天才と二重人格と世界一過保護な兄と   作:ゆん

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第12話 2回戦と瑞希の考え

「2回戦を始めます。両者前に出てきてください」

 

1回戦はFクラスの勝ちで終わり、2回戦が始まろうとしていた。

 

「ここは……姫路、頼んだ」

 

「頑張ってね」

 

「あ、はいっ! 絶対に勝ちます!」

 

相手によって勝てるかどうかは変わるけど……やる気でいるから、いいか。

 

さてと、相手は……あの感じで行くと、久保君かな。

 

「明久、あいつ誰だ?」

 

「久保君の事? 久保君は姫路さんと学年次席争いをしてるっていう強者だよ。僕達の本気より強いかって聞かれたら……微妙だけどね」

 

「へぇ……」

 

それにしても兄さんがこんなことを聞いてくるなんて、どうしたのかな?

 

もしかして、姫路さんの時に出てきたから、強いと思ったのかな?

 

(あいつ、姫路と対峙して会話しつつ、明久の方を見てやがる……。まさかとは思うが、明久のことが好きなのか? だとしたら……殺ットクシカナイヨナァ???)

 

え!? なんか兄さんから黒いオーラが出てるんだけど!

 

この短時間の兄さんの思考回路に何があったの!?

 

「それでは、試合開始!」

 

先生ーーーーー!? なんで試合始めちゃうんですかーーーーー!? こっちの様子に気づいてますよねーーーーー!?

 

そんな僕の叫び声が聞こえるはずもなく、2人は召喚獣を召喚した。

 

総合科目

Aクラス 久保利光 3997点

 VS

Fクラス 姫路瑞希 4409点

 

あれ? 姫路さんてこんなに点数高かったっけ? 今日のために点数を上げたのかな?

 

そう思っていると、向こうから会話が聞こえてくる。

 

『まさか、これほどまでとはね……』

 

『はい……私は、このクラスの皆が好きなんです。人のために一生懸命になれる皆のいる、Fクラスが! だから絶対に、負けられないんです!』

 

この言葉に、僕だけでなく兄さんと雄二、秀吉も目を見開いた。

 

人のため? 一生懸命? 彼女は何を言ってるの?

 

確かに兄さんと雄二と秀吉は尊敬できる。優しくて、強くて、自分のやりたいことに一生懸命で。

 

でも、他の人は違うじゃないか。嫉妬で人を傷つけて、あまつさえ他のクラスにも迷惑をかけて。そんなFクラスが好き?

 

 

……………………そっか。姫路さんはこんな人だったんだね。

 

 

「勝者、Fクラス!」

 

先生がFクラスの勝ちを宣言するけど、僕達は喜べない。

 

そんな僕達のところに、姫路さんが笑顔で駆け寄ってくる。

 

「吉井君、みなさん! 私、勝ちました!」

 

「……ああ。そうみたいだな」

 

「……? あの、どうしたんですか?」

 

姫路さんは僕達の心情を読み取ったのか、首を傾げて聞いてくる。

 

「姫路さん、君はさっき言ったよね。『Fクラスが好き』って。その理由、聞かせてもらえないかな?」

 

「え? だってFクラスの皆は、人のために一生懸命じゃないですか。私、そんなところに惹かれたんです」

 

「………そう……」

 

僕はそれだけ言って、前に出る。早くこの気持ちを、忘れたくて。

 

「3回戦、Fクラスからは吉井明久が出ます」

 

「それじゃあ、私が出るわ」

 

そう言って出てきたのは秀吉の姉、優子さんだった。

 

「やっぱり優子さんか……」

 

「まあね。それより、どうしたの? なんか呆れてたみたいだけど……。もしかして、さっきの試合の話?」

 

「悪いけど、その話はとっとと忘れたいんだ。それに、雄二が片付けてくれるだろうしね」

 

「そう。なら、試合を楽しみましょうか。先生、科目は数学でお願いします」

 

優子さんが科目を指定し、フィールドが出来上がった。

 

 

さてと……鬱憤晴らしにちょいと暴れますか!

 

 

 

~雄二SIDE~

 

明久は行ったな……。さて、そんじゃあ話を戻しますか。

 

「姫路、さっきの言葉は本心だな?」

 

「はい……。何か問題でm「大アリだ」っ!! どうしてですか!?」

 

『どうして』って……。こいつ、気づいてないのかよ。

 

こりゃ、1から説明しなきゃだめだな……。

 

「姫路、お前はさっき『人のために一生懸命になれるFクラスが好き』って言ったよな?」

 

「それのどこが問題なんですか?」

 

「本当にか? 俺は嫉妬で人に危害を加えたりするところしか見ていない。今回の試召戦争だって、自分達が成果を残したわけでもないのに『自分はBクラスより強い』なんて錯覚を起こしてやがる。そいつらのどこが人のためにやってるんだ? 一生懸命なんだ? 俺には人の成果を横取りしてる悪者にしか見えねぇ」

 

「そ、れは……」

 

「それに最近聞いた話だが、男女が話しているだけで攻撃されかけた、なんて噂されてる。しかもそれは事実だ。どうしてそんなFクラスが好きだなんて言えるんだ?」

 

「……………」

 

「ここまで言っても変わる気がないなら、もう2度と明久に近づくな。もちろん島田もだ。そう伝えておけ。お前らは、ただの邪魔者にしか見えねぇ」

 

俺はそう言い終えると、試合の方に集中することにした。

 

心のどこかで、姫路だけでも考えを改めてくれることを祈りながら。

 




さて、ここで読者様に質問です。

Q.この後姫路はどうしたらいいでしょうか?
 ①改心して暴力を振るわない
 ②改心せずに暴力を振るい続ける

皆さんはどちらの姫路がいいですか?

感想でもメッセージでもいいので、お待ちしております。
期間はAクラス戦が終わるまでです。





………Aクラス戦が終わるの、いつになるかな……。
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