艦隊の咆哮 〜戦場を彷徨う鋼鉄の漂流者〜   作:正海苔

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出雲「レイテの戦い、長いね〜いつ終わるの?」
作者「後3つくらいかなぁ?」
出雲「ア?」(*´д`)??
作者「本当だよ〜」
出雲「マジですか?」
作者「マジだよ〜頑張ってね〜」
出雲「……後で闇討ちするか、仕方ないけどさ〜」

翌日、銃殺された身元不明の男性(ジョン・D)死体が発見された。


4-6 夕闇に轟く死を運ぶ砲声

八雲機動部隊がグアムからの増援部隊を殲滅後の同時刻。

 

シブヤン海 出雲CIC統合作戦室 13時30分

 

艦隊は現在シブヤン島の南側に艦隊を停泊させていた。

本来なら順調に予定の通過点サンベルナルジノ海峡を通過すれば、後は目標のレイテ湾へ向かう予定だが…海峡を通過してレイテ湾に着く頃は、夜中辺りに差し掛かり夜間戦闘の危険性が確実で超兵器はその点有利である。何故なら光学迷彩により目視での確認が不可で更に性能の低い(・・)電探を装備していれば。超兵器から発するノイズ(・・・)で電探や通信機器の異常が起き、攻撃を気付いた時には全て出遅れである…そこで先手を打つため海峡を通過前に出雲は2つの案を同行する艦娘達に話した。

 

1つ目は、出雲が艦隊から先行離脱し単艦にて…シブヤン海からパナイ島東ビサヤ海経由して…レイテ島オルモック沖から反対側のレイテ湾に展開する揚陸艦隊を砲撃開始し、更にサマール島沖にて遊弋中の艦隊をスリガオ海峡側へ誘引、その後出雲はカニガオ海峡経由後スリガオ海峡に向かうのと同時に、深海軍艦隊がスリガオ海峡へ移動開始したのを見計らって、艦隊は直ちに海峡を突破を計ってもらい。その後背後から深海軍艦隊を砲撃してもらう。

 

2つ目は、予定どおり夜中にサンベルナルジノ海峡を通過し出雲が超兵器と深海軍サマール島警戒艦隊を相手にし、両艦隊はレイテ湾に向かい展開する揚陸艦隊を砲撃・撃破してもらうこと。

 

以上が出雲が提示した案だが…当然反対、文句が垂れる艦娘達がいたのである。

 

「なんであんたは!?いつも危ない橋ばかり渡るの?バカじゃ無いの」

「まぁまぁミッチー(満潮)落ち着いて」

「出雲さん。私はあまり言いたくないけど…こんなの正気じゃないよ」

「出雲さん単艦では危険過ぎます、私達と一緒に行動することを朝潮は意見具申します。」ビシッ

「この磯風、出雲が行くならついて行こうじゃ無いか?」

「磯風〜、何に言っとるじゃけ〜うちらも出雲はん1人で危ない橋渡らせる訳にはいかんじゃけ〜」

「そうですよ、出雲さんが行くならこの浜風もお供……」

「何どさくさ紛れに言ってるの浜風は〜」

 

磯風と浜風はこう思った。

 

「グゥ」解せぬ

 

駆逐艦達が出雲に思い留まらせるよう説得するが、ちゃっかり一緒に行くと言い張る子達がいる。

 

「出雲〜危ないから止めようよ〜」グゥ〜

「加古〜全く説得力ないよ」

「阿賀野も出雲さんと一緒に行動したいでーす。」

「阿賀野姉何ちゃっかり言ってるの?」

「ぴゃあ?酒匂も一緒に行くよ〜」

「酒匂ダメだよ」

 

軽巡や重巡が言っても説得力は無かったみたいだそんな中、飛鷹が出雲に話してみた。

 

「出雲、みんなこう言っているけどどうするの?」

 

飛鷹も本当は一緒に付いて行きたかったが…それを言うのを彼女は我慢してまでいた握り締めた手から僅かな血(・・・・)を垂らして…

出雲は溜め息をつき仕方ないので話す事にした。

 

