アイドルマスターシンデレラガールズ 〜自称天使の存在証明〜 作:ドラソードP
第65話
カットイン・ザ・サチコ
「おはようございまーす、プロデューサーさん!」
「……ああ、幸子か。学校お疲れさん……」
時刻は丁度五時半を指そうとしていた頃、学校帰りの幸子がいつも通り扉を開けて、部屋に入って来た。声の調子からして、今日も幸子の方は好調そうだ。
「フフーン! カワイイボクが帰ってくるのが待ちきれなくて、仕方が……って、一体どうしたんです? なんだかもう、既に限界が来ている感じですけど」
「……今日は朝から、色々あってな……本当に、散々だった……ハハ……ハハッ……」
俺は机に突っ伏した格好のまま、絶え絶えといった感じで、幸子に話を続けていく。
ああ、色々あったよ本当に。文章数行じゃ語りきれないような、ぶっ飛んだことがな。とりあえず、もうあいつらとの部屋掃除は懲り懲りだ。
「そう言えばなんだか、今日はいつもより社内が騒がしかった様な気が……それに気のせいか、このフロアに限っては、甘い不思議な感じの香りも漂っていましたし」
「……興味を持たせるようなことを言っておいてなんだが、あまり深いことは気にしない方が良い。考えれば考えるだけ、頭が痛くなるような出来事だったから」
俺はそう言うと、突っ伏していた体をようやく机から起こした。それから首や肩を鳴らし、身体を軽く解すと椅子から立ち上がる。
「よし……っと。プロデューサー、これより再起動だ」
椅子から立ち上がった俺は冷蔵庫の方へ行くと、中から缶コーヒーを取り出した。そして缶を開けると、一気に中身を飲み干す。
「……っぷはぁ! やっぱり、カフェインは最高のドーピングだぜ!」
「プロデューサーさん、本当にコーヒーが大好きですよね。毎日飲んでいて、よく飽きないと思います」
幸子はコーヒーを飲み干した俺を、何か物言いたげに見てくる。俺はそんな幸子の視線を尻目に、空き缶を部屋に用意してあるゴミ箱に、投げ入れるような形で捨てた。相変わらず、コーヒーのスチール缶は捨てる時に良い音を立てる。
「しょうがないだろ? これが現代社会なんだ。こうでもしないと、睡眠時間の無さを補えないからな」
「プロデューサーさんの場合、もはや目覚ましどうこうとかの目的だけではない気がします……」
「否定はできないな。実際コーヒーは美味いし、目覚ましの目的を抜きにしても普通に好物だ。そう、コーヒーとは一概に言っても様々な味があって、例えば同じ豆を使っていたとしても、製造や焙煎過程の違いとかで……」
「すみません、自分から話題を振っておいて言うのもなんですが、長くなりそうですか?」
俺がコーヒーについて語ろうとすると、話が長くなりそうと感じたのか、幸子は俺の言葉にすぐさま静止をかける。
「……まあつまり、要約すると好きな物ならいくら食おうが飲もうが、飽きることはないってだけの話なわけだ」
「でも、ボクのカワイさは毎日見ているとくどくなるんですよね?」
「そ、それは……だな……」
不味いな、地雷を踏んだか。幸子は再び、何か物言いたげな視線をこちらに向けてきた。変なことを言ってへそでも曲げられたら、色々面倒だ。
俺はそんな視線を送ってくる幸子に対し、咄嗟に目を背けて誤魔化す。
「さ、幸子が普通のカワイイを遥かに超越していて、もはやくどくなるほどカワイイってことだ! うんうん、そうだそうだ!」
「……くどくなるほどカワイイって、それもう褒めているのか貶しているのか、さっぱりですよ」
「さあ……どっちなんだろうな?」
「あっ、プロデューサーさん、今また何かを誤魔化した目をしました! ボクには全てお見通しです!」
部屋に入ってきてから、ずっと入り口の辺りに立っていた幸子は、そう言うと俺の方へずかずかと歩いて来た。相変わらず距離感がやたら近い幸子は、俺に鼻先が触れそうなほど近くまで詰め寄り、話を続けてくる。
「もっとボクのことも、その大好きなコーヒーみたいに、好きって言ってください! 勿論、カワイイボクはみんなのものなので『Love』ではなく、『Like』として!」
「本当、一々注文が多いしそれでもって細かいよな、お前……」
「しょうがないじゃないですか。ボクはカワイイんですから」
……いや、一瞬納得しそうになってしまったが、つまりどういうことなんだよだからどうした。カワイイという言葉をまるで免罪符のように使うな。
「幸子、距離が色々近い」
「わざとですよ。プロデューサーさんに見せつけてるんです。今日も明日も、永遠に変わらぬボクのカワイさを!」
「いや、流石に老眼じゃないし、そんな近づかなくても分かるって。それにいくらカワイいんだとしても、この距離だと流石にカワイさオーラが近すぎて、目が眩しいし痛いでございます、幸子お嬢様」
「カワイイボクから発せられたものなら、何を目に入れても痛くありませんし! 大丈夫です!」
