斬る?違う、粉砕だ   作:優しい傭兵

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第十三話

綺麗にスタイリッシュの巨大化した体を粉々にした俺。結構体にくるな~マジシリーズ。一撃が強い分に体のあちこちが悲鳴を上げている。オォォーーー!! w(゚ロ゚;w(゚ロ゚)w;゚ロ゚)w オォォーーー!!

 

「リュウ。怪我はないか?」

 

「怪我?俺は怪我をした事はなぁぁい!!」

 

「え?その頬の怪我は?」

 

「へ?」

 

頬を触ってみると右の頬に少し大きめの切り傷があり、そこから真っ赤な血がドロドロ……と。

 

「ファッキュー!ドクタァァァ!」

 

このイケメンの俺の顔に傷を付けたなぁぁ!!スタイリッシュゥゥゥゥウ!殺してやるゥ!(殺したけど)てめぇの血は何色だーー!(赤です)

 

もちろん傷跡なんて作りたくないのでクレイジー・ダイヤモンドで治しました。

そしてだ。

 

「あんたは何者?」

 

先ほどの戦いに入ってきた棍棒を持ったイケメンのおっさん。確か名前はスサノオだったような……。

 

「まぁ待てリュウ。警戒を解け」

 

俺の肩にポンッと義手を置いたナジェンダ。そこまで言うならと思い警戒を解く。

 

だが俺はそのナジェンダの後ろにいるローブを被った人物への警戒は解かなかった。

 

「ボス~。その二人は誰なの?」

 

ラバックに肩を貸しているレオーネが問いかける。大丈夫?( ̄ー ̄?)

 

 

「そうだな。今の内に紹介しておこう。まずこの男、いやこれは革命軍本部から譲り受けてきた私の新しい帝具、電光石火・スサノオだ。オートで動く生物型だから負担が少ない。今の私でも使えるわけだ」

 

このイケメンが帝具ぅ?しかも形が人間だ。セリューさんの持っていたあのちっこいのとは違うわけか。ってか背でけぇな…。俺よりデカイぞ……。

よし、ここは俺が代表として!

 

「えっと、俺はリュウって言うんだ、よろしくな」

 

握手をしようと手を伸ばす。だが俺の予想のはるか斜めの事をしだした。

 

「む!」シュバババ!

 

「へ?」

 

いきなり俺に近付きさっきの戦闘で乱れまくっていた俺の服を綺麗にしわなどを伸ばしたりシャツをズボンの中に入れるなど、乱れていた服装を整えた。

 

「よし!」

 

「なにがだよ!」

 

「正確は以外と几帳面だ」

 

「帝具のくせに………」

 

間違いない。

 

「ほかにも出来るが後で話そう。で、もう一人のこいつが…………あれ?」

 

後ろにいた人物の紹介といこうと思ったがそこには誰もいなかった。

どこいった?

 

 

 

 

「君が噂のアカメちゃんだね。近くで見るとホントに可愛いんだね」

 

「な、なんだいきなり………」

 

アカメの長髪を優しく弄るその人物と顔を赤めるアカメ。うむ!いい表情だ。脳内フォルダに保存!

 

ん……あれ?この声…どこかで…………。

 

 

「久しぶりだね。二ヶ月ぶりかな?」

 

来ていたローブを脱ぐと、そこには久しぶりに見た女の子。

 

 

 

「また会えたねリュウ」

 

「あぁぁ!チェルシー!」

 

 

そう、二ヶ月前に帝都で飴を踏み砕いたのが出会いで知り合った革命軍の殺し屋。チェルシーである。

 

 

「なんだ知り合いか?」

 

「ま、まあな」

 

「お前なんでこんな美少女と知り合いなんだよぉぉぉぉお!」

 

「ぶぼへぇ!?」

 

いきなりフラフラだったラバックの怒りの回し蹴り。クリティカルヒットォ!めっちゃ痛い!!なんかこんな事前にもあったような……。

 

 

 

 

久しぶりに出会ったチェルシー。まさか助っ人がこの人だったとは。

 

 

「あんなデカイ奴をぶっ飛ばすなんてさすがリュウだね」

 

「へへん!もっと褒めてもいいぜ!」

 

「で、君がタツミだよね?」

 

スルー!?(゜_゜)他のメンバーに声をかけにいっちまったよ!?

 

そして最後にはアカメに飴をプレゼント。さっそくアカメが餌付けされたのだった。長い戦いでお腹が空いたのかな?

 

「でもチェルシーさんって俺たち以上に殺し屋にみえないっていうか」

 

確かにな。こんな美少女のどこが殺し屋なんだ。

 

「見た目で判断するな。アカメ並に仕事をこなしている凄腕だぞ?」

 

デジマ!?

