Fate/Liar heart   作:木樵蝋梅

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Berserk vs Saber

 唸る漆黒色の巨狼、怒る臙脂色の剣士が対峙する。

 剣士の手には無銘の剣、装飾もなくただ純粋に剣であるその獲物には魔力という概念が存在しない。しかしまた、その剣はこの世ならざるものであると肌で感じる事は容易であった。選定剣と、人はそれを呼ぶだろう。その原典である聖剣はその剣士にとって相応しいものであったことには違いない。

 巨狼の口には凶暴な犬歯、ただ狂っている事を除けばその犬歯はどの獣よりも鋭く、禍々しく茶に濁る点を無視すれば、どこに飾られていてもおかしくないと断言出来る程には美しい。サーヴァントである彼が獣の姿を取っているのは何の因果か、理性の蒸発したその貌はまさしく獣そのものであった。

 本来ならば、その対峙はありえない (・・・・・)。本来片や英雄、片や神獣。その邂逅は成るものではなかったのだから。しかし今、目の前で同一伝説から成る二体が視線を交わし、かつその魔力をぶつけるのは事実だった。

「………なに、狂ってまでする事?」

「■■■■■──ッ!」

 不意に声を掛けた剣士の声に巨狼が反応し、交差が開始された。例えるのなら、黒の銃弾、形容するのであれば、鏖殺。

 咄嗟に剣士は無銘の剣を構え、巨狼の口へと切っ先を向けた。その構えは別段美しいとは思えない。まさに、素人がそうしているのとなんら変わりなく、重心もまばらであった。ふっと息を吐き出し、剣士は小さく呪を紡ぐ、その声に誰が反応を示しただろうか、その口から発せられる言霊は、誰もが知る英霊の逸話の単語だった。

「【悪竜の血鎧】 (アーマー・オブ・ファブニール)、と"俺"は呼称したそうだけど"僕"は違うんだ。なんせ僕は、叙情詩なんてトコロから来てない。僕は北欧さ」

 剣士はそこで、剣を逆手に持った。右肘を突き出して巨狼へと向ける、肘には彼の防具はない。ただ、人間にしか見えない肘で、巨狼の頬を撃つ。

「【竜殺し足る由縁】 (ジークフリート)!」

 瞬間、魔力が収束する事が肌だけで感じられる。その魔力は剣士の色が付き、臙脂色を帯びて苔のように肘へと集まっていく。硬化、急速にその肘の部位が竜の鱗の如く硬化し、岩をも砕く硬度をもってして巨狼は頬に鉄槌を受けた。頬骨が凹み、美しい狼の貌が崩れる、口から紅が吐き出された。

 巨狼の後方にて見守っていた人間の女が声を上げる。女が印を結び、水の意を示すと、巨狼に水が掛けられた。するとたちまち頬の凹みが治癒されていく事が目にとれる。女の装束は巫女衣装。紅白で彩られた純真な衣装から、女の風貌は目に取れるだろう。黒髪長髪のストレートロング、漆黒の双眸。瞳に灯るは、"狂化"の精神汚染。狂ったかのように己がサーヴァントを心配し、復讐の念が視線だけで読める。

「ふむふむ、バーサーカーのマスター、君はどうも囚われているね? あぁ残念だ、僕は君が可哀想で仕方ない。復讐に囚われた──形容するなら、仇討ち。そんな言葉で許されると思ってるから復讐者は怖いんだ。生前だって僕はそうだったさ。復讐の駒にされた僕は、ただただそのココロを憎んだね」

 臙脂色の剣士はそういって魔力を解き、剣の腹を掴んで弄り始める。それが億劫であるかのようにして、臙脂色の剣士は後方に振り向き、マスターへと問いを掛けた。

「それで、マスターはどうなのかな? 復讐に囚われているのは君も一緒さ。どうするんだい? このまま殺しちゃうのは忍びないな、執着心はそのまま殺すと化けて出るからね。僕個人としては怨念とかを晴らしてからにしてあげたいんだけど」

 臙脂の剣士の後ろに立っていたのは、主婦にしか見えない風貌、装束を纏った女。手には臙脂色の剣士と同一のカタチをした剣、同じように剣からはおおよそ魔力のようなものを感じる事は出来なかった。女はそこで溜め息を吐いて、ゆらりふらりと体勢をふらつかせながらその場にしゃがみ込んだ。

「そんな言い方は止しておくれよ、セイバー。私はアンタと違って目的があるんだ。慈悲なんて掛けてる暇はないよ」

「マスターには申し訳ないけれど、復讐には意味はないよ? 実に非生産的だ……もっとも、復讐した僕の言える事じゃないんだけど。マスターはその生産性を考えないのかい?」

