状況確認をまずしようかな?
季節は夏。
俺は今、学校の昼休みで、屋上で飯を食べて、ランチタイムをエンジョイしていた。
見渡せば綺麗な青空。
そして下を見れば、夏特有の灼熱の日光によって陽炎ができるほどのあっつあつのアスファルトが俺を受け止めようとしてくれる。
人生バットエンド!
「ぎにゃああああああああああ!」
何が!?何が起こった!?( ゚Д゚)
なぜに屋上に設置しているフェンスが壊れたの!?
ってか俺死ぬぅ!!
「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!」
アスファルトに激突する瞬間、俺の意識は消えた。
≪ブラックアウト≫ピー
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「ん……ここどこだ?」
次に気付いて目を開けたとき、俺の目に入ってきたのは、まさに神様が住んでいるような神殿だった。
「なんでこんなところにきちまったんだ…。あ!そうだ。昼飯食べているときに屋上から落ちて…、だああ!思い出したくねぇぇぇ!」
その場で地団駄を踏んでいると……。
「来たかな?中々見ぬイケメンよ」
「む?イケメンだと…。誰だこの褒め上手!」
声が聞こえた方向に視線を向ける。そこから出てきたのは平安時代で女性が着込んでいる十二単の着物を身に付け、おかしな仮面をつけている。
「あの~どちら様?」
「私は君が住んでいる世界でいう神様見たいんだものさ。よろしく」
「神様が女の人とは、ちょっと顔を見せてくれないかな?」
「なっ…。と、取りたくないのだが……」
「えー。いいじゃん。すこしだけでいいからっ」
言い方が女をナンパするヤンキーみたいになってきた。
「し、しかたないな……。ん…」
神様と名乗る人が仮面をとる。
さて、どんな顔なのかな~。とワクワクしていた俺が居た。
さて問題。どんな顔なのかな?
①美人
②普通
③ブサイク
ついでに俺は①な。
仮面を外して出てきたのは。
「こ、これが私の顔だ」
「おぉ………なかなかの…………………は?」
「ふっふっふっ……ついでに歳は5780よ」
「くそばばあだあああああああああ!」
なんだよこれ!なんで仮面外したら顔は少し老けてるけど、歳がやたらとやばいクソババアが出てくるんだよ!神様意地悪かよ!あ……この人が神様だったっけ……。
出した選択肢よりもぶっとんだ答えと歳でした……。
\(^o^)/ナンテコッタ!
「むむぅ………………………」
「えっと…、クソババ……、神様?どうしたんですか……?」
「いや……君の顔が仮面つけてた時に見ていたよりブサメンすぎて………」
「このクソババアッ!さっきイケメンって言ったのどこのどいつだ!」
ついでに俺は自分で言うのもなんだけどフツメンだ!
「さて、君がここにいる理由だが……………」
無視か。
「ここは私の宮殿。そしてこの世界は死んだ人がその後に来る世界なのだよ」
「あ、やっぱり死んだんだ俺……。屋上から落ちたんだけど……」
「うむ。確かにあれは屋上から落っこちて死んだが、本当の理由があるんだ」
「本当の理由?」
「私は少し整理整頓ができなくてな…。少しここらを片付けていたんだ」
「あー…みるからに汚いな……」
「でだ。落ちていた書類などを要るものと要らないものでゴミ分けをしていたんだ……」
「なるほなるほど……それで?」
「その……捨ててしまったんだ」
「何を?」
「君の生きているときの書類を……」
「俺の書類ね~。…………………え?」
「要らない書類と間違えて…ゴミクズとして捨ててしまったんだ。それが君の死因だ」
・・・・・・チーン
(゜゜)は?
神様が指差した方向には、紙などで燃えている小さな火があった。
「このクソゴット!何してくれてんだ!ババアのくせにふざけやがって!」
しかも俺をゴミクズとして燃やしやがって!(涙)
「まあ待ってくれ。今回は私の完璧な不注意だ。なので君を私の力で転生させようと思うのだ!」
「転生!?まじか!」
「マジだよ。君の望むように出来る限りしてみせるよ」
なん……だと。
「ついでに私が君に行かせようとしている世界はこれ!」
ババーン!と出てきた大きなホワイトボード。
そこに書いてあった世界名は……。
【アカメが斬る!】
これはなんぞ…?
