艦隊の咆哮 〜戦場を彷徨う鋼鉄の漂流者〜   作:正海苔

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今回ばかりは話を2つに分けたいと思います。

何分、考えて書いているうちに8300字程埋まってしまったので、なるべく後半は本年度中に出したいと思います。

それからまた。お気に入りが増えてきました私からもありがとうございます。


5-6 囚われし者には解放と自由を、悪党には報いと死を‼︎〜前編〜

24日 0930 南シナ海 南沙諸島

 

出雲達は作戦終了後に一度、参加メンバーを集合させてから。南沙諸島西部の一角にある比較的に損害が少なかった。飛行場と軍港(・・・・・・)そして多数の施設がある人工島の北側に、艦を錨泊させていた。艦娘達は艦内外で鋭気を養い、出雲と檜垣は、艦内ウェルドックに搭載する揚陸艇(スーブル級改)1隻を動員し、一個中隊160名規模で上陸をして、8割程は施設周辺の捜索に廻しながら更に1個分隊規模を檜垣の護衛に当てて、出雲と共に不法工事(・・・・)にして究極の手抜き(・・・・・)をした人工島(・・・)に上陸を開始した。だが出雲や檜垣、同行した海兵隊工兵技官の予測通り…これぞまさに砂上の楼閣という漢民族の真髄を極めた贋作(・・・・・・・・・・・・)そのものだった。

 

ザッ、ザッ、ザッ

 

檜垣は滑走路に手をかざすと、僅かな亀裂(・・)を見つけては出雲に話しかけた。両名とも制服や濃紺色の作業服では無く、現在ロシア連邦軍で使われているフローラデジタル迷彩服に着替えていた。

 

「こりゃ確かに専門家以外、普通の軍事音痴(・・・・)のなら外見だけではパッと見(・・・・)て判らんけど、実際その地に足を運んで歩いて見たら嫌でも分かるわな」

 

「まったくだ。いくら再稼働(・・・)させても大自然の驚異的な恐ろしさの前には、見掛け倒しの手抜き工事はまず通用しない」

 

それだけを言うと、着用していたイスラエル製レコナサンスMod2ベストからマガジンポーチに差し込んでいたペットボトルの水を飲んでは、話を続けた。

 

「あの()は何がなんでも、沿岸部を欲していたようだ…たとえ非合法だとしてもね」

 

その出雲の疑問に、檜垣が答えを言い始めた。

 

「なぜ?深海凄艦がミサイルとレーダーの操作(・・)が意図も簡単に操作が出来たんだ。という…ことか?」

 

出雲は檜垣からもらった。煙草に火をつけて、一服するとこう言い放った。

 

「うん、余程超兵器共の教え方が良いのか?はたまた誰か(・・)が深海軍に兵器の横流し(・・・)をしたのかだなぁ。まぁ、これでここの仕事は終わったし、早めにシンガポールに戻ろうかね」

 

 

そんなこんなで話している内に、同行していた海兵隊から「(ふね)を経由して上空を飛行中の戦闘機から通信が入っています」という報らせが来た。なんと意外にも、黒木と滝谷がその戦闘機に乗って来て、こっちに向かっているという内容だった。だが檜垣と相談して、今いる人工島のボコボコした滑走路に着陸させるのは余りにも危険すぎると判断して一度、出雲の飛行甲板に着艦してから揚陸艇で来いと伝えた。

 

だが、あの2人が絡むと、すんなりでは終わらせる面子じゃあ〜なかった。

 

それを証拠に。

 

「どしたん?」

 

「今、上空にSu-34FNS(フルバックⅡ)飛んでいるし、こっちに向かっているだろ?」

 

「おー、見え・・・ん?・・・あっ⁈」

 

「どした・・・」

 

出雲は指先を空に向けて、檜垣は上空に顔を見上げると…なんと、こちらに向かって来ては、地上から50mの上空を超低空飛行(・・・・・)で通過していったのだ。

 

