自由なチート暇人   作:sakuya-syu

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休みの日って何をしていいのかわからない・・・・・・


第50話

 休日、鷲は転校生に呼ばれて彼女の家まで来ていた。なぜ、鷲が転校生に呼ばれたかというと、

「妹にあなたのこと話したら会いたいって言うんだけど、会ってくれない?」

 と学校で言われたからだ。鷲も断る理由もないので了承した。

「で、来たわけだが・・・」

 鷲が教えられた住所に来るとそこはごく普通の一軒家だった。そして、インターホンを押して、転校生に中に招かれてリビングに入ると、

「遅いわよ!」

「あ、こんにちは鷲君」

「こんにちは」

「シュー、こんにちは」

「やっほー」

 なぜか、いつもの面々のアリサ、すずか、猫町、テスタロッサ、テス姉がいた。

 鷲が立ち止まっていると転校生が理由を教えてくれた。どうやら、遊びに誘いに来て鷲も来るということなので、待っていたらしい。

「じゃあ、今妹呼ぶからちょっと待っててね」

 転校生は妹を呼びにリビングを出た。

「で、なんでいんの?」

「さ、さっき弥生が言ってたじゃない」

「う、うん」

「弥生ちゃんを誘いに来たんだよ」

「そ、そうそう」

「あははは」

「「「「「(気になって来たなんて言えない!)」」」」」

 あきらかに何かを隠している五人。 

「あっそ」

「おまたせ」

 そこで、転校生が妹を連れて戻ってきた。

「ほら」

「あ、あの・・・」

 転校生に促されて控え目に出てきたのは、先日助けた赤髪の少女だった。

「く、紅 卯月(くれない うづき)です、よ、よろしく、おねがいしますっ」

 恥ずかしそうにしながらも自己紹介をして頭を下げる妹。

「黒沢鷲だ」

「こ、この前は、あ、ありがとうございましたっ」

「気にすんな」

「うぅ」

 それだけ言うと妹は転校生の後ろに隠れてしまった。

「ふむ」

 鷲は少し考えると、ポケットから包みを出した。

「これ食べるか?」

 差し出したのはクッキーだった。

「え、えっと・・・」

 妹は鷲とクッキーを見比べる。もらっていいものか迷っているようにも見える。

「食べてみてくれないか?」

「・・・・・・」

 妹は恐る恐るクッキーを取り、口に運ぶ。

「あ、おいしい・・・」

「そうか、まだ食べていいぞ」

「い、いただきます」

 そう言って、妹はクッキーをもう一つ食べた。

「あ、あれが鷲?」

「いつもと全然違う・・・」

「「「うん・・・」」」

 その様子を見て呆気にとられるアリサ、すずかと他三人。

 

―十分後―

 

 仲良くくっついて遊んでいる二人がいた。今は皆で、昔懐かしいUNOをしている。ただ、八人だと少し多いので鷲と妹が組んでいる。なぜかというのは妹本人たっての希望だ。

「「「「「・・・・・・」」」」」

 それを見た五人は嫉妬と羨ましげな視線を送っていて、それを転校生はニヤニヤと見ていた。

「お兄さん、これはどうですか?」

「それよりもこっちだな」

 妹がカードを見せると、鷲は違うカードを指差す。妹は何の疑いもなくそのカードを出す。

「ちょっと待ったっ、それだとアタシが全部ドローになるじゃない!」

 残り手札が少ないアリサに約十枚分のカードを引かせるようにした鷲。

「それでいいんだ、お前手札少ないし」

「くっ」

 アリサは渋々、カードを引く。そして、アリサから始まり、二週したところで、

「えっと、ウノストップ、です」

「なっ」

「うそ・・・」

「ええっ」

「もう?」

「ぶーぶー」

「我が妹ながらやるわね・・・」

 鷲と妹のペアの上がり宣言に驚く面々。それもそのはず、カードを五枚ほど持っていたのが全て同じ数字だったのだ。なので、上がるのはまだ先だと考えていた六人。

「どうする、このまま見てるか?」

「えっと、お、お兄さんと、もっと、お話したいです・・・」

「そうか、なら、あっちに行くか」

「あ、はい」

 鷲はそう言って、妹とキッチンにあるテーブルに行った。

 

 

Side-紅 弥生

 

「くっ、さっきのドローがきついわね」

 黒沢君と卯月が抜けて、私たちはUNOを続けた。アリサさんは先ほどのドローが効いているのか、彼女だけ手札が多い。ちなみにこの五人とは名前を呼び合っている。遊びに来た時に名前で呼び合おうと言われたので了承した。

 そして、さっきからチラチラとキッチンの方を見る五人。

「へえ、じゃあ卯月は料理もできるんだな」

「そ、そんなこと、ないです。お手伝い程度、です・・・」

「「「「「!?(卯月!?)」」」」」

 五人は黒沢くんが卯月の名前を呼んだところで、ビクッと体が跳ねた。五人から聞いた話だと、黒沢くんは自分が認めた相手じゃないと名前を覚えないらしい。だから、彼が卯月の名前を呼んだことに驚いたのだろう。