 問いに答えようと主婦装束のマスターは口を開く。やれやれと額に手を当てて、サーヴァントはこれだからと愚痴を零した。サーヴァントが如何なる人物であるかは調査して知った。しかし自分のサーヴァントは丁度自分の逆に存在する英雄なのだと言う事も同時に理解したのだ。主婦装束のマスター──エレン・マグナガルは腰を下ろして頬杖を付いた。

「生産性がなんだって言うんだい。そりゃ、アンタは合理的だったさ。でもね、私はアンタのその在り方が大嫌い。怨念晴らしてから? 何言っているんだい。だったら私の復讐を先に済ませてくれないかい?」

「──しょーがないなぁ……ごめんね、オオカミさん? 僕はサーヴァントっていう縛りに掛けられちゃってるんだ。元々の僕なら、君とお話してぜーんぶ済ましてから戦うんだけど……うん、今回は運が悪かったと思ってくれないかい?」

 巨狼はぐるると唸りそれを肯定した。存在自体が狂っているとは言えど、あの獣はサーヴァント、人の念と伝説によって紡がれた英霊の一匹である。高潔ではない反英雄だったとしても精神性には英霊として目を見張るところがあったのだろうか、セイバーは目を細めた。

「あれでしょ、君、狂戦士にしか適正持ってないんでしょ。だから狂化してもそうやって意思疎通が出来るんだね? いやいや驚いた。まさかあのカミサマと巡り会う事になろうと──」

「ベルセルク」

 セイバーの言葉を途中で遮られる。巨狼のマスター、巫女装束の女が先に動いた。どう動いたのか説明が付かない。ただ、後方へと手を引いた状態で、一歩も歩む事なくエレンへと急接近していく。

「っ、マスター伏せて!」

 セイバーが相手方マスターの動きに対応しようと足を動かしたが、巨狼はそうさせまいと再び弾丸の如く突進を始めた。セイバーは巨狼の牙を防ぐために再び竜の鱗を展開し牙に当てようとしたが、それは叶わない。巨狼の狙いがセイバーでなかった為に起きた現象。巨狼の狙いは、その場ではなく下──!

「──va─n─」

 狂化した筈のサーヴァントから言葉が紡がれるなど聞いたことがなかった。セイバーはその狂戦士の正体を看破する。正体を明かすまではその言葉を口にする事はないにしても、あの巨狼は同じく北欧の神であると、看破の直感がそう告げていた。

 巨狼は牙を出す事なくセイバーへと体当たりをし、純粋な重量エネルギーだけで弾き飛ばすと口を下方へと向ける。言葉が紡いだ呪は、ヴァン。北欧の川を示す言葉だった事をセイバーは同じ土地柄から理解する。そして、その巨狼は口から漆黒色の泥を吐き出す。粘液質の”泥”はそうして周囲に散らばり、セイバーの足を拘束した。

 巫女装束のマスターは泥の干渉を受けずに直進する。肉体的な衝突だけでダメージは事足りるというのに、瞬間、巫女装束のマスターは印を結ぶ。

 五行相刮、火。

 煌々とその印に灯る炎を前に突き出した左手掌底に収束、後方右手掌底には無、しかし純粋な魔力を底に込め、無為に放つ。推進力、爆発力を助けに、その掌底でエレンの胸部へと掌底を穿った。

「六開大・掌底!!」

 穿つ胸部の延長線上の背中は裂傷。反動のみで衣服もろとも吹き飛ばす衝撃波。次いで、その口から印が再び結ばれる。

 五行相刮、水。

 エレンは意識を朦朧とさせながらも、その印が結ばれる事に危機感を覚えた。脳内で警笛が鳴り、次弾に身体が耐えられないと悟る。舌を噛み、剣を持った手に鞭を打って無理矢理に剣を振るった。剣が巫女装束のマスターの足を切り裂かんと迫る。巫女装束のマスターは構うまいと次なる技を繰り出した。

「六開大・掌蹠──!!」

 全体重を掛けた踏み抜きがエレンの腿を抜こうとする。それをエレンの振るう剣が蹠の動きを阻害した。ひぃん、と刃物が鳴らすには違和感の覚える音を耳に捉えながらも、巫女装束のマスターは動きを止める事は微塵も思考しなかった。エレンが小さく口角を上げる。

「──鍍金鍍解」

 無銘の剣と誰が言った。この剣はそんなものではないのだと、嘲笑うかのようにエレンは呪を解き放った。

 無銘? そんな馬鹿な。この剣はそれこそ伝説に名を馳せた竜殺しの剣だ。

 無銘? そんな馬鹿な。この剣はそれこそ伝説に名を馳せた岩をも紙の如く切り裂いた神に与えられし選定の聖剣である。

 エレン・マグナガルは魔術師としての異端者であった。そもそもの発端は彼のジル・ド・レェの教本を読み解いた事に起因する。彼女は錬金術師であるが、教本を曲解した彼女は等価交換を知らない。