「あー!! はいはいはいわかったわかった!! 痛くないし、今日も相変わらずカワイイから離れた離れた!!」
そう俺が言うと、幸子は仕方ないな、といった感じで俺のそばから一歩だけ離れる。そしてなんだか、物言いたげな様子でブツブツと言葉を続ける。
「しかし、なんだか悔しいですねぇ。プロデューサーさんの中でボクは、コーヒーに負けているんですか……」
「……んなわけあるか。ちゃんとお前のことも好きに決まってんだろ」
「……へ?」
俺の言葉に咄嗟にキョトンとした顔で困惑する幸子。俺も自らの放った言葉が色々とおかしいことに、数拍置いてからようやく気が付く。
「……もちろん、『Like』の意味でだ」
「……あっ、はい。そうですよね。びっくりしました」
なんだかいつも通り、会話がおかしい方向に向き始めた。いや、いつも通りおかしい方向に、というのもそれはまたおかしな日本語で、つまりは……ああもうめんどくせぇ、要するに今日も俺たちは、相変わらずの平常運転ということだ。
しかしなんだか、先程まで色々な意味で狂人な二人と接していたせいでか、こんな幸子とのやり取りでも、なんだか妙に落ち着きを感じる。俗に言う、実家のような安心感だ。
とりあえず、もうしばらくこのやりとりを続けていても良いが、今日はこの後重要な予定があるため、ほどほどにしておく。
「……さてと、それじゃあ雑談もこの辺りまでにするか。まあソファに座わるなりなんなり、楽にしたまえ。毎日恒例、作戦会議の時間だ」
「はい、わかりました!」
すると幸子はソファの方へと歩いていき、まるでお嬢様か何かのように、静かに腰掛けた。
俺は幸子がソファに座ったのを確認し、懐からメモ帳を取り出す。そして今日、事前にまとめておいた幸子のスケジュールの欄を開く。
「とりあえず、今日の予定は事前に伝えていた通り、お待ちかねのPV撮影だ。PV撮影が決まった時から、幸子には特に、ボーカルレッスンとビジュアルレッスンに力を入れてやってもらっていたが、そのすべてが今日の日のためにやってきたと言っても過言じゃない」
「フフーン! 任せてください! この日のために毎日、プロデューサーさんとトレーナーさん考案の特別メニューを、たくさん頑張ってきていたんですよ? ただでさえカワイイのに、更に磨かれてしまったボクのビジュアルと歌声で、日本中の人達を虜にしてあげます!」
「それは頼もしい言葉を聞いた。そこまで言うなら、俺も今日の幸子には十分期待しても良いんだな?」
「期待してもいいかだなんて、そんなことわざわざ聞かないでください! ボクはいつも、プロデューサーさんの期待に全力で応えているつもりですから!」
「……フッ、そうだったな。すまないすまない、そんなに怒らないでくれ。幸子はいつも、俺の期待値以上のことをしてくれているよ」
因みに、その言葉のあとに小声で「色々な意味で」と付け加えたことは、彼女の耳に入っていなかったようだ。
と、そんなことはさておき、今俺が話した通り、今日は幸子の初PV撮影がある。
数週間程前、丁度あのデビューライブが終わった翌日か。俺は会社の上の方から「今度、デビューしたてのアイドル達を中心として、346プロの宣伝用PVを作りたい」という話をされており、勿論その仕事を二つ返事で引き受けていた。それでその関係上、幸子には先月の終わりほどからお願いシンデレラの歌の練習と、ビジュアルレッスンを特に重心的にしてもらっていたのだ。PV撮影となればライブの時とはまた、色々と違うものが要求されてくると判断したからな。
それから気がつけば、あっという間に日にちは過ぎていき、今日はもう、そのPV撮影の当日だったというわけだ。
「それで、さっきからあれだけ雑談をしておいて言うのもなんだが、実は今日の撮影は開始時間の都合上、割と時間的猶予がない。この後ひと休憩入れたら、さっさと撮影スタジオの方に行くぞ。とにかく、スキマ時間の方は巻きの方向で頼むな」
「フフーン! わかりました!」
その返事の様子からして、今日の幸子のモチベーションは、そこまで悪くなさそうだ。これはどうやら、良い結果が望めるかもしれないな。ただ、その元気が空回りしてまた、変な暴走などをされなければ良いのだが……
「……しかし、今日はもういよいよPV撮影当日か。案外早かったというか、これで漸く、今度入ってくる新人たちに対して、先手を打って牽制できるといったところだな。正直ギリギリかと思っていたが、ここまで話が進めば多少は安心しても良さそうか……」
「プロデューサーさん、何でそんな計画通り、みたいな悪い顔をしているんですか」
「ん? そうか?」
「してますよ、思いっきり」
「そうか……わりいな。俺は感情が顔にすぐ出るタイプなんだよ」
「確かにそうですもんね、プロデューサーさん。ボクを見ている時、いつも顔にカワイイって書いてありますから」
「明日から鉄仮面でもして会社に来るか」
