やはり俺がチート部隊の隊長をするのは間違っている 作:サラリーマン
そうなんです。周りの学校は冬休みだというのにうちはあと二日あるんです
リア充ともども滅びろ!
千種隊対相模の戦いが始まる。
『たぶん相模はまだ戦闘経験が少ないと思う』
『そうだね。現に今だってあたしたちがいるのにあたしたちから目を離してるしね』
実際相模の戦闘経験は三浦たちのそれと比べて圧倒的に少ない。ほぼないと言ってもいいくらいだ。
その証拠に少しでも戦闘経験があるのだったら戦闘中に敵から目を離したりはしない。その隙に何が起こるかわからないからだ。
しかし相模は三浦たちから目を離し、さっきの狙撃の犯人、霞を探している。このことが相模が戦闘経験が少ないということの証明となっていた
『だから霞は相模をイラつかせるようにお願い』
『うーい』
『まずあーしが突っ込むから沙希、明日葉フォローよろしく』
『『了解』』
三浦が指示を出し、それぞれがそれぞれの武器を構える
千種隊の戦闘スタイルは、川崎が防御、霞が支援に回り、明日葉と三浦が点を取るというスタイルだ。
三浦のアタッカーとしての腕はボーダーに入って半年という期間にしては高い方である。もともとテニスをしていたからか、反応速度がよく、相手の攻撃を見切り攻撃することに長けている。そういう点から普段は三浦が前に出て戦うことが多い。
今回もその例にもれず三浦が走って相模に近づく。さらには走っている三浦に隠れて明日葉が放った弾丸が追随する。三浦が少し横にずれればその弾丸が敵に当たるという寸法だ。
しかし、今回は通用しなかった
「三浦さ~んそんな簡単に敵に近づいちゃだめだよ?こんな風になっちゃうからね」
三浦と追随していた弾丸の動きが止まる。
「あ、後ろに弾丸なんてあったんだ~残念、意味なかったね~それじゃあ三浦さんお願いね~」
「あんたなにを…ってなんで!」
三浦の意志に関係なく三浦の体は勝手に動き、来た道を戻る
「沙希、明日葉逃げて!」
自分がどういう状況にあるのか察した三浦は川崎と明日葉に逃げるように言う。しかし逃げることは間に合わずに三浦と川崎は剣を撃ち合わせることになった
三浦と川崎のつばぜり合いが続く。
「あーもう時間切れか」
「時間切れって何が…体が…動かせる。沙希、明日葉一回逃げるよ。霞時間稼いで」
三人は物陰に隠れ、円になり顔を合わせる。
「もしかして操るのに時間制限があるとか?」
「優美子は一分くらいだったけどさっきの茶野はどうだったんだろ」
「姫奈確認してもらっていい?」
『うん!任せて!それとトリオン兵が集まってきてるよ。近くにいるほかの隊員も対応してくれてるけど、このままじゃ囲まれちゃうよ』
「優美子どうする?」
明日葉は三浦に聞く。千種隊にはまだブラックトリガー使いとしては未熟とはいえブラックトリガーを相手にしつつトリオン兵を相手にする力はない。それができるのはボーダーの中でも最精鋭、比企谷隊くらいなものだが。
「一回撤退するよ。そのあと、援軍と一緒にまた来よう」
戦闘が始まる前に本部にブラックトリガーを戦闘になったこと、そして援軍の要請をしていた三浦。
その判断は正しく、その援軍はちょうど到着した。
「撤退の必要はないよ」
「陽乃さんに楓子さん、謡ちゃんも」
本部が千種隊の援軍として向かわせたのは、比企谷隊の女性三人だ。
「今わかっている情報を教えてください」
「わかっているのは相手のトリガーは人を操ることができることです」
「それは人だけなのですか?」
楓子が問いかけ、川崎が答えると謡からさらに質問が飛ぶ。
「いや、優美子と一緒にあたしが撃った弾丸も操られたから人だけじゃない」
「三浦ちゃんも操られたんだ。敵の攻撃手段は?」
「小さい針と飛ばす攻撃があってこれはシールドじゃ防げませんでしたけど、シールド以外なら撃ち落すことが可能です。それとあーしは近づいたら操られました。一分くらいで自分で動けるようになりましたけどあーしの前に操られてた茶野はベイルアウトさせるまでずっと操られてました。」