 

「さて、軽く自己紹介が済んだからまずはここから離れるぞ。新しいアジトの場所を革命軍に探してもらう間に少しだけ帝都から離れよう」

 

今回の戦いで今の俺たちナイトレイドの場所がばれてしまったから少しの間は姿を消すのだ。もちろん離れるっていう理由もあるが、スタイリッシュだけで俺たちはかなり苦戦した。なので少しでもレベルアップするために個人で訓練するためだ。

 

「移動はどうやって?」

 

「もちろんこいつでだ」

 

俺たちから少し離れたところで休憩しているエアマンタ。

 

え?空飛べるの?

 

 

「「ヤッタアアァァァァァァァァァァァ!」」

 

はい、見事に俺とタツミノの声が重なりました。

 

その理由は?

 

「「だってかっこいいじゃん!」」

 

そのとーり。

 

 

「前から思ってたけど、あんたたちのセンスおかしいわよ?」

 

 

うるせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!×2

 

 

________________________________________________

 

【イエーガーズ本隊】

 

 

「ドクターの家宅捜査が終わりました。ですが、行方不明を解決する重要な手がかりは掴めませんでした」

 

「ただ、貴重な実験素材や道具は研究室に丸々残っていました」

 

「逃亡……ではないな。やはり殺されたか」

 

「強化兵たちも居なくなっている事から、交戦して全滅したと思われます」

 

「そうか……」

 

(セリューはまた、恩人を失ったわけだな)

 

 

【帝都宮殿中庭】

 

ゴシゴシッ

 

「…………………………」

 

「キュゥ………」

 

「スタイリッシュが居なくて武器のメンテは大丈夫か?」

 

「っ。大丈夫です。研究所に素材は残ってましたし、追加や代えは無理ですが……現状維持ならなんとか」

 

「そうか…………」

 

 

『数週間前。スタイリッシュ研究所』

 

「セリュー。十王の裁き。各武器の調子はどうかしら?」

 

「はい!大丈夫ですドクター!」

 

スタイリッシュの実験により、セリューの体の内部などに多数の改造や、体に装着させる10個の武器『十王の裁き』などを使いこなせるようになっている。

 

「実験に耐えられたのは見事だったわね。その力で目的のために頑張りなさい。怪我してもあたしが要るからね★」パチーン

 

「ははっ!はい!」

 

【回想終了】

 

 

 

「うぅ………グスッ…………」

 

セリューの手の甲に大粒の涙が落ちる。

 

「親も…師匠も…恩人も……、私の大切な人が…みんな賊に殺されていく……」

 

「キュゥ……」

 

「セリュー……」

 

「隊長……。私…悔しいです。早く……早くあいつら根絶やしにしたい!」

 

「…………………」

 

ギュッ

 

「私と一緒に要れば……その望み叶えてやる。必ずな」

 

「うぅ………隊長……。ありがとうございます……。この力、この命……正義と隊長のために………」

 

「うむ……」

 

 

 

 

 

 

コツッコツッ

 

「よぉし!バシッとセリューを元気付けてやるぜ!」

 

「ウェイブには無理だと思うよ?」

 

「母ちゃんが言ってたんだ。女の子が悲しんでるなら男として力になってやれって!」

 

「ふぅん……」

 

「今がその時だ!!」

 

そして中庭に到着。

 

 

「セリュー!俺が着たぞぉ!」ビシィ!

 

 

 

 

「隊長……」

 

「セリュー……」

 

上官が既にケア済みでした☆

 

 

 

「は……………………………………………」

 

 

「………………ドンマイ」ポンッ

 

 

____________________________________________________

 

その頃のナイトレイド。隠れ家に移動中。

 

 

 

「ひゃほうぅぅぅぅ!気持ちいいぃぃ!」

 

「本当にそれだよ!めっちゃ楽しい!」

 

俺とタツミ。エアマンタでテンションMAX!

 

 

「はははっ!殺し屋と思えない無垢さだね。リュウとタツミ!面白い奴!」ニコッ

 

 

 

「いやぁ~。でも思ったよりこれ楽しいな~」

 

「良い……」

 

 

「(ガタガタガタガタ)」←ラバック

 

「(ガタガタガタガタ)」←マイン

 

 

 

 

「良くないわよおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉお!」

 

 

 

 

帝都から南東に800キロ。【マーグ高地】。垂直に切り立ったテーブルマウンテンが数十種点在し、独自の生態系を形作っている。危険種のレベルも高く人間が住むには適さない………「秘境」である。

 

「今は革命軍の偵察隊が、アジトに適している場所を帝都周辺で探してくれている。それまで私達は、ここでレベルアップだな」

 

確かにレベルアップには適している場所かもしれないけど、危険種がゴロゴロいるじゃねえか!トリコでいう捕獲レベルが80くらいの奴がめちゃくちゃいるんですけど!?

