アイドルマスターシンデレラガールズ 〜自称天使の存在証明〜 作:ドラソードP
特別短編
カワイイボクへのサプライズ3/3
部屋に帰ってきた俺は冷蔵庫からコーヒーの缶を一つ取り出し、デスクの前に座る。
朝から会場の準備や調理をやってきた為に少し疲れた。
俺はパソコンのスリープモードを解除し、メール等が届いていないか確認する。
だが俺や幸子への連絡や仕事の依頼なども特に無く、パソコンのメールには朝から特に変化は無かった。
「まあ、そんなに甘くは無いよな……」
俺は再びパソコンをスリープ状態にする。そして画面を閉じると再び席を立ち、ソファに腰掛ける。
と、棚に飾られた写真立てが目に入った。
その写真立てには幸子の初ライブの時に撮った写真が飾られている。
「約、四か月前か……」
幸子と出会ったのは今から約四か月前だ。
元々就職はプロデューサー志望だった俺は二十歳の時、346プロの新人プロデューサー募集の広告を見て試験を受けた。
そして見事試験にも合格し、346プロに入社することができた。
だが入社はなんなく出来たものの、入ってみればプロデューサーのプの字もない雑用に近い毎日で、そのまま三年間が経過する。
そんなある日、俺は上司に呼び出されようやくアイドルを任される事になった。そのアイドルこそが幸子、輿水幸子だった。
最初こそあの幸子のキャラには色々驚かされ戸惑った点もあったが、何日も彼女と接していくうちにお互いに信頼関係も生まれ、そしてついには小規模ながらライブも経験した。
それにその過程で飛鳥や乃々、美嘉や志希、楓さん、川島さん、そしてシンデレラプロジェクトのメンバー等沢山の人とも知り合い、仲良くなった。
ある意味今日の賑やかな誕生日会を開催出来ているのも、そんな数多の出会いのおかげか。
「そういや楓さんや川島さんはどうしているんだろうな……」
そういえば今回の誕生日会の話では楓さんや川島さんを全く聞きも見もしなかった。
確かにまだ二人ともアイドルになりたてで俺達との繋がりはまだ浅いが、せっかくの誕生日会だし楓さん達にも声をかけてみるか。
俺は携帯を取り出し楓さんに連絡する。
『はーい、こちら高垣楓です〜』
「あー楓さん? 今どこに居ます?」
と聞きつつも、奥で多数の話し声が聞こえる辺りから居酒屋に居るのは確定的に明らかだった。
こんな夕方早くから飲み会とは何かやっているのだろうか。
『はい、今私は今日誕生日の川島さんの誕生日会を居酒屋でやっているといいますか……』
……なるほど、つまりはいつもの川島会か。把握した。
「あれ、それじゃあそっちも誕生日会なんですか?」
『あら? そっちも、ということはプロデューサーさんの方ももしかして』
「はい、こっちの方は幸子の誕生日会を夕方の五時過ぎ位から開催する予定で、もしお暇なら参加するか聞くために電話をしたのですが……」
『せっかくのお誘いでありがたいですが、私達の方はもうお酒が入ってしまっていますし、私達のことは気にせず幸子ちゃんの誕生日をお祝いしてあげてください』
「ああ、わかりました。じゃあ自分の方の要件はそれだけですので、川島さんには誕生日おめでとうって伝えてください」
『ふふっ、伝言承りました。じゃあ私達からも、幸子ちゃんに誕生日おめでとうと伝えておいてください』
「いやいや、ありがとうございます。じゃあ飲み会、楽しんでください。お疲れ様でした〜」
『はい〜』
電話が切れる。
しかし同じ日に川島さんも誕生日とは、面白い物だな。
「……さて、もう少し時間があるな」
俺は再びソファを立ち、再びデスクに向かった。
「……本当はでかい仕事を持ってきて彼女に誕生日最高の贈り物としてプレゼントあげたいんだけどな……」
俺の呟きが部屋に小さく響く。
それから時間は流れ、時計はそろそろ五時を指す。