「三浦ちゃんと茶野君にした攻撃は違うってことだね。…もしかして針での攻撃って言うのが茶野君がされた攻撃なのかな?茶野君がされた攻撃って何かわかる?」
「それは今姫奈に確認してもらってます。それと…敵は相模です」
三浦の言葉に比企谷隊の三人は驚いた表情を浮かべる
「相模って文化祭の後に行方不明になった相模ちゃん何だよね?」
もう一度確認するようにされた問いに三浦はうなずく
「そっか。…八幡に復讐するとか言ってそう」
「それさっき言ってましたよ」
「あ、もう言っちゃってたかー」
そこで茶野に情報収集を頼んでいた海老名から連絡が入る
『みんな分かったよ!茶野君は身体に何かが刺さったような感じがした後、操られたらしいよ』
「ありがと姫奈。茶野は何かが刺さったとに操られたらしいです。」
「優美子、やっぱりそれって」
川崎、明日葉は霞が撃ち落してくれた攻撃がそれだったのではと推測する
「たぶん霞さんが撃ち落したやつがそれだと思うのです。それで聞きたいのですが、操る以外に直接的な攻撃はありましたか?」
「少なくともあたしたちにはなかったよ」
「う~ん…三浦ちゃんと川崎ちゃんは中、遠距離の攻撃手段ってある?」
「あたしも優美子もないです」
「そっかなら二人は周囲の警戒をお願いしようかな。明日葉ちゃんは手伝ってもらうよ」
「なにを?」
「ちょっと情報収集を兼ねてドンパチをね」
*
開幕は陽乃の旋空弧月。それから相模を中心に円状に展開した楓子、謡、明日葉、それから少し離れたビルにいる霞の攻撃が相模に向けられる。
もちろん相模はそれらすべての攻撃を操り、来た方向に反射するが一発も当たったものはない。それが霞が稼いだヘイト値をさらに増大させる。相模のあたまには血が上り冷静な判断が徐々できなくなっている。
「実験その一!」
相模に攻撃がヒットし、相模の体勢が崩れる。そこに襲来する数多の攻撃。しかしそれは反射され、あらぬ方向に飛んで行った。
『やっぱりトリオン以外の攻撃は有効ですね。けど反射は本人の意思はあまり関係ないみたいですね』
相模にヒットした攻撃の正体はがれき。陽乃は近くにあったがれきを相模に飛ばし、トリオン以外の攻撃が有効なのか確認した
「そうだね。じゃ!実験その二!」
開幕は旋空弧月の後はほぼ同時攻撃だったのに対し、今度の実験では時間差で攻撃を仕掛けた。その中の一つが相模のトリオン体を削った。
「ビンゴ」
『やっぱり永続じゃなくて一回使うごとにインターバルが必要みたいなのです』
『あとは一回の発動時間とインターバルの時間の確認ですね』
「ふっざけるなぁぁぁぁぁぁ!」
突如相模の慟哭。
無敵だと思っていた自身のブラックトリガーがダメージを受けたこと、それが引き金だった。さっきまでのヘイト稼ぎが仇となり、一気に相模の怒りが爆発。相模に禁断の技を使わせた。
「魔王徴発令(デモニックコマンディア)!!」
それは使用者の一定期間の昏倒と以後の能力の使用の制限と引き換えに使用者が敵だと認識したものを強制的に操る絶対の力。
通常、ネイバーフッドに数多ある精神干渉系のトリガーは自分と同等かそれより力のある者には効かない。しかし相模の使った魔王徴発令は違う。それは例え同等のセブンアークスを持っていたとしても一切の抵抗をさせずに操る。
「はっ!さいっこーに気持ちいいわ!たしか千種さん?だっけ?ヒキタニの居場所教えて?」
「わかりません」
「ちっ。使えないわね。じゃあもう行っていいよ。できるだけたくさん殺してね」
先ほど三浦の体が勝手に動き出した時のように明日葉の体も勝手に動き出す。
「え~と雪ノ下さんでしたっけ?あなたならヒキタニの居場所知ってるよね?」
「それは…」(言いたくないのに口が勝手に!?…このままじゃ八幡が殺されちゃう。…誰か、誰か助けて!!)
