僕がいちばんセクシー   作:カイバーマン。

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12ステップ やりすぎた変態

 

その事件は突然起こった。

 

鹿目まどかは授業が終わった後、一人女子トイレへと駆け出した。

 

「間に合ったぁ……授業中にトイレ行くの恥ずかしかったから我慢するの大変だったよ……」

 

安堵のため息をもらしながら彼女は開いている個室の中へと入る。勿論この時はキュゥべぇはまどかの傍にいない、今頃元気を取り戻した美樹さやかと口喧嘩でもしているのだろう。

 

「ふぅ……」

 

個室トイレの中へ入るとまどかはドアを閉め、すぐに鍵を掛けようとする。

 

だが

 

彼女は鍵を掛ける前にドアは何者かによって再び開いた。

 

「……ほむ」

「……なんで自然に開けて入って来たの、ほむらちゃん……」

 

腰を折った状態でまどかは唖然とした表情でドアを開けた人物を見る。

ドアを開け、こちらを無表情で凝視するのは暁美ほむらだった。

なにもトイレまでついてくる必要ないだろう……。

 

「鹿目まどか、あなたは何を考えているの」

「聞かなくてもわかるでしょほむらちゃん……トイレで何をするのか聞くなんて愚問もいい所だよ。ちょっとドアを閉めて外で待っててくれないかな……」

「それには及ばないわ」

「え?」

 

とりあえずほむらを追い出そうと外に出てとまどかは促すが。ほむらはゴソゴソとどっかから一つの紙コップを取りだした。

 

「コレに“しなさい”」

「……ほむらちゃん、それってつまり。私がそれにその……」

「このコップにあなたが授業中に蓄えていた“聖水”を入れるのよ」

「ほむらちゃ~ん! さすがにそれは本当にアウトだよ~!!」

「安心しなさい、あなたのなら私は喜んで飲める。むしろ飲ませて欲しいのよ」

「しかも飲むの!?」

 

コップを持ちながら平然と言いのけるほむらにまどかが驚いている隙に、ほむらはその場にしゃがみ込んで彼女の下半身に手を伸ばす。

 

「さあパンツを脱いでこのコップに出しなさいまどか、そしてパンツもよこしなさい」

「いや~! ほむらちゃんなにしてるの!? あとパンツは絶対に渡さないよ! この後も授業あるんだよ!」

「大丈夫よ、私のパンツを貸してあげるから。女の子がよくする些細なパンツトレードじゃない」

「しないよ! パンツトレードなんて初めて聞く単語だもん! 明らかにほむらちゃん発案でしょ!」

 

スカートの下を覗き、その中にある下着をランランと目を輝かせながらバッチリ見ているほむらにまどかは抵抗しようとするも、ほむらの暴走は止まらない。

 

「ここなら私とあなたの邪魔をする者はいない。さあ今の内に全てをさらけ出しなさい」

「いやだよ~! こんなのおかしいよ~! うわ! パンツ触らないで!」

「相変わらず可愛らしい下着ね。これを穿くと思うとムラムラするわ」

「うう~本当に止めてよほむらちゃ~ん!」

「抵抗しちゃダメよ、上手く脱がせられないじゃない。我慢せずに早く私にパンツと聖水を……」

「あァァァァァァ!! もう!」

 

無理矢理にでも自分の下着を脱がそうとしてくるほむらに、遂にまどかは顔を赤らめながら彼女をキッと睨みつけ……

 

 

 

 

 

 

「ほむらちゃんの変態!! ほむらちゃんなんて大っ嫌い!!」

「……え?」

 

ほむらは手をピタリと止めて顔色を変える。

今彼女はなんと言ったのだ?

