やはり俺がチート部隊の隊長をするのは間違っている   作:サラリーマン

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戦闘描写ってむずいですよね。
これから黒トリ争奪戦だとかアフトとかいろいろあるのに…
がんばろ


修学旅行2

修学旅行2日目。

今日はグループ行動となり太秦から洛西エリアを巡っていく。

今日の最初の目的地は映画村だ。最初の映画村までは三浦たちも同じらしく一緒に行動している。

俺たちと同じ修学旅行生や観光客で超満員のバスから吐き出されるように降り、映画村の中に入る。

ひとまずは中を見て回ることになり、江戸の街並みになっているあたりをしゃべりながら抜けていく。

 

「最近小町ってどうしてるし。合同演習の時以外本部で全然見かけないんだけど」

「ああ、小町なら今は猛勉強中だ。一回テストでいい点とったからって調子に乗って勉強さぼってたら次のテストでやらかしてな。それを楓子さんが知って勉強させてる。しばらくは合同演習以外ではボーダーの方には行かせないって楓子さんは言ってたな。」

 

小町は楓子さんに勉強教わり始めてから初めてのテストでどや顔でテストの結果を見せてきたのに、次のテストではかたくなにテストの結果を見せようとしなかった。業を煮やした俺と楓子さんで協力して強引に奪った結果、全教科80点を越えてたのに次の方ではほとんどが平均かそれより少し上くらいに収まっていた。それを見た楓子さんが怒って、怒った楓子さんを見た俺もビビった。

 

「小町は総武受けるんだっけ?今の小町の成績はわかんないけど頑張んないとだね」

「ああ。一応本人にも危機感はあったみたいだし、このままじゃ年内にB級に上がれないってぼやいちゃいたが、まあまじめに勉強してるよ。そういえばお前たちはどうなんだ?すぐにB級に上がれそうか?」

「たぶんもうすぐ上がれるかな。あーしと明日葉はもう3800は越えてるし。沙希は少し低くて3600くらいだったと思う。あと、留美は3500くらいって言ってた」

「そうか」

 

それくらいならたぶん修学旅行が終わったらすぐにみんなB級に上がれるな。千種がどうなってるのかわからないがこいつらが部隊組む日も近いな。

三浦と最後尾でしゃべっていると前の方にいた由比ヶ浜が突然大きな声を出した。

 

「あ、あれ、隼人君たちじゃない?おーい隼人くーん!」

 

由比ヶ浜が離れたところにいた葉山と戸部達を呼ぶ。

 

「やあみんな。まさか偶然会えるとは思ってなかったよ。」

「ダウト」

 

いつの間にか近くに移動してきていた千種のつぶやきに反応したのは近くにいた俺とこちらもいつの間にか移動してきていた川崎だけだった。三浦もいつの間にか前の方に移動していた。なんかみんな俺の知らない間に移動してんの多くね?なにみんな飛廉脚でも使えんの?じゃあ俺は瞬歩使いたい。まあそんなことはどうでもよくて、川崎が千種に今の言葉について聞く。

 

「どういう事?」

「葉山が偶然と言った時に心音に変化があった。絶対じゃないがたぶん葉山は嘘をついていると思う。」

「あいつらは狙ってここに来たということか?」

「偶然が嘘ならそうなるだろうな。」

 

問題は誰を狙って何のために来たかだな。少なくとも狙いは俺たち男子じゃないよな?…やべぇ海老名さんの目が光った気がする。これ以上考えるとまずいな。狙いは女子の誰か。しかしこれは俺たちが考えてもどうしようもない気がする。

 

「川崎何の目的で来たかわからない以上警戒というか一応気にしておいてくれ。」

「わかってる。もし何かしてくるようならやっちゃってもいいよね?」

 

川崎がこぶしを握り締めている。

 

「ほどほどにな」

 

俺たちが相談を終えるとタイミングを見はかっらたかのように声がかかった

 

「おーい沙希ちゃん、霞君、比企谷君。次はあそこに行こうだって!」

 

海老名さんの指さす先には史上最怖のお化け屋敷なるものがあった。

 

「え゛」

 

川崎の口から出た言葉と反応に俺たちは驚きを隠せなかった。

 

***

 

映画村で三浦たちと別れた俺、戸塚、千種の三人は龍安寺に向かった。もちろんロックガーデンこと石庭を見るためだ。

枯山水。

つまりは水を使わず、石やなんかでそれを表現する庭園様式のことである。

三人でそれを座ってぼーっと眺める。しばらく眺めていると声をかけられた。

 

「あ、お兄。比企谷に戸塚も」

 

振り向くとそこには千種妹がいた

 

「おう明日葉」

「よう千種妹」

「こんにちは明日葉ちゃん」

 

三人がそれぞれ挨拶を返していく

 

「あれ?優美子たちは?一緒に回ってるんじゃないの?」

「最初の映画村までな。そっからは別行動だ。」

「ふーん。じゃあさっき一緒に居たのは誰だったんだろ」

「さっき?三浦たちにあったのか?」

「会ったというか一瞬見かけただけだけど。優美子と沙希に姫菜。あと胸の大きな子と男子が何人かいたからお兄たちかと思ったんだけど…」

 

葉山たちが一緒に行動してるってことか?