陽乃の心の叫びに答えるようにボーダー本部の屋上から光の塊が解き放たれた。その光はみるみるうちに広がっていき、やがて警戒区域を満たす。
(あったかい光…もしかして八幡?)
しばらくすると光が消える。そして光が消えた後の警戒区域にはトリオン兵は一体もいなくなっていた。そしてその光は陽乃たちの体にも変化をもたらした。
(体が動く!ありがとね八幡)
「やぁぁぁぁぁ!」
「なんで!?なんで動けるのよ!」
不意を突かれた相模に陽乃は刀を振りかぶる。陽乃は直感的に相模がもう操ることができないことを分かっていたのだろう。
陽乃の斬撃が相模を襲い、相模のトリオン体を破壊した。派手な煙が立ち、それが晴れると生身の相模が地面に仰向けになっていた。
「なんでなんでなんで!?どうして負けたのよ!」
「うるさいわよミナミ。回収に来てあげたわ」
空間に穴が開きそこから顔を出すのはミラだ
「ミラ!あんたが手伝ってくれたら!」
ぶつくさ文句を言いながらミラが伸ばした手を掴もうとする相模。しかし相模は何者かにタックルをされ、ミラの手を掴むことができなかった。
その直後、一つの光がボーダー本部に向けて飛んで行った。
相模を突き飛ばしたのは三浦。そしてそのあとに上がった光の正体はベイルアウトの光だ。
そして突き飛ばされるまで相模がいた場所には、近くの空間に開いた穴からとげが突き刺さっていた。
三浦は相模をかばいベイルアウトしたのだ。
そして突き飛ばされた相模をミラから守るように楓子と謡、川崎、明日葉が立つ。
「楓子、腕についてる発信機を壊して。そうすればこの女はピンポイントでワープできないから」
「はい」
楓子が相模の腕についてる発信機を壊してミラのピンポイントワープを封じる。
「どうするの鬼女さん。まだ続ける?」
ミラは無言でゲートを閉じかけた。
「これだけはもらっていくわ」
そう言い、相模が胸につけているネックレスの鎖をとげを出して破壊。回収しようとしたところで
「させない!」
ミラがネックレスを掴む前に川崎が弧月を投げる。それに反応した一瞬の隙を突き、謡がネックレスを奪取。陽乃、楓子、明日葉はミラ目掛けてバイパーとアステロイドと放つ。ミラは空間に穴をあけることでそれに対処しようとしたが、陽乃と楓子が放ったバイパーはそれを読んでいるかのように穴を避け、ミラにダメージを与えた。
「謡そのトリガーを持って本部に!」
「はいなのです!」
謡はすぐさま自分が奪取したトリガーを持って本部に向かう。
「もう一回聞くよ?目的のトリガーは奪えなかったけど、まだ続ける?」
「チッ」
今度は無言ではなく舌打ちをし、今度こそ完全にミラはゲートを閉じた。
「川崎ちゃん、明日葉ちゃん。もう一回相模ちゃんの体調べて発信機があったら壊して。それが終わったら気絶してる相模ちゃんを本部に連れて行って」
「「了解」」
相模は三浦に突き飛ばされた後から気絶していた。
「楓子、私たちは他の場所に行くよ」
「了解」
これで一つの戦いの幕が閉じた
***
場所は変わり時は少しさかのぼり、舞台はフラン&ファル対ウィザに移る
フランとファルは苦戦していた。部位がないなどの大きな負傷はないが体のいたるところからはトリオンが漏れていた。
フランたちが使うトリガーはブラックトリガーではないが、フランとファルのためだけに作られた一点物のトリガーであるためトリガーとしての差はそこまでない。それにプラスして二人はメタトロンの力も使うことができる。運動能力などの基礎スペックを除いた点だけで見れば二人はウィザよりもはるかに有利なのだ。それでも二人がかりでも埋まらないウィザとの差。
(やっぱり私たちが死んでからの約50年。その経験の差が出てるな~)
フランたちが死んだときフランとファル、ウィザの間に実力の差はなかった。100戦戦えばそれぞれが毎回50勝ずつになるほど実力は均衡したものだった。
しかし今模擬戦をしたならば、フランとファルの二人がかりでも10勝できるかどうかだろう。
