艦隊の咆哮 〜戦場を彷徨う鋼鉄の漂流者〜   作:正海苔

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今回はPS2版やWSGPに登場した。
帝国軍超兵器と解放軍自走浮きドック艦が登場いたします。



5-9 狼は狼を呼ぶ…のではなく旋風を呼んでいる

出雲が保有する。秘匿ドックを出雲飛行甲板から見て萩沼提督や武蔵達艦娘は、驚きと興奮を隠せないでいた。()

 

何しろ地下(・・)にあるといえど、外の風景や天上を見上げれば一目瞭然だった。

 

そこは幾つもの鍾乳洞や侵食海岸を利用した天然の要害そのもので、小規模な250m級から50m間隔ごとに、大規模な600m級の(ドライ)ドックを2〜4箇所ずつ持ち合わせおり、なかでも超規模の1400m級(・・・・・・)(ドライ)ドックを2箇所保有してあれば4000m級の艤装岸壁を複数持ち、燃料タンク、倉庫群にコンテナヤード等の港湾施設が立ち並び、100隻近い大艦隊をも係留出来る軍港が彼女達の目の前にあり、そして未だ一つの乾ドック(1400m級)では、一隻の巨大な艦が建造されていた。

 

だが心なしか、一部の艦娘達は肌の露出度が高い服装(・・)を着