斬る?違う、粉砕だ   作:優しい傭兵

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誤字が多数あったので再投稿しました。


第二十二話

先ほどの戦闘が終了し、ナイトレイド全員は拠点を小屋からキョロクへと移した。今回の任務の目的はボリックの暗殺。エスデスを足止めしたとしてもいずれは此処に来るはず、出来る限り急いでキョロクへと向かった。

そして今回の戦いで俺とチェルシーは恋人同士となった。どうやらあの絶体絶命の危機を救った事でチェルシーの心を打ち抜いたらしい。まぁ俺はいいんだけどな。ここだけの話だがチェルシーは少し前から気になっていた。少し大人の女性みたいな雰囲気とかが良い・・・。めでたく恋人同士になれて俺も嬉しい。あ、ちなみにこの恋人になったことはメンバー全員知っている。ボスに俺から報告したのとアカメがばらしたからである。あの野郎・・・・・・俺たちのやりとり全部見てやがったな・・・・・・。ハズィ・・・。

それからというものラバには凄い目で見られたり。レオーネにはチェルシーの居ない処でからんできたり。マインに女のなんたらを教えてもらったり、ボスには褒めてもらったり、アカメにはお祝いとして肉をもらったり、タツミにはこれからのことを応援してもらったり、スーさんにもお祝いとして肉もらったり、嬉しい限りである。みんなありがとう。

 

 

勿論、チェルシーとは仕事に時とプライベートの時とは区切りをつけている。その怠けている処を隙としてつかれそうだからな。仕事では厳しく接してもらっているが、プライベートになると人に見せたくないほど甘えてくるようになった。会った時とはまるで別人のようになっていらっしゃいます。だって想像できるか?最初は甘い所とかどうとか行ってたけど今となっちゃ俺の部屋に来ては甘えてばっかりだからな。甘あまだお。

ま、感無量だからいいもんね。

 

 

閑話休題。今回の戦いでエスデスに捕まって死に掛けていたのになんで俺が生きているのかと思う者もいるだろう。簡単に説明させてもらうぜ。

 

俺には奥の手がいくつか合ってな。その一つを発動させたわけだ。その一つが『完全虚化』だ。ブリー○の主人公がなるあれだ。でもデザインは違う。仮面には三本角、形はエ○ァ初号機。色は赤と黒、髪の色は紫色に変色する。変身した瞬間、俺のパワーとスピードは桁違いにあがる。だけどもちろんデメリットもある。それは『変身の持続時間』だ。この姿になれる時間はたったの10分。それを過ぎた後に変身を解いたら体に激痛が走り数日能力が使えなくなるわけだ。エスデスの戦いで5分使用し、チェルシーの元へ移動したのに3分使用したわけだ。危ない危ない・・・。

 

エスデスを倒すまでとは行かないが完全に足止めは出来た。説明終了。(他の奥の手もまた出すかもな)

 

 

 

「で、今は戦いがきつかったのかナイトレイド全員休養に入っている訳だ」

 

「誰にいってるのリュウ?」ギュッ

 

読者サマたちだ。気にするな。そしてお胸サマが腕に当たっておりますよチェルシーさん?

 

 

 

 

 

 

 

 

イェーガーズside

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

急所を抉られて瀕死状態になっていたクロメを寝かしたウェイブは寝ずに見守っていた。

 

「(クソッ!ボルスさんも殺されてクロメまでこんな事に!ボルスさん奥さんや子供も居るのにどう説明すればいいってんだよ!!)」

 

自分は戦闘開幕最初に吹き飛ばされ、何の役にも立てなかった事を後悔していた。しかもボルスを殺された事にショックも受けていて、かなりネガティブ状態になっていた。

 

 

「ウェイブ・・・・・・。少しは寝てください。あなたも休まないと・・・・・・」

 

ティーカップに紅茶を入れてきてくれたランが寝室に入ってきた。

 

「ラン・・・」

 

「クロメさんやボルスさんの事が悲しいのは私も同じです。でも、貴方がそのままだったら二人の二の舞になります。紅茶を飲んだ後少しでもいいので休んでください」

 