差をつけた原因、それは経験だ。フランたちが死んだとき一回二人の時間は止まった。動き出したのは八幡が災禍の鎧≪ザ・ディザスター≫の中にいたフランに気付き、解放した時だ。しかしウィザの時間はフランたちが死んでも動き続けていた。その動き続けた時間の中でウィザは様々な敵と戦い、たくさんの経験を積み、その経験値をため続けた。
その差が明確に実力の差となって表れた。
今二人に部位欠損などの大きな負傷がないのはひとえにメタトロンの攻撃予測のおかげだ。
「少し、話をしませんか」
「話?どういうこと?」
「仲間から通信がありまして私たちの隊長が出撃したそうです。彼が出てくれば私たちの目的は達成されたも同然です。そうすると私が玄界にいられる時間も少ない。ですので残された時間をあなたたちを話すことに使いたい。どうでしょう。付き合っていただけますか?」
『どうするファル君。私たちがウィザ君をここに足止めするというかされているこの状況にも意味があると思うんだけど』
『そうだね。ウィザの隊長は向こうの人たちに任せるにしても、ここでウィザが自由に動けるとなると状況は悪化するし』
『だね。ここはウィザ君の提案に乗ろうか』
フランとファルはウィザの提案に乗ると決め、武器を下ろす。
今さらお互いの発言を信じられないような関係ではないが、乗ると決めたからには自分たちから武器を下ろした
「そうだね。久しぶりに会えたんだから少し話そっか。あとひとつ言っておくけどあまり玄界舐めない方がいいよ。あの災禍の鎧をノーマルトリガーだけの4人部隊で討伐したんだから」
「ほうそれは興味深いですね。やはり玄界の進歩は目覚ましいということですね。そのあたりことも含めて聞いてもよろしいでしょうか」
「言えることならね。その代わりそっちのことも教えてよ?」
「もちろんです。まずはさっきファルと一緒に空から降りてきた人は一体誰なのでしょうか」
「ハチのこと?ハチは恩人だよ。僕たちを再び会わせてくれた、ね。ハチがいなかったらこうしてウィザとまた会うこともなかったし」
「今度はこっちの番だね。ウィザ君たちが玄界に来た理由って何なの?」
ウィザは少し迷うそぶりを見せつつ答える
「それは私たちの新しい神を探すことです」
『もしかしてマザートリガーの生贄の人の寿命がもうなくなるのかな』
マザートリガーとはネイバーフッドの国がある星を作っているものだ。つまりはネイバーフッドの国そのものがバカでかいひとつのトリガーなのだ。
今回アフトクラトルが来た理由はそのトリガーの生贄を探しに来た。そういうことなのだ。
『たぶんね。そうでもなきゃ国宝を持ち出す理由もないし』
『となると雨取ちゃんが狙われてる?』
『きっとね』
ウィザから聞いた情報から二人は推察していく。
「次の質問ですが、二人は今玄界に住んでいるのですよね?玄界での生活は楽しいですか?」
「うんとっても楽しいよ。ここは他のネイバーフッドの国と違う技術の発展をしてるからね。ウィザ君知ってる?玄界にはね、ソフトクリームって言う冷たくて甘くてとってもおいしい食べ物があるんだよ!それにケーキにドーナツ、パフェにパイ。玄界にはおいしいものがたくさんあるんだよ!」
「フラン落ち着いて。食べ物の話しかしてないよ。ウィザ玄界にはスマホって言ってこのくらいのサイズの板があって、それを使えばトリガーを持っていなくてもどんな距離からでも通信ができるようになって、こっちの世界じゃほとんどみんなが持ってるんだよ」
フランをなだめたファル自身も少し興奮した様子で玄界で体験したことを語った。
「二人とも玄界で素敵な体験をしたようですね。そこでお二人、特にフランに提案なのですが玄界を捨て、アフトクラトルに来ませんか?」
ウィザの発した言葉に周囲の温度が氷点下以下まで下がる
「ウィザ君どういうことかな?」
「言葉通りに受け取っていただいて構いません。フラン。私と一緒にアフトクラトルまで来てください。アフトクラトルで一緒に暮らしましょう」
