Fate/stay night ~Re:   作:武田兎

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プロローグ

何度繰り返しただろう

 

 

少女は何度も繰り返した。かけがえのない仲間たちとそして共に過ごした大切な日常を取り戻す為に。

 

 

何度死んだのだろう

 

  

少年は何度も死んだ。異世界で出会いそして恋をした少女、そして見ず知らずの自分を献身的に支えてくれた鬼達を助けるために。

 

 

何度抗ったのだろう

 

 

少女は何度も抗った。初めて出来た一人の友を守る為、悪魔の囁きから魔の道に堕ちぬよう何度も何度も巨悪の前に抗った。

 

 

何度後悔したのだろう

 

 

少女は何度も後悔した。『強い人が好き』どうして私はそんな言葉を言ってしまったのだろう。決して彼にはそんな言葉言ってはならなかったはずなのに。どうして私はあの時彼の気持ちから逃げてしまったのだろう、今でも絶えず悔いている。

 

 

何度運命を呪ったのだろう

 

 

男は何度も運命を呪った。同級生の彼女を死の運命から救い、連続誘拐殺人事件も未然に防いだ。上手くいった、全て上手くいった筈だったのに…

『少年』は暗く冷たい水の中で運命を呪った。

 

 

何度救えなかったのだろう

 

 

青年は何度も救おうとした。幼い頃から傍らにいた自らを人質と名乗る少女を救うべく、しかしその全てが彼女の死という結果に繋がってしまっていた。

 

 

無駄なのだろうか。

 

 

諦めた方がいいのだろうか。

 

 

自分では無理ではないのか。

 

 

もう後悔するしかできないのだろうか。

 

 

運命を受け入れるしかないのか

 

 

もう、救う事は出来ないのではないか

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――否

 

―――――――――――――――――――――――――断じて否である。

 

 

 

 

聖杯戦争――――――――――――――――――

 

 

万物の願いをかなえる「聖杯」を目指し7人のマスターが使い魔であるサーヴァントを従え最後の1組にまるまで戦う、殺し合いだ。

聖杯を求める7人のマスターと契約した7騎のサーヴァントにはそれぞれセイバー、アーチャー、ランサー、ライダー、キャスター、バーサーカー、アサシンのクラスがあり、それぞれがそのサーヴァントの特長の元に分別される。

そしてこの殺し合いをみごと最後まで残った1組にのみ、聖杯を手にし、願いを叶える権利が与えられる。

 

 

今宵この冬木の街に己が願望を叶えるため『7人』の男女が呼ばれた。

 

 

「――――告げる。

  汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。」

 

 

ここでは今までのようなリセットは効かない。

 

 

「聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ!!」

 

 

たった1つの自分の命を賭けることになったとしても、

 

 

「誓いを此処に。 我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者。」

 

 

大切な人を救うことが出来るのであれば!! 

 

 

「汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」

 

 

――――――――――――――――――――今ここに新たな聖杯戦争の幕が開かれる。

 

 

 

 

 




ふっと思いついたのでとりあえずプロローグだけ書いてみました。

続きを書くかはやる気次第です。

続きが見てみたいなどご感想お待ちしてます。

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