そろそろ幸子が帰ってくる時間だ。
「さあ、行くか」
部屋を出た俺は再び会場であるシンデレラプロジェクトのプロジェクトルームへ再び向かう。
部屋に入ると企画班のメンバーや調理班のメンバーも合流しており、皆幸子が仕事から帰ってくるのを待っていた。
「おっ、プロデューサーおかえり!」
「ああ、みんなただいま」
部屋の中央には容器に入れられたケーキがスタンバイされており、更にみんなクラッカーを持って既に幸子を受け入れられる状態を作っていた。
「一応こっちは準備万端だし、後はさっちーが来るのを待つだけだけど……」
「ああ、俺もだ。あとは幸子と美嘉、飛鳥の三人が来れば役者が揃うな」
外も徐々に暗くなってきており、いよいよかと心臓が高鳴ってくる。
この部屋を見た幸子がどんな顔をして驚くか楽しみだ。
「……あー! でも準備万端とは言いつつやっぱり落ち着かないよ! 何か気を紛らわす事ができるものない!?」
「気を紛らわすって言ったってなあ……」
未央に限らずなんだか皆そわそわしている。
無論俺も落ち着かず、同じ所を行ったり来たりしている。
まあそりゃそうか、先週から皆で頑張って来ていたからな。この一瞬をミスしてしまったら今日まで皆で頑張ってきた幸子へのサプライズが全て水の泡になってしまう。
ある意味、ミスは許されない状況だしプレッシャーもあるよな。
「志希、何か良いアイテムは無いのか?」
「残念だけど、丁度心落ち着くアロマ切らしてるんだよね〜。不幸中の不幸」
「おいおい、志希でもダメとは……このままじゃ幸子が来る前にみんな心臓発作起こして倒れるぞ……」
いよいよ緊張で心臓の鼓動が早くなってくる。
ドッキリを仕掛けられる側も大変だが仕掛ける方も実際大変なんだな、と俺は思った。
と、そんな状況の中携帯のグループチャットの方にメッセージが入る。送り主は美嘉だ。
『そろそろ車が346プロに着くよ〜。みんなの方は準備はOK?』
『ああ、最高の状態が整っている。いつでも良いぞ、むしろみんな早く来ないかってそわそわして落ち着けない位だ』
『アタシだって緊張したよ! 今日一日幸子ちゃんにバレないようにするの凄く大変だったんだから!』
『そりゃそうだな、悪い悪い。じゃあ今度飯でも奢ってやるからそれで許してくれ』
『了解、それで許してあげる。あ、今プロダクションに着いたよ〜。じゃ、みんなスタンバイ宜しくね!』
『了解、じゃあ頼んだよ』
俺は携帯をしまう。
「……という訳で後少しで美嘉と幸子が仕事から帰ってくる。みんな、準備は良いか?」
「あああ……いよいよか〜……」
美嘉の連絡を受けて俺達は幸子を部屋に迎え入れる準備を始めた。
ここまで頑張ってやってきたんだ、せめて幸子には最高のサプライズをしたい。
「あとそうだ。色々遅くなってしまっが今日まで飾り付けや企画、その他幸子の為に色々やってくれた皆にこの場でもう一度感謝を言いたい。ありがとう」
「プロデューサー、お礼だったらさっちーの笑顔が見れれば充分だよ!」
「どうせドヤ顔だろうけどな……」
部屋には小さな笑い声が響く。
「さて、そろそろみんな静かめにな」
「了解……!」
それから五分程の沈黙がある。
と、ノック音が部屋に響く。
どうやら遂にその時が来た様だ。
「来たか……! みんな……行くぞ……!!」
「了解……!!」
やがて扉が少し動いたのが見えた。
刹那、俺は叫ぶ。
「今だ!!」
幸子が扉を開け部屋に入ってきた瞬間、俺達は電飾を一斉に点灯しクラッカーを鳴らした。
突然の事に状況を理解出来ていない幸子はその場で呆気にとられて呆然と立ち尽くしている。
『ハッピーバースデー、輿水幸子ちゃん、十五歳の誕生日おめでとう!!』
「えっ……ええ!?」
俺は拍手をしながら幸子の前へ出て行く。
乃々が続く様に花束を持って幸子の前に向かう。