「おー、久しぶりにしては随分荒っぽい操縦だこと」

 

島の上空を通過してから出雲に着艦し30分程で、2人は島に向かうヘリに便乗してやって来た。と思いきや全身をフード(・・・)で覆った2人を連れていたようだ。

 

「横須賀鎮守府総司令官、直々のお出ましとはねぇ。余程、仕事が暇になったのか?、それで何用で?。それと話は変わるが滝谷、ようやく軍務復帰(・・)できたのか?よかったな」

 

いきなり再会した矢先に、黒木は出雲から酷い事を言われて少しショボくれたが…なんの問題もなかったかのように、2人に話した。

 

「おいおい正行(出雲)、会っていきなりそんなこと言うなよ〜頼むよ〜。ちゃんと総長にお願い(・・・)してきたからさ〜」

 

お互い冗談をかまし合いながら、滝谷は出雲に向けて言った。

 

「あぁ、和孝の手引きでね、今は横須賀鎮守府総司令付き武官で中将に就任してるよ」

 

そして、黒木が何故フードを被った2人を連れて来た理由を話してくれた。

 

「出雲、檜垣。いきなりだが驚くなよ。この子達は深海凄艦化(・・・・・)した元艦娘(・・)達なんだ。それを証拠に」

 

そう言って、2人にフードを外すようにと伝えた。そしてフードを外して姿を見た時には出雲と檜垣は驚きを隠せなかった。1人は提督から資料を拝見させてもらった時に呉基地所属(・・)と確認されていた。大和型戦艦2番艦”武蔵”と、もう1人は出雲がこの世界(・・)について早々、兵器派が仕組んだ演習に参加していた時に式典(・・)で姿を目撃した”青葉”だった。

だが、彼女達は出雲達が知る面影は無く服は黒色に変わり、髪の色はすでに白髪(・・)化し、顔の皮膚の色もほぼ深海凄艦と同様に青白い肌(・・・・)だったのだ。

 

当然、あの仕組まれた演習に関してはすでに終わっていた筈なのに、何故こうなったのか不思議でいけなかった。出雲は黒木に事情を聞いてみた。

 

「おい和?こりゃ一体どういうことだ⁈」

 

その出雲の質問に、黒木は間を置かずに話し始めた。

 

「俺は各基地に配属されている。同じ姿を持った青葉の独自の通信情報網を使って、諜報活動していたんだ。お前がこの世界に来たという報らせも彼女達の協力でね。んで、俺は英二にその情報(・・)を送ったと言う訳さ、先手を取ってな…。

だが、今月になってある基地(・・)からの連絡が途切れた。そして、哨戒警備にあたっていた横浜基地の艦娘に保護されその後すぐ、その横浜基地の青葉が身元を特定し、柴崎提督から俺に連絡してくれたお陰で、消息が明らかになった。・・・・・」

 

黒木は一度話しを終えると、檜垣に向けてこんな質問を言い放った。

 

「英二、ここ最近、国内の兵器派(・・・)の活動状況は?」

檜垣は黒木からの、問いに答えるように話し始めた。

 

「こちらで掴んでいる現在の状況だが、確認している情報では約3割から4割は潰したが、まだ梨の礫よ先が見えんよ。大半が国外へ勢力を移し、複数の基地でも動きがあると情報は掴んでいたが、何分にも立証出来る証拠が無かったからな」

 

出雲から投げた。言葉のキャチボール(質問と答え)が黒木から檜垣、そして最後に滝谷の元に辿り着いた時には出雲は滝谷の口から聞きたく(・・・・)無かった言葉を聞いてしまったのだ。

 

「艦娘達に現代兵器(・・・・)を装備出来ないか?という誤大妄想に取り憑かれた。馬鹿共が一部の艦娘を表向きとして、退役扱い(・・・・)にするか、施設(・・)にいた艦娘達を使って人体実験(・・・・)を繰り返していた。