「なんでそうなるんですか!」
さて、それから十分ほど休憩し、準備を終えた俺たちは早速、346プロの撮影スタジオへと向かう為に部屋を後にした。
撮影スタジオ自体は先月から仕事で何回か来ており、その空気にはもうすっかり慣れたものとなっていた。そのため、彼女のレッスンの成果とも合わさって、今日の撮影には冗談を抜きにしても、実際前々からかなり期待をしている。
「そう言えば、今日のPV撮影のメンツとかは、一体どんな感じなんだろうな」
「プロデューサーさん、もしかして今日の撮影に参加するほかの人たちについて、何も知らないんですか?」
「一応、参加するアイドルの名前くらいは聞かされているが、顔までは分からないな、と言ったところか。流石に飛鳥たちみたいに、しょっちゅう関わってるわけじゃないし、そりゃ覚えられないよ」
まあ、アイドル業界に携わる人間として、他アイドルについてあまりわからなさすぎるのも、それはそれでどうかとも思うがな。ただ、確かにライバルの情報収集は戦いの基本かもしれないが、今の俺には正直、幸子の相手をしているだけで手一杯だ。そんな何十人も居る事務所のアイドル全員を把握するなんて、容易にできることではない。それこそ、そんなことができたなら、そのプロデューサーはそのうち、大規模プロジェクトの総合プロデューサーにでもなれるだろうな。だが、今の俺にはまだ、そんなことができる自信も余裕もない。
「とりあえず、昨日トレーナーさんから少しだけ聞いた話なんですが、PVの主体となるのは、あのデビューライブの時にいた新人アイドル数人らしいです。つまり、少なくともボクと飛鳥さん、そして乃々さんのいつもの三人は確定ですね」
「結局、その辺はいつもの顔ぶれか……」
とは言いつつも、実は四人で顔を合わせるのは、あのデビューライブの時以来かもしれない。個々に顔を合わせる機会は何回かあったのだが、いかんせん全員アイドルとしての仕事が徐々に増えてきて、忙しくなってきていたからな。
ある意味今日は、久々にお互いの成長を見せあえる良い機会なのかもしれない。
「飛鳥さんと乃々さんも、アイドル活動は順調みたいですからねぇ。久しぶりに三人で一緒に仕事ができるのが、なんだか楽しみです」
「なんだ、一緒に仕事するのが楽しみだなんて、随分と仲良さげだな。飛鳥達は幸子のライバルじゃなかったのか?」
「あっ……いや、それは〜……ラ、ライバルとして、お互いに成長した実力を見せ合える、良い機会って意味で……!!」
「本当、お前もお前で顔にすぐ出るよな。言葉の割に随分な良い笑顔をしてるぞ。少しは素直になれ」
「う……うるさいです!!」
こうして幸子と話しながら歩いていた俺たちは、数分程歩いて社内スタジオにへと到着した。スタジオに着いた俺たちは早速、撮影ブースの方へと歩いて行く。するとそこには、先に来ていた数名のアイドル達とそのプロデューサー数人が、撮影の開始時間が来るのを待っていた。その中には飛鳥や乃々、そしてふたりのプロデューサーの姿も見える。
「おっと、噂のおふたりさんはもう居るみたいだな」
俺たちは何も考えずとも、気が付けば身体が勝手に飛鳥達の方へと向いていた。するとむこうも俺たちに気がついたのか、同じようにこちらに向かって歩いて来る。
「よっ、久しぶり! おふたりさん!」
「やあ、随分と久しぶりじゃないか。幸子と……いや、キミとは特別久しぶりというわけでもないか。幸子のプロデューサー」
「お久しぶりです……幸子さんと、幸子さんのプロデューサーさん……」
「フフーン! お久しぶりですねぇ! 二人とも!」
久しぶりの再開に笑顔で挨拶をし合う三人。その会話をする幸子達の姿は、すっかり仲の良い友達同士のそれで、そんな姿を見て俺は、安心感を覚えていた。
「おお!! これは幸子ちゃんのプロデューサーさん!! いつもうちの森久保が世話になっています!!」
「お久しぶりです、輿水さんのプロデューサーさん」
幸子達が互いに再会の挨拶をする中、それに続く形で俺たち各プロデューサーも挨拶をする。ここもまた、同じくこの前のライブ以来の再会になるのか。
二人のプロデューサーも相変わらずというか、その表情や話す雰囲気からして、プロデュースの方はなかなか順調そうに見える。
「いやはや、噂は聞いておりますぞ! 幸子ちゃん達の方も順調らしいではないですか!」
「そうですね。あのライブ以来、幸子の仕事数も増えてきてようやく、アイドルらしいことができるようになってきました」
「それは良かった!! 芸歴が丁度同じくらいの担当アイドルのよしみ、これからも互いを高めあえ、励ましあえる仲として、共に精進していきたいものですな!! ハッハッハッ!!」
「そ、そうですね……ハハハ……」
俺は乃々のプロデューサーの溢れんばかりの気迫に押され、相変わらず苦笑いをするのが精一杯だった。この人は勢いが凄い。とにかく豪快というか、エネルギーに満ち溢れているというか、その体力と活力を、少しは俺にも分けて欲しいものだ。