「・・・・・・・・・あぁ」

 

渋々頷き、ランの渡してくれた紅茶を啜る。

 

「ランの言うとおりだ。少しは休め」

 

防止を外し、右腕に包帯を巻いた、普段着に身を包んだエスデス登場。

 

「今回の事はもう気にするな。誰が悪いでもないんだからな」

 

「セリューさんは?」

 

「もう休んでいる。貰った一撃が強かったらしいな」

 

リュウとの戦いでエスデス軽傷、セリューは気絶させられるくらいのダメージを負った。

 

「腕の傷大丈夫なんすか?」

 

「問題ない。氷で膜を張っていたからな」

 

逆に言うと、膜を張ってなかったらセリューと同じ事になっていたかもと言う事だ。

 

「だが・・・・・・」

 

エスデスから殺気が滲み出てくる。

 

「今回はナジェンダとデストロイヤーにしてやられた・・・・・・。同じ手は喰わんぞ・・・。キョロクでは必ず蹂躙してくれる・・・」

 

手を顔にあて歯軋り。よほど悔しい思いをしたのであろう。

 

 

 

「我々もキョロクに向かう。今休める時は休め」

 

「分かり・・・・・・ました」

 

紅茶を飲み終え、クロメの寝室に向かった。

 

 

(クロメの傷は深い。セリューも気絶、隊長も大丈夫そうだけど軽傷。八房の死体も全て潰されて補充も出来てない・・・・・。今まで何の役に立ってねぇし・・・・・・・・・)

 

 

 

 

 

 

 

『クロメの分まで・・・、俺が頑張らないと!!!』

 

 

 

 

______________________________________________

 

 

ナイトレイドside

 

「ところでリュウ・・・。話たい事とは?」

 

時刻は夕方。スーさんとアカメは夕食の準備、マインとタツミは買い物、ラバとレオーネとチェルシーは偵察。ここに居るのは俺とボスことナジェンダしか居ない。

 

「今はボスにだけ教えておきたい、他の奴らが聞いて心配させない為にな」

 

俺からボスに伝える事、それはエスデスの戦いでやられたあの勾玉の事だ。あれをされてから俺の中の何かが無くなった。言っても性格がどうとか体にとって大切な器官が無くなったとかではない。その無くなった物は何なのかすぐに分かった。『出そうと思っても出せなかった』。これを言えば分かる者もいるだろう。そう・・・俺から無くなった物、それは・・・・・・。

 

 

 

 

 

「『俺の能力が奪われた』」

 

「!?」

 

流石のナジェンダも驚く。確かにリュウの能力は不思議な事が多い。見た事もない能力、その性能、すべてこの時代には無いものである。今までどんな事があってもリュウの能力でどうにかしていたからこのようなパターンが起こるとは思わなかった。

 

「と言っても全てが奪われた訳じゃない、言って見れば俺の能力の半分が無くなったってトコかな」

 

「体に異常は?」

 

「体に特に異常はない。残ってる能力も問題なく使える。けど少しだけ違和感があるかな~」

 

使いたい能力があってもそれが使えないんだからな~。

 

 

「ならいいが、処でお前の能力を奪う時に使って居たのは?」

 

「手のひらサイズの勾玉だな。帝具なのかもしれないけど帝具って一人一つなんだよな?」

 

「あぁ、帝具は一人に一つしかつかえない・・・はずだが、それは帝具ではないのかもしれないな」

 

「帝具ではない?でも俺の能力を奪えるとしたら帝具くらいしか・・・・・・」

 

「『帝具ではない何か・・・』かもしれない・・・」

 

帝具ではない何か?