だが結局は、亜種とも言うべき深海凄艦化(・・・・・)になり実験が失敗した。そしてその証拠を抹消する為の最後の末路が。人間達の性欲の捌け口か、味方艦娘達の実弾標的処分、また帰還無しの片道特攻の3つだったんだ。いまでもまだ一部が実験を続けているというのは聞いていた。」

 

その話を聞いた瞬間に出雲と檜垣は、瞬時に顔付きが怒り変わり一緒にいた元艦娘達はみんな泣きそうな顔をしていたが、青葉がいきなり頭を下げて檜垣や黒木達に助けを求めた。

 

「お願いします。妹の衣笠や仲間達を、助けてください」

 

無理も無かった。1人(武蔵)は数々の兵装実験で用済みになり人間達の性欲の捌け口となって脱走を図ったが、味方(・・)から殺害処分された。もう1人(青葉)は味方艦娘の実弾標的処分になっても生き延びだが、最後は同じように生き延びた仲間と共に片道特攻で戦死した。

 

これが10月初旬頃にその基地から両名の死亡報告書(・・・・・)が提出されていたし、以外だったのは両名供に同じ基地の仲間(・・)で、死亡時期も間が空くような事は無かった為か。バシー海峡の南にあるバブヤン島で偶然再会し共に、バブヤン島から横須賀基地へ向かった。

横須賀基地に所属して、擁護派の切り札とも言える。人物(出雲)に助けを求める為に・・・だが伊豆諸島近海で力尽きたが、偶然か天の救いか、哨戒警備にあたっていた横浜基地の艦娘達に救出され、その話を黒木上級大将(・・・・)に話し、今に至った。

 

この話を聞いて、前の世界(鋼鉄世界)から来た4人のうち出雲だけは()人間だが、現艦息(・・・)でもあったその話を聞いて知りません(・・・・・)とシラを切るのは到底出来ない、そこで思い切って彼らに話してみた。

 

「ここにいるメンバーにぶっちゃけ言うがいっその事、今夜にでもそのカムラン泊地を夜襲(・・)・・・かけるか?証拠集め(・・・・)と囚われているお姫様(艦娘達)を助けに…さ⁈だめ??」

 

出雲の以外(・・)な発言に3人はお互いに顔を見合わせた。仮に本土へ戻っては準備して、いざ踏み込もうとした時には内通者(擁護派)の密告により彼女達は、廃人又は殺害処分され、首謀者達は証拠を破棄し、全てを()に葬りまさに、死人に口なし(・・・・・・)という可能性が高かった。

だが仮に出雲と精強な海兵隊の助力があれば内通者に知られること無く秘密裏に基地を制圧出来る。

 

「OK、やろうじゃん」

 

「そうだな、ここで見捨てちゃ男が廃るわなこりゃ」

 

正行(出雲)がこんなことを言うのは初耳だが、俺は賛成だ‼︎」

 

三者三様から理解と承諾を得た出雲は、一度艦に戻って、作戦を考えようと伝えたのち即座に人口島から離れていった。

 

 

 

 

同日1000 東京 某所大会議室

 

ここ、ある大会議室には通称”兵器派”と呼ばれる。軍関係者や政府関係者が詰め寄せて集会を開いていた。

 

本来、兵器派には2つの派閥が結託してその名称になったらしい。1つは戦争経済を利用して巨万の富を得、際限なき戦争を継続する。通称”継戦派”、もう1つは反擁護派にして、国家と世界の統一を目論むんでは艦娘達を人として扱わず。

性奴隷や出世の為の使い捨てとして利用する。通称”救国急進派”、これらが結託し互いに協力して、巨万の富と地位を築いてきた。

 

「海軍長官、悪い知らせです。我々の内通者からの情報によりますと、カムラン泊地での秘密実験が擁護派に露見される可能性が出て来ました。如何やら我々が、処分した筈の性処理道具達(青葉と武蔵)が横浜基地の艦娘達に保護され、あの若僧(黒木)に知られたようです。」

