あれから鷲の偽物も見つからず、数日が過ぎていた。その数日の間にマテリアル、なのは、フェイト、はやての姿をした奴らも現れ、システムU-Dと呼ばれる金髪幼女も現れた。なお、金髪幼女は逃亡中、その際フローリアン姉妹が危なくなったので庇ったが、二人に目立った外傷はないようだ。
今は鷲やマテリアル、フローリアン姉妹を含めた全員がアースラに揃っている。逃亡中の幼女をどうするかの作戦会議らしい。
「というわけなんだけど、シュウ君は大丈夫?」
「何が?」
軽い回想をしていた鷲はリンディに話を振られていた。
「・・・・・・話聞いてた?」
「全く」
「・・・・・・・・・」
リンディは引き攣った笑みを浮かべていて、周りの奴らもやれやれと呆れたり、苦笑いしているやつらばかりだった。
「システムU-Dは私たちに任せて、あなたは自分の偽物に集中しろということよ」
弥生が改めて簡潔に説明してくれた。
「オーケー、偽物が出るまではそっちの相手をしてればいいんだな」
「それでいいわ」
「いいわけあるか!」
納得したところでクロノからツッコミが入った。
「話を聞いてなかったのか!?」
「ああ」
「っ、曲がりなりにも君の偽物なんだ、力を温存しておけ!」
「はっ、昔の自分に負けるかよ。ましてやあんな・・・・・・」
「なんだ?」
「なんでもない」
「とにかく、君は偽物が現れるまで待機だ」
「だが断る!」
「君というやつは・・・・・・」
やれやれと頭を抱えるクロノを見て、イタズラな笑みを浮かべる鷲。
「シュウ君、本当に大丈夫なの?」
そこでリンディから声が掛かる。
「もちのろんだ」
「・・・・・・そう、ならいいわ」
「艦長!」
「いいのよ、なんと言おうとも聞かないだろうし」
「それは、そうですが・・・・・・」
「じゃ、俺は家に帰るぞ」
そして、鷲は部屋を出た。
「シュー!」
声に振り返るとそこにはこちらに駆け寄ってくるフェイトがいた。
「どうした?」
「ちょっと、話がしたくて」
なんとなく嫌な予感がした。
「なんだ?」
「えっと、最初にシューの偽物が出たときなんだけど」
やはりか。
「偽物が言ってた失敗とかあいつって・・・・・・」
「フェイト」
「な、なに?」
「悪いが、それについては何も話せない」
「え?」
「話がそれだけなら帰る」
「え、ちょっと、シュー!」
鷲はそのまま歩いて行ってしまった。
「なんで・・・・・・」
しばらくフェイトはその場に立ち尽くしていた。
『よかったのか、あれで』
「あいつに言っても意味がない」
鷲は真紅の疑問に冷たく答えた。
「俺たちとあいつらは違う、だから言っても無意味だ」
『・・・・・・・・・』
「あれが余計なことを言う前に倒さないとな」
翌日。マテリアルのシュテルとレヴィが消えた。なんでも、勝利の布石を打ったらしい。ディアーチェは二人に力を託され、U-Dを何が何でも止めると決意していた。
「シュウ君、システムU-Dが現れたわ」
リンディからの通信。
「あいよ」
とりあえず、金髪幼女に会いにいくか。
現場に着くと魔力を周囲から集めるU-Dがいた。クロノをはじめとする第一班がいて、U-D相手に苦戦していた。
「じゃあ、俺も―――ってさっそくか」
――ガキンッ
金属がぶつかり合う音がする。
「殺してやる!」
鷲の偽物が現れた。
頭が回らない・・・・・・