ガールズ&パンツァーIF ~迷い込んだ少年の話~ 作:人間界のボコ
個人的に入学したい学校No.1です。
では始まります。
パンツァーフォー!
ジュワアアアアアアアア!!!
目の前の鉄板の上には具沢山で色鮮やかなパスタが乗っており、その上には半熟の薄焼き玉子が敷かれている。アツアツの鉄板上でパスタに絡んだケチャップが少し焦げ、食欲を刺激する香りを放っていた。
「アンツィオ名物、鉄板ナポリタンだ!鉄板はすごく熱いから気を付けるんだぞ?」
聖グロリアーナ女学院での役目を終え、黒森峰に帰る間もなく次の目的地であるここ、アンツィオ高校へやってきた陸。
向こうでのお役御免となる最終日、紅茶の園に軟禁されるという事件があったが、アンツィオ戦車道チーム隊長であるドゥーチェ アンチョビこと安斎 千代美さん他2名が駆るCV33に危機一髪(貞操的な意味で)助けられたのであった。この事件は後にリク・クライシスという名で聖グロリアーナ女学院にて語り継がれることとなる(大嘘)
と、そんなことがあったのももう3日前。
既に忘れているのか、はたまた脳が思う出すことを拒絶しているのか、もくもくとナポリタンを食す陸。
そんな陸をアンチョビは慈愛に満ちたまなざしで見つめていた。
「ほらそんなにがっついて食べるな。喉を詰まらせてしまうぞ」
「もぐもぐ、んん゛!?」
案の定、喉に食べ物が詰まったのか声にならない声を上げ、左手が宙を彷徨う。
「ほら言わんこっちゃない」
呆れ半分、心配半分といったような表情でその手に水の入ったグラスを渡し飲ませる。
「んぐんぐんぐ・・・ぷはー!助かりましたアンチョビさん。いやぁやっぱりアンツィオの鉄板ナポリンタンは美味いですね!」
「そうだろうそうだろう!おかわりは沢山あるからどんどん食べてくれ!それと短い間とはいえ今はアンツィオの仲間なんだから困ったことがあったら何でも私に言うんだぞ?」
ん?今何でもって・・・
すまないがホモは帰ってくれないか。残念だがこれはNL二次小説なんだ。
陸とアンチョビはいわゆる幼馴染という間柄になるのだろうか。
二人が初めて会ったのはどちらも小学生のとき。同じく幼馴染である西住まほに紹介されたことが切欠である。
まほは陸のことになると暴走することが度々あったのだが、そんなときにはまほを止めてくれたり、場合によっては陸を匿ってくれたりした。元々面倒見のよい性格だったため、まほのことを抜きにしても色々と陸のことを気遣ってくれた。
そんなアンチョビのことを陸は本当の姉のように慕っていた。
皮肉にも陸の姉になりたがっていたまほではなく、まほから陸を助けようとしていたアンチョビが姉的存在と認識されてしまったのだ。実に難儀なことである。
「陸、改めてアンツィオへ高校ようこそ!これから戦車道の指導、特に操縦技術についてだな、よろしく頼むぞ!」
「ちょっとドゥーチェ、私たちのことは紹介してくれないんですか?」
「そーッスよ!それに鉄板ナポリタンをさも自分で作ったかのように言ってますけど、それ作ったのわたしなんスからね!」
アンチョビの後ろへ現れた少女二人。
陸を聖グロから救ったときCV33にアンチョビと同乗していたのもこの二人である。
「おっとそうだった!別に忘れてたわけじゃないぞ。これから紹介するつもりだったんだ!」
「はいはいそーッスねー。陸さん、わたしはペパロニっていいます。いちおう副隊長でCV33の操縦手してるんでご指導よろしくッス!」
黒髪ショートカットのボーイッシュな少女は隊長からの紹介を待たずしてそう話す。
「うん、よろしく。あとナポリタン美味しかったよありがとう。」
「そッスか?気に入ってもらえてなによりッス、へへっ」
素直に感謝の言葉を述べた陸に照れるペパロニ。
彼女は褒められることにはあまり慣れていないらしい。
「次は私ですね。カルパッチョと申します。ペパロニと同じく副隊長を務めておりまして、M41セモベンテの装填手をしています。好きな食べ物はラザニアです。これからよろしくお願いいたします」
「カルパッチョじゃないんだ・・・・・・。装填手はあんまりやったことないから上手く教えられるかわからないけど、よろしくね」
今明かされる衝撃の事実。ちなみに日課はフリークライミングだそうです!