「よっ! 仕事お疲れさん! 幸子」
「あの〜……えっと……おめ……おめで……幸子ちゃん、誕生日おめでとうございます……」
幸子は乃々に花束を渡されようやく我に返り、口を開いた。
「あ……え、ええっとー……ふ、ふふーん! わ、分かっていましたよ! 皆さんがボクの為に誕生日会を企画していてくれたことなんて……最初から……たぶん……」
「嘘つけ。朝、絶対誕生日の事誰にも覚えてもらえていなさそうでへこんでいただろ? それ位ちゃんとお見通しだよ。俺は何ヶ月お前の担当プロデューサーやってると思うんだ」
「う……ぷ、プロデューサーさんの鬼! 悪魔! カワイイボクを弄んで楽しめましたか!?」
しかし最初は強がっていた幸子も徐々に目に涙を浮かべ始める。
「で、でも……皆さんちゃんと覚えてくれていたんですか……そうですか。まあ、ま、まさか皆ボクの誕生日を覚えてくれていないなんて、そんなことまさか無いとは思っていましたけど……」
「そんなことなんてあってたまるかよ。勿論ずっと前から覚えていたさ。カワイイカワイイ担当アイドルの誕生日も覚えていられなくて、プロデューサーやってられるか」
「ウグッ……でもそんなカワイイカワイイ担当アイドルを泣してしまいましたね……ヒッグ……」
幸子は涙を拭う。
しかし涙は依然止まらない。
「あー……はいはい、悪かった。驚かせてごめんな」
俺は幸子の元へ歩いて行く。
すると幸子は俺に飛びついてくる。
「うう……引っかかりましたね……誕生日プレゼント確保です……!!」
「やれやれだな……」
俺は幸子の背中に軽く手を添えてあげる。
その手を通して幸子の震えが伝わってくる。
強がろうとしているがそこは幸子、強がりきれていない。
「ハッピーバースデー、おめでとう幸子」
「……ありがとうございます。プロデューサーさん」
幸子は俺の体に顔を埋めたまま全く動かない。
俺も幸子が落ち着くまでしばらくこのままでいてやることにした。
「……にゃははーん? プロデューサーと幸子ちゃんらっぶーらぶー、ヒューヒュー」
この空気を打開したのは志希の一言だった。
俺は我に帰り周りを見渡す、するとそこにはニヤニヤしながらこちらを見るアイドル達の姿があった。
「あー……」
「……やっぱり結構お似合いじゃん、さっちーとさっちーのプロデューサー」
「……こら、そう言うこと言わないの未央」
その凛の言葉を合図にする様に、途端に一部から微かな笑い声が聞こえてきた。
そしてそれは一瞬で全員に広まり、いつしかその場にいた皆が笑っていた。
かくして、幸子へのサプライズは大成功となった。
結局幸子は数分もするといつもの調子に戻り、部屋は賑やかな誕生日パーティーの会場と化していた。
今回の企画に参加していたみんなも幸子の喜び具合を見て満足げというか、なんだか嬉しそうだ。
こうして誕生日会は始まり、各自やりたいように色々楽しみ始めた。
この辺りになってくると、仕事に行っていたシンデレラプロジェクトのメンバー等も続々と合流し始め、いつの間にかあれだけ広かったシンデレラプロジェクトの部屋も人でたくさんになってきた。
俺と幸子はあの後、ちょっと二人きりで話がしたかったため部屋の後ろの方のソファで座って話をしていた。
「悪かったな、なんか色々心配かけちまって」
「そうですよ! カワイイボクをこんなに心配させておいて! 誕生日祝ってくれる人が居なかったらどうしようかと考えていたんですからね!」
「それなら最初から、誕生日近いです、みたいな事をみんなに言っておけばいいじゃないか。言ってくれればサプライズじゃなくて普通に祝ってやったのに」
「いやそれだと自分から誕生日を言わないと覚えてもらえてなくて祝ってもらえないみたいで、それもそれで悲しくありません?」
「……まあそうだな」