「もしかしてみんな一緒に付いて来ると?」

 

特に横須賀基地の艦娘達は口揃えて言ってきた。

 

「あったり前じゃな〜い‼︎なんか悪いの?」

 

出雲は一瞬思った。こいつらなんつーという無茶苦茶な回答だと、出雲はみんなに1つ聞いてみた。

 

「でも横須賀基地全員で行ったら、誰が(・・)大湊の艦娘達を守らなきゃいけないの?」

「あっ!」

「そうよね、ダメだよね」(泣)

「出雲さんに虐められた酷いよ」(泣)

「そうですよね、私たち駆逐艦がいけば邪魔になりますよね」(泣)

 

さすがにやり過ぎたと出雲は内心思った。

(加古ならまだしも雪風に浜風達から言われちゃこっちが悲しくなるわ)

仕方がないので彼女達にお願いをした。

 

「今いる大湊の艦娘達をサンベルナルジノ海峡通過まで守り抜いてほしいその後エンガノ岬沖からサマール島近海に展開する横須賀基地の主力艦隊と合流してもらいたいそれならいいか?」

 

艦娘達はそれならと渋々承諾してくれたそして、出雲は横須賀・大湊艦隊と別れ針路をレイテ島西側オルモック沖に向けて出発した。

 

 

17時30分 ポロ島沖

 

艦隊と別れてから…時刻は既に1730になっていたが…出雲はビサヤ海を通過する迄の約3時間、海兵隊はオルモックへ強襲上陸と市街の制圧をするよう通達を出し、出雲がビサヤ海通過してポロ島沖に達した頃には出雲海兵隊4000(・・・・)が上陸とオルモック市街の制圧が完了していた。

 

出雲が海兵隊に出撃させたのは、オルモックに北側を経由して深海軍陸戦隊が陣取るタクロバン地区とパロ地区の奪回である……が当然戦力が足らないので、可能な限り陸戦兵力の斬減をしなくてはならなかった。幸いにも島なので艦砲射撃と航空攻撃の支援が十分可能だった。

 

出雲の艦内には双胴艦艇が持つ独特な船体を活かして4つのウェルドックを設け。それぞれスーブル級揚陸艇が2列縦隊8隻の16隻。最大32隻までが収納出来るが……今の回出雲に搭載しているのはその半数にあたる16隻と双胴型LCU(L C A T)12隻が海兵隊の上陸用舟艇であるし…他にも洋上臨検や内火艇代わりにCB90河川作戦艇やMk6哨戒艇等を保有している。

この為、迅速にして大隊規模の戦力を瞬時に投入出来るのが強みなのだ。

 

CDC脇の作戦室で…これまで(・・・・)に収集した情報や無線傍受そして、レイテ湾一帯とサマール島北部並び東側、更にスリガオ海峡東側に展開する艦隊の位置を捕捉(・・)し更に超兵器の位置も把握出来た後はどう始末(・・)するかだけだったが…予想以上(・・・・)の深海軍がいたのだ。

 

横須賀基地所属の艦艇は全てアナログと陸上基地経由では無く衛星を経由した新型複合デジタル通信に切り替えてある、これなら無線傍受されること無く通信が可能である。

 

「おいおい…予想以上にいるけど、どうしようか?」

「無理も無いですよ〜まさか奴ら二手(・・)に別れてしかもミンダナオ島の南東部から来たんですからどうしようも無いですよ」

副長の意見も最もだ。何しろ追加で300隻(・・・・)の深海軍艦隊が来てしまいそれらをエンガノ岬(・・・・・)側から来る艦隊に当てようとしている……だが戦力の3分の1の100隻はサマール沖艦隊とすでに合流、残り200隻はまだレイテ島近海で待機しており出雲は、砲撃戦終了後にスリガオ海峡側からレイテ湾に雪崩れ込み、殲滅する機会を狙っていた。

 

「艦長如何致します?」

 

