ザンクとの戦いから数日。
大広場で大暴れしたお陰で町中ではかなりの警備態勢が敷かれていた。
帝都警備隊の顔の怖い野郎共があちこちで目を光らせてる。( ー`дー´)キリッ
しかもこの頃夜はナイトレイドの暗殺が多くなってきたと巷で噂になっている。この前は油屋のガマルと警備隊隊長のオーガが殺されたらしい。もちろんそれを行ったのはナイトレイド達。
総数何人の部隊かは分からないが数名が手配書に記載されている。「アカメ」「シェーレ」「ブラート」「ナジェンダ」が手配書で記載されていた。殺すか生け捕りをしろとの事。金もそれなりの額。これは俺にとって嬉しい限りである!(●^o^●)ウホオ
そして俺は今までの報酬金でハンドガンとサバイバルナイフを作ってもらった。銃は7発装填式のM1911A1。モデルはメ○ルギア3の型である。整備もバッチリ。サプレッサー付きのお陰で音も聞こえない。ナイフも持ちながら銃を構えれるように形を整えてもらった。暗殺での依頼だったら完璧にこなせる。
作者「いいセンスだ」
「貯えも出来たし、そろそろ俺も自分の部屋を探そうかな。最近は野宿が多くなってきたしな」
袋に部屋を買う金を入れ、帝都の町に繰出した。
だが、俺はここでとんでもない事を思い出した。
それは……。
リュウは方向音痴であるのだ。
絶☆賛☆迷☆子☆なう
「\(゜ロ\)ココハダレ? (/ロ゜)/ワタシハドコ?」
おっと、頭がおかしくなってきた。
まずここは何処だ?大通りを抜けた後に人ごみに巻き込まれて分からない所に行き着いた。人は居ても柄の悪い人が盛りだくさん。
冷や汗MAX!
「どうしたらいいのじゃ………?」
「お困りのようだね。少年」
「ほえ?」
背後から声を掛けられ振り向くと、背が高くて巨乳でスタイルがいいお姉さんがいらっしゃいました。
ウホッいい女♂
「どちらさまで?」
「私はレオーネ。なにかあったのかな?」
「あー…。道に迷ってしまいまして、大通りに戻りたいんすけど」
「それなら付いてきな。私はここに詳しいからな」
「マジっすか。ならお願いします」
あれ?なんかザンクの時も似たようなことがあったような…。
まさかまたこのお姉さんもとんでもないおっさん!?
それは嫌だー!
「レオーネ……さん?」
「ん?なにかな少年?」
「えっと……失礼しまぁっす!」
俺はレオーネさんの胸に手を伸ばした。本当にこの人が男じゃないか調べるためにである!全世界のおっぱいの好きな野郎ども!羨ましいと思うなよ。これは俺の命に関わる事だからな!
フニュン
むお。柔らかい…。マシュマロかな?
さて、覚悟を決めよう。
「何しやがるこの野郎ぉ!」
レオーネのターン。
レオーネの回し蹴り!
俺の腹にダイレクトアタック。
効果は抜群だ!
「ぶべらぁっ!」
華麗に決まった蹴りは俺の腹に直撃し、そのまま吹っ飛び、壁にめりこみましたとさ。
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【甘えん坊】
「誠に申し訳ありませんでした」
レオーネさんの前で見事なスライディングDO★GE★ZA★!
「嫌、色々と事情がありまして、ホントに申し訳ない…。できれば帝都警備隊行きは勘弁です」
「事情ね?一体どんな事情が?」
「実は…カクカクシカジカ」
なんでおっぱいを触った?このクソ虫。見たいな視線で俺を見下しているレオーネさまさま。(違います)
その理由、ザンクとの戦いのことを話した。ザンクの事、ザンクの帝具の事、俺がザンクを殺した事を。
その話をしたらなぜかは知らないがレオーネさんの顔が険しくなったが、俺は気付かないフリをした。
「と、いう訳です」
「なるほど。じゃ、この店の名物食べさせてくれたら許してあげるよ」
「まじっすか!御安い御用っす!」
財布の中身が空っぽになるまで名物を平らげたレオーネさま。俺の財布が断末魔の悲鳴を上げてらっしゃいます。
(゜o゜)タズゲデェ
「ふぅ。ご馳走様ー!さてと、自分の部屋を買いたいんだっけ?予算はどれくらい?」
「これぐらい!」
机に袋一杯入れた金をドンッと置く。
「中々溜めたね。私の知り合いに不動産関係の仕事してる人がいるから話つけてくるよ」
「おぉ!それはありがたいお!」
「お?じゃ、その人連れてくるから待ってて」
「アイアイサー!」
金の入った袋を肩で担ぎ、俺に手を振って店を出て行った。
1時間後――
「どんな部屋を紹介してくれるんだろうな~」ワクワク
2時間後――
「レオーネさんまだかなぁ?」ソワソワ
3時間後――
「おそいなぁ」ウーン
4時間後――
「…………………………」
5時間後――
「ちょっとお客さん、もう閉店時間だよ」
「いや、人をまってて」
「あ~、引っかかっちまったなあんた。あれは金を奪うための手策だよ。あんたは騙されたんだよ」
「なん………だと」
真夜中――
「あのクソビ○チがーーーーーーーーーーー!」
よくも俺のコツコツと溜めた金をパクリやがって!あれを溜めるのにどれだけの俺の血と汗と涙とエキスを流してきたか!あとの残りの金は少しの食事代と数発の弾丸を買う金しかない。生きていけるのか……。
とにかくあの女はぶっ飛ばす!めちゃくちゃのボコボコのぎったんぎったんにしてやる!