幸子に言われてみて、確かに自分から誕生日を言うのも悲しい物だなと思った。
しかし幸子なら不思議とそれでも違和感がないというかやってもおかしくない気も……
「まあでも、今こうして皆さんに盛大に祝ってもらえているので寛大なボクはこれ以上どうもこうも言いませんけどね!」
「そうか、喜んでもらえているみたいで良かった」
「ただ、次からはもうサプライズは無しでお願いしますね? やるならやると最初からボクに言ってください!」
「へいへい……」
しかしすっかり幸子は本調子に戻っている。
幸子の精神状態は本当に夏場の天気のように変わりやすいな。
全く、ゲリラ豪雨や雷は大の苦手なくせしてな。
「とりあえず来年の誕生日会はもっと広いところで、もっと盛大に! できたらカワイイボクのファンも沢山呼んで……そうだ! 来年から毎年誕生日ライブを開きましょう! そうすればファンや346プロのアイドルの皆さんもカワイイボクの誕生日を毎年祝えますね! まさにウィンウィンの関係です!」
「お前、本当に調子良いな……さっきまでの調子はどうしたんだ?」
「あれは……その……え、演技ですよ! ボクが折角のサプライズにドライな反応をしたら、わざわざ準備してくれた皆さんが哀れで可愛そうですからねえ。わざわざそこまで考えてあげるボク、優し過ぎて自分ながらまた涙が出てきます……」
「とか強がっておいてどうせ本心は嬉しかったんだろ? どうやら一歳歳をとった幸子ちゃんじゅうごさいも今までと何も変わってさそうだな。良かった良かった、安心した」
「う、うるさいです! やかましいです! やっぱりプロデューサーさん嫌いです!」
幸子はそっぽを向いてしまう。
本当に今日十五歳になったとは思えない程、表情が豊かで感情に素直な子だな。
良い意味で今の時代にしては希少価値が高いと思うのだが。
「……よし分かった」
「ん? 何がわかったんです?」
幸子はそっぽを向きながら不機嫌そうに返事をする。
「来年の誕生日までに……そうだな、巨大な会場でライブを開催できるくらいに幸子を有名にさせてやって、来年の誕生日には誕生日ライブ、それもめちゃくちゃでっかいのを実現させてやるよ」
「えっ……」
幸子は驚いたような声を出し、再びこちらに振り向く。
「……来年だけじゃなくて、毎年付き合ってもらいますからね? プロデューサーさん」
「なんだ、何か言ったか?」
「な、何でもないです!」
暫くの沈黙が続く。
外を見ればあっという間に空は真っ暗になっており、気が付けば綺麗な夜景一色だった。
俺達の部屋よりもシンデレラプロジェクトの部屋の方が高い為、見晴らしがかなり良い。
ちなみに俺達の後ろの方では本日のメインである幸子と主催である俺をほったらかして、志希達が楽しそうにはしゃいでいる。
やはり志希は幸子の誕生日を祝いたいというよりパーティを楽しみたかっただろ絶対。
と、そんな事を考えて沈黙を誤魔化していたが、幸子がその沈黙を破った。
「……所で、さっき来年もなんて言ったので丁度この機会に聞いておこうと思うんですけど、実際プロデューサーさんはいつまでボクのプロデューサーさんで居てくれるつもりなんです?」
「なんだ? いきなり意地悪な質問だな……」
と、言いつつもそんなことは俺にも分かりきった質問だった。
「前も言っただろ。少なくとも、お前がアイドルで居てくれる限り俺はトップアイドル、輿水幸子のプロデューサーだってな」
幸子は照れて俯いてしまう。
「た、試しただけですよ! そもそもプロデューサーさん以外の人にプロデューサーをやってもらうつもりは、ボクにも一欠片もありませんから!」
「そこまで直球に言われると俺としても少し照れるな……」
お互いにソファに座りながら赤面して下を向いてしまった。
なんだか色々気まずい。
「……じゃあ逆に質問をするが、幸子はいつまでアイドルをやるつもりなんだ?」