 

「帝都で、私が居なかったときに無かった何かがあるのかもしれない・・・・・・」

 

帝具でもないのに俺の能力を奪える帝具ではない何か・・・。それを作れるってスタイリッシュ並の科学者か、それ以上の科学者・・・。

 

「まぁ今は特に問題ないから大丈夫。今ある能力でも充分に戦えるからさ」

 

「ならいいが、何かあったらすぐに知らせろ。その時は何とか対処するぞ」

 

「了解。話はそれだけ、俺はみんなが入る前に風呂を済ませてくるよ」

 

ナジェンダと別れ俺は風呂場へと向かった。

 

 

(リュウの能力を奪えるほどの性能を持った物・・・。帝都で何が起こっているんだ・・・・・・大臣の策略か?それとも・・・・・・)

 

 

 

それからは風呂を貸切状態で満喫し、スーさんとアカメの作ってくれた料理を買い物や偵察から帰ってきたみんなで食べた。完璧にスーさんに厨房を奪われた・・・(血涙)

 

 

そしてその日の夜。

 

俺は無くなった能力の事を考えていた。無くなった能力は大体検討が付く。けど中には奪われたくない能力もあった。それは最強のスタンドであるザ・ワールド。圧倒的な力を手に入れた半獣人になれる豹王。この二つを奪われてヤバイと感じている。豹王はともかくザ・ワールドを奪われてしまっては数秒しか時間を止めれないスタープラチナだけになってしまった(いや充分心強いんだけど)。もし、【敵がザ・ワールドの能力】を持っていたら勝ち目は無いかもしれない。俺以外の仲間の時間を止められたら殺される。あっちは11秒時間を止めれるがこっちは5秒ほどしか止めれない。いや、11秒よりも先まで時間を止められたら死ぬ。確実に・・・・・・。

 

 

「どうしたもんかねぇ・・・・・・」

 

あまりの危機を感じ頭を抱えるリュウ。そんな時に優しく肩に触れてくる手があった。

 

「リュウ、大丈夫?」

 

「チェルシー・・・・・・」

 

「凄く思いつめていた用だったけど・・・」

 

「大丈夫だ。心配してくれてありがとな」ナデナデ

 

「えへへ・・・・・・・・・///」

 

この頃気づいた事がある。チェルシーは頭を撫でると凄い喜ぶ。俺を萌えコロス気マンマンだな~。

 

「エスデスとの戦いでなにかあったとか?」

 

「まー・・・、そんなトコだな」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ムスッ

 

あ、あれ?チェルシーさんなんで黙ってらっしゃるの?そしてなんでそんなにムスッとしてるの?俺なんかした?

 

「エスデスに何されたの?怪我させられたの?拷問受けたの?キスされたの?」

 

「怪我も拷問もキスもねえよ。てかなんでその中でキスがあるんだよ・・・・・・」

 

「だってこの前無人島で飛ばされた時に帰キスされたって言ってたから」

 

あ・・・・・・。

 

「ソンナコトイッテタッケ」

 

「言ってたよ、ってかなんで片言・・・」

 

キニスルナ。

 

「ねぇリュウ・・・。一つ聞くけどさ」

 

「お・・・・・・おう」

 

なんか怖いよ?

 

「エスデスに何回キスされたの?」

 

はい?

 

「えっと・・・キスは一回だけど、後は何回も抱きつかれたり胸に顔押し付けられたりとか・・・・・・」

 

ムカッ

 

あ、今チェルシーの鬼モードのスイッチが入った。

 

「へ~、リュウは彼女がいるにも関わらず、エスデスとの思い出までしっかり覚えてるんだ。しかも胸のことだなんて」

 

やらかしたぁぁぁああ!激オコだーーー!!