 

「明日葉ちゃーんそろそろいこ?」

「友達に呼ばれたしあたしはもう行くよ。じゃーねー」

「ああ。じゃあな」

「うん。じゃあね」

「おう。じゃあまた」

 

千種妹が来た時を同じように三人それぞれ千種妹に返事を返すと千種妹は同じグループの人といなくなった

 

「俺たちもそろっと移動するか。次はどこだっけ?」

「金閣寺だよ。」

「うへぇ。また歩くのか」

「まあまあ霞君。それじゃあいこっか」

 

俺たちは龍安寺を後にし金閣寺へと歩を進めた。

 

***

 

修学旅行3日目。

この日は完全自由行動だ。誰と大阪に行こうとも奈良に行こうともいい日だ。

今日は千種は三浦たちと、戸塚はテニス部の人たちと行動するらしい。

そんなわけで俺は今日は一人で京都を見て回る…訳ではなかった

 

「パパまずはどこから行きましょうか」

 

そうユイと一緒なのだ。宿で朝食を食べ自由行動の時間になったらすぐに宿から出て人目のないところでユイを実体化させた。

 

「そうだな…伏見稲荷大社かな。」

「千本鳥居のところですね。」

「ああ。じゃ行くか」

「はい!」

 

 

 

伏見稲荷大社で千本鳥居の道をユイと歩いている

 

「昔の人は何でここに鳥居を千本も立てたんだろうな」

「ネットで調べて情報だとここら辺は神の降臨地である山の入り口で現世から神様のいる幽界へと続く門として建てられたのが始まりらしいですよ。それに鳥居は実際は一万基くらいあるそうですよ」

 

一万…か。こう思うのは違うんだろうけど、信仰心がそこまでない俺からしたらそれだけ立てれば労力もコストもかなりかかっただろうにってやっぱり思うんだよな。

 

「パパそこにお茶屋さんがあることですし一回休憩しませんか?私はまだ京都に来て何も食べてないので何か食べてみたいです!」

「そうだな一回休憩するか」

 

ユイと近くの茶屋に入り注文をする。二人とも緑茶を頼みユイは追加で団子を頼んでいた。

 

「パパこれからの予定はどうしますか」

「うーんと北野天満宮で小町のお守りを買ってから嵐山でボーダー連中と合流かな。ユイはどこか行きたいところあるか?」

「嵐山のライトアップされた竹林が見たいです」

「ライトアップされた竹林か…」

 

ライトアップということは当然夜になるよな。どこかのタイミングで抜け出すか。

 

「わかった。じゃあさっき言った通りに行動して、夜になったらどこかのタイミングで抜け出すから見に行くか」

 

これからの予定が決まったところでちょうどお茶と団子が運ばれてきた。

 

「うまい」

 

運ばれてきたお茶を一口飲みそう思った。

 

「確かにおいしいです。素材が違うとこうも違うものなんですね」

 

ほんとにユイの言った通りだと思った。素材の違いでこんなにも差が出るなんてな。

これ茶葉とか売ってたりしないんだろうか。俺がいれたんじゃ味は落ちるだろうがみんなにもこれを飲んでもらいたい。

そう思って店内を見てみる。お、あった。

 

「ユイちょっと待っててくれ。茶葉を買ってくる。」

 

ユイを待たせて、家の分とうちの隊用に二袋茶葉を買った。あとは嵐山でお茶うけになりそうなものを買ってあと個別のお土産と上層部へのお土産を買えばひとまずお土産はいいか。

 

「パパそろそろ行きましょう」

「よし行くか」

 

会計を済ませ俺たちは次の目的地である北野天満宮を目指した。

 

***

 

北野天満宮で小町のお守りを買い、嵐山で上層部へのお土産を買うと自由行動終了の時間となっていた。

みんなで宿に戻り夕食を食べ、部屋に戻る。

本来ならこれから入浴時間なのだがユイと約束した竹林を見るために風呂は後回しにする。

 

