ソードアート・オンライン 白い罪人   作:かえー

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SAO映画面白かったです!公開情報だけで小説描いてみたいです!!


竜使いの少女

ベッドに座るカザネを見てさらにそこから帰りたくなる。が、運悪くカザネも気づいてしまい俺を見るや顔が赤くなりスペルモーションに入る。俺は攻撃呪文を持ってはいるが、防御する呪文を持たない。しかもここはシルフ領だ、ここでカザネを仕方なく攻撃したところで落とされるのがオチだろう。さらにカザネには見せてはいけない俺の一面もある…

 

「さ…さっさとこれを持って……出ていきなさい!この変態!!」

 

机にあった鎌をこちらに投げられた挙句、風属性魔法をぶつけられ窓から吹き飛ばされながらシルフ領を後にした。その後何とか夜だったために潜伏呪文でホームタウンに帰ったのだった。

 

数時間し晴れあがった青空。時刻はAM10:00。今日は土曜日であり、学校の宿題もなく縛りのない一日を俺たちはこの世界に費やしている。モンスターのポップしないケットシー領付近の小さなフィールド、そこでは俺とローベはアモネの監視下羽の使い方を練習していた。アモネ曰く肩甲骨に力を入れるとのことだが…何故かできない。

 

「もうーっ…なんでだろう…?」

「元々人間は飛ぶ生き物じゃないだろ…俺走るから許してくれ……!」

「ダメです!走るのは随意飛行に負けます。例えばこんな感じです」

 

走って逃亡するローベに向かってアモネは飛び立つ。そして30秒も経たないうちに彼を捕まえ抱え込みながら帰ってきた。ローベのステータスには睡眠状態を意味する『Sleep』が表示されており、ローベはいびきを立てて眠っている。恐らくアモネが状態異常の魔法をかけたのだろう。走りより速いなら確かに飛べてもいいのかもしれない。俺はローベはその後何とかビル二階分程度は飛べるようにはなったが、そのおかげで肩付近が筋肉痛になってしまった。

二時間ほど経ち、息を切らせながら俺とローベはアモネとともにケットシー領へ入っていく。そこは言うまでもなく猫の楽園。ここにいるプレイヤー全員に尻尾と耳が付いているのだ。また中には、猫になり切るプレイヤーまで存在し、精霊の世界というか不思議の国の世界に入ってしまったような気がする。生憎このパーティに主人公を務められる人物はいなさそうなのだが。

と、そこで俺のパーティ全員の腹の虫は鳴き声を上げその音を聞いた途端個々の空気も相まってかちからが抜けた。

 

「アモネ…俺一旦ログアウトしてご飯食べてくる……」

「俺もご飯を食べてくるぞ!三分だけ待っていてくれ!!」

「えっ…ちょっ…二人とも…せめて宿屋に入ってからに…」

 

アモネが何か言ったのは分かったが、空腹が勝っていた俺にはそんな言葉は届かずすぐ現実世界に戻り、休日も出勤している吹田を見ながら支給飯のチャーハンをローベの宣言通り三分で平らげる。そしておなか一杯になったところですぐにALOに戻る。すると、目を開けた先にはアモネの顔が近くにあり、目を閉じている彼女はまだ気づいていない。

 

「ただいま」

「わっきゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

突然目を開けて驚きのあまりベンチから滑り落ちるアモネ。その光景は非常に滑稽で尻尾と耳がピンと伸びきり驚いた顔のままこちらを見て硬直している。一体何をしようとしていたのだろうか…そう考えると身震いが起こり怖い。数分後、ローベも起き上がり次はアモネの食事タイムとなった。

しかし、ベンチの上に寝ているアモネの両側に座る俺たちは多分外の目から見たら不審者に見えるのだろう。通る目が少し痛い。鎌を装備したインプと上半身半裸のサラマンダーが未発達の少女の横に座る…アモネめ、まるで俺たちを警察に突き出すためにやった確信的行動にしか思えない。呪ってやる…さらにローベも眠ってしまい手間が二倍になって…ため息しか出ない。昼ごはんのせいなのだろうか、少し欠伸の出るそんな時間。数分後、アモネが起こされてしまったことは言うまでもない。

 