 

ここにいるメンバーは、ほぼ国防総省や各省庁の長官級や次官級に国内の鎮守府総司令官級や各基地の提督に各政党の党首が集まっていた。そして、政治家の1人がまるで自分達(・・・)の手ではなく、敵の手引きで処理しようと。

 

「ならば早々にカムラン泊地の店仕舞い(証拠隠滅)を致しますか?こちら側に金で造反させた。現地の警備兵(ベトナム人民軍)を後始末に使ってはいかがでしょうか?もちろん、彼らに責任を擦り付けて自分達は無罪放免ということに」

 

海軍長官は何も躊躇すること無くGoサインを下したが…

 

「それが良かろう。だが、問題が1つだけある⁈」

 

その言葉を聞いて、皆が一斉に海軍長官に視線を向ける。

 

例の4人組こと(出雲・檜垣・黒木・滝谷)鋼鉄の漂流者(・・・・・・)ですな。問題は?というかほぼ全員だがな、特に1人は鋼鉄の不死者(・・・)と呼ばれる艦息(出雲)に、もう1人は海軍の裏部隊(・・)を率いる。海軍精鋭(最恐)部隊にして軍令部総長直轄の特殊工作機関、13課(イスカリオテ)(おさ)ですからな」

 

「そして、あとの2人は海軍軍令部5課と対極の存在で。海軍独立情報機関、通称”アクアス(青葉通信)機関”の局長とその副局長だ。この4人をどうする?また暗殺するか?」

 

「止めておけ、もし4人組にバレたら社会的な死か(再起不能)か、一族もろともの抹殺か、その両方だぞ⁈」

 

現に、横浜港での戦闘やアクアス機関、軍令部第一部5課と13課ことケルベロス機関の活動により…恐ろしい位に叩き潰されてるが、さらに関わったメンバーも同罪だであり。彼らが捕縛又は殺害したのは、トカゲの尻尾切りに過ぎなかった。何故なら兵器派による新人提督に対した艦娘達の蜂蜜工作(ハニートラップ)に掛かり、其処から腐る程出てくるらしい。

 

「一度は、出雲と言う艦息を殺す為に、()の施設にいた生きた兵器(艦娘)の2人を散々強姦しといて、洗脳と薬漬け(ヤク中)にした2人(天龍と龍田)を暗殺者に仕立て上げて、いざ奴の首を跳ね飛ばしてバラバラにして成功したと思うたら、何もなかったかのように元の状態に復活(・・)したんだぞ‼︎生き返る(・・・・)こと事態が可笑しいぞ!!」

 

実は出雲はこの世界に来て早々、一度だけ夜の横須賀基地の敷地の中で暗殺者(・・・)に仕立てた2人(・・)の艦娘に、()されたのだ。だが、2人が(出雲)に背を向けた途端に殺意を感じて振り返ると、まるで何事もなかったかの様に生きていた(・・・・・)のだ。

 

当然、2人は反撃しようとした寸前。既に出雲に身柄を拘束され後は、檜垣達に身柄を引き渡そうとした矢先に、2人は突然、口から()を吹き出して地面に倒れて息を引き取った。

どうやら奥歯に青酸カリを仕込ませ背後関係を探らせない為に、兵器派が準備したらしい。後日、2人の遺体は丁重に供養し出雲が彼女達2人の()を取り込み。情報を聞き出し首謀者を特定して、滝谷と檜垣が暗殺の首謀者を捕縛後、当事者とその一族共に地獄への片道切符と超過激なお礼参り ザ・究極版(天国と地獄、拷問と処刑編)をしてからあの世(地獄)へと送り出した。

 

これと横浜港の一件以来、兵器派の幹部達は出雲と艦娘達に手を出して、ロクでもない事をしたら。魔界の王と閻魔大王が共に裸足で逃げ出そうとして、誰かに匿われようが執拗に徹底的に追い回してから確実(・・)この世からの存在自体を抹消される(・・・・・・・・・・・・・・・・)という想像すらしたくない考えに至り、鳴りを潜めていた。

