アイドルマスターシンデレラガールズ 〜自称天使の存在証明〜   作:ドラソードP

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第37話 カワイイボクと敷物

第37話

カワイイボクと敷物

 

 

 幸子に連れられ、俺はテントの中へと入っていった。そこには段ボールが置かれており、スタッフはそれぞれ中身を取って行っていく。

「本当に弁当も出るんだな……」

「さあさあ早く取ってください! 時間は有限なんですから」

 俺は幸子に急かされ弁当を取る。

 因みに、弁当の中身に関しては少しボリュームがあるくらいの、よくある普通のコンビニ弁当と言った感じか。 流石に大手で予算もありそうな346プロだから、そんな弁当の中身も豪華……というオチまでは無かったな。

「あ、幸子ちゃんと幸子ちゃんのプロデューサーじゃん。二人ともお疲れ様!」

 突然声をかけられ後ろを振り向く。そこにはメイクをし終わった美嘉の姿があった。

「あ……お、お疲れ様」

 先程の女子高生の面影は完全に無く、衣装を纏い、完璧なアイドルとなったその姿はまさに、カリスマJKアイドルという存在その物だった。

「何顔赤くしているんですかプロデューサーさん」

「あー……意外と結構露出とか多いんだな」

「まーね。セクシー派カリスマJKアイドルってのも、ひとつの売りだから」

「こりゃ幸子には到底不可能な肩書きだな……」

 と、言いつつまだ幸子は中学生だし、この三年間くらいの間に幸子が急成長する可能性もあるから、実質完全にゼロでもないのかもな。

 とは言え、中身は結局幸子だからな。セクシーな役なんかできるのだろうか。それこそセクシー(笑)とかになりかねない。

「何言ってるんですか! ぼ、ボクだって多分セクシー路線もいけますよ!」

「ほんとにー?」

「なっ……!! なんですかその目は! ボクをなんだと思っているんですか!」

「自称せくちー」

「うがー!! プロデューサーさんボクのことをまたバカにして! まだまだボクは成長途中なんですからね! 数年後に、今言ったことを後悔させてあげますよ!」

「はいはいせくしーせくしー……」

 と、黙り込んでいる美嘉の方を向くとなんだか凄くニヤニヤして見ている。

「ま、アタシは何も言わないよ? 続けてて良いからさ……フフフッ」

「なんだか、見苦しい所を見せてしまいましたねえ……」

「と、とりあえず……飯、食うか」

 というわけで、俺達は早速弁当を食べるための場所探しをすることになった。ちなみに美嘉は本人の希望で、俺達と色々話しながら弁当を食べたいそうだ。ただ、ライブ衣装で行動する訳にはいかないため、一旦衣装だけ軽く着替えて後から合流するらしい。

「なんだか外でこうしてみんなで弁当を食べるとなると、小学校のころの遠足とかを思い出しますねえ……」

「遠足か、言われてみるとそんな物も昔はあったな」

 今日のライブは広い公園の様な場所の一画で行われる野外ライブだ。その為周りには多少自然があり、比較的空気も良い。

「さて、どこら辺で食うか……って言ってもあんまし会場から離れるわけにもいかないし、かといって食べられそうなスペースも無いしな……あーあ、こういう時に都合良く敷物とかを持ってる人とか居ないかなー?」

 俺はわざとらしくそう話し、幸子の方をチラっチラっと見る。すると幸子が案の定行動に移った。

「フフーン! こんなこともあろうかと!」

 そう言うと幸子は鞄の中から何かを探し始めた。

「じゃん! 野外ライブと聞いていたので用意してきたんです!」

「流石幸子、有能」

「もっと褒めてくれても良いんですよ?」

「いや、今回はふざけ無しに本当に幸子様様だ。ありがとう」

 幸子は敷物を地面に敷き始めた。可愛らしい花柄の敷物で、幸子らしいと言えば幸子らしいか。

「あー……それにしても、結構小さくないか? これ、三人どころか二人も入らないだろ」

「フフーン!」

 そう幸子はドヤ顔をすると、再び鞄の中をいじり始めた。

「じゃん! もう一枚用意してあったんです!」

「有能」

 問題は解決したかと思った。しかし、その敷物のサイズを見てまた違った問題に気が付く。

「……いや、待った。やっぱりどう見てもサイズが一人用じゃないか」

「それは美嘉さんの事は考えてない予定でしたからね、三人分のサイズは想定して無いですよ」

 これはどうやら美嘉と幸子に敷物を譲るのが流れらしいな。まあ、俺に関してはスーツが汚れないように立っていれば良いだけの話ではあるが。

「あー、スペースが無いなら別に俺は構わないが?」

「何言ってるんですか、一つのシートにボクとプロデューサーさんが座れば良いんじゃないですか」

 

 ……ん?

 

「……無理しなくてもいいぞ?」

「いや、座ってください!」

 その敷物の大きさは女子が一人座ってやっとといった感じの大きさだ。俺達二人が一つの敷物に入ったらそれこそ色々と問題がある。いや、むしろ問題しかない。

「あー……仮にもここは外だからな? いつものノリはマズいと言うか……俺が社会的に死ぬ」

「なんでです?」

「まあ……スーツの男と中学生の女子生徒が密着していたら……な? 絵的にもマズいと思うのだが」

いや、ここまで来ると逆に仕事がオフの日の親子に見られることも……んなわけあるか、今日は平日だしなんでスーツなんだよ。いくらなんでも無理がある。

「大丈夫です、カワイイボクを信用してください!」

 しかしそんな葛藤をする俺を差し置いて、なんだか幸子は自信満々というか必死というか……とにかく、何としても俺には座ってもらいたいのだな。

 まあ幸子の押しも強いし、ここは彼女の言うことに『仕方ないが』従うことにするか。

 万が一、何が起きても俺の責任じゃない。良いね?

「……わかった、幸子がそこまで言うなら俺も座ってやるか」

「ありがとうございます、プロデューサーさん!」

 という流れがあって、俺と幸子は敷物に座ることになったのだが……

「いくら何でも狭すぎないか?」

「い、いけますよ! 全然! 余裕! です!」

 この通り、お互いに体の半分がシートからはみ出ている。恐らく幸子がしたかったこととは違う、とても残念な状態になってしまっている。

「やっぱり俺、立ってて構わないぞ?」

「うーん……こんなはずじゃ……」

 そんな状態になっていると、美嘉が着替え直してきてこちらにやってきた。

「やっほープロデューサー、幸子ちゃん……二人でくっついて何やってるの?」

「まあなんというか……」

「お昼の準備です! 美嘉さんはそっちの敷物に座ってください!」

「あれ、わざわざ敷物なんて用意してくれていたの? サンキュー! 気が利くじゃん」

「さすがボク、他人にも気を使えるできる子です!」

「フフッ、じゃあ失礼するね〜」

 美嘉は用意された敷物に座る。なんだか隣の芝が青いというより、隣の敷物が広い。

「まあ、こんな状態だが全員揃ってしまったし……仕方ない、飯にするか」

「ですね! プロデューサーさん!」

 結局どうしようもなく、幸子にやられるがままの状態で飯が始まってしまった。仕方ない、もうこの程度気にするようなことでもないか。

 というわけで出張昼飯編、今ここにて開始である。




スマホ壊れるし……デレステのイベント卯月入手損ねたし……スマホ無いからバグでカメラ目線になった森久保見れなかったし……就職の内定落としたし……

あ ほ く さ

次回、美嘉ねえとご飯食べます

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