「それにしても飛鳥さん、乃々さん、今日の撮影はうまく行きそうですか? 勿論ボクは、自信しかありません! 早くカワイイボクをカメラで撮って貰いたくて、もう待ちきれない気分です!」
「フフッ、相変わらず、羨ましい程の自己陶酔だ……だが、今回はボクも、キミと同意見だね。画面の枠の中という、ごく限られたセカイの中で、果たして自分という存在を、どこまで主張できるのか。普段あまりできない
「もりくぼは……そもそもPVになんて出演したくないです……。だって、もりくぼにはカメラで撮ってもらえるだけの価値なんて無いですし……それに、カメラで撮られるとなんというか……魂が抜けるというかぁ〜……」
「乃々さん! 性懲りもなくまたそんなこと言って! そんな意気込みじゃ、他のアイドルに映り負けちゃいますよ!」
「も、もりくぼは別に映り負けても良いですし! そもそもPV撮影なんかしたくないですし! 今すぐ家に帰りたいですし!」
「森久保ォ!! 大丈夫だ、俺が傍らで見守っている!! 逃げ出したくなったら、いつでも俺が受け止めてやるからな!! ハッハッハ!!」
「ひいぃぃぃぃ!?」
相変わらずなのはプロデューサーだけでなく、勿論乃々の方もだったか。
いや、それを言い始めたら俺も含めた、ここにいる全員が良い意味で何一つ変わっていないな。そんな様子を見ていると、業界という非日常の世界に、束の間の日常を見いだせて、なんだか気持ちがホッとする。
「なんだか、偉く気合い入ってんなみんな」
「それは当たり前だろう。これは自らを売り込む、またと無いチャンスなんだ。むしろ、キミたちの方はどうなんだ? まさか、やる気が無いわけではあるまい」
「やる気なら勿論、俺たちだって全力全開だ。今日も幸子の良きライバルとして、いつも通りよろしく頼むな」
「良き
飛鳥はライバルという言葉を聞き、満足げに微笑む。その表情には、彼女のアイドルや幸子達に対してと思われる、様々な感情が滲み出ているように見えた。
「ただ、今日の撮影はボク達だけでなく、勿論他のアイドルも居る。実際それなりの覚悟を持って挑まないと、そもそもボク達三人とも、共倒れをして終わりになってしまいそうだ」
そう言うと飛鳥は、部屋の周囲を見渡す。そこには今日の撮影に参加すると思われる、他のアイドル達の姿がある。
例えば眼帯を着けた少女や、特徴的な髪型をした少女、少々派手な感じの子も居れば、そこまで目立ってはいない子など、とにかく様々な個性を持つアイドル達が、そこかしこに見受けられる。
「……当たり前だけど、ここに居る少女たちは皆、アイドルってことになるんだよな。そう考えると、ライバルはかなり多いか」
真剣な眼差しでアイドル達を眺める俺と飛鳥。すると、そんな俺たちの様子を見て幸子が横から話しかけてくる。
「フフーン! プロデューサーさんも飛鳥さんも、そんなことは特に気にするようなことでもないです! 」
「と、言いますと?」
「何故だ?」
そう俺達が聞き返すと、幸子は待ってましたとばかりに胸を張り、得意げに答え始めた。
「飛鳥さんが言う通り、確かに皆さん、個々に違う雰囲気をしていて、インパクトは強い気がします。でも……」
「でも……?」
「どの人の個性も、世界で一番カワイイボクには、当分叶いませんからね! 心配する必要なんて、端から無いんですよ! カワイイは、全てに勝るんです!」
幸子の言葉に、少しだけ期待を持っていたのだろう。飛鳥は幸子の口から発せられたその言葉を聞いて、やれやれといった感じで額に手をやる。
「……自分の記憶力については多少なりとも自信があったつもりだが、どうやらそれは気の所為だったみたいだ。ボクはまだ、輿水幸子という人物を完全に
「幸子に真面目な言葉が出てくるのを期待していたんなら、そりゃとんだ大誤算だ。アイツから学べるのは、どんな時でもドヤ顔でいるための秘訣だけだ」
「そういうことにしておこう」
「ちょっと飛鳥さん、それで納得しないでください!」
もっとも、そのいつでも変わらないテンションやドヤ顔こそ、彼女の最大の強みでもあるのだがな。この前のデビューライブの時も、彼女のそういったブレない姿勢があったからこそ、普段と同じ様に100%のパフォーマンスをすることができたのだと、俺は考えている。
おそらく、彼女の自画自賛や幸子理論には、自身のモチベーションを維持するための、一種の空元気か自己暗示的な意味も含まれているのだろう。真面目な話、そうやって自分の感情をうまくコントロールできる人間は、決して多くはない方だと思う。そう考えれば、彼女の自画自賛も、少しは為になる物なのかもしれない……いや、やっぱり為にはならんな。
「それじゃあもりくぼが帰れば、幸子さんも飛鳥さんも、ライバルが一人減って楽になりますね……もりくぼ、帰りま〜す……」
