第二クトゥルフ神話『男の娘だらけのGo for broke!!』 作:カロライナ
サクラが発狂状態のミカンを見つけてから3分後、やっとミカンは落ち着いた様子で大声で泣き出す事を止め サクラの胸の中で小刻みに震えながら涙と鼻水を拭った。サクラはその様子を特に叱りつけることなく、完全に落ち着くまで両腕で抱き締め、左手で背中をさすり右手で後頭部を優しく摩った。
「絶対に・・・・。絶対に・・・・・ぶっ殺してやる・・・。」
「えっ・・・・?」
ミカンは余韻で鼻を啜りながらも、確かにはっきりとサクラの胸の中で呟いた。少しでも落ち着かせ、自分も落ち着こうとしていた朗らかなサクラの表情が強張り、撫でていた手が止まる。
「伊上を・・・・伊上をぶっ殺す。・・・ぶっ殺してやる。誰を相手にしたのか。誰を敵に回したのか。あの五体すべてがぐちゃぐちゃになるまで、地獄の苦しみを与えて叩き潰してやる。」
ミカンは、サクラの抱擁を振りほどくと勢いよく立ち上がった。その顔は復讐に燃えあがり鬼のような形相へとミカンの姿を変貌させていた。特に、号泣したことによる瞼の腫れと目の充血が鬼の形相をより一層引き立てていた。サクラは見たこともない弟の顔に固まってしまう。そして我に返った時にはミカンは部屋を飛び出し、今晩泊まる予定だった自分の自室へと消えて行った。もちろんサクラも後を追いかける。あれだけ逆上したミカンを一人にして頬って行くわけには行かなかったからだ。伊上が今どこに隠れているのかは分からないが、あの様子では間違いなく現状居そうな伊上の私室に向かう事は明白だった。
ショットガン『ゼロ距離』
ミカン自動成功→87
部屋の中に入ると、入り口近くのクローゼット前にミカンは居た。しかし様子がおかしい。なにやら窓側に向かって細長い筒状のものを向けて、佇んでいる。そして声を掛けようとサクラが一歩部屋に足を踏み入れるのと同時に、巨大な銃声が館に轟いた。
聞き耳
???25→??【??】
モミジはサクラがミカンとユキの安否を確認しに行った後、なるべく扉からは離れるようにし他の本を読み上げていた。しかし、どこを探してもメールに書かれていた<術>に関する内容のものや、送られた術を見つけ出す事は出来なかった。
頭を抱えて困り果てた時、2階から聞き耳をしなくとも分かるほどの銃声が響き、モミジの鼓膜を通過する。あまりの音の大きさに身体をビクっと一回震わせると、音のした方角を見た。その部屋の方角にはミカンの部屋があることがモミジには空想の段階ではあるが理解した。
「サクラ姉・・・・ミカン兄・・・・ユキにぃ・・・。」
自分の前から消えて行った兄達の名前を呼び、更に不安げな表情を浮かべて天井を見上げる。実のところ、サクラが飛び出した後 モミジも部屋を飛び出して兄達の安否を確認しようとした。しかし、出来なかった。ドアノブに手を掛け、回したところまでは良かった。だが、扉を押すことができない。押さなきゃ出荒れない事は分かっているのに押すことができない。末弟で、気が弱い部分もあったのかもしれない。でも一番、出ることができなかった理由は単純に怖かったからだ。急に背中から抱き着かれ、3人がかりでも引き離すことができなかった相手のような不気味な存在が、まだ2階にいることが怖かった。
モミジは兄達が無事に早く戻ってくるように祈りながら、根気よく本を探し続けた。
オカルト+25%(根気よく本棚を調べる+補正)
モミジ30→30【成功】
そして一冊のオカルト系のファイルを見つけ出す。古い手書きのノートだが、なぜそんなに目を引くのか探索者にもわからず、中身は英語で書かれておりラテン語が専門のモミジにはサッパリわからない内容であった。