 

「いや・・・・・・・巨乳だったからつい・・・」

 

そして火に油を注ぐリュウ。ヤラカシピーポー

 

「最低変態巨乳好きクソゴミクズ野郎」

 

罵倒のレベルが半端ない!!前よりグレードアップしちゃってる!彼女からこんな事言われないようにしような?諸君(言われるのお前くらいだ)

 

 

「ふんっ・・・・・・・・・」プイッ

 

あー・・・、怒りすぎてチェルシーがへそ曲げちまった・・・。

仕方ない・・・。

 

「ごめんな?チェルシー・・・」

 

また優しく頭を撫でる。

 

「彼女がいるんだから・・・・・・他の女の人の事考えないでよ?」

 

こっちに振り向き、体を預けてくるチェルシー。悪い事しちゃったな・・・。

 

「どうしたら許してくれる?」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・ん」

 

手を俺の肩に置き、目を閉じて軽く背伸びして唇を向ける。ナルホド

 

「ん・・・・・・・・・」

 

軽く触れるくらいのキスをする。許してもらえたのか抱きついてくる。恋人同士になってからどんどんチェルシーの魅力に惹かれていく。まるでチェルシーのモノになっていくような・・・。そして唇を合わせているときに、軽く舌を入れるとチェルシーもそれに答えて自分の舌を俺の舌に触れてきた。

 

「ん・・・・・・んくっ・・・・・・ちゅ・・・・・・・・・」

 

舌に触れる度にチェルシーの体がビクビクと震え、頬が紅潮していく。この行為をこれ以上続けてもいいが、明日もキョロクで動かなくてはならないので、そこで口を離した。

 

「「ぷはっ・・・・・・・・・」」

 

「これで許してあげる・・・・・・(本当はもう少ししたかったけど・・・)」

 

「お、おう・・・・・・・・・」

 

自分の唇をペロッと舐める動きにドキッとしてしまう。いかんいかん・・・。危うく襲いそうになった。

 

「じゃ、寝るか」

 

「そうだね」

 

今いる場所は一階のリビングで、各自自分の部屋がる。野郎共は二階、美女達は一階と決めた。誰が決めたって?ラバニキマッテンダロ。あいつが俺とチェルシーをイチャイチャさせないためにだとよ。チッ。シタウチシテナイヨ?

 

 

「じゃ、おやすみ。チェルシー」

 

「おやすみ~」

 

 

お互い自分の部屋に戻り床に就く。そして翌日、毎回のことだが起きるとチェルシーが俺のベットに入って抱きついてくるのだ。俺はそのチェルシーの額に軽くキスをした後、抱きしめながら二度寝するのだお。

 

 

 

まぁ、後で色々とラバに怒られてるけどな。オレダケ。

________________________________________

 

 

「よく帰ってきました。逞しくなりましたねシュラ」

 

「おう、色々と勉強していたぜ。親父」

 

オネスト大臣の屋敷に二人、オネストとその息子シュラ。大臣はたくましい男に育てるためにシュラに旅をさせていたのだ。

 

 

「んでよ親父、エスデスの姉ちゃんに渡したアレどうなったよ」

 

「あれなら無事に持って帰ってきましたよ?奴の力を吸ってね」

 

「じゃあやっぱりやるんだな?」

 

「勿論です。素体はもう決まっていますよ。アナタと一緒にきたあの科学者で錬金術師の女性が作った実験体でね」

 

「おそらく革命軍もだがナイトレイドの奴らも驚くぜ」

 

「間違いありません。【自分たちのチームの最強戦力が襲ってくる】のですからね。ですがシュラ、貴方にはそれは預けれません。此方で動かします。それに貴方の言っていた【仲間】がまだ全員集まってませんからね」

 

「チッ、あいつら集まり悪いからなぁ。別にいいけどよぉ、でも集まった時は遊ばせて貰うぜ?」

 

「それは構いません、存分にどうぞ」

 

「「(ニヤリ)」」

 

シュラとオネスト大臣は同時に笑う。親子揃って屑である。

 

この男、シュラ。これから先では罪もない人を殺していき、イェーガーズとナイトレイドに敵対される程の組織を作り出す。帝国のだれにも手出しはされない事をいいことに好き放題悪事を働く。

 

そしてこの二人が考えている悪事。それは帝国に仇名すデストロイヤーを潰す計画である。あるモノを作り出し、デストロイヤーを潰しに掛かる。

 

 

デストロイヤー・リュウ。彼はこのキョロクでの戦いで、【自分と戦う事になる】




今回も読んでいただきありがとうございます!

そして新しく評価をしてくださった


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