みんなが一斉にこちらに顔を向けて来た。たかが大福顔でも一斉に睨まれたら怖い……夢にも出てきそうだ。

 

「レイテ島西側からボホール島の東側へ航行しながらレイテ湾に展開する艦隊に向けて艦砲射撃をしその後、スリガオ海峡に突入しシャドウプラッタをこちらに誘い出す。そうすれば彼女達は安心してサンベルナルジノ海峡を通過出来る」

 

前に(・・)やったピストルピートの再来ですか……なるほど、やりましょう艦長」

「砲術長、砲雷長やれるか?」

出雲は艦内きっての大砲屋達に質問した。

 

「艦長俺たちは大砲屋です、当てて仕留められないものなんてありませんよ〜」ワッハッハー

「おい砲術長、艦娘の心は仕留められないのかぃ?かつて、艦長を務めていた。利根の心をさ?」

「航海長、ちょっとそこの裏側に逝こうか?」

「砲術長、冗談だから落ち着けよ〜」

 

彼らがボケとツッコミを帰し合ってしている間、飛行長が話して来た。

 

「現在飛行中の無人機はどうしましょう?そろそろ帰還分の燃料が……」

「飛行長、無人機に増槽を取り付けてすぐさま交代で向かわせろ今回は情報が戦と生死の左右を決める」

「了解です……がすでに準備してあります、すぐ向かわせます。」

「早いね流石だ」

「こんな事もあろうとって奴です。それと……艦長お願いが」

「航空隊の出撃命令か?」

「はい、ここ最近無いものでどうしようかと」

「分かった。どのみち明日の夜明け前に出撃させることになるからそれでいいか?」

「はいそれでお願いします。」

「それじゃ総員、よろしく〜」

艦内の主な幹部達が出雲に向けて敬礼した。

「了解」

 

艦内での打ち合わせから45分後の18時15分にレイテ島西部陸地から10キロ地点に到着した。

すでに揚陸艇は艦内に収納済みで、出雲は速力を12ノットに固定、針路を190度に合わせた計算道理なら最大射程で砲撃出来る時間は約30分間の航海を3回合計1.5時間の一本勝負。その間出来るだけレイテ湾に展開する揚陸艦隊に打撃を与えて、シャドウブラッタとデュアルクレイター並び200隻の増援艦隊をこちらに引き付けることなる。

 

超兵器と増援艦隊を撃破後、出雲はサマール沖に移動開始しブルネイ泊地の艦隊は後からスリガオ海峡を通過してもらう予定だ。

出雲は事前に八雲と提督、飛鷹達に事情を話し深海軍に通信を傍受されやすいよう偽のアナログ通信で行いそれを合図に行動して貰いたいと伝えた。

 

そして18時30分……

 

「砲術長、初弾からだけど反物質弾頭とMPBM弾頭の混載一斉射撃で砲撃開始、後は均等(4種類)に馴染ませるように修正射撃を更に小型電磁砲(レールガン)は主砲射程外の艦艇を砲撃せよ」

「了解、奴らに目に物を見せます」

「頼むよ、無人機管制所は着弾観測を行い常時修正情報を砲術長に伝えて」

「了解です」

「俺たちが砲撃している間に海兵隊が混乱に乗じてタクロバン地区へ進撃しそれぞれの艦隊も呼応して行動を開始する手筈になっている何がなんでも奴らの矛先をこちらに引き付ける必要がある」

「はっ」

そして、出雲は全ての戦闘準備を終わらせ全乗組員に号令を発した。

 

「これより、レイテ湾に展開する揚陸艦隊を砲撃する……射撃開始」

 

出雲がレイテ湾に展開する艦艇に向けて艦砲射撃を開始した。

夕闇に轟く砲声が彼女達の(深海軍)死を招いていることに……

 

同時刻 レイテ湾 深海軍輸送船船内

 