「乃々さんもどさくさに紛れて帰ろうとしないでください!!」
「いや、だって……こんな華やかな衣装を着せてもらうだけでも気が重いのに、そのままダンスを踊らされて、更にその様子を録画されるなんて……公開処刑もいいところですよ……」
「そんなこと言ったって、この前のライブ、乃々さん普通にやりきっていたじゃないですか! 今日は乃々さんを見ているお客さんも居ないわけですし、視線のやり場にもまだ、困らない方なんじゃないんですか?」
「それは、そうですけど……」
幸子の言葉に対して何か反論をしたそうな乃々。しかし、幸子の言い分もごもっともなため、何も言い返せないようだ。乃々のその口からは、言葉にならない独り言のようなものが、ブツブツと漏れている。
「本日のPV撮影に参加するプロデューサーとアイドルの皆さん、撮影の準備ができたので、一度撮影ブースの方に集まってください!!」
機材スタッフや今日の撮影の責任者なども続々と現場入りしてくる中、時間が来たのかスタッフによる招集の声がスタジオに響いた。その言葉に促される様に、スタジオ中に散らばっていたアイドルやプロデューサーたちが、一箇所に集まっていく。
「あぁ……まにあわなかった……」
「ほら、もう始まりますよ。飛鳥さんも、そこでニヤニヤしながら見ているだけじゃなくて、乃々さんを連れて行くのを手伝ってください」
「まったく、二人とも世話が焼けるね……」
「ひいぃぃぃ!! 引っ張らないでぇ〜!!」
スタッフの招集を聞き、愕然と肩を下ろす乃々。そしてそんな乃々の腕を無理やり引っ張り、連れて行こうとする幸子。その姿はまるで、駄々をこねる妹とそれをなだめる姉の様だ。普段駄々をこねるのは、どちらかというと幸子の方なんだがな。乃々のことになると幸子はこの通り、どうもヒートアップしてしまう。
まあとりあえず、撮影の開始予定時間がこうして来たため、俺もそんな騒がしい三人と共に、招集がかかった場所へと移動することにした。
「ん? あのカメラマンの人は……」
と、そんな中、俺は機材スタッフの中に見覚えのある姿を見つけた。向こうもこちらにはすぐに気がついたようで、俺を見つけるや否や気さくに挨拶をしてくる。
「おっと、お久しぶりじゃないですか! 幸子ちゃんとそのプロデューサー!」
少し派手な格好、親しみやすい雰囲気、そしてその特徴的なカメラ。なるほど、見覚えがあるのも当たり前だ。この人は前に、幸子の宣材を撮影してくれた、あの海外帰りの勢いがやたらと凄かったカメラマンさんじゃないか。
「お久しぶりです、カメラマンさん」
「いやーこの前のデビューライブ、俺も見たよ〜! 最高だったじゃないか!! 流石俺、やっぱり人を見る目に狂いは無かったみたいだね!」
「そう言ってもらえると、彼女を担当するプロデューサーとして、非常に嬉しい限りです。ありがとうございます」
「そんな礼なんか要らないって。まあ、今日の撮影も写真関係は俺がやるから、ばっちり任せといて! greatでperfectなモノを撮ってみせるからさ!」
「はい、よろしくお願いします!」
この人の腕前は誰よりも、俺が一番よく知っている。前回この人に撮ってもらった宣材は、どれも様々な方面から好評だったからだ。とりあえず、このカメラマンさんが撮影に参加しているなら、今日の撮影には期待も安心も、充分にして良いだろう。
さて、というわけでカメラマンさんも到着し、こうしてスタジオには、今日の撮影に関わる全ての人員が揃った。そして、今日の撮影監督から現場のスタッフやアイドル達に、大まかな流れの指示や説明があった後、幸子たちアイドルは撮影用の衣装に着替えるため、一旦スタジオを出て行った。
それから約数分後、スタイリストさんによるセットを終えた幸子たちは、再びあの純白のドレス姿となって、俺の前に姿を表した。
「フフーン! どうです? やっぱりお姫様みたいで、カワイイでしょう!」
「撮影前だし、あんまりはしゃぐなよ。折角着付けてもらった衣装が乱れるぞ」
幸子は走りながらその場でくるりと一回転すると、こちらに笑顔を向けてくる。その、まるで絵本に出てくるシンデレラのような、上品さが漂うドレスが、ふわりと柔らかく舞う。
前からそうなのだが、この衣装に着替えると幸子は、妙にテンションが高くなる。そのはしゃぐ姿は、いつもの(パッと見)実年齢より大人びた、どちらかというと気品のあるお嬢様(の様に一瞬錯覚させる)姿とは違い、なんというか年相応というか、子供っぽいというか、普段は彼女と無縁な無邪気さすら感じられる。
「にしても、相変わらずお似合いだな、そのドレス」
「当たり前じゃないですか。ボクは常に、衣装を着るのではなく、衣装のためにわざわざ着てあげているんです! だからボクは、どんな衣装だって着こなせますよ!」
