ソードアート・オンライン 白い罪人   作:かえー

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ここまで読んでくれてありがとうございました!一旦このシリーズは一区切りとなります!(多分)久しぶりにここまで書けましたが、皆さんにどのように伝えれたか…また、本当不備が多くて(特に誤字)大変ご迷惑をかけました…感想があれば要望がかかるかもしれない……(小声
応援があってここまで続きました!本当に感謝しています!SAO最高です!!


さよならはまた明日

部屋は綺麗に片付き、残ったベッドや医療器具が寂しそうに残る。最初ここに来た時は衝撃で、閉じ込められることに抵抗を覚えたが今となると少し寂しい気持ちになる。窓ガラスも防弾加工されているはずなのに二回も割られて、完全隔離のはずなのに三回も外出して、少し異常なのかもしれないがこの異常な空間に少し満足感を覚えていた。俺は俺なりに生きて、周りの人と合流できるところまで来たからである。今は夜の7時だが、出発は明日の3時で時間があったので少しALOにログインすることにした。

 

予想通りシルフ領の104号室からスタートした。ベッドには緑の今回はカザネと遭遇することもなくシルフ領を後にでき、急いで世界樹の元に向かう。久しぶりに跳ぶ空は冷えており、季節は冬だということを気づかせる。フィールドにはちらほら雪が積もっており、プレイヤーが通る度足跡が残りまたこれが冬を感じさせる。ルグルー回廊に入ると、多数のプレイヤーがモンスターを狩っていた。俺はそれは艦弁なので闇に紛れながら世界樹を目指す。

回廊を出ると、首都アルンに到着する。そこにはユグドラシルシティよりは小さいがいろんな種族が集まり、まわりの領の主都より一段と明るい。そこを歩いて抜け…世界樹の根元にたどり着く。目の前には昔使われたのか古びた門があり、草で浸食されていた。そこに一人のプレイヤー。そのプレイヤーは背が低く、猫耳が生えたプレイヤーアモネだった。降り立ち声をかけようとすると…振り返った姿は彼女じゃない、俺の顔だった。

 

「やぁ…久しぶりだね。僕のこと…覚えているかい?」「お前は…『僕』!」

 

後ろに下がろうとするが、肩を掴まれ俺の何かを抜き取ると突き飛ばし体を発光させる。その光は闇に変わり、アモネの姿をした【僕』を包み込む。そしてその闇は徐々に大きくなり巨大な何かを作り上げた。

 

「ふふん…君を乗っ取るのはやめたよ。なんせ僕は僕の体を手に入れたからね!見るんだ…僕はこの世界の神となる!!フハハハハハハハハ…!!」

「なんだと…どうなっているんだ!」

「僕は君のログインや君の睡眠を利用して…ログイン情報をコピー…そして僕はこの世界にプログラムを残すことに成功した。そして今、君のプログラムを完全にコピーすることで…僕は完全に僕としての存在を残すことに成功した!!もう僕を止めることは出来ない!!」

 

彼は闇とブロックノイズで体を生成し、巨人の姿となって俺を襲う。名前はアモネから『Unknown』に変わり、ゲージも四本に増加した。巨大な上半身に合わない下半身、その上半身にはさらに巨大な二本の腕、背中からはドラゴンの首が二本飛び出ており顔は阿修羅のような三つの頭。一番前にある阿修羅の顔の額から『僕』は現れた。大きな右腕はあり得ないほど早く振り降ろされ、俺は急いで攻撃を避ける。そして、闇属性魔法をぶつけるが、その瞬間死神のクエストの時と同じ痛みが襲い掛かる。その巨人の様子に気づいたのか、他のプレイヤーも近づくが俺はそれを制止し、からの攻撃もろに食らう。

 

「近づくな!ここにいると危ないから世界樹はしばらく後にッ…!?」

「ふふ…勇敢だな。かっこいいなぁ。」

「…どうなっている……痛みが…」

「あー、言い忘れていたが君のナーヴギアを再起動し、ペインアブソーバを5にした上、脳に強力な電磁パルスを撃てるように設定しておいた。君のHPがゼロになった瞬間…君は脳を焼き切られ死ぬ。楽しみだよ…僕が君を殺せる日が来るなんて…」

「っ…なんてことを…!」「そんなことさせません!!」

 

