先に言っておくと、根本は良いやつで、明久達の友達です。←ネタバレ
……今回は出てきませんが。
『ギャァァァァァァァァァッ!』
どうも、教室で待機している吉井明久です。
ただいま僕達FクラスはBクラスと戦ってるんだけど……。
『戦死者は補習ーーーーーっ!』
『ゲッ、鉄人が来たぞ!』
『嫌だ!拷問は受けたくない!』
『拷問?違う、これも立派な教育だ。補習が終わるころには、趣味は勉強、尊敬する人は二宮金次郎という立派な生徒にしてやる!』
『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!』
西村先生、さすがの僕でもそれは嫌ですよ……。
ちなみに横では兄さんが「てっつんナイスだ!」とガッツポーズしながら言っており、雄二は怖かったのかすこし震えていた。ちなみに秀吉は土屋君と一緒に敵の偵察をしている。
「雄二、僕達本当に行かなくてよかったの?」
「ああ。それにあいつらは1度地獄を見ておいた方がいいしな」
「ちなみに、姫路と島田も含む」
兄さん、雄二……屋上の出来事、まだ根にもってたの?
あの2人に嫌われてるなら仕方ないんだし、気にしてるわけではないのに……。
すると教室の扉がいきなり開いた。
「明久、経久よ!ちょっと一緒に来てほしいのじゃ!」
「?どうしたの秀吉」
「島田が人質にとられたのじゃ!」
ブチィ!
この言葉を聞いた瞬間、兄さんと雄二の頭の中で何かが切れたような音がした。
2人を見てみると、目には怒りが混ざっており、殺気が混じったどす黒いオーラをまとっていた。
「ユウジ、シマダノコト……ヤッテイイカ?」
「カマワナイゾ。トイウカオレモイク」
すでに悪魔と化してしまった兄さんと雄二から離れ、聞こえないように小声で秀吉と話した。
(ひ、秀吉、2人が怖いんだけど……)
(島田が人質にとられた、というところで切れておったからのぅ。何か理由が……あ)
(原因がわかったの?)
(おそらくじゃが……島田は前線部隊の隊長を任されておったのじゃ)
そこまで聞いて、僕は2人が切れた理由がわかった。
島田さん、人質、前線部隊、隊長……
ここまできたら、僕にも島田さんに対して怒りが込み上げてきた。
こうなった以上、あいつらをとことん殺りに行く!
「
「「おうっ!」」
教室に秀吉だけを残して、俺達は島田のところに向かった。
~秀吉SIDE~
誰もいなくなった教室でワシはただ1人、さっきの出来事を思い出して震えていた。
(おかしいのじゃ、さっきのような光景は見慣れたはずなのに……。きっと見たのが久しぶりじゃったから、こうなっているだけなのじゃ)
しばらく深呼吸をしていると心が落ち着いたのか、震えがなくなっていた。
そのことに安堵したのか、そのまま畳の上に座りこんでしまった。
そしてそれと同時に、中学のころの出来事が脳裏によみがえってきた。
倒れている数十人の校外の男子生徒、その中央にただ1人立っているクラスメイト、感情がないせいか、ただただ目の前にいる人を病院送りにしていて、まるで操り人形のような体……。
我に返ったワシは今思い出したことを忘れるかのように振り払った。
教室を見渡して誰もいないことを確認し、ポツリと呟いた。
「……たとえこの世界にいる人を全員殺したとしても、絶対に嫌いになったりしない。その苦しみも、何もかも受け止めてあげるのじゃ。じゃから、操り人形にならないでほしいのじゃ、明久……いいや、『
ポロポロとワシの瞳から涙が出てきて、そのまま畳へと落ちていった―――――。
次回、明久がおかしくなります。←またしてもネタバレ