「……実を言っちゃうと今の所はまだ分かりませんねえ。全世界、全宇宙、はたまた全時空の人達にカワイイボクのカワイさを知ってもらうにはどれ位時間がかかるかわからないですし」
「まったく、幸子にまともな意見を期待した俺がバカだった……」
「ちょっと!! それ失礼じゃないですか!?」
「悪い悪い、ってだからそんなに叩くなって! 悪かった! 俺が悪かった! イテテっ……」
幸子は俺に駄々をこねるように叩いてくる。
もはや定番となってしまった流れだな。
と、幸子は叩く手を止めた。
そして俺に聞こえるか聞こえないか位の小さな声でたった一言だけ何かを言った。
「……プロデューサーさんがプロデューサーさんで居てくれる限り、ずっとに決まっているじゃないですか……」
「ん、何か言ったか?」
「う、うううるさいです! 黙りやがれです!」
「なんか口調がおかしいぞ……」
幸子はもう知りません! とばかりに先程より更に背を向けて拗ねてしまった。
「ふっふ〜、痴話喧嘩とはおふたりさん仲良いですねえ〜」
俺は突然の声に驚き後ろを振り向く。
するとそこにはソファの背もたれからワニの様に目だけを出し、未央がニヤニヤしながらこちらを見ていた。
「アイドルとプロデューサー、年齢どころか立場の壁すら超えたあってはならない禁断の恋……待ち受ける運命は幸せか、あるいは絶望か。ふふふっ」
「おいちょっと待て、どこから聞いていた!?」
「さあ、どこからでしょう?」
「あっ……ちょっ!?」
未央は走って逃げてしまった。
「やれやれだな……」
俺はソファに再びもたれかかる。
色々ひと段落し力が抜けて疲れがどっと出てきた。
「なんです? プロデューサーさんまさかもう疲れてるんですか?」
「なんだ、悪いか? わざわざお前の為に先週から頑張っていたんだからな、疲れていて当然だろう。少しは幸子も俺を敬いたまえ」
「何言ってんですか、プロデューサーさんはカワイイボクの為に頑張って当然なんですからね!義務なんですよ、ぎーむ!! それにパーティはまだこれからですよ! とりあえずプロデューサーさんもへばってないで、もっとボクを祝ったらどうなんですか!」
「へいへい、誕生日おめでとうおめでとう……」
「心がこもっていません! やり直し!」
こんなやりとりをしていると突然マイクとスピーカーの電源が入り、ハウリングが辺りに響く。
「お、何か始まったみたいだな」
突然部屋がざわついてくる。
部屋の前の方を見ると李衣菜がマイクを持って立っていた。
「みんなー、誕生会楽しんでるー? 今日は幸子ちゃんの誕生日をお祝いして、みんなで楽しめる様々な企画を用意したからさ。日頃の様々な事を忘れて、今夜は思う存分ハッチャケちゃおう!!」
「良いぞー!! ひゅーひゅー!!」
「今夜は遅くまでLet's Party!!」
部屋では拍手や歓声が巻き起こる。
まあ……一部ではそれに収まりきらない未央や志希みたいなのも居るが。
「ま、ここで俺と幸子でずっと話していいかもしれんが今日は折角のパーティなんだ。どうする? みんなの方、行くか」
「そうですねえ、わかりました! でもそう言ったからには、どんなに疲れていようと途中退出は許しませんよ? 何たって今日一番偉いのはボクなんですから!」
「そもそもいつも一番偉い様なもんじゃないか……」
良かった、どうやら幸子もこの誕生日回を気に入ってくれて居るようだ。
それに幸子に限らずみんな良い笑顔をしている。
どうやら、誕生日会は大成功の様だな。
「さて、この後は幸子ちゃんの誕生日を祝って、私とみくでちょっとしたライブをやらせてもらうよ!! その後もまだまだ沢山の出し物があるからみんな、覚悟しておいてねー!!」
と、幸子は突然立って手を差し出してきた。