恐る恐るほむらは顔を上げるとそこにはプルプルと震えて怒った表情をしながらも目頭を真っ赤にさせているまどかの姿が……

 

「ま、ま、まどか……?」

「もうほむらちゃんなんて知らない……しばらく私に近寄らないで!」

「!」

「うわぁぁぁぁぁん!!!」

 

とどめの一撃と言わんばかりの言葉を浴びせた後、まどかは遂に大声で泣き出し、トイレをする事も忘れてそのまま泣きながら女子トイレから出て行ってしまった。

 

「……」

 

ショックで呆然としたままその場から動けずにほむらはトイレでへたり込んでいる。

まるで魂が抜けたかのような表情、目は完全に死んでおり己の身に起こった事態に混乱しているようだ。

 

「まどかに知らないって……まどかに近寄らないでって……まどかに……まどかに……」

「あ、いたいた転校生」

 

か細い声ポツリポツリと呟いている彼女の下に一人の少女がやってきた。

まどかの親友であり彼女のよき理解者である美樹さやかだ。

女子トイレでしゃがみ込んでいるほむらを見て早々彼女は髪を掻き毟りながら目を細める。

 

「さっきまどかが泣きながら女子トイレから出て来たんだけどさぁ。アンタなんかやった?」

「……」

「なにか言いなさいよ、話しによっちゃあたし怒るわよ」

「……」

「アンタいい加減に……は!」

 

話しかけてもなにも言わないほむらに、さやかは沸々と湧く怒りを抑えながら彼女の肩に手を置いて乱暴に揺すり始める。

 

だがすぐに彼女は驚きの表情を浮かべたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

「コイツ……立ったまま気絶してる……!」

 

 

 

 

 

 

 

ほむらの意識が戻ったのはそれから随分後の事だった。いつの間にか真っ白なベッドの上に横たわっていたのだ。

 

薬品の匂いがプンと鼻に突く、ほむらはすぐにここは学校の保健室だと気付いた。

 

「気が付いたかい、暁美ほむら」

「……」

 

聞き慣れた声が聞こえたのでほむらはそちらに目を泳がせる。

 

ベッドの傍にあるイスに白いナマモノが座っていた。

白いの、珍獣、淫獣、ナマモノ、様々な呼称で呼ばれているがこの生物にはれっきとした名前がある。

キュゥべぇ、宇宙から飛来した自分が大好きな宇宙人、

 

「……どうしてお前がいるのかしら」

「なぁに、ただ笑いに来ただけだよ」

「笑い?」

 

まだ完全には脳が覚醒していない状態でほむらはベッドから半身を起こすと、キュゥべぇは無表情で彼女を見上げる。

 

「ハッハッハ、自ら墓穴を掘って自滅するなんてさすが変態だね君は」

「……」

「僕のワイフであるまどかから色々と聞かせてもらったよ、彼女があんなに怒ってる姿は初めて見たね。遂にやってしまったね、これで僕の完全勝利だ」

「……」

「あ、でも彼女の貴重な姿を見せてくれた事には君に感謝しなければならないな」

「……」

「あれ? やけに大人しいね、いつもなら「殺すわよナマモノ」とか文字通りの殺し文句を言う君が珍しいね」

 

小首をかしげて見せるキュゥべぇに無言でそっぽを向いてほむらは頭を手で押さえる。

 

「……悪いけど下等な生物を相手にしているヒマなんてないのよ」

「おおっと、今回の事はさすがにマジでヘコんでるようだね暁美ほむら、いい機会だ。ゆっくり反省するといいよ」

「私がまどかに、私がまどかに……違うわ、アレはきっとなにかの間違いよ……」

「君は最低でお下劣な所業を何度もまどかに繰り返していた。これに懲りてもう彼女につきまとうのは止めるんだね」

「まどか……」

「……やれやれ、せっかく茶化そうと思ってわざわざ来たって言うのに。つまらないね全く」

 

自分を無視し、項垂れたままブツブツと彼女の名を呟いているほむらに、キュゥべぇは面白くなさそうにプイッと顔を背けた。

 

しばらくして保健室のドアを開けて誰かが入って来た。

 

先程気絶していたほむらを最初に発見したさやかが、彼女の弁当箱を持って来てくれたのだ。

 