ペインアブローバとは、この世界の痛みを吸収し軽減する機能のことだ。普通は10なのだが、5になると実際に受ける痛みに近い衝撃が襲ってくる。特に0〜3にされた時は現実にも影響を及ぼすらしい。不意にアモネが横から巨人に攻撃をぶつける。巨人の攻撃を華麗にかわし大きな肩に確実に攻撃をぶつけていく。が、その度俺の体に激痛が走る…痛すぎて思わず叫び声をあげてしまった。その傷を後から来たカザネとカミュに癒してもらうものの、攻略法がつかめない。ログアウトボタンは薄くなっていて機能しなく、再び俺はデスゲームの世界に隔離されたのである。

 

「君には逃げ場はない…僕には体はあるものの…君のアカウントでログインしている状態だ…。つまりどういう意味か分かるかな?」

「…まさか……あんたが死んだら、あのバカもデス扱いで死ぬ…!?」

「そう、『俺』と僕は一心同体。体が違っても心は一緒。そうならば体も一緒…というわけだ。」

「そんなことってあるのかよ…!?リンネに何がしたい!」

「…偽物を抹消したいのさ。たった四年しか生きていないその『俺』という人格を消して、僕こそが本物だということを思いしらせる!今まで暴れていたのは全部僕なのさ!!」

 

まるで意味が分からない。まとめると、俺が死んだら俺だけが死に…『僕』が死んだら…道ずれで俺も死んでしまう、というわけであって…前代未聞のDEADENDに向かって俺の物語は進んでいるというわけだ。

せっかくここまで来たのに…ここで死ぬのか。人の力を借りたものの…やっと自分の力も使って呪縛を振り払ったのに…結局自分にやられるのか…。まさかミラは、『お前は…自分で自分を殺すのだ』と死神に言わせたのはこれを見据えていたのかなのだろうか…何もかもミラのせいだろうと思いたい。とりあえず俺は攻撃を避けようとするが…彼は闇魔法を唱える。すると魔法のデメリットが俺と『僕』を襲い、激痛に襲われる。その魔法攻撃を庇い…ローベが吹き飛ばされ、アモネも太い腕に投げ飛ばされた。カミュの魔法攻撃で足場を減らしカザネのSSが炸裂する…はずだったが、それさえも防ぎ殴られたカザネはカミュに直撃し二人まとめて地面に投げ出された。傷つく俺と四人は、『僕』の前に刃がたたず、巨人は容赦なく攻撃を続ける。

火属性魔法が俺に直撃し、死を覚悟したその時だった。続々と爆発音が鳴り、『僕』の動きが止まる。煙の中巨人の腕が振り降ろされるが、その腕も弾かれ巨人は怯み動きを止める。煙が晴れ…そこにいたのは、黒いコートを着て両手には二本の剣、短い髪がなびき、ニヤリと笑う童顔。あれこそ俺が今まで探していた…

 

「見たことないモンスターだな…俺も混ぜてくれないかな?」

「黒の剣士…キリト…!嘘だろ…!?」

 

そう、彼のHPバーの上に書かれたプレイヤーネームは…『Kirito』、確かにそう書かれていた。

 

「というか…相当強そうだが…倒してしまってもいいのか?」

「待ってください!そのまま倒すとリンネさんが!!」「リンネ…?」「実は…かくかくしかじかで…」

 

キリトはアモネの説明を聞いた後、小さな妖精を呼び何かを話している。その後妖精はどこかに飛んで行き、キリトは俺たちの方を向くと説明を始めた。

 

「まずはこいつを食い止めるんだ!俺たちが動きを止めている間にカミュは支援魔法で巨人の動きを制限してくれ!相手の様子を見て隙をつく!!行くぞ!」

「任せてください~!」

 

カミュは飛び立ち、わざと攻撃を外しながら魔法のタイミングを計る。巨人は腕を振り回す他に、口から火炎を吐きだす。このパーティにはタンクがおらず俺が魔法を受け止めようとしたが、キリトが俺の前に飛んできて飛んでくる火炎を切り裂く。それを見てローベが右足を集中攻撃し、アモネも攻撃に加わる。キリト跳び職人のように飛び回り魔法や火炎攻撃を防ぐ。タイミングは完璧で、HPは一つも減っていない。が、黒の剣士でもプレイヤーが人実にかかっているとどうしようもなく。事が一向に収まる気がしない。すると一つの言葉を思い出す。

 