「エスコートしてください! プロデューサーさん! 今日はパーティなんですから」
「……そうか、わかりましたよっと、幸子お嬢様」
俺はその差し出された幸子の手を握り、ソファから立ち上がる。
そして向き合い、俺は改めて言う。
「誕生日おめでとう、幸子。いつもありがとうな」
「ふふーん! 何言っているんですかプロデューサーさん」
幸子は笑みを浮かべ続けて言う。
「まだまだこれからですよ! 有能プロデューサーと世界一カワイイボク、輿水幸子の軌跡は!!」
かつて幸子と初めて出会った時の笑顔、今の幸子の笑顔はあの時と同じ曇りのない、晴れやかで純粋な笑顔だった。
「そうか……そうだな、その通りだ。じゃあ仕切り直すとして、繰り返しになるがおめでとう。これからも来年も、再来年もいつまでも宜しく!」
ちょっぴりナルシストでドヤ顔が得意技。
チャームポイントはそのくせっ毛と唯一無二の可愛い笑顔。
自信過剰で常に自分が世界一カワイイと思っており、そんな関係もあって空回りしたり失敗することもしばしば。
でも実は頑張りやな一面もあって、誰かを思いやってあげることも出来る、本当は本心を出すのが恥ずかしいだけの素直で優しい子。
それが彼女、俺の初めての担当アイドルこと輿水幸子だ。
今までも、そしてこれからも変わらず、な。
後書き
最後遅くなってしまいましたすいませぬ(内容の調整や推敲に時間ががが)
さて皆さん、こんな自分の駄文をここまで見ていただき本当にありがとうございます。
最後まで見てもらえたのなら本当に作者は感激します(幸子愛は充分伝わったかな?)
幸子の誕生日、なんだか知らないですが自分の事のように嬉しいです。
実を言うと一ヶ月前から早く来ないかなと楽しみにしていました。
まあ特に理由は無いのですが、そりゃあ担当の誕生日は祝いたくなるものですよね?
で、何もしないのもできないのも嫌なので何か幸子の誕生日にできないか、そう考えた結果生まれたのがこの誕生日特別話です。
書いた後に言うのもなんですが正直安易な考えでやり始めたせいで、後々になって計画やら肝心の内容がめちゃくちゃになりつつ気がついたら当日の夜まで執筆を……
結果いつも通り、所々内容がスッカスカになってしまいましたが(予定調和)
という訳でこのまま長々と文書を書くのも全国の幸子Pの折角の幸子との貴重な時間を奪ってしまうので、あとがきはこの辺で終わりにします。
本編の方の更新は今回の誕生日特別話で疲れたので小休憩をとります(どうせ書きたくなってすぐに復活する)
皆さん、ご了承ください。
では最後にもう一度、皆さんこの作品を読んでいただきありがとうございます。
そして輿水幸子、誕生日おめでとう!
〜以下作者の本編と(多分)全く関係の無い呟き〜
この話、書いていて最後の方凄く恥ずかしかったですね。
幸子が好きでその感情を文書にすると直球表現過ぎたり、ただの作者の願望みたいになってしまって……直したり調整するのたいへんだった……
好きすぎるというのもまさに罪ですね! (幸子風)
まあこの小説はオリジナルの小説を書く練習として書いている節もあったのですが、実際練習のれの字もないただの幸子がスキーな文書ですからね……
この小説の9割は幸子への愛と皆様の応援で成り立っております。
そういえば森久保ォ! のSSR実装されて嬉しいんですが、当たる気配がありません。
誰か乃々のお話を書いて、乃々のSSRを僕に下さい!(担当キャラの作品を書くと作者には絶対担当が出ないジンクスがあるらしい)
文章の改行や空白
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前の方が良い
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今の新しい方が良い