「どんな衣装を着ても、中身だけは一ミリも変わらんがな……まったく、今日も幸子理論全開だ」
「ちょっと待ってください、その幸子理論ってのはなんですか!」
「文字通りでございます」
「それ、明らかに良い意味合いの言葉じゃないですよね!?」
いつも通り俺の言葉に突っかかってくる幸子。そしてそれを上手くやり過ごす俺。そんな俺たちのやり取りを見て、飛鳥は何とも言えぬ表情をこちらに向けてくる。
「キミたち、いい加減少しは人目を気にするということを覚えたらどうなんだ」
「いや、だってプロデューサーさんが……」
「いや、だって幸子が……」
俺と幸子は互いに指を差し合い飛鳥の方を向く。そんな様子を見て飛鳥は、呆れ返ったかのようにため息を吐くと、やれやれというジェスチャーをする。
「……わかった、悪かった。ボクはもう何も言わない。好きにしたまえ」
さて、そんなこんなでドタバタしつつも、スタジオに着替え終わったアイドルたちが揃うと、早速撮影は始まっていった。
今日はまず、本題のPV撮影の前に、簡単な宣材を撮影することになっている。その為、最初はいつもの宣材撮影と同じ様に、各自設営された撮影ブースで、写真を順番に撮っていた。
まあ、今日のPV撮影は前回のデビューライブと同じく、会社の宣伝的な意味が強いからな。恐らく撮った写真の方も、PVと一緒にポスターか何かに使われるのだろう。
しかしそう考えると、そんな会社の看板を背負うかのようなポスターに、幸子が所属アイドルとして写れることは、恐らく相当に名誉なことなんだろうな。俺は幸子の担当プロデューサーとして、なんだか非常に誇らしく感じる。
「しっかし、なんだかんだ言って、
俺は順番が回ってきて、カメラに対して慣れた様子でポーズをする幸子を傍らから眺めていた。
まあ、幸子には今日の撮影の為に、ビジュアルレッスンをかなりやってもらったからな。元から自分を表現することが得意で、好きだった幸子なだけに、その辺の成長はずば抜けて早い。ある意味、これだけは非常に安心して見られる。
「こう仕事をこなしている姿を見ると、色々と大人びて見えるんだがな。ただ、それ以外がまだまだおっかないんだけど……」
幸子の仕事をする姿を見ているとなんだか、学校行事でわが子を応援している保護者の気持ちが、少しだけわかる気がする。生憎俺はまだ独身だが、いつかまた、似たような体験をすることになるのだろうか。できれば、幸子よりもう少しだけ可愛げのある子供だと、嬉しいのだが。
そんな風に、色々考えながら撮影の様子を眺めている俺だったが、ここから少し離れた場所で、また違った様子で撮影の様子を見ている人物が居た。
「森久保ォ!! 今日も相変わらず可愛いぞ!! 自信持ってカメラにアピールしていけ!! って、目を背けるな森久保ォ!! 森久保ォ!!!!」
「……あの人は色々違う気がするが」
「森久保ォ!! そこだ!! スマァイル!!」
いや、あんたはボクシングのセコンドかなんかか。そこはリングじゃなくて、撮影ブースだぞ。そこだ!! って、カメラマンに対して乃々の必殺右ストレートでも食らわさす気か。
乃々のプロデューサーが応援するその姿に、そんなツッコミが俺の中を過ぎる。
「……まあ、応援する気持ちの量では、俺も負けているつもりないけどな」
それから順々にアイドル達は撮影をこなしていき、全員分の宣材が撮り終わると、内容は早々にして、本題のPV撮影の方へと移り変わっていた。
早速演技に取り掛かり始めた幸子達は、監督やカメラマンさんから演技指導や指示を受けながら、先程の宣材撮影の時以上に、撮影に集中している様子だ。アイドル達は勿論、カメラにアイドルとして映る以上、見かけ上笑顔ではあるものの、その表情の裏にはどこか、真剣さや熱い何かが垣間見える。
実際、俺は産まれてからPV撮影の現場なんてものは、初めて見るのかもしれない。いや、むしろそんな機会は業界人にでもならない限り、普通に生きている分にはなかなか遭遇できないか。そう考えると、俺もようやく、自分がテレビや雑誌などの業界を作る、業界人の一人になったのか、と自覚を持てる。
「表情も動きも、全体的にちょっと硬いよ〜! もっと自然に笑って!!」
と、そんな中、撮影監督からアイドル達に、演技のダメ出しが入る。アイドル達は真剣に演技をしているが、確かに監督の言う通り、真剣過ぎるがあまり、どこか力んでいる様子が見て取れる。
「うーむ、なんかインパクトに欠けるな……」
「それに、彼女達どこか堅いというか……なんかnaturalじゃないよね。PVとして世に出せるレベルではあるけれど、あくまでも普通の域を出ていないというか……」
幸子達の演技を見ながら、何やら渋い顔をして話す監督とカメラマンさん。どうやら、イマイチ納得できるものが撮影できていない様子だ。
「折角346プロのアイドルを売り込むチャンスなんだし、あと少しだけ、もう少しだけ、新しい味付けが欲しいよね。監督さん、なんか良い案無さそう?」