「ここは10月でも暑いな〜、早くクェゼリン環礁に帰りたいよ」

フィリピンに侵攻してから半月近く経ち月日を見るとすでに10月3日に入っており艦隊は入れ替わりで深海軍陸戦隊と艦隊の補給や輸送活動に勤しんでおったが……フィリピン防衛とレイテ奪回を目論む艦娘たちの艦隊が接近しており既に複数(・・)の海域で戦闘が起きていた為、艦隊が既に撃破しているだろうと思っていた……まさか逆に自分達が滅されかけ(・・・・・)ている事すら知らずに……それが直ぐそこに来ているとも知らずに…

 

ヒュルルルー

 

「…ん、なんだろう?……まさか、砲撃(・・)‼︎警報を…」

彼女が気付いた時には弾頭が空中で炸裂し、自分の自身(リバティー級輸送艦)に劫火を見舞われながら空中へ弾き飛ばされたということを…

同時に他の輸送艦もいきなり砲撃を受けて艦が炎上(・・)したと思ったら何処からか衝撃波(・・・)が襲い掛かりその空中に飛ばされた艦艇が運悪く、無傷の輸送艦に当たり艦艇に搭載してあった弾薬や燃料に誘爆し盛大な爆発を起こし沈んでいった。

 

「いったい何が起きてるんだ?」

「分かりません大至急、輸送艦艇を沖合いに避難させ…「また来たぞ〜伏せろー」クソッタレが‼︎」

 

1度に21の火の玉が炸裂したと思ったら今度は24カ所から衝撃波が襲い掛かってくるその繰り返しだった。

深海の彼女達が阿鼻叫喚のごとく叫びながら、空からの贈り物が届くたびに業火を纏った船が宙を舞い、その燃え盛る艦が蜂のごとく他の艦に衝突をして、仲間を道連れにしてこの世を去っていく……

 

 

それから1時間後の1930時、この砲撃を開始した張本人(出雲)は……山の反対側からまばゆい光輝と爆発音が連続して巻き起こり、時季外れの花火大会のような音が木霊して、聞こえてきた。

 

「艦長、無人観測機管制班から報告です。内容は「主砲弾全弾命中(・・・・)さらなる効力射を要請ス」以上です」

「分かった、砲術長主砲弾を8式A3・B型・C型の順に装填更に203ミリ速射砲も最大射程内の艦艇に砲撃させよその後は全砲弾種の使用を許可する。」

「こちら砲術長、了解」

「敵輸送艦まで距離18万7千」

「1基だけMS-SGP弾を使え後は存分に撃ちまくれ」

「しかし艦長」

艦内といえど連続しての砲撃の閃光と轟音衝撃を体感しながら副長が出雲に聞いた。

 

「何よ、副長?」

「あの8式砲弾、今更ですけど恐ろしいくらいに威力がありますね〜」

「俺自身も不思議に思うよ、前の世界(鋼鉄の世界)では余り使い道無かったがこの世界で本当の成果を問われることになるがな……さて、輸送船団には悪いが俺たちの引き立て役になって貰うか」

そして、指定された砲弾を装填しまた砲撃を再開した。

出来る限り出雲に引き寄せる為に……

 

それにしても、出雲の砲撃を受けたレイテ湾に展開する輸送船団の凄惨は余りにも目を覆うばかりだ。

焼夷徹甲榴弾(HEAIP)なら装甲の薄い輸送艦に命中すれば最悪だが。

仮にこれを敵拠点や飛行場に撃ち込み、目標上空から砲弾が炸裂すれば大抵の滑走路は穴ぼこだらけになりチャチな建物は崩れる。

タンデムHEAT弾頭仕様なら地表の航空機や兵士に対する打撃能力の効果に優れているし。

おまけに散布界が広く多弾頭仕様だから、数発の砲弾で直径300M近くの範囲を同時制圧が出来る。これは塹壕や土嚢程度のチャチな遮蔽物なら、地表爆発という利点で帳消しに出来る。同様に155ミリ榴弾も同じ効果があるので砲弾の組み合わせ次第では、圧倒的な破壊力を持つ。

