虚無の魔神   作:千本虚刀 斬月

2 / 41
2話 序章

 

 

 珱姫と別れたウルキオラは、先ず霊圧の回復と情報収集をする事にした。幸いにして獲物はそこ等中に居る。食料には困らないだろう。

 

 

小規模から中規模の妖怪の群れを幾つか食い尽くし霊圧はほぼ万全の状態にまで回復した。同時に、コチラの勢力図もある程度把握できていた。

 

 

また、コチラの妖怪達の間には、生き肝信仰なるものが流行しているらしい。

 

生き肝信仰とは赤子・巫女・皇女といった尊い存在の人間の生き肝は、妖怪が食らえば絶大な力が得られると言う俗信である。

 

 

もっとも、ウルキオラにとっては

 

(人間の、それも女・子供の内臓を好き好んで食らうとはな。悪趣味なことだ。)

 

と非合理的なものであり半ば迷信のようなものとしか思えなかったが。

 

 

 

ちょうどその頃、3匹の妖怪がウルキオラの前に現れた。そいつ等の中の1匹が名乗りあげる。

 

「我が名は鬼童丸。こちらの2名は拙者の部下だ。我等は羽衣狐様にお使えする妖である。」

 

 

(二匹のほうはゴミ同然。この鬼童丸とやらは護廷十三隊の副官相当の実力がありそうだな。)

 

それが3匹に対するウルキオラの率直な評価である。

 

「・・・・・・俺に何の用だ?」

 

「最近このあたりで暴れ回っている妖とは貴様のことか?」

 

ウルキオラは、厳密に言えば妖怪ではなく破面なのだが、一々訂正するのも面倒なので

 

「だったらどうした」

 

とだけ答えた。

 

 

「我等の縄張で好き勝手に暴れてくれたオトシマエはつけさせてもらう。」

 

鬼童丸はそう言うと刀を抜き、ほかの二人も妖力を上昇させた。

 

「なるほど。・・・・・・俺も舐められたものだ」

 

そう言ってウルキオラは霊圧を解放した。ただそれだけで二匹は戦闘不能に陥ってしまった。

 

「なん・・・・・・だと  まさかこれ程だとは」

 

鬼童丸は辛うじて戦意を保っているものの気圧されてしまっている。

 

「この程度か?肩透かしもいいところだな。所詮噂など当てにならんと言うことか」

 

逆にウルキオラの戦意のほうが失せてしまい、そのまま立ち去ろうと踵を返した所で

 

「ま、待て!」

 

「・・・・・・まだ何かあるのか?力の差は理解できたはずだが?」

 

ウルキオラは斬魄刀に手を添えながら振り返る。

 

「我等には成さねば為らんことがある。その悲願を成就する為に貴様の力を貸してほしい!」

 

これにはウルキオラも些か困惑した。

 

(コイツは一体何を言っている?)

 

「断る」

 

そう冷たく言い放った。だが鬼童丸も簡単には引き下がらない。

 

「仮に貴様らに協力してやるとして、俺に何の得がある?」

 

「羽衣狐様は今、淀殿として豊臣家を支配しておられる。貴様ほどの力があれば大抵の物は報酬として望めよう。」

 

確かにウルキオラもそろそろ拠点が必要だと考えていたが

 

(罠の類である可能性は低くない。だがまあ、其のときは奴らを皆殺しにしてしまえば済む話か。)

 

 

「まずは羽衣狐とやらに会わせろ。話を受けるかどうかはそれから決める。解っているだろうが妙な真似をすれば容赦はせん。」

 

 

そうしてウルキオラは大阪城に赴く事になった。




ヤミーでさえ霊圧を開放しただけで竜貴の魂を潰しかけたの考えると、ウルキオラってこの世界だとチートじゃね?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。