「味付け、ねぇ……余裕があるなら、少しだけ考えてみるのもありか……」
撮影に関して素人の俺から見れば、現段階でも充分にPVとしては良い気がしなくもないんだけどな。表情の堅さも、多少なら初々しさが伝わってきて、それはそれで良さそうなものだが。
「大変そうだよな……PV撮影ってのも」
撮影の様子を眺めながら、俺はそう独り言を呟く。
手間がかかっているというか、ただ単に歌って、踊って、それをビデオで撮影しているのとは違うというか、やっぱりプロの仕事ってのは手の入りようが違うな。
いや、まあそりゃ当たり前か。ここにいる人は皆、業界に携わる何かしらのプロなわけだからな。カメラマンさんは勿論、監督も、アシスタントも、機材係も、そして後々撮ったPVを編集する編集さんも。それぞれ自らが担当している何かしらの分野に対して、一心に仕事を全うしているわけだ。ただのホームビデオや、学校の学芸会の様子を録画しているのとは訳が違う。拘りだって勿論有るだろう。
「……そう考えると、俺も幸子も、そんなプロのうちに含まれることになるのか?」
なんだか、色々考えさせられるものがある。今まで彼女のことを、特別下に見ていたわけではなかったのだが、どこか彼女に対して、常に俺が先を行き、引っ張っていってあげなければいけない、助けてあげなければいけない、そう考えている節があった。だが、彼女をアイドルのプロとして尊重するのであれば、それは正しくもあり、間違いでもあるのかもしれない。
そう、彼女は他でもないプロであり、そして俺もプロならば、それは上司と部下、主従の関係ではなく、本来同僚の関係なのだ。年齢の差故に、その辺を妙に勘違いしていたが、彼女は他でもないアイドルのプロ、そのものなんだ。
つまり、その考えに乗っ取ると、俺が幸子を大人として助けなければいけない場面は本来『彼女が自分の子供という立場故に、自分自身の力では解決できないことが起きた時』だけなのかもしれない。それ以外では俺たちはプロという対等の立場であり、どちらに優越があるわけでもないんだろうな。
俺には勿論、アイドルの仕事なんてものはできそうにもない。逆に、幸子にプロデューサーの仕事が務まるとも思えない。
「幸子だって多分、幸子なりにアイドルという仕事にプロ意識を持って、いつも頑張っているんだよな。なら、俺もそんな幸子を後押しできるように……」
しかし、俺がそう幸子のことを認めつつあったその時か。このスタジオで事件が起きたのは。
「カメラさん! もっとカワイくボクを撮ってください!」
ん?
「こんなにカワイイボクをたくさん撮らないなんて、せっかくの高額な機材も勿体無いです! 幸子の持ち腐れですよ!」
先程の写真撮影の時は、比較的大人しい様子で、淡々と仕事をこなしていた幸子だった。だが、今まで妙に大人しくしていたと思ったら、何故か急に演技の方ををガン無視して、撮影しているカメラの前へと走って行き、必死に謎のアピールを始めたではないか。
「おい待て、あんなの台本にあったか……?」
撮影中のカメラの前を占領する幸子。カメラの画面一杯に広がるドヤ顔。突然の事態に困惑する俺や、各スタッフ。そして演技中のアイドルとそのプロデューサー達。スタジオ内にはざわめきの声が広がる。
俺はすぐさま、事前に貰っていた台本を開き、PVの内容や流れを確認した。するとやはり、俺の記憶と悪い勘は的中しており、そこには今の幸子がやっている行動とは違う指示が書いてあった。
「あのバカ……!!」
俺は撮影ブースから逃避気味に目を逸らす。
ここぞという場面で盛大にやってくれたな、アイツ。俺が少しだけ彼女を認めようとした、その数分も経たないうちに、いきなりこれだよ。まるでプロ意識の欠けらも無い、あまりにもな行動じゃないか。
前言は一部撤回だ。若さと性格故の、彼女の暴走を止めるのも、また俺の仕事だ。
「さあさあ、早く撮ってください!! この一分一秒の間にも、ボクから溢れ出す無限のカワイさが無駄になっています!!」
ついに抑えきれなくなり、本性を表した幸子。ナルシストの権化。カワイイの擬人化。おてんばワガママお嬢様。幸子劇場開幕。既に舞台は、幸子の独壇場だ。
俺はそんな、カワイイエンジン全開で暴走を始めた幸子を止めに入るべく、撮影ブースの方へと足を進めようとする。
「おい幸子! ストッ……」
しかし、更にその瞬間か。現場を見ていたカメラマンさんが動いたのは。
「いいんじゃない?」
そう言い、何やら監督と小声で話し始める例のカメラマンさん。そして、今度は撮影スタッフと話し始める監督。しばらく話し合ったかと思えば、全員幸子の方を向いて頷き始める。そして次の瞬間、監督の口から飛び出してきたのは、衝撃の発言だった。
「いいね! そのアドリブ貰った!」
「ほら、やっぱり怒られたか……」
って、は?