更に、気化弾頭仕様なら空中起爆でチャチな遮蔽物ごと問答無用で吹き飛ばせるお買い得(・・・・)な代物でなんともまぁ末恐ろしい殺り方だと、出雲は改めて実感した。

 

同時刻、シブヤン海を航行中の艦隊はレイテ島(・・・・)から響く轟音と閃光に不安を感じていた。

 

「出雲さん大丈夫なんでしょうか?」

不安になって声を出したのは大湊基地所属する重巡高雄だ。

彼女は先の特別演習に参加しており超兵器の話しを聞いていた、自分達や深海凄艦以上の敵がいたという事実に……

「大丈夫ですよ高雄さん、出雲さんはそう簡単には沈まないですから〜」

高雄に声をかけたのは横須賀基地所属の重巡青葉である、青葉も出雲にイタズラして半ば抹殺寸前までを受けた割にしては彼女のなりに彼を心配していた。

(前回に仕返しで青葉達4人で出雲に夜戦を仕掛けたので、せいせいした。)

 

同様に横須賀や大湊基地の艦娘達も同じ考えており、何名かは出雲に向けて祈っていた…必ず、私たちとまた会えるようにと願っているのだから……

 

同時刻 レイテ湾東部海域

 

レイテ湾から少し東に離れた所には超兵器「デュアルクレイター」がおり一時は混乱したが…こんな馬鹿げた砲撃を仕掛けてきた()誰なのかを即座に理解した。

 

「こんな砲撃が出来るのは彼奴(出雲)しかいない、あの野郎〜島の反対側(・・・)からオレ達を狙って砲撃してやがるぞ、冗談じゃないぞ」

デュアルクレイターはすぐさまサマール沖北東部に遊弋中の艦隊(・・)に連絡を入れた。

 

「おいシャドウあの野郎(出雲)、オレ達が予想していた事とは完全に裏返しと万倍返し(・・・・)でやって来やがったぞ、彼奴は‼︎」

 

シャドウこと、シャドウブラッタは大慌てで通信に出た。

 

「は?そんな馬鹿な?奴はまだシブヤン海(・・・・・)にいるはずじゃないのかよ⁈」

 

「は?じゃねーよあの野郎、例の海峡を通過直後に奇襲されるの分かってやがったんだ、だから奴は手っ取り早く揚陸艦隊を始末に取り掛かったんだよ、お前だけでもいいから大至急スリガオ海峡に来い、分かったな」ブチン

 

仕方なく、シャドウブラッタは自分がスリガオ海峡と同時に同行していた艦隊は増援部隊と合流した機動部隊と合流しろと話し、同時に増援部隊200隻をこちらの指揮下に置かせろと話しをした。増援部隊もすぐさま承諾しスリガオ海峡に待ち伏せをする為、部隊を派遣した。

当然この事は半ば放棄されて偵察衛星をハッキングをして鹵獲(・・)したのと無人機の偵察ですぐさま確認が取れた。

 

「通信長、展開中の艦隊並び海兵隊に行動開始せよと連絡して頂戴」

「了解しました。」

 

通信長は事前に出雲と暗号文章を作成しており、深海軍に傍受されてもいいように堂々と平文で通信を入れた。

内容は深海凄艦や超兵器達にとっては挑発を超えたものであり、艦娘達にとっては赤面そのもので八雲や提督、妖精達はただ笑う(・・)しかなかった……

 

「青白き肌と紅い目を持つ、黒き服を着た淫乱売女共(深海凄艦)が巨大な逸物を持つ異世界の艦に媚びを売り、連れられては世界は一生侮蔑の象徴とするであろう」

 

と言う内容で深海軍に発せられ、こればかりは怒髪天突くが如く激怒しすぐさま出雲を抹殺(・・)する為にスリガオ海峡へ急行をした。

 

同時に各地でこの通信を聞いた艦隊と海兵隊は即座に行動を開始した。特に海兵隊は最優先でタクロバン市街にある空港を夜明け前までに大至急制圧してほしいと出雲からの依頼(オーダー)を受けていた。