「というか…俺のこの武器と俺の衣装、色合いが反対過ぎてきている俺も気持ち悪いな…」

「仕方ないじゃないですか…白い種族がいないんですから」

「白い種族といえば昔、アルフという光の上位種族がいるってことを聞いたことがあるな!まぁ、誰も見たことはなくて、街が建つ前の世界樹の頂上にたどり着く『グランド・クエスト』をクリアした種族のみ見ることができる…らしいのだがな!」

「今はないってことは、誰かがクリアしたということなんですかね?」

「ヒースクリフ辺りがクリアしてそうだがな…ヒースクリフが羽生やして飛ぶ…ふふっ…はははっ!」

 

そのイメージ図がツボにはまり笑っていられなくともいれなくなった。それが現実ならばぜひ見せてほしい…そして俺と戦ってほしかった。笑って勝負にならなさそうだが…現時点で笑いが止まらないのでもう駄目な気がする。隣を見るとアモネもくすくす笑っており、ローベは?マークを浮かべているような不思議な表情になった。

 

「あ、アモネちゃん!」

「その声は…シリカちゃんだ!」

 

アモネが後ろを振り向くとそこには栗色の髪を二つに結び、紺主体の服を着たケットシーの少女がにこっと笑いながら話しかける。彼女の頭にはテイムされたのであろうモンスター、フェザーリドラがじっとこちらを見つめてくる。

 

「こちら同種族の友達シリカちゃん。こっちはインプのリンネさんとサラマンダーのローベさん。」

「はじめまして…リンネだ。」

「シリカです!よろしくお願いしますね!」

 

固い握手を交え、簡単に挨拶を済ますがローベの様子がおかしく表情を見ると驚きの表情から止まったままだ。タイムラグだろうか?すると全速力で近づきシリカの手を握る。

 

「こ、こんにちは!俺はローベと言います!!シリカさんのことは前から存じ上げて、その………」

 

シリカの頭に止まっていたリドラが飛びあがりブレスを吐きだす。そのブレスに当たったローベは倒れて麻痺になった。申し訳なくなり、俺とアモネでシリカに謝るが、シリカは何が起こったかあまり理解しておらず俺たちの対応に慌てている。

ローベの麻痺が治り、四人で近くのカフェで軽食を取りながら談話をした。シリカもSAOからの帰還者らしく昔のことを話し合う。それぞれの恐怖した話に共感し、関係が深まっているような気がした。シリカは話が終わった後、一つの依頼を出してきた。

 

「実は…アモネちゃんに折り入って頼みごとがあるんだけど…」

「何?何か困っていることだったら私たちが手伝うよ!」「い、いや…俺はそんなこと一度も」

「ありがとうございます!実は…新しい武器を作ってもらうためにとあるモンスターからドロップするアイテムが手に入らないんですよ…」

「ふむふむ…」

「モンスターが強くて、私一人じゃどうも…お礼はします!」

「リンネさんもこれを機にモンスターとの戦闘に慣れたらいいんじゃないですか?」

 

確かに。この世界では死んでもデメリットで何とかなる世界だ。だからあの世界みたいに命の危険を感じなくても気楽にモンスターへの体制を得ることができるのでないのだろうか。この依頼をよいことと考え簡単に受けた。今日は良い日になると考えていた…

 

「確かに。これで俺は死神のイメージを払拭する…!」

 

「なんでこんなことになるんだよォォォォォォォォォ!!」

「り、リンネさん!ほらいい機会ですから!!」「そういうアモネも逃げてるじゃねえか!なんでこの世界にもペネントがいるんだよ!?」

「私は少しこのモンスターにはいい思い出がなくて一緒なら倒せると思ったんですけど…私のせいですみません!」

 

四人でペネントから全力で逃走する。が、ペネントは俺たちを執拗になく追いかけ時折ツタで攻撃を仕掛けてくる。俺はモンスター自体に非耐性なので×、シリカもこのモンスターにいい思い出なく×、アモネは植物と虫が嫌いで×。ならローベは…と思い彼を探すが一緒に逃げていないのだ。逃げる直後は一緒にいたのにいったいなぜ…後ろを向くとローベはツタで拘束されペネントに捕食されかけていた。なぜ逃げない!と思いステータスを確認すると、案の定麻痺を意味する『paralyze』の文字が表記されていた。

 

「お前体弱すぎるだろ!!ローベを助けないと…!」

「わ、わかりました…私がいき…きゃーっ!」

「アモネちゃん!ピナ、二人が縛られているツタに攻撃して!」

 