「Good! そうそう、僕もそういう自然な笑顔を待っていた!」
そう言うと例のカメラマンさんは、各スタッフに向けて親指を立てて、このままで良いという合図を出す。
「良いよ! 良いよ!! 撮影はいつでもこう、自由でなくちゃ!! それじゃあそのまま、他の子達も一人ずつ、彼女みたいな感じに、自分が思った様にアピールをしてみようか!」
指示を受けた撮影スタッフは、一人一人のアイドル達に対してカメラを向けていく。突然の事態に一瞬戸惑うアイドル達だったが、こういった幸子のノリに慣れている飛鳥は、すぐ様カメラに向かってアピールをする。それに続くような形で他のアイドル達も触発されていき、気がつけばアイドル達は思い思いにアピールをしていた。その表情は明らかに、先程よりも自然体に見える。
「……これは結果的に、ファインプレー……なのか……?」
スタジオでは何事もなかったかのように話は進んでいく。幸子はアピールチャンスが上手くいったことにより、更に調子に乗っている様子だ。
しかし、幸子は幸子で、本当に突然、何をやらかしてくれてんだ。こうしてOKが貰えたからこそ、結果オーライだが、仮にそうじゃなかったとしたら、二人まとめて大目玉を食らっていた所だ。一瞬
「フフーン!! そうです、その調子ですよ!! カメラマンさん!!」
「……俺はいつになったら、プロデューサーの仕事を安心してできるんだかな……あいつの担当をしていると、つくづく心臓に悪い」
さて、という訳でかくかくしかじか、一悶着あったPV撮影だが、結局その後、撮影は(なんとか)無事に続けられていった。なんだかんだ、幸子の中にも多少の自制心があったのだろうな。もしくは、スタジオの端から睨みをきかせる、俺の鋭い視線に気がついたのか。とにかくあれ以降、幸子の更なる暴走は無かった。
流石にすべてのシーンが使われる、という訳にはいかなかったが、それでも後からカメラマンさんに聞いた話によると、ほとんどのシーンが色々繋ぎ合わせるなどして、PVに使われることになったとのことだ。正直俺からすると、幸子がいつも通り、勝手に暴走しているだけにしか見えなかったが……やはり、プロの考えはよく分からない。今度PVが完成したら、じっくりと見てみるとするか。もしかしたら俺にも、そのプロの考えとやら何やらの一部が、少しはわかるかもしれない。
そう言えば話によると、例の大規模オーディションの告知が、もう世間に公表されたみたいだ。応募も予定通り、順調に集まっているとのことで、このまま行けば応募人数もすぐに数百人規模に届くとの話だった。会社としても目論見が当たり、あとは無事にプロジェクトが成功すれば、プロダクションの知名度も一気に上がることだろう。今回の撮影といい、果たして346プロの今後はどうなることやら。所属するプロデューサーとして、非常に気になる限りである。
まあとりあえず、会社の今後について気にするのもそうだが、俺たちは俺たちにできることを、いつも通り全力でやろう。PV撮影も無事に終わり、これが世間に公開されれば、俺達の方も知名度や仕事の依頼が、今までと比べて格段に増えるはずだ。そうすればアイドルとしても安定して活動できるようになり、トップアイドルへの夢も目に見えて加速することだろう。
「本当だったら、変わりゆく景色を眺めながら、まったりと頂点を目指したいところなんだがな。流石にそれは贅沢な悩みか……」
PV撮影を終え、汗だくになりながらこちらに走ってくる幸子。俺はそんなドレス姿の彼女に、様々な希望や不安が折り重なった、未来の姿を重ね合わせていた。
お待たせしました。そして、お久しぶりです。数ヶ月ぶりの復帰を果たしました。色々書きたいことはいく億千万とありますが、長々と書くのもアレなんで、ざっと話します。
まず、この三ヶ月、作者は一体何をしていたのかというと、普通にサボってました(正直)つまり、モチベーションが蒸発してました。すいません。その間はアニメデレマスの聖地巡礼をしたり、色々気になっていたラノベを読んだり、ゲームをやってみたり、デレマスのBDを買ったり……とりあえず、色々楽しい日々でした。
真面目な話になると、ちょっとこれから書きたい小ネタや、繋ぎの話が少ないかなと感じて、話のネタのストックを貯めていたのが意味合いとしては強いです。とりあえず、そんなこんなで充電期間が欲しかったので。
で、気がついたらもう外は長袖から半袖の季節に……(いくら何でも今年は暑すぎる)
とりあえず、今後の予定として、今年の幸子の誕生日までには、この二部を終わらせたいですね。色々書きたい話はあるんですが、そこに至るまでの道がとにかく非常に長い……また最初の頃みたいに、ビックウェーブに乗りたい……
次回は早めに投稿したいと思うので、また少々お待ち下さい。心機一転、モチベーション高めて頑張ります。
というわけで次回『堕天使、そして導く者(プロデューサー)。それはとある雨降る日、二つの魔瞳の邂逅。』お楽しみに!
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