この空港を制圧出来ればヘリ部隊の拠点として運用でき、かつ輸送機等による潤沢な補給・後方支援活動が可能になる。

 

一方で例の通信を聞いた八雲は、周りに艦娘や提督がいないのを確認(・・)してから自分に呟いた。

 

「出雲……彼女達に会った時には俺手助け(・・・)の保証しないからね〜女難の相ここに極まり……か…」オレシラナイシラナイ

 

レイテ湾砲撃から3時間半後の2230時

 

出雲はカニガオ海峡を通過して、レイテ島マアシン沖南西10海里地点を航行していた。

 

恐らく超兵器と深海軍の艦隊が大挙して押し寄せてくるだろうと……まぁあの内容(・・)を聞いてみれば殺意剥き出しでやって来るなと出雲は思っていた。

もし、今の通信を艦娘達に例えて流せば確実に簡単(・・)には殺してくれないであろうと……

 

「艦長、あの通信内容(・・)さすがにやりすぎたんじゃないでしょうか?」

「副長、俺もあの文章はやり過ぎたと思うわやっべーどうしようか?真面目に」

「それですが……八雲さんから通信ありましたが、艦娘達も赤面状態とお怒り度増し増しだそうです。土下座は覚悟していたほうがいいですよ〜」

「そうするよ……トホホ」溜息

 

それから日付けを跨いだ14日0050時、ようやくスリガオ海峡入口北側にあるパナオン島南端から北西側役25海里(37.04km)に差し掛かる手前でパナオン島の影から予定外(・・・)だった深海軍の団体客37隻が出雲のレーダーに映し出された、どうやら増援部隊から先遣隊として押し寄せたようだと。

 

「ほんじゃまぁ、おっ始めるか」

「艦長殺るんですか?殺りますね〜」

「副長、操船の指揮任せるよ」

「分かりました。お任せあれ」

「それじゃ第2次(・・・)スリガオ海峡夜戦の幕開けと行くか」

 

この37隻の深海軍艦隊の他にレイテ湾側にも戦艦を含む93隻程の艦艇が第2陣として待機しており、先遣隊が戦闘中後方から援護射撃をする構えで待ち伏せをしていた更にシャドウプラッタが率いる70隻の艦艇と共に出雲を待ち構えていた。

 

先遣隊の編成は重巡8、軽巡7、駆逐22隻の陣容であり深海凄艦達は雷撃戦による飽和攻撃なら巨大空母(出 雲)でもあっと言う間に沈むだろうと楽観的な考えであったが……それ事態が大きな間違いだったと気付くのは艦を集中砲撃(・・・・)をと言う、蜂の巣になり艦が沈む頃になって気付いた(・・・・)のだから。

 

「砲術長、敵前衛艦隊に対し巡洋艦並び駆逐艦に8インチ(203ミリ)5インチ(127ミリ)速射砲並び57ミリバルカン砲で敵を一掃せよ」

 

「了解……速射砲並びバルカン砲目標、敵深海軍艦艇射撃用意〜」

 

「水雷長、システムLを起動してほしいこの時間帯じゃ目視(・・)による識別確認は不可能だ。」

「分かりました、準備します。」

 

「艦長こちらCDC更に現在捕捉済みの艦隊の他に島の反対側ですが新たに敵艦艇を確認海峡の中間地帯にいますどうします?」

その通信に出雲は迷う事なく砲雷長に連絡を入れた。

 

「CDC、新たに捕捉した艦隊に戦艦等大型艦艇を確認できるか?」

「レーダー画像の解析では、戦艦が16隻確認できますが……まさか……」

 

「お前の予想(・・)通りよ…砲雷長、SS-N-26改(ヤホント改)敵戦艦に対し各6発ずつ合わせ、以上」

 

「了解……目標、敵戦艦に対しヤホント改各6発〜用意〜」

深海軍戦艦に対しヤホント改合計96発の発射準備が整いだしている。

「艦長こちら砲雷長、対艦ミサイル発射準備よし」

「了解……対艦ミサイル(ヤホント改)発射始め〜」

 