シリカは羽で飛び上がり、ペネントのツタに攻撃する。が、ペネントの体力は二本あり、ツタも何本斬っても再び生えきりがない。俺も攻撃しようとするがツタの攻撃に回避だけで精いっぱい。ゲージが一本減ったことで様子が変わり、さらに動きが俊敏になった上、シリカも拘束されてしまった。

なんということでしょう…俺のツレはあっさりとツタに拘束されてしまい、残されたプレイヤーはこのメンバーで一番モンスター耐性のない俺だけになってしまった。恐怖で怯えるが、ペネントは三人を捕食するためか動きを止めたのである。チャンスだった。俺は真正面から斬り体勢を崩したところで三人を助け出す。そう思い飛びかかろうとしたその時だった。女性陣の悲鳴が聞こえる。

 

「リンネさん!見ないでください!」

「向いたら後でワンキルさせてもらいますよ…!!」

 

状況は悪くなる一方だ。ピナの攻撃では恐らく倒しきれないし…むしろ上を向かずに倒すのは無理がある。どうするべきだろうか…そんな時、俺の頭に一つ良いアイディアが思い浮かぶ。

考えれば俺は闇属性の精霊インプだ。そしてインプといえば…闇属性魔法がある。闇魔法はスペルも長いし時に自身の命すら削る強力な魔法。それを俺は唱えられることに気づき説明を読みながらスペルを唱えていく。その間、さらに悲鳴は大きくなる。

 

「ふ、服が溶けてます!?」

「リンネさん~助けてください~!!」

「シリカ!後でみんなに回復魔法をかけてくれ!!」

「は、はい~!!」

 

俺はスペルを唱え終わり、目を閉じまっすぐペネントに飛び込んでいく。そこで目を見開き両手を前に突き出す。すると、闇がペネントを包み、その後大爆発。俺はその爆風に巻き込まれ一気にHPがゼロになる。まぁ、元々自信のライフと引き換えに敵に大ダメージの魔法なのだが。俺は全身炎に包まれた。

三人は解放され、それぞれ一部服が溶けているがなんとかペネントからとあるアイテムをドロップすることに成功した。炎となっている俺と後の二人をシリカが回復魔法をかけ回復する。俺は蘇生魔法をかけてもらい生き返るが、最悪のタイミングで蘇生してしまった。

 

「…い、いや…その………これは事故であって…な?」

「…リンネさん……」「ねえシリカちゃん…こいつどうしてやりましょうか…ねぇ?」

「す、すまない!見る気はな…!」

「「リンネさんのバカぁ!!」」

 

二人に鉄拳制裁を食らい再び俺の目の前には(Youaredead)の文字がうかびあがり、体は炎に包まれて蘇生時間が表示されてしまうのだった。

 

目を覚ますと昼にいたベンチに眠っていた。起きあがり右を見るとアモネが頬を膨らませこちらをジト目で睨み、左を見るとシリカが恥ずかしそうにこちらを見ていた。

 

「あの…昼のことはすみませんでした…俺の不注意で…」

「わざとではないんですよね?全く…シリカちゃんが、帰り道守ってくれなかったらリンネさんデスペナ受けるとこだったんですよ?」

「深く反省はしています……」

「いえ、私もできないことを押し付けてしまったものですし…私も悪いですよ…ごめんなさい」

 

皆で和解の握手を行い、とりあえず仲を崩さず今日の一件は解決した。報酬は、ケットシー領のレストランを一食奢ってくれるそうで俺ら三人は歓喜に包まれていた。と、ここで閑話休題。SAO出身の彼女に一つ聞きたいことがあった。

 

「シリカは黒の騎士のこと知ってるか?」

「黒の騎士…キリトさんのことですね!この世界でもたまに一緒にクエストに行ったり…」

「知り合いなのか!?ぜひそのキリトってやつに俺は会いたい…!会える場所を教えてください!」

 

つい、進展が早く懇願するようにシリカに話してしまい、シリカもいきなりの俺の反応に苦笑している。まぁ、俺の中身は四歳なのでそこは許して欲しいが…もうすぐ会えるかもしれないと思うだけでウキウキし頭がおかしくなってしまいそうだ。が、今日はまだログアウトはしない。時刻はPM20:00を指していた。




キリトを探して三千里、リンネはついにユグドラシルシティに向かい、キリトとの遭遇を図るが、そこで見たものとは…

「嘘だろ…!?これが……?」

次回『妖精の羽休め』

白い死神に…明日はあるか。
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