天才と二重人格と世界一過保護な兄と   作:ゆん

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Bクラス戦が終了します。
そして最後に『久遠』という人のことをほんの少しだけ話します。



第8話 Bクラス戦、終了

あの後、俺は目の前に来たBクラスの奴らを次々と倒していき、気がついたらBクラスの教室についていた。

 

「そんじゃ、楽しみますか!」

 

 バンッ、バキィ!

 

俺は勢いよく扉を開けた。するとその衝撃のせいか、扉は壊れていた。つーか、頑丈にしとけよな。

 

「Fクラスの吉井明久だ!Bクラスに一騎討ちを申し込む!」

 

俺がそう言うと、その場にいたBクラスの奴らはざわついていた。

 

そんな中、1人の男が視線をそらさずにこっちを見て近づいてきた。

 

「お前が代表か?」

 

「ああ。Bクラス代表根本恭二、その勝負、受けて立つ!」

 

「威勢がいいな!気に入ったぜ!」

 

俺が気に入るような威勢を持っているお前には、特別コースで戦死させてやるぜ!

 

教科は……数学か。あまり本気で受けてねぇな。ま、いいか。どうせ勝てるだろうし。

 

そう思った俺は召喚獣を召喚し、すでに召喚していた相手の点数を見た。

 

しかしそこに書かれていた数字は、俺を大きく動揺させた。

 

数学

Bクラス 根本恭二 625点

 VS

Fクラス 吉井明久 283点

 

「嘘、だろ……?なんでそんなに……」

 

「さっき経久から報告を受けてな、本気を出してテストを受けてきたんだ。じゃなきゃお前に瞬殺されるからな。そうだろ?」

 

根本は俺以外の誰にも聞こえないくらい小さな声で話しかけてきた。

 

こいつ、まさか知ってやがるのか?俺の正体を、俺という名の存在(・・・・・・・・)を……!

 

 

「明久……いや、『五十嵐久遠(いがらしくおん)』、と言った方がいいか?」

 

 

この時、俺の脳は完全に思考停止した。

 

 

 

~経久SIDE~

 

俺と雄二がBクラスについた時、明久は倒れていた。

 

「明久っ!大丈夫か!?」

 

「おい恭二、まさか明久は……」

 

「その話はこの戦争を終えてからにする。負けてやるんだから、設備を交換するなよ?」

 

「ああ、わかった」

 

雄二がそう言うと、恭二は先生のところに行って話をした。

 

それを聞いた先生は頷くと、右手を高らかにあげて言った。

 

「Bクラスの降伏により、Fクラスの勝利です!」

 

Fクラスからは歓声が、Bクラスからは恭二に対する罵倒が聞こえてきた。

 

つーか、騒ぎ過ぎだし、すんげーうるせぇ!

 

「お前らちょっと黙れーーーーーっ!!」

 

これじゃあ落ち着いて話ができねぇじゃねーか!

 

 

 *

 

 

全員が落ちつた後、戦後対談(という名の説得)をやって、雄二と恭二以外は全員帰した。

 

長かったな……。今はもう6時半を過ぎちまってるし……。

 

俺は一息つくと、恭二に聞いた。

 

「そんで……どうだった?」

 

「お前の言った通り、明久じゃなくて久遠だった」

 

「やっぱりか……」

 

俺がそう唸った時、後ろから物音が聞こえてきた。まさか、誰かに聞かれたのか!?

 

そう思って後ろを振り向くと、そこには秀吉と優子だけでなく、姫路と島田と土屋がいた。

 

くそっ、秀吉と優子は知ってるからいいが、まさかこの3人に聞かれるとは……!

 

「今の……どういう、事?」

 

「吉井君の中に、『久遠』という人がいるんですか……?」

 

「……詳しく教えてくれ」

 

俺は困って雄二と恭二を見た。しかし2人は仕方ない、という顔をしていた。

 

秀吉と優子を見ても、同じような顔をしていた。

 

だよなぁ……。あーもー、仕方ねぇ!

 

「話してやるが、ここにいる人以外に話すな。いいな?」

 

「……(コクリ)」

 

「わかりました」

 

「聞かれたくない大事な話なんでしょ?なら当たり前よ」

 

こいつらのこと(特に姫路と島田)は信じられないが……無理やりにでも信じるしかないか。

 

俺は一呼吸すると、話し始めた。

 

「そんじゃ、話すが……まず前置きとして言わせてもらう。叫んだりするな」

 

3人が頷いたのを確認し、何も知らない人にとっては衝撃的な一言を言った。

 

 

「明久の中にいる五十嵐久遠は……3年前に死んでいる(・・・・・・・・・)

 

 

これを聞いた3人が、息をのむのがわかった。

 

 




次回、過去のことを話します。
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