「お~す、あ、やっと起きたんだアンタ。ほらアンタの弁当、わざわざ持って来てやったんだから感謝しなさいよ」

「私に時を戻す力があれば……そんな能力どっかで手に入らないかしらね……」

「無駄だよ美樹さやか、彼女の意識は今次元を飛び越えて別世界を漂流しているから」

「らしいわね」

 

すくい上げるように両手を出して、虚ろな目でなにか言っているほむらを見つめながらさやかはキュゥべぇの隣に座った。

 

「この状態じゃ弁当も食えそうにないわね」

「まどかはどうしてるんだい? 美しい僕がいなくてきっと寂しがってるだろ?」

「い~や全然、転校生に対する怒りで頭一杯だからあの子。今は仁美とマミさんの三人で屋上でお昼ご飯取ってるよ」

「君は行かないのかい?」

 

ふと尋ねて来たキュゥべぇに、さやかは自分の弁当を取り出しながら顔をしかめる。

 

「いやぁ私マミさん苦手だから……この前も手錠掛けられて拉致監禁されそうになったし……」

「そうかい、それは惜しかったね。爪が甘いってマミに伝えておくよ」

「いたいけな女の子が監禁されそうなのにアンタは監禁する側に加担する気?」

「監禁されるのは君だろ? だったらなおさらマミを応援するよ」

「そうか、やっぱあたしはアンタの事一生好きになれないわ」

 

無表情でえぐい事をサラッと言いだすキュゥべぇにさやかがいつも通りに殺意を募らせている中、ほむらはまだぼんやりとした状態で天井を眺めていた。

 

「そもそもなにがいけなかったのかしら……」

「おいおいこの変態はまだ罪の意識に気付いていない様だよベイビー」

「こりゃあ重症だわ、そりゃまどかもキレるよさすがに」

 

傍から二人分の声が聞こえたので、ほむらはやっとそちらにゆっくりと振り向いた。

 

「いたのね美樹さやか。存在感無かったから気付かなかったわ。目障りだから消えて頂戴」

「ここまで運んでやった恩人に対する第一声とは思えないわね。アンタといいナマモノといいどうしてこう人をムカつかせる事だけに関してはプロ級なのかしら」

「あなたに用は無いわ、私は一刻も早くまどかの所に行かないと……」

「あ~ちょっと! 今はダメだって! まどか完全に怒ってるから!」

 

ベッドから出ようとするほむらをさやかは急いで止めるが、ほむらは彼女を押しのけてでもまどかの所へ向かおうとする。

 

「あの時はきっとまどかの虫の居所が悪かったんだわ、そう、私と関係無い所で機嫌が悪くなる事が遭ったに違いないわ」

「関係無くないわよ全部アンタが悪いんだろうが! いい加減に気付けこの変態陰湿ストーカー!」

「美樹さやかのクセに生意気よ、まどかはきっとアレよ、“女の子の日”だったのよ」

「お前のそういう所がまどかを怒らせた決定的な証拠だよ! うわ!」

「待ってなさい私のまどか、私の愛で女の子の日のイライラも解消してあげるわ」

 

力押しでベッドの押し戻そうとするがほむらの力は意外に強い。そのままさやかを押しのけて彼女は猛スピードで保健室から出て行ってしまった。

 

「あ~あ……知らないよあたし」

「まどかに一発ガツンと言われれば少しは己の態度を改めると思ったんだけどな。本当ダメ人間だね彼女は、輪廻転生を繰り返しても直りそうにないなあの病気は」

「アンタはなに転校生の弁当食ってんのよ」

 

残されたさやかはキュゥべぇの方へジト目を向けると、彼は勝手にほむらの弁当をバクバク食っていた。まあ手つかずに放置するのももったいないだろう。

さやかはそれを見ながら自分の弁当箱を開けて箸を取り出す。

 

「アンタまどかの所に行ってやったら?」

「いや、暁美ほむらの相手なら今のまどかで十分だよ」

「ふ~ん」

 

一人と一匹で弁当を食べていると、キュゥべぇは食べるのをいったん中断してさやかの方へ顔を上げた。

 