 

ブワァ!

 

「あれ?行っちゃったけどいいの?」

 

エアマンタが誰も乗せずにどこかへと飛んでいった。

 

「本部にある巣に戻るんでしょ?マインってばそんな事も知らないんだね。アハハハハハッ!」

 

「こいつ……ムカつく……!」グギギ

 

「それが私の得意な事なのよ~。貧乳チビ~。チッパイチッパイ!」

 

「ムッキーー!シャーーー!」

 

マイン落ち着け。ツインテールが猫の尻尾みたいになってるぞ。

 

 

 

「ところでボス。出発する前に言ってたスサノオの出来ることって何?接近戦が強いってことだけ?」

 

 

ここでナジェンダの心に火がついた。

 

 

「ふんっ。ふっふっふっ……。では見せてやろう。驚くなよ……」

 

その大きな義手を高々と上げ……。

 

「やれ!スサノオ!!」

 

「わかった」

 

一体どんな凄い事をするかと思い、俺は期待に胸が膨らんでいたが、予想の遥か斜め上の出来事が起きた。それは!!!

 

 

「むうぅぅぅん!」

 

 

トントントンザシュ!ガチャガチャガチャゴシゴシゴシトントントンジュウ~パチパチパチジュワァ!

 

 

 

 

近くにある木を斧で切り落して行き、その木で三階建ての一軒家を作り、俺たちの持ってきた洗濯物を洗って干し、どこから出してきたのかはしらないが野菜類等を包丁でリズム良く切って行き、火を起こし下ごしらえをしてきた食材を調理していく。

 

 

「いや……凄いことは分かっただけど……なんすかそれ………」

 

「家事をしてるようにしかみえないんだが……」

 

 

「その通り!」ドヤァ!

 

ナジェンダのドヤ顔いただきました!

 

「スサノオは元々、要人警護として作られた帝具だ。戦闘力は勿論、つきっきりで守れるように家事スキルが完備されている!掃除洗濯なんでもござれ!さらにだ!作れる料理のレパートリーは1000種類にも及ぶ!!」

 

「!」ピクッ

 

「戦闘と関係ないでしょうが!」

 

「いやいや、すごく便利だぞこれは!!まぁ勿論、戦闘面でも奥の手はあるさ。な?」

 

「あぁ」

 

 

戦闘面でも中々の力を持つスサノオと、なんにでも姿を変えれる帝具・ガイアファンデーションを持つチェルシー。これが新しい仲間か……。なんだが心強いな!!

一つだけ心配なのは……。

 

「全然私よりちっちゃいわね。もっと大きくなりなさいよ貧乳~www」

 

「キシャーーーー!」

 

「料理もできてイケメン。でも帝具でしょ~?ははっ負けるきしないね!」

 

「ん?」

 

チームワークが心配だ……。

 

ん?料理が上手い?しまった!このままではナイトレイドでの料理人の俺の地位が危うい!!しかも1000種類だと!?なんてすばらしい武器なんだ!下手をしたら負けてしまう!こうなったら………。

 

 

 

 

「おいスサノオ!いや…スーさん!」

 

「む?スーさん?」

 

「俺と料理勝負しろ!」

 

 

 

「「「「「「「はい?」」」」」」」

 

 

「おれはナイトレイドの厨房を預かってる身なんだ。まだ来たばっかのあんたに厨房は譲れねぇ!だから、俺と勝負しろ!!(。+・`ω・´)キリッ」

 

いきなりの宣戦布告。

 

 

「おおー!リュウとスーさんの料理勝負か?やれやれーー!」

 

中々乗り気のレオーネ。

 

「二人の料理が食べれる!?そう思うと腹が………」グゥ~

 

お腹が空いて涎をたらすアカメ。お決まりですね☆

 

「なんだか凄いことになっちゃった……むぐっ」

 

少しノリに付いていけなくて飴を舐めるチェルシー。

 

「ほう。それは私も気になるな」

 

少しワクワクしているナジェンダ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「次回!!番外編!ナイトレイド隠れ家開催!リュウVSスサノオの料理対決!絶対みてくれよな!!」

 

「誰に言ってるのよリュウ?」

 

 

 

((なんだが凄い事になってきた……))←タツミ&ラバック


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