『そういえば君が持っている『セイグリット・デスライサー』は特殊なスキルがあってな…それはプレイヤーの心理状態で、この武器の固有スキルが決まる。つまりこの武器を持った時に君が何を思ったかで武器のスキルが決定するのだ。』

 

鎌…!俺は武器を確認し、スキル情報をしっかりと確認する。するとそこには『necro』の文字が。これのおかげで俺は前回デスペナルティーを受けなくて済んだものの…バーサク状態になってしまうデメリットがある。仮にこれで俺が彼を殺しても俺が生き残れるかもしれないが…と、次に小さな妖精が帰ってくる。

 

「わかりましたパパ!あのモンスターは確かにリンネさんと共有のアカウントです!ですが、彼はプログラムの存在でバックアップがないために…ここで彼を倒したら消滅します!」

「それならキリトさん…俺からこの作戦を…」「…わかった、本当にいいんだな。でかしたぞユイ!」

「本部に異変がバレないように私が時間を稼ぎます!パパたちで彼を止めてください!!」

 

それぞれが散らばり、巨人の動きを制限する。俺も攻撃に参加し、痛みに耐えながら巨人を攻撃する。まさかの行動だったのだろうか巨人の動きはのろくなる。手をつこうと降りてくる巨人の手の下にはアモネがいた。祖のアモネをローベが助け出しそのまま巨人に向かって投げつける。アモネは巨人の肩を切り裂き、巨人に聞いたのか悲痛な咆哮を上げる。腹には涙を流しながらカザネがSSをぶつけていく。そう、この部分はそれぞれ初めて攻撃された時の古傷であり、触られるだけでダメージが来る場所だ。そして正面からキリトが、両手の剣を光らせ交互にSSを発動させる。

 

「これで…決める…!」

 

この技は…聞いたことがある。伝説の十六連撃の二刀流スキル…『スター・バースト・ストリーム』である。その動きは軽やかで…美しかった。腹に激痛が走る中。俺は走り出す。『僕』はキリトの連撃のおかげでまったく気いていない。十六連撃が終わった直後にキリトは叫んだ。

 

「リンネ!スイッチだ!!」「わかった!これで決めてやる!!」

 

入れ替わるように俺が前に出て、鎌を光らせSSの挙動に入る。彼は俺を見ると動こうとするもののキリトの攻撃が効いているせいか体が起き上がらない。それは俺にも分かっていた…鎌を分回し十字と×を描くように相手を切り裂き自分の足で傷口の真ん中に蹴りを入れる。そしてその勢いで蹴り上げ上空に飛び、鎌を前に突き出しながら巨人の腹目掛け突撃する。切り裂いた後、地面に着地し…名乗る。

 

「『最後の審判(ドゥームズ・デイ)』…これで終わりだ!」

「バカな…僕が倒されるなんて…!だが君の命もここで終わりだ!!」

「…残念ながら……俺はこれからも生き続ける。自分のために…自分の命で!俺の手で…未来を掴むんだ!!」

 

そういうと、スキルが発動し…俺の体を再び激痛が襲う。何かが俺を包んでいく感覚、体が勝手に動き…襲い掛かる恐怖、周りにいるプレイヤーを襲いたくなる衝動…今にも襲い掛かりそうなとき…俺は決めたのだ。

 

「この命を…俺は…殺してしまった人たちの分まで燃やし続ける…!!自分の明日を捨てたお前に未来なんてない!!」

 

その時ネクロ表示は消え、俺のHPは半分回復した状態でその場に立っていた。体も崩壊せず…武器『セイグリッド・デスライサー』も健在だ。彼は雄たけびを上げて白いポリゴンとなり…大空へ消えていった。ポリゴンが消えたことを皆確認し、俺の元へ近づいてくる。妖精ユイも笑顔でこちらに飛んでくる。

 

「『Unknown』の消滅を確認しました…私たちの勝ちです!」

「リンネさん!」「リンネ!」「やったわね…」「流石です~」

「やったな…リンネ。」「ありがとう…キリトさん…!!」

 

改めて皆と勝ちを噛みしめ、目の前にいるキリトに驚愕する。見ていれば普通のプレイヤーだが、彼にもいろんな物語があったのだろう、自信に満ちた笑顔だ。

 

「あの…キリトさん。俺は貴方に会いたかった…もしよければ、俺と…フレンドになってくれませんか?」

「えっ…あぁ、いいよ。」「噂通り人付き合いが苦手そうだな…!」

 