 

そしてそれが、この世界で再会した。4人(・・)で話し合って決めた事に至り、それがもっとも(・・・・)的確にして確実な方法だった。

 

だが、深海凄艦出現当時は組織自体に何の問題もなかったのだが、次第に各基地の提督や鎮守府総司令官が置かれ始めると、時が過ぎるたびに派閥化し不正が横行する中で、艦娘達に対する配慮や己の私利私欲に走り、それ自体がが無くなっていくのをきっぱりと離別れていた。

 

「とりあえず、2日以内(・・・・)にカムラン泊地の秘密実験データ等の証拠隠滅を急がせろ⁈2日以内にだ⁈」

 

生きた兵器(艦娘)共は、どう処分致しますか?」

 

「ふん、最後は我々の慰み者になってもらい、ヤりたいようにやってから後は…適当に処分しろ」

 

「了解致しました」

 

 

 

同時刻 軍令部 5課

 

「東大将(・・)、かなりまずい事になりましたよ‼︎」

 

「総長、如何致しましょうか?」

 

5課課長を取り仕切る東大将は、同席していた矢崎元帥(軍令部総長)(あずま)に顔を向けていう言い放った。

 

「大急ぎでこの事を至急、出雲達に通信を繋いでくれたまえ⁈」

 

「ハッ!」

 

「今頃まだ、彼らは南沙諸島で合流してまだ遊弋している筈だ。間に合ってくれ」

 

何故彼らは、事前にこのような行動に出られるのか?、実は滝谷が兵器派に属していた時、退役(・・)時の引き継ぎの打ち合わせ時に多数の盗聴器を設置し、黒木が持つアクアス機関と軍令部5課の諜報活動を巧みに使い情報収集に勤しんでいた。

 

こうして、お互いの派閥が動くなかで一方の出雲艦内では、ちょっとした一悶着が起きていた。なにしろ横須賀基地の武蔵(・・)が合わせた矢先にこう言い放ったのだ。

 

 

1025 出雲艦内 多目的室

 

「一体これはどういうことなんだ。出雲⁈冗談にもほどがあるぞ‼︎」

 

「落ち着けって武蔵さん、おい⁈おいおい今からみんなにも事情を話すから。お前達も艤装を納めろって⁈……今すぐ納めろってんだよコラァ‼︎」

 

何故なら自分達と同じ姿(・・・)を持っていた筈なのが深海凄艦化をしていて、更に全員に角が生えていたり、体の一部が変貌し、白髪に青白い肌をしていた。更には本物(鬼姫級)までもがいるという、互いにいきなり撃ち合い開始という、それになり兼ねない緊迫した状態になった。だが出雲の豹変した表情と禍々しい殺気だったのか、どうにか矛を収める事が出来た。

 

乗艦して来た人数は実に10名(・・)おり、うち2名は鬼姫級だったそこで2人以外(武蔵と青葉)にも、みんなに自己紹介をしてもらった。

 

「妙高級重巡洋艦2番艦の…那智だ…よろしく頼む」

「戦艦…榛名です。」

「駆逐艦…朝潮…です」

「僕は時雨だよ。よろしくね」

「あたしは…摩耶…ってんだ‼︎よろしく」

「今の姿は空母凄姫(・・・・)ですが、元は加賀です。よろしく」

「同じく今の姿は防空凄姫(・・・・)ですが…元は秋月といいます」

「同じく今の姿は戦艦水鬼(・・・・)ですが…元の名前は古鷹といいます」

 

という風にみんなに自己紹介をしてもらったが、ぎこちない空気に包まれていた。

 