「八幡これから入浴だけど準備しないの?」

 

入浴の時間なのに準備しない俺を疑問に思ったのか戸塚が訪ねてくる。

 

「ああ、ちょっとな」

「あーあれだろ。ユイとライトアップされた竹林を見に行くんだろ」

 

あ…千種がばらしやがった。千種をにらむがもう口から出てしまったものは戻せない

 

「え!?ユイちゃんがいるの!?」

 

戸塚はユイという言葉にすごく反応した。…そっか。戸塚は千葉村以降ユイと会ってないのか

 

「ああ。ユイも親の仕事の都合でちょうどこっちに来てて、ずっとホテルの中に居させるのもかわいそうだからって今日は自由行動だったから俺に預けててな。それでユイとライトアップされた竹林を見に行こうって約束しちまってこれから見に行くんだ」

 

見よこの口からあふれ出た出まかせを。戸塚にうそをつくのはつらいがユイのことを教えるわけにはいかないしこうするしかないのだ

 

「あのさ八幡…もしよかったら僕も行っていいかな?久しぶりにユイちゃんに僕も会いたいし」

 

そこでスマホが震える。きっとこれはユイの合図だろう

 

「もちろんいいぞ。で、千種も来るよな?」

 

こうなったら千種も共犯にしないとな。ぐっへっへ

 

「いや俺は

「来るよな?」

「…わかった」

 

よしこれで千種も共犯だ。それからユイを迎えに行くふりをして先行しユイを実体化させ、竹林を目指した

 

***

 

ねえ何でこんなことになってんの?

俺たちの視線の先には海老名さんと今にも告白しそうな戸部。そしてさらにその奥には雪ノ下と由比ヶ浜、葉山の姿も見える。

2日目に偶然を装って会ったのはこのためだったのか

 

「ねえどうする?このまま見てるのも戸部君たちに悪いし」

「けど実際戻れないしなぁ」

 

ここに来る途中で巡回をしている先生を見つかりそうになりとっさに入ったこの通路でこの場面に出くわしたのだ。

 

「あのさ、俺さ…」

 

そうこうしている間に戸部が告白を始める。

 

「ボーダーのエンジニアになりたいんだけどどうしたらいいかな?」

「へ?」

 

海老名さんの口からそんな言葉が漏れた。もちろん俺たちも同じ気持ちだ。

 

「えーと何で私なの?優美子でも比企谷君でもいいと思うんだけど」

「いやー優美子はあんまし知らなさそうだし比企谷君はいつも一人でいるから何か話しかけづらいべ」

 

「「「プッ!」」」

 

こっちにいる千種、戸塚、ユイが三人そろってふきだした。え?これ怒っちゃっていいよね?そんなわけで千種の頭をつかみ握りつぶすがごとく力を入れる。

 

「いたああああああああ!比企谷!何で俺だけ!」

「あん?そんなもん戸塚やユイにアイアンクローなんてできるわけないだろ」

「!おい比企谷。やばい先生が来る」

 

俺たちは再びアイコンタクトをし…

 

「ユイおぶされ。逃げるぞ!」

 

脱兎のごとく駆け出した。

 

「え!何で比企谷君に戸塚に千種君も!?」

 

いきなり走って出てきた俺たちに戸部が驚くがそれに反応している暇はない

 

「先生が来る。見つかりたくなきゃ逃げろ」

 

短くそう伝えると状況が分かったようだ

 

「逃げるべ。海老名さん手を」

 

戸部が海老名さんの手を取り逃げ出した。そのまま戸部達の後ろにいた葉山たちとも合流し、先生の目をかいくぐりつつ宿に向かう。

 

「戸塚おれはユイをホテルまで送り届けなきゃだからこっちに行く。先生になんか言われたらうまくごまかしておいてくれ。」

「うん。気をつけてね八幡。じゃあねユイちゃん!」

「はい!サヨナラです戸塚さん!」

 

戸塚たちとは別の道に入りしばらく走ったところで足を止めた。

 

「ふう。ここなら大丈夫だろ。竹林どうだった?」

「とてもきれいでした!今度はねえや楓子さんたちとみんなで見に来たいです」

「そうだな。また今度、次は京都じゃなくても沖縄とかでもみんなで旅行するか」

「はい!じゃあパパおやすみなさい」

「おうおやすみ」

 

ユイがトリオンの粒子となって俺のスマホに戻っていった。

 

「さて俺も宿に戻りますか」

 

そうして俺の修学旅行は幕を閉じた。

 

 

 

あのあと海老名さんを通し正式に戸部がエンジニアになりたいと言ってきたので材木座を紹介しといた、

 


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