私は恐らく死ぬ。私、根本愛花は病でこの世を去るのだ。これは変えられない現実、私がどう頑張ろうとこれ以上は変えられない現実なのだ。私は今病室のベッドの上で治療器具を身体いっぱいに付けられている、身動きも取れないずっと寝たきりの私は生きている必要があるのだろうか。
SAO、本当なら私はあそこで命を落としていたはず。あの日、友達を殺され生きる気力を失った私は死神討伐隊の一人として狩りに参加した。友達が殺されたあの日、白装束たちに100万コルを要求されたがあの時私は死から逃げたのだ。あそこで終わればよかったのに。
そして死神と対面した。どこにでもいそうな男の子、だがその動きはここだけしか存在しないものだった。
「す……ご……」
見惚れてしまった、そこに彼の生きる意志を見たのだ。人を殺すのはもちろんダメなことだ、さらに自分の友達まで奪われたそんな行為に私は目を奪われてしまったのだ。
「一度言っておく、武器を降ろして俺の前から退け。残った者は俺が抹殺する、それくらいの覚悟があるなら残れ」
言葉を聞いた途端、私は走り出していた。彼の元へ。
気づけば平原に一人寝転がっていた。ポーチに回復結晶を残して。
私はそこで生きる意味を手に入れたのかもしれない、彼の生きる活力に私も救われたのだ。けど彼には味方がいない、なら私は彼を理解したい。どこからその力が湧き出るのか、そして支えたい。
彼の元にいたい、と思ってしまったのだ。
そこからリンネさんと仲良くなって一緒に世界を旅して、新たなる世界でも彼と一緒になることができた。
その時彼を支えたのはカザネさん。あの時は私も子供で彼に酷いことを言ったり突き放してるのを見て怒っていたっけ。
今となれば理想的な対応だったのかもしれない。彼女がリンネさんを怒ることができて、正面から向き合って、言葉で言い表せないけどすごいことだ。あんな大人になりたかった。そう思われせくれたのも彼のおかげだ。
そんな彼はまた一人で今戦っている。彼がいないだけでへばってなんかいられないのだ、あの約束を果たすために私は病になんか負けていられない。
『じゃあ、7年後。2031年11月7日、帰還者学校の校門で集まろう!』
また私はあなたに救われた、だから今度は私が貴方を、貴方の大切なものを守る番だ。
「……じぃ」
「はい、どうされましたか愛花様」
「……カザネさんに電話して、状況を教えて」
「承知いたしました、アモネ様」