ぼくはカルパッチョさんのお山に登りたいな!グヘヘ
(それにしてもなんというか、カルパッチョは声とか雰囲気だけでとてもバブみを感じますなあ。千代美さんもいるし、アンツィオは母性の塊なんだよなあ。)
「オギャりたい(迫真)」ボソッ
「おぎゃ、なんだって?」
「「?」」
どうやら考えていたことが口から出てしまったらしい。
不幸中の幸いか、全てを聞かれていたわけではなかったようだ。みなさん頭上に疑問符が浮かんでますぞ。
「いやなんでもないです、気にしないでください」
つーか気にされると困る主に俺が、と一言付け加えたのだった。
「さて、紹介もひと段落したことだし・・・・・・」
さっそく戦車道の教導でもはじめますかー、と言おうとしたところ
「そうだな!よーし、歓迎会の準備だああああああ!!」
「えぇ・・・(困惑) 訓練は?あと俺昼飯食べたばっかりなんですがそれは・・・」
突然の宴会宣言に戸惑いを隠せない陸。
アンツィオ高校の生徒は食と宴会に全力を尽くす者が多いという。通っている生徒は留学生を除き全員日本人であるものの、自由な校風にやられたのか、または入学してくる者にそういった人が多いのか、ラテン系のノリに染まっている生徒が大多数を占めるとのこと。
それは戦車道を履修している生徒にもいえる。
他校からの認識では弱小校とされることがあるが、実際は各車両の技術や隊の練度が低いわけではない。ただそのときの試合においてノリと勢いが足りなかっただけ。何かしらが原因となり実力を発揮できない状況にあっただけであった。
陸はその点を把握していたため、技術より精神面に重きをおいた話をまず最初にしようと思っていた。ただ操縦技術の講師として呼ばれており、教導を行わないわけにはいかないため、いざ訓練を始めようとした矢先にこれであった。
陸も転生前の知識から知っていたはずだが今の今まで忘れていたのだろう、というか転生してから10年以上時間が経過したせいか原作知識を所々忘れていた。
「(まぁいっか)よし、俺も手伝うぞ!ペパロニ、俺は何をすればいいかな?」
「陸さんは客人なんであっちの席で待っててほしいッス。さすがに手伝わせるわけにはね」
準備に取りかかりつつカフェテリアのテラス席を指さす。
「そうだな、客人に手伝わせたらアンツィオの沽券に係る。ここは私たちに任せてくれ!」
ドゥーチェ アンチョビもドヤ顔で胸を張りながらそれに賛同する。
「すぐにできますので、少しだけ待っていてくださいね」
ほんわかした声でそう陸に告げるひなちゃん、もといカルパッチョさん。
あぁ^~耳が幸せなんじゃぁ^~
「100年くらいまでなら余裕で待つ」ドンッ!
次回、歓迎会!!
いかがでしたでしょうか。
今回も独自設定マシマシです。監督が言っていたようにアンツィオは決して弱くないと言いたかっただけの話でした。
陸君をどうやって聖グロから救い出したのかは皆さま脳内補完してくださいませ(適当)
今週末には大洗の旅が控えておりますので、次話は来週末あたりを目途に投稿できたらと思っております。
それではごきげんよう。