出雲が装備する対艦ミサイルVLSⅢには最大ヤホント改なら8発もしくはカリブル改が4発搭載できかつ再装填が可能なVLSである

それらが140基搭載しているので前者が600発、後者が200発同時射撃(・・・・)が可能、更に航空機による誘導なら倍近い弾数のミサイルが射撃出来る。

 

「1番〜96番発射用〜意……撃っ」

出雲の前後にある対艦ミサイルVLSから同時に96発のヤホント改が敵戦艦に向けて一斉に放たれた。

「今向かっていって着弾が4分25秒後か…充分時間が稼げる(・・・)砲術長、攻撃を許可する奴らを叩き潰せ……射撃開始」

 

それを合図に深海軍艦艇に向けて一斉に速射砲とバルカン砲が火を噴くように射撃を開始した。

 

「バルカン砲は駆逐艦を優先に射撃をさせ、速射砲群で巡洋艦を砲撃せよ」

 

出雲に向けて突撃を開始したト級élite・ツ級FS・リ級FS・ネ級改FSは出雲からのレーダー射撃による激しい長距離砲撃にあい、それでも肉薄してくるロ級élite、ハ級FS、二級FS駆逐凄鬼や姫に対しは57ミリバルカン砲弾の滅多打ちにあいそれでも深海凄艦達は撃ち返したが…出雲の防御重力場により無力化され逆に何事もなかったかのように出雲は深海凄艦に倍返し(・・・)で砲弾の雨を見舞わせた。

 

本陣としてレイテ湾待機してシャドウブラッタは突如レーダーに戦艦に向かって行くこれが対艦ミサイル(ヤホント改)だと気付きすぐさま戦艦水鬼に知らせた。

 

「こちらシャドウ、戦艦水鬼右舷側からそちらにミサイルが接近中狙われてるぞ⁈回避と迎撃を急げ‼︎」

 

その通信に戦艦水鬼が気付き、同時に見張りが海面スレスレ(・・・・)で飛行中の物体が来てるのを確認しすぐさま対空迎撃を命じたが…所詮、極超音速対艦ミサイルに対して手動の対空射撃では無力に等しかった。

 

前衛艦隊と戦闘中に対艦ミサイルが全て着弾しタ級改FSが6、戦艦凄鬼が2、戦艦凄姫が4が轟沈したが…戦艦水鬼4隻が大破というかたちでCDCから報告が入った。

 

「艦長、敵戦艦群の8割が轟沈残りは大破ということですそれから、間も無く主砲必中圏内に入ります。如何致しましょう?」

 

「大型艦艇を中心に主砲で砲撃、後はそのまま継続(・・)で」

 

「了解」

 

「ボホール海に待機中のブルネイ泊地の艦隊に通達、内容は「こちら出雲、本艦が露払いで敵艦艇を攻撃する。貴艦隊は出雲の後に続きレイテ湾に展開中の揚陸艦艇を攻撃せよ」と伝えてくれ」

「了解です」

 

この間、前衛艦隊が僅か15分以内で叩き潰され、挙句の果てに戦艦がいきなり爆発した為中堅で待ち構えていた艦隊が逆に今度は自分達が滅ぼされかけていたが結果的には、前衛艦隊と同じように出雲の手であっという間に殲滅されてしまった。

 

14日0210時 スリガオ海峡北側、レイテ島アナハワン沖

出雲がスリガオ海峡を通過し終える頃にはブルネイ泊地の艦隊が後2時間(・・・)でスリガオ海峡に入ると連絡があり、この通信を聞いた出雲や副長達は何がなんでも3時間以内(・・・・・)にシャドウブラッタ率いる70隻の艦隊を殲滅しなければいけなかった。

 

第2次(・・・)スリガオ海峡夜戦は終盤を迎え、最重要目標である揚陸艦隊を撃破し執拗にして過激さを増す。追撃戦が始まるのはもうすぐだった。

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