 それを見て、私はキッチンの二人に聞こえないような声で言った。

「あなたたち、黒沢くんのこと好きなの?」

「「「「「え!?」」」」」

 見るからに動揺する五人。・・・これは確定だ。

「そ、そそ、そんなことっ/////」

「な、ななななに言ってるのよ!?/////」

「そ、そんなんじゃないよ!?/////」

「へ、変なこと言わないでよっ/////」

「はうぅ/////」

 顔を真っ赤にして動揺するすずかさん、アリサさん、なのはさん、アリシアさん、フェイトさん。

「やっぱり、今日家に来たのは黒沢くんが来るから?」

 さらに追い討ちをかけてみる。

「ち、ちち違うよっ」

「う、うんっ」

「弥生ちゃんを誘いに来たらたまたまだよっ」

「ふ~ん」

 これは面白いことになりそうね。私はこれからのことを考えると楽しくて笑ってしまった。

 

Side out

 

 

「「「「「おじゃましましたー!」」」」」

 あれから日が暮れる頃になり、今日はお開きということになった。五人娘は挨拶をして帰ったが、転校生は鷲を呼び止めていた。ちなみに卯月は話があるからと自分の部屋に行ってもらっている。

「で、なんのようだ?」

 リビングのソファに座ると用を聞く。

「卯月の事なんだけど」

「・・・・・・」

「あなた、魔法は知ってるわよね?」

 聞いてくるが、その言葉には確信があった。

「あ、私も魔導師だから、気にしなくてもいいわよ」

「へえ」

「といっても、ほとんど才能はないけどね」

「・・・でも、剣とかやってそうだな」

 才能がないということに、一瞬反応した鷲だが話を続けた。

「あら、よくわかったわね?」

「なんとなくな」

「魔力が少ないから、身体強化に回すしかないのよ。後は空を飛んだり小さい魔力弾を撃つだけ」

「そうか」

「あなたは使えるの?卯月を助けたときは魔法は使ってないって聞いたけど」

 転校生の問いに鷲は少し考えて答えた。

「・・・まあ、使えるけど使ってないな」

「どうして?」

「使う要素がないから」

「そう・・・」

「ちなみに、猫町とテスタロッサ姉妹も魔導師だぞ。テス姉はまだだけど」

「やっぱりね」

「あいつらも才能の塊さ」

「話を聞いた限りじゃあなたもだけどね。脱線したけど、卯月は私と違って才能の塊だわ」

「・・・だろうな」

 鷲も卯月と初めて会ったときは、彼女の魔力量には驚いた。おそらくだが、磨けばまだ増えるだろう。

「あなたと初めて会った時もそれで狙われたんでしょ?」

「ああ」

「だから、私がいないときはあの子を守ってあげて欲しいのよ」

「いいぜ」

「即答ね」

「子供を守るのに理由がいるのか?」

「あなたも子供でしょ?」

「まあな」

「変な人ね」

 クスクスと笑う転校生。

「とりあえずは」

「そうね」

 二人はリビングの庭につながる窓を開ける。

「「あの覗き魔を倒そうか(しましょうか)」」

 鷲は落ちていた小石を投げる。

「な!?」

「くっ」

 覗いていたのは二人。それぞれ仮面をつけていて、顔を隠していた。

「グラム、セットアップ」

<セットアップ>

 転校生が紅い光に包まれてバリアジャケットを装着した。

「どうかしら?」

 くるりと回って感想を聞く転校生。彼女のバリアジャケットは白を基調としたもので、ジャケット、グローブ、ロングブーツは白で、スカートは黒色だった。後は所々に赤い装飾やデザインがされていて、腰には一本の両刃の西洋剣がぶら下がっていた。

「いいんじゃないか?」

「軽いわね。あなたは装着しないの?」

「まあ、いいか、ラピス、セットアップ」

「Yes、セットアップ」

 今回は空中に足場(前はオレンジ狼)があったが、今日は何もないので、鷲もバリアジャケットを装着する。

「あら、なかなかいいじゃない」

 鷲のバリアジャケットを見て褒める転校生。

「そりゃどうも、片方は任せるぞ」

「ええ」

 二人は覗き魔のところに飛んだ。

 

 

「それで、どうだった?」

「なにが?」

 あれから覗き魔を追い払った二人はまた話していた。戦闘?鷲が一撃殴ったら気絶したけど。もう一人の方も転校生にボロボロにされていた。不利と見た覗き魔は気絶した方を連れて逃げた。

「結構やるでしょ、私」

「まあな」

 先ほど、転校生の戦闘を見たがなかなかのものだった。わずか九歳であの強さなのは相当の努力をしたのだろう。

「あなたも卯月から聞いてたけど強いわね」

「まあ、これでも苦労したしな」

「そう、今度少し手合わせしてみない?」

「・・・気が向いたらな」

「さて、そろそろ暗くなってきたけど」

 辺りは既に真っ暗で時計の針は七時を指している。

「じゃ、帰るわ、卯月にもよろしく言っといてくれ転校生」

「ええ、でもその前に」

「なんだ?」

「弥生よ」

「・・・・・・」

「これからは弥生と呼びなさい」

「弥生ね、オーケー」

「あら、随分呆気ないわね?五人から聞いたらあなたは最初、変なあだ名か苗字でしか呼ばないと聞いたのに」

「・・・なんとなく、お前は俺と同じ感じがするからな」

「そう・・・」

「じゃあな、弥生」

「ええ、またね、鷲君」

 そして、鷲は家へと帰っていった。

 

 




小さい頃はまったなー、UNO
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