そしてここは何処だ!また分からないところに迷い込んじまったよ!ヤバイ輩の奴らは居ないけど俺が帝都の何処にいるか分からない!ゴミや埃が酷い場所だ。
俺はここで死ぬのか…。否、死ぬわけにはいかない!
「まだだ!まだ終わってなぁぁい!」
といっても、今の状況をどうにかしないと。
すると…。
「やや!私の正義センサーに反応あり!そこの君ー!何かお困りですかな?」
「キュキュキュー!」
「ん?」
オロオロしているとまさかの救いの手が差し伸べられた。
「あれ?その服…………」
「帝都警備隊のセリュー・ユビキタス!正義の味方です!」
「おぉ、なるほど。俺はリュウです、そっちのちっこいぬいぐるみみたいなのは?」
「これですか?帝具、ヘカトンケイル!私はコロと呼んでいます。ご心配なく、悪以外は無害なので」
「帝具…か。こんなちっこいのが役にたつのか?」
「聞き捨てありません!とてもいい子で役に立つ子です!悪を滅するために存在する帝具ですから」
「悪ね。その悪ってのは誰の事なのかな?」
「それはもちろん!帝都にあだなす者たちのことです」
「やはりか。それってナイトレイドか?」
「っ…。もちろんですよ。ナイトレイド…。オーガ隊長を殺したあいつらを私は許せません!」
ナイトレイドの名前を出したとき、セリューの顔付きが一瞬にして変わった。眼光が鋭くなり、表情が笑顔から一変し、怖い顔になった。
そして俺はその時、ある物が目に入つた。それは後に分かること、早速俺は行動に移った。
「そっか。色々悩みがあるんだな。ってか今はそんな話をしてる場合じゃない!俺は大広場に行きたいんだーーー!」
「はっ!大広場ですか?それなら私に付いて来て下さい!」
「おぉぉぉぉ!大広場が俺を待ってるぜ!」
セリューとそれに引きずられるコロに付いていき、俺は路地裏などを抜け、大広場へと向かった。
だが、路地裏などを通っていると、もちろんヤンキーらしき人達にも声を掛けられたりする。
「予想的中…。やはりこうなるか」
路地裏では俺とセリューさんを取り囲む男たち。おおぅ…、恐ろしいー(棒読み)
「なんだ?ここは俺たちの縄張りを知ってのことだよなぁ?しかもそのガキの横には帝都警備隊の女だな?ここを通るには金を払え。それかその女には体で払ってもらわないとな~?」
ま!お下品な言葉!あなたをそんな風に育てた覚えはありません!(当たり前だ)
そんな事を考えていると、俺の横からヤバイくらいの殺気がにじみ出ていた。
「なるほど、つまりお前たちは悪でいいんだな?ならばここで正義の鉄槌を下す!」
「グオオァァァ!」
セリューの顔とコロの姿が凶暴な形へと変わっていく。
おいおい!それじゃセリュー達の方が怖いよ!落ち着くのじゃよ二人とも!
「正義を執行する!覚悟しろ!」
セリューの声と同時にコロの姿が大きくなり、その巨大化した拳が野郎共に振りかざされようとする。だが、俺はそれより先に動いた。
「邪魔だ!喰らえ、最強の拳!ワンパンチ!」
俺の繰出した技、ワンパンチ。それを喰らった男たちは一人残らず壁に激突し、壁にめりこむというアートを作った。
「この趣味でヒーローをしている俺を前にして、いい気になるんじゃねぇ!ハッハッハッハッ!」
「リュウ君って強いんだね!?今の何?帝具も使ってないのに……」
「あ…これは深くは聞かないでほしいかな。聞かれたくないことだから……」
「あ、わかりました…。それじゃ、大広場に向かいましょう!」
「キュウ!」
男たちを撃退した後、俺はついに大広場に到着する事が出来た。
「やったぁぁぁぁぁ!これで俺は明日まで過ごせる!当分ここで野宿決定ぃ!そしてあの女をミックミクにしてやる!(怒り)」
「えぇ!?ここで野宿!?ここはあの首切りザンクが出たところだよ?大丈夫なの?」
「大丈夫だ。問題ない。心配してくれてありがと。やさしいなセリューは」
「え?あ、はい!もちろん人を思うのは正義の味方の仕事ですから!それでは私たちはここで、気をつけてくださいね?」
「おう、まかせとけ!」
俺の心配をしてくれたセリューはまたまたコロを引きずったまま姿を消した。怒ったとき以外ならかわいいのに…。
さて、ここで何人かは疑問に思っただろう、なぜこんな広い大広場で野宿をしようと思ったのか?それにはちゃんとした理由がある。
一つ目は俺以外、住民がここに居ないこと。
二つ目は誰にも迷惑がかからない事。
そして三つ目。ここなら暴れられる事…。
それはなぜか?
ここなら全員を相手に出来るからだ。
あの店から出た後、セリューに出会って、ずっと俺を尾行してきた【奴ら】とな。
大広場の中心に立ち、回りを見渡す。この場所から見えない影から出てきた奴らは7人。俺を取り囲むように均等に間隔をあけ、俺の方へとゆっくりと近付いてくる。
しかもそれには見た事もある顔があった。手配書に載っていた、あの四人の中の三人である。
そう、革命軍の最強の暗殺部隊、夜襲を名前とする殺し屋集団。
「ナイトレイド……」
月の光によって全員の姿が見えた。各々自分の武器を構え、俺を見据える。その目は人との会話で見せるような目ではない、完璧に俺を殺そうとするめである。
そして中心にいる、袖がない服をを身につけた髪の長い女の子が口を開いた。
「今回のターゲット、デストロイヤー・リュウ」
持っている刀を俺に向け、そしてこう喋った。
「葬る」
その言葉が、今から始まる戦いのゴングであった。