「今の彼女は完全に怒っているからね、一度だけではなく何度も怒られればさすがに暁美ほむらも懲りるだろ。これで彼女が僕に盾付かなくなると思うと嬉しいね」

「アンタほっぺにご飯粒付いてるわよ」

「チャーミングだろ? 写メなら許可してあげるよ、一枚1兆ドルさ」

「いや全然」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

保健室を出て行ったほむらは学校中を駆け回ってまどかを探していた。

 

「まどかの匂いがする、どうやら屋上にいるようね」

 

犬さえも超越する嗅覚でまどかの居場所を感知すると、キラーンと目を光らせてほむらはすぐに屋上へと昇る階段を昇って行く。彼女に怒られた記憶などすっかり忘れてしまっていた。

 

すぐに屋上に辿り着くと、彼女の予想通りまどかは屋上で座って弁当を食べていた。

両サイドには彼女の友達の志筑仁美と巴マミがいる。ほむらにとってはそんな事どうでもいいのだが、むしろ邪魔である。

 

「ハァハァ……見つけたわ私のまどか……」

「それでね~……あ! ほむ……!」

 

楽しそうに仁美達と話していたまどかはすぐに彼女にハッと気付く。

だがすぐに目の色を変えてキッとほむらを睨みつけた。

近づくなと言わんばかりの目つきにほむらは思わず困惑の表情を浮かべて近づくのを躊躇する。

 

「ど、どうしたというのまどか……やっぱり女の子の日かしら、それとも反抗期……」

 

怒ってる理由がさっぱりわかってない様子のほむらに、まどかはプクーと頬を膨らませる。

 

「ん~……」

(頬を膨らませて睨みつけて来るまどか……なんて可愛いのかしら、抱きしめて頭ナデナデしたい)

「ふん!」

(「もう知らない!」と言った感じでプイッと顔を背けるまどか。ハァハァ……! たまらなく可愛過ぎて食べちゃいたい……!)

 

嫌悪されているにも関らずほむらは顔を紅潮させて興奮し始める。

だがそんな勝手にヒートアップしている彼女を尻目に。

まどかはケロッといつもの表情に戻って隣にいる仁美に話しかけていた。

 

「仁美ちゃん、明日の休日ヒマ? 杏子ちゃんと一緒に街へ行く事になってるんだけど?」

「あらそうなんですか、ですが申し訳ございません。行きたいのは山々なんですが明日は真の北斗神拳伝承者を決める「天授の儀」を行わなければなりませんの……」

「ああそうなんだ、じゃあ仕方ないね。なんか仁美ちゃんが光の速さでどんどん遠くなっている様な気がするけど」

 

残念そうにお断りを入れる仁美にまどかは頷くと、今度は反対方向に座っているマミの方へ

 

「マミさんは来れますか?」

「いいの!? 本当にいいの!? 私なんかで本当にいいの鹿目さん!? こんな私なんかで大丈夫!?」

「もう既に泣きそうな顔しないで下さい、友達なんですから当たり前ですよマミさん」

「やったー! 今まで生きて来てよかったわー!」

「だから泣かないで下さい……」

 

両手で万歳して目から涙をポロポロ流しているマミにまどかがツッコんでいると、ほむらは自分の髪を見せつけるようにバサッと掻きあげてチラリと彼女に横目をやる。

 

「まどか、巴マミなんかほっといて私と一緒に遊びましょう、素敵な体験が出来るわよ。二人っきりで大人への階段を昇りましょう」

「“暁美さん”とは遊ばない」

「……え?(名前じゃなくて名字……)」

 

こちらに目を合わせずに尖った口調でそう言うまどかにほむらは目を見開いた。

いつもと全然違う彼女の冷たい態度にほむらが戸惑っていると、まどかは彼女を無視して仁美とマミを連れて彼女の横を通り過ぎた。

 

「暁美さんなんてほっといて行こう、5時間目体育だから着替えなきゃ」

「そうですわね、急いでグラウンドに行かなければなりませんわ」

「お母さんとお父さんに報告しなきゃ、今日は赤飯よ……!」

「まど、か……」

 