「いやだ。私はこっちでファル君やハチ君、小町やみんなと一緒に過ごす」
「どうしてもですか」
「どうしてもだ」
「ならば無理やり連れて行きます」
「そんなことぼくがさせない!」
フランを守るようにフランの前に立つファル。
「フラン僕が前に出るからフランは援護よろしく」
「いいでしょうファル。あなたを倒してフランを連れて行く」
「そんなことさせないって言ってるだろ!っ!さっきよりもブレードが多い」
さっきウィザが出していたブレードは六本。その六本を二人はギリギリでしのいでいたのだ。しかし今出されているブレードは八本だ。
星の杖は円の軌道上をブレードが通るという仕組みなので仕組みが分かっていれば避けるのはたやすい。しかしウィザは相手の挙動を見てから円の軌道を変える。そのため攻撃予測があっても避けるのがギリギリになってしまう。
六本でギリギリならば八本になってしまえばもうアウトだ
「ファル君一回隠れるよ!金木犀の剣リリースリコレクション!!」
フランはファルとウィザの間に刀身でできた花弁を操り壁を作る。それを利用し二人は隠れる。
「僕に策がある。だからまた援護を頼みたいんだけどいい?」
「いいけどどんな作戦?」
「……って作戦なんだけど」
「なんかいつもの作戦らしくないね」
フランは作戦を聞き顔をしかめる
「これが唯一ウィザに勝っているからね。使わない手はないいって言うか使わないと勝てない」
「まあそうだね。!ファル君この光って!」
フランがボーダー本部がある方向から球速に広がる光に気付く
「たぶんハチだ。フラン急ごう」
二人は恩人を助けるために敵となった昔馴染みを倒すため駆け出した。
*………*
「「コール アンブラ エレメント バースト!」」
発生させて闇素を爆発させ、ウィザの周りを煙幕で満たす。
「おややっと出てきましたか。しかしこの程度の煙幕では目隠しにもなりませんよ」
ウィザは自身の周りでブレードを高速回転させることによって煙を払っていく。
「「コール アンブラ エレメント バースト!」」
フランとファルは再び闇素を発生、爆発させ辺りを煙幕で満たす。
「またですか…これは」
ウィザもまたブレードを高速回転させることで煙を払おうとするがブレードが動かずに煙が払われない
「ファル君なるべく早く!抑えるの結構キツイ」
「もう届いた!」
煙幕の中からファルが飛び出し、ウィザの腰に飛びつく。
「仕留めそこないましたか」
飛びついたファルには膝から下がない。ウィザが見えないように視界の外に設置していたブレードに斬られていたからだ。
「男に抱き着かれる趣味はありませんファル離しなさい」
「そんな趣味ぼくにもないけど、離せない。青薔薇の剣リリースリコレクション!咲け!青薔薇!!」
「自分の体ごと!ですがトリオンが足らなかったようですね。これで私の勝ちです」
ファルは自分ごとウィザを凍らせようとするがトリオンが足らずに右半身しか凍らせることができてない。
絶体絶命のはずなのにファルの口からは笑みがこぼれている
「いいや僕たちの勝ちだ!フラン!」
「トリスアギオン!!」
メタトロンの光線技であるトリスアギオンを使いファルごとウィザにレーザーを当てる。
そしてウィザのトリオン体が破壊された
「フランここは僕に任せてフランはハチのところに行って」
「よろしくね。ファルはしっかりウィザ君を見ててよ?」
「もちろん。いってらっしゃい」
「いってきます!」
ファルは離れていくフランを見送る
「…私への当てつけのつもりですか?」
「あっごっめーん!そんなふうに見えちゃった?いつものやり取りだったから無意識だったよ!」
わざとらしく明るい声でファルはウィザを煽る。そんな煽りにウィザは乗ることはない
「…私は焦りすぎていたのでしょうか」
「そうじゃないかな?まあ焦ろうが焦らまいが結果は変わらなかったけどね」
「…また会えてよかったですよ」
「僕もそう思うよ」
そういって昔なじみの二人は笑った。
***
二つの戦いは終了し残るは一つの戦いのみ。物語は終わりへと向かう