そして、人工島で2人が出雲達に話した事をそのまま(・・・・)喋ってもらだが…当然この話しを聞いた艦娘達は涙を流したり、怒りをあらわにし、自分達がこうしている間にも自分と同じ姿をした艦娘が虐げられている事に不快感をしていた。

 

特に自分と同じ姿(・・・)を持つものが実験体にされ亜種となり人間達の慰み者にされ最後に、実弾標的処分にされてなり果てた姿を見るのは嫌だった。

 

艦娘達の気持ちを他所に、檜垣達3人に話した基地強襲(襲撃と奪還)の計画を話す前に、出雲は艦娘達にこう言い放った。

 

「今から、やる事は事実上の友軍に対する戦闘行為になるし参加したらもう後に引けなくなる(・・・・・・・・)

 

更に出雲は間を置かずに、こう言い放った。

 

「だからこそ、一旦解散して、15分後にまた此処に集まってくれ……以上だ⁈」

 

最悪、彼女達全員が参加しなくとも出雲達4人と乗組員達そして、10人の艦娘達で基地強襲をやろうかと考えていたのだが…。

だが、艦娘達全員席から立つこと(・・・・)無く、何か覚悟を決めたかのように気持ちを改めていた。

 

「お前ら、本当(・・)にいいんだな?一歩間違えれば一生、反乱軍扱いで日本の土を踏めなく(・・・・)なるんだぞ‼︎」

 

その出雲の質問に答えたのは、横須賀基地所属の加賀だった。

 

「出雲さん私たちは一度、貴方に命を救われて(・・・・)いる身なのですよ。もし、出雲さん達が成功出来なかったら私たちは一生、後悔を残すことかもしれません」

 

そして、加賀の独白は最後にこう締め括られた。

 

「だから私たちは、たとえ出雲さんが参加する必要が無いと言われてもついて行きますからね、これは私たちの提督と基地に残ったみんなの総意と思って下さい。」ニコッ

 

そう言って、加賀の独白が終わると出雲は加賀達に向けて「ありがとう」と感謝の言葉を伝えた。意外にもあのクールビューティ(青い一航戦)がこんな事を話すのは初めてだったので、1つ質問をしてみた。

 

「加賀さん、こんな事を言うのは余程、五航戦の2人に何か言われたんじゃないかと思って……冗談ですから、コンパウンドボウ(複合弓)を仕舞ってくださいね。それしかもよ〜矢尻なんか炸薬ボルト(・・・・・)でしょ、ね?危ないからさ…て言うか空母全員(・・・・)準備してるし?お前ら3人もドサクサ紛れに刀やら銃等危ない武器出すなよ‼︎何これ⁇」

 

どうやら加賀は出雲の言葉に泣きながら「頭にきました」とばかりに弓を用意し、空母全員は特に弓やら何かしらを出雲に向けては、更に檜垣達も一緒に向けてきた為か当然、出雲はすぐ加賀に謝罪をした。

 

「すまん加賀さん、言い過ぎたよ悪かった。」

 

「わかりました。ただし1つお願いがあります」

 

そう言って加賀は出雲に小声でこう話した。

 

「私たちが先に日本へ戻る前に、一航戦4人(天城・赤城・加賀・土佐)とのベットでの夜戦(意味深)のお相手お願いしますね、飛鷹達には話しておきますから」ニコッ

 

出雲は一瞬身震いをし内心こう思った。二度(・・)加賀を怒らせないようにしようと、心から決意した。

 

そして、全員が参加を決意した為に10人の艦娘達から詳しい話を聞こうとした矢先に艦内電話が鳴り響き出雲が応じた所、なんという偶然か?東京軍令部5課の(あずま)から火急の報せが迷い込んできたとの連絡だった。

 

彼らとカムラン泊地の艦娘達(・・・)が予想外の事を、聞いてしまった為に。




太平洋戦争から75年が経ちましたが、あの戦争で亡くなった人の御冥福を御祈り申し上げます。

私たちが生きているのも戦争で国の為に戦い戦没された方々のお陰です。
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