戸惑いながらもキリトはフレンド認証をしてくれる。その後、俺たちとそれぞれスキルのことやチームのことを話してあっという間に時間が経って行った。俺はこの時間を満喫した…彼と決闘を行い、今度仲間と合う約束をして、昔の話で盛り上がった。彼のすべてでもなかったが、一緒にあの世界にいた人がここにいるだけで…俺は安心してしまった。その後、キリトと別れアモネ以外の仲間と別れた。世界樹の下には俺とアモネだけになった。

 

「…全てが……終わったな。」「そうですね…あっという間でしたね。」

「…アモネは俺と会った時のこと覚えているか?」

「もちろんです…その時の気持ちも顔も覚えていますよ」

「あの時は…気持ちも分からなくて最初はぶつかった。でもそれがきっかけでアモネと会えた。」

「…あの時、どうして私を殺さなかったんですか?」

「うーむ…決意が半端だったと言うか…まだ助けられるって思って、お前に殺しの世界に来て欲しくなかった俺の勝手な思い…だな。」「…大好きです」

 

アモネが小さな腕で抱きしめてくる。後ろまで手が回らないが、それがまた俺を安心させる。嘘じゃない優しさ、これが俺に必要だったのかもしれない。どんな時でもアモネは俺と一緒にいてくれた、あの笑顔があったから…俺はここまで生きてこられた。だから彼女が捕まった時、助けたいと思った。俺が生きる上で…彼女は必要なのだ。

 

「…アモネ、俺はお前と一緒にいたい。だから…その……なんで言えばいいか…お前のその優しさが好きだ!その笑顔も…お前の考えも」

「…リンネさん……」

「ずっと一緒にいてくれ…」

 

俺は何を言っているのだろう…自分でもよく分からない。アモネを傷つけたと思い慌てて彼女を見るが、アモネは顔を赤らめ恥ずかしそうに見ていた。アモネは俺に飛びかかりそのまま押し倒す。そしてあげた顔にはとびきりの笑顔が浮かぶ。その笑顔からは…彼女の溢れる…何かが浮かんでいた。

 

「愛してます…リンネさん」

 

・・・・・・

 

ある日の晴れた昼下がり、一人の男を複数のパーティが襲う。白いローブがなびき、片手には大きな鎌を持つ。囲まれたからは全く動かず、くすりと笑う。そらにつられ一人のプレイヤーが斬りかかるが、彼は避けた後そのプレイヤーを炎に変える。集団は驚愕し武器を構える。

 

「お、お前は一体…誰なんだ!!」

「…俺はリンネ。襲わなければ襲わない…死ぬ覚悟があるだけやつだけこい!!」

 

彼の持つ鎌が怪しく光り集団にさらなる恐怖を植え付ける。そして、動かないことを確認すると彼はその場を後にした。その姿はだんだんと遠のき、砂漠の先へと消えてしまった。彼の名前はリンネ、何度も殺し、何度も死んだ男。やむなくPKを続けたその姿から、白い死神と呼ばれた。そんな彼は毎日を噛みしめるように生き続ける。自分が奪った命とともに。

 

白い死神に、明日はあるか。




「ここで…一連の話は終わりました。しかし…SAOのお話はこれだけではありません。すぐにとは言いません。なんせここで語ると…終わる終わる詐欺ということになってしまいそうです。そうですね…また時が来た時に、彼らにお話をしてもらいましょう…僕は誰かって?それは知らなくてもいいことです。また機会があれば会いましょう…」


というわけでALO編完結です!まず最初に謝罪します。思っっきし嘘つきました(笑)一話で言った25話終わりなんてあっさり超えてしまい、今回の30話で終了させてもらいました。後誤字が多くてすみません。

今回は元々考えていたシナリオと全く違い、キャラクターも設定も下書きとは全く違います。その話もまた別の機会に。まさか!という展開が欲しかったのでミラに少し手伝ってもらいました…初めてかく場面がたくさんで特に裁判のシーンは不安でしかありませんでした。何故かいたんだろう。

さてこれからですが…続編というわけではありませんが、SAOのifな話を書いていきたいと思ったりします。アリゼーション編のアニメが始まったらその世界も書くかもしれません。また、ALOでは残る種族を仲間にしていないので…もしかしたらその物語が展開されるかもしれません…!
終わりになりますが、ここまで見てくれてありがとうございました!今後もよろしくお願いします!!今日もよい一日になりますように。
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