キビキビとした足取りで教室へと戻るまどか達。自分の方へ一度も目を合わせずに行ってしまった彼女、ほむらはそれがショックで屋上で呆然と立ち尽くす。

 

「ウソよ……まさか本当にまどかが私の事を……」

「あ~らら~、アンタマジでまどかに嫌われちゃったわね」

「暁美ほむら、傷付いた心を癒す為に僕はこの言葉を贈るよ。ざまぁ見ろ変態」

 

まどか達が立ち去った後、キュゥべぇを肩に乗せたさやかがヒョコっとやってきた。

だがショックで固まってしまっているほむらには彼女達の声は届いていない。

 

「まどかが私なんかより巴マミを、ぼっちでヤンデレで一緒にいるだけでもウザくてしょうがない巴マミを選ぶなんて、これはきっとまどかになにかあったんだわ……早急に調査しないと……」

「ハァ~、全然ダメだわこのストーカー。ちょっとナマモノ」

「なんだい?」

 

こちらに背後を見せて一人でブツブツ呪文のようになにか呟いているほむらにため息を突くと、さやかは肩に乗っかっているキュゥべぇにジト目を向ける。

 

「アンタの得意の“説教タイム”で転校生に気付かせなさいよ、自分が間違ってるって」

「勝手に僕の得意技にへんなモンを付け加えないで欲しいな、そんなモン持ってたとしても彼女に使いたくないよ」

「はぁ? どうしてよ?」

「このアブソリュートセクシーフォースの僕が暁美ほむらの助けに入ると思うかい?」

 

怪訝な表情を浮かべるさやかにキュゥべぇは首を横に振った。

 

「あり得ないね、勝手に一人で悩んでどんどん自滅していけばいいさ。変態は変態のまま変態に相応しくムショにでも病院にでもぶち込まれるのが最善なエンドだと僕は思うよ」

「アンタも冷たいわねぇ……あ」

 

今までまどかの為に巴マミや佐倉杏子や美樹さやかの騒動を鎮圧して来た彼だが、さすがにほむらに対しては別らしい。

力は貸さないと言うキュゥべぇにさやかはしかめっ面を向けていると、ふとほむらがこちらに振り返っている事に気付いた。

 

いつもと変わらないポーカーフェイスでジッとこちらを見ている。

 

「美樹さやか、それとナマモノ」

「なによ転校生、まどかにフラレたアンタが私達に何か用?」

「協力しなさい」

「へ?」

 

無表情で短い言葉を放つと、ほむらはキョトンとしているさやかと彼女の肩に乗っかっているキュゥべぇに近づいて、一人と一匹の頭を突然鷲掴みにする。

 

「私とまどかの愛を復活させる為に協力しなさい」

「いやいきなりなに言って……あだだだだだ! ちょ! 頭痛いって!」

「わけがわからないよ、僕が君に協力する訳ないじゃないか、一応恋のライバル的存在なんだよ?」

 

掴まれた頭に徐々に力が加えられて痛みに悶えながら絶叫を上げるさやか。

もう片方の鷲掴みされたキュゥべぇは、ほむらに宙ぶらりんにされた状態のまま彼女に話しかける。

 

「自分のケツぐらい自分で拭いたらどうだい、暁美ほむら。君がまどかに嫌われたのは君のミスだろ?」

「黙りなさい淫獣、私はなにも悪くないわ、ただまどかの聖水とパンツが欲しかっただけよ、これっぽっちで彼女に嫌われるなどあり得ないわ」

「パーフェクトじゃないか、まどかが君を嫌う材料が全部揃ってるじゃないか」

「あだだだだだ! 頭もげる! 頭もげちゃう!」

 

絶叫を上げるさやかを無視して真っ向から睨み合うほむらとキュゥべぇ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前の手を借しなさい。さもないと焼却炉にダストシュートするわよ」

「やれやれ……わけがわからないよ」

「頭もげるって言ってるでしょ! いい加減にしなさいよ転校生!」

 

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