「アニメであったアカメが斬る!というものでな。まあ簡単に言うと殺し屋が出てくるアニメかな」
(殺し屋の世界に行かせようとしてるのかこのババア……)
「心配は要らない。この世界に可愛い女の子は一杯いるから」
「OK分かった」
「反応早いね君……」
あの世界では仲のいい女の子居なかったからな。ちなみに童ピー
「さてと、後欲しいものはあるかね?」
「ん~。そうだ!男なら誰でも欲しいどんな能力でも使えるチートで!」
世界中の男共がほしがるはずだ。………………多分。
「言うと思ったよ。他にはないかな?」
手に持っているメモに次々と書き込んでいく神様。
「後は…、転生した時は17歳くらいで頼むよ。赤ん坊のころからやり直すのはまっぴらだしな。前世の記憶は一応置いといて、それと~…、他にはないかな?後から追加とかアリ?」
「ナシだね」
畜生ぅ!
「チートがついてるんだからなんでもできるよ」
「あ。なるほど」
手をポンと叩く。確かに、チートだしな。
「最後に顔はイケメンで!」
「確かにね、そのブサメンじゃモテな「天誅ぅ!!!」ぎゃぁ!」
はじめて出した、渾身の怒りの空手チョップ。神様の頭にダイレクトアタック!
「君!これでも神様だよ!何するんだ!」
「やかましい!だいたい誰のお陰でこんな事になったと思ってるんだ!」
「だから悪かったよ!ちゃんと転生させるからさ」
「ったく。失礼な事言いやがって……」ブツブツ
「よし、出来たよ。これで君は転生した後、言われたとおりの能力とその姿になってるから」
「なんか悪い気がするが……ありがとな神様」
「礼には及ばないよ。あと【アカメが斬る!】の世界だけど、殺し屋とか帝具使いとか、将軍とか出てくるから、気をつけたほうがいい。いくらチートだからって死ぬかも知れないからね」
「そこは自分でなんとかするよ。折角の転生だし、自分でやらないと面白くない。どうするかは自分で選ぶ」
「ならいい。さてと、そろそろ時間かな。今から転生の儀式をやるからこっちに来てくれ」
「お、おう」
転生の儀式?そんな物あるんだな…。何かお祈りとか、ドラクエでいう転職の儀式とか?なんだか分からないけどテンション上がってきた!
神様の後ろに付いていったら、なにやら教会のようなところ。
建物の奥には手を握り合わせて祈りのポーズをしている女性の銅像。
でかいな………。胸が。
「では、そこに立って」
神様が指差したところに立つ。すると神様が俺に喋りかけてきた。
「じゃ、気をつけて。第二の人生楽しく」
「殺し屋とかがいる世界で楽しいもないような……。まあいいや。心配はいらないよ神様。なんとかするって」
「それを聞いて安心したよ。じゃ、儀式を始めようか」
すると、神様の着ている服の懐に手を入れゴソゴソしだした。
おいやめろ。ババアの垂れ乳なんか見たくないぞ。
何だすのかな?あの神社にいる巫女さんが持っているアレとか?それとも本とか?
だが、ここでも俺の予想を上回るものが出てきた。
出したのは一つのボタンが付いている装置。
嫌な予感……。
「神様?それは一体………」
「これ?こうするんだよ……。ポチっとな」
ボタンを押した瞬間、地震がおきる…が、ほんの数秒で止まった。
「な、なんだ今の……」
辺りをきょろきょろする。その次の瞬間。
パカッ←足元の大理石の床に穴が空いた音。
\(゜ロ\)(/ロ゜)/!?
「では、グッバ~イ」
「このクソババアァァァァァァァァァァァァ……!」
こうして、俺は第二の人生に足を踏み込んでいった。