 本来錬金術とは、物質Aを物質Bに変え、物質Bに魔術的意味を持たせて戦う。言わば詐欺師、商人のような人物である。

 しかしエレン・マグナガルは違う。彼女の錬金術は常に異端。ただ詐欺の部分のみを抽出した、ただの鍍金師であった。物質Aに物質Bをコーティングし、物質Cを擬似的に作り出すそれは、魔力効率も悪く扱い辛いものであったが、今回ばかりは違う。詐欺師のみが勝る世界、殺し合いでのみ語られる復讐劇において、彼女程復讐に特化した魔術を会得した魔術師はいなかっただろう。

 こと、"騙す"事において、彼女を勝る詐欺師など存在するわけがない。何故かと問われればこう答えるだろう。

 『宝具をマスターが持ち歩くなんて考えた事があるか』。

 急速に鍍金が剥がれ始める。コーティングしていた鍍金は鍍銀。キラキラと聖者の光を放つ其は、確かに魔術的価値のあった剣だっただろう。鍍金が剥がれた先にあったのは、古く燻んだ鉛製の金属。誰もがその金属を宝具だとは信じまい。その金属はそれほどまでにみずぼらしかった。

 巫女装束のマスターの掌蹠が剣の腹に触れる。音もなく切り裂かれる掌蹠に違和感を感じる間もなく掌蹠は分断された。

 人間、痛覚すらも傷つけず切断された場合には痛みを感じる事がないという。逆に、痛覚すらも美しく斬ってしまえば、感じる間もないという。

 それが今、二人のマスターの間でなされていた。巫女装束のマスターは剣を知らず踏み抜き、地面へと掌蹠を付けるところで初めて違和感を覚えた。確認すべく足を見遣ると、掌蹠から膝に掛けるまでの10cm余りが、燻んだ鉛色に犯されている事に気付く。

 巫女が絶叫した。痛覚にではない、ただ、過去に起こった事象が脳内をフラッシュバックそただけに過ぎない。痛みは完全に切り裂かれている。記憶の痛みが、巫女のマスターを切り裂いていく。

 卑しく笑う男の影。歓喜に震える男の声。狂喜に溺れた男の行動。血に塗れた自身の脚。

「─はぁ、──っはぁ─ぁぁぁぁぁああああああああ!!!!」

 一帯に響く叫声に、思わずエレンは耳を塞いだ。剣による追撃すらも忘れてその場に聖剣を落とし、絶叫をその場から離そうと右足で巫女を蹴り飛ばした。力加減を誤ったのか後方へと頭身が動き、後頭部を思い切り地面にぶつける。それでも巫女から距離を取ったと一息吐いて安堵し、掌底によって穿たれた肺を押さえながら呼吸を整えた。聖剣は目の前にあったが、それを拾おうとはしない。

「マスター離れてくれ、後は僕がするから!」

 声を掛けられたセイバーに目配せをして、エレンはその場から撤退。泥の進行阻害があったが、それは強いものでもなく、歩行速度が約半分になった程度だろう。重い腰を上げて、エレンは戦闘場所からの移動を図った。

 見送ったセイバーは真名を紡ぐ。伝説の選定剣の名をこの場に轟かせ、彼自身の伝説を成す。

「【竜殺し足る剣】 (グラム)。僕の攻撃用宝具はたったこれだけさ。まともな魔術も無い、剣士なのに対城宝具でもない。そして倒すなんて生易しい事は一切出来ない、無慈悲な聖剣。でもこれはね、僕の貸し与える事の出来る誇りなんだ」

 セイバーは右手を虚空へと突き出し、宝具を召喚した。その際にあったエレンの持っていた聖剣は消失する。宝具は二つと存在出来ない。ましてや、当人の持つ聖剣は一つしか存在しないのだから当然と言えるだろう。セイバーは聖剣の切っ先を巨狼へと向ける。長さは約140cm、鉛色をした燻んだ色の聖剣はしかし、確かな神格と共にその場に顕現せしめた。

「僕は君を知ってるよ、バーサーカー。君は狡く賢かったし、君は悪役にされただけだ。僕なら嘆くだろう。この様な形にならなければ、僕だってきっと君と楽しめただろうさ。でもね、マスターがそう言ったんだ。慈悲を掛けてる暇はないって。哀しいなぁ、悔しいなぁ」

 足元の泥が酷く邪魔だった。しかしそれでもセイバーの目には意識には、目の前の巨狼しか存在しない。セイバーは剣士であって、騎士ではない。騎士道精神なんて知らないし、嘘だって吐く。巨狼の対処方法は知っている。巨狼の倒し方は、自身たち剣士が信じる戦場神が教えてくれたのだから──!

「さぁ、切り裂け【竜殺し足る剣】 (グラム)。僕は今、此を果たしたいんだ!」

 泥を蹴って巨狼に迫る。泥を跳ね除けて巨狼に迫る。泥を蹴って──

「──ぁぁぁぁぁああ!あの阿呆がッ!カッツォがッ!私を、舐、める、なぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 巫女装束のマスターが再びの絶叫。切り裂かれた掌蹠など眼中になく、ただ汚染された"狂化"の精神のみでその場で印を結んだ。

 五行相生、木。

 巫女装束のマスターの魔術回路が蠢く。元より、彼女にはバーサーカー顕現分の魔力分の魔術回路しか持ち合わせていない。だからこそ、彼女はこうして八極拳を用いた物理攻撃に多少の風水のみで戦闘を構成していたというのに、今の彼女には魔力限界の概念が存在しなかった。魔力炉が悲鳴を上げている事が彼女自身には理解出来ない。しかし、第三者から見ればその無理は目に見える事だろう。血涙を流し、口から泡を吐き出し、身体の至るところから血を吹き出す様は誰が見ても異常そのものである。

 彼女は諦めない。否、諦められない。単に他者の為であれば彼女はここまで固執しない。単なる執着であれば、彼女はすぐにでも諦めるような人間だ。しかし。

 暴力、強姦、自身の地位の消失、純潔を奪われた彼女にとって復讐心は何よりも勝り、この場での敗北を良しと出来ない。この場での敗北は、自身の今までの努力を無為にする事と同意であると。

 地面に手を付き、地に眠る大源を活用して魔力を運用する。大魔術に分類されるであろうこの所業を、たった一人で成そうと必死に魔力を操り、魔術的意味を付与させて運用する。風水を司る巫女に、その程度が出来なくてどうすると身体に言い聞かせて、限界を忘れ魔力を流した。

 突如生える樹木。忍術的に形容すれば木遁の部類の魔術が発動。セイバーの行く先を阻む。その程度の魔術が、セイバーの持つ”何でも容易く切り裂く剣”を防げるなどと考えたのは巫女装束のマスターの愚かな点である。その木を易々とセイバーは聖剣で切り裂いて、バーサーカーへと迫った。

「【竜殺し ()──

 振りかぶる。魔力が存在しない宝具であったとしても、その鉛の輝きは誰もが目を見張るだろう。巫女装束のマスターの血に塗れたその140cmぽっちの剣が、巨狼へと突き刺さろうと軌跡を描く。

 巨狼の嘲笑を含む貌を、セイバーは見逃さなかったが、それでも構わないと剣を振り抜──

「足る ()──」

「令呪を以て命ずる!セイバー、其処で止まれ!!」

 寸でで止まる伝説の剣。身体が強制停止させられたセイバーは額に皺を寄せ、マスターへと溜め息を漏らした。巨狼はしかし動かない。泥に塗れたその巨躯を動かせないでいるのか、はたまたその体内を巡る魔力が足りないのか。彼の精神に聞いたところで理解は出来まい。

「なんだい? マスター、僕は此処で止められるとすごーく辛いんだけど。バーサーカー陣営に何か用でも出来たのかい?」

 狂った双眸を赤く輝かせながら、巨狼は高らかに吠えた。その背後にいるマスターを気遣うかのようにしてその場で霊体化し、反応を消す。

「違う……今この巫女は、カッツォと叫んだんだ。アンタには話してなかったかい? カッツォ=ホーキングは、私の夫を──」

「………セイバーのマスター。貴女も私の、同類、なのか」

 途切れ途切れに、巫女装束のマスターは問いかける。血は流れに流れ、既に止まりかかっている。自己治癒のものではない。単なる血液不足だ。

「あぁ──またか。またあの阿呆が」

 噛み締めるように、巫女装束のマスターは呟いた。怨念の籠もった、言霊だけで呪い殺せる錯覚をも覚える呪詛にエレンは身震いする。

「私と同類なんて止めておきな。私なんて、ただの汚い詐欺師さ」

「……そうか、そうかそうかそうか!! 良かった、本当に良かったぞセイバーのマスター!! 一緒に戦おう。同じ復讐の相手になら利害の一致で共に戦える。だって私は、カッツォに全てを奪われたただの愚者だ!! だったら貴女も同じく、私と同じく!! 彼奴を殺せる。ただ、殺すためだけに、あの糞を痛めつけられる!!」

 目には"狂化"の呪いが込められている事が目に取れた。ただただ、その呪詛が恐ろしくて、エレンは思わず頷いた。この女は危険だが、それでも同じ傷を持つ理解者なのだと、その心に言い聞かせて、そっと肩を抱きしめた。

「いいかい、バーサーカーのマスター。アンタも私も、色々奪われ過ぎたんだ。奪い返そうなんて思うんじゃないよ。ただ彼奴を──殺す事だけ考えな」

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