そして、二人は鷲を見る。
「シュウ君も協力してくれるよね?」
「・・・まあ、一回やるっていったしな」
<ありがとうございます。管理者に代わってお礼を申し上げます>
「じゃあ、さっそく修行をはじめるか」
「それはダメ」
修行を始めようとする鷲をリアが止める。
「君は今日来たばかりなんだから、今日はもう休まなきゃ」
『そうだぞシュウ。修行は明日からにしよう』
今まで黙っていた真紅が諌める。
「はあ、わかった」
それから鷲は夕食(リアが作った)を食べて、風呂に入って寝た。夕食の際にリアからあれこれ聞かれたので、適当に返事をしておいた。
新キャラは知ってる人はいる思いますが、九浄リアとユークリウッド・ヘルサイズでした。九浄リアを入れたのは他に光属性の魔法を使える人が思いつかなかったからです。ユークリウッド・ヘルサイズはあとの展開でわかると思います。
あと、敵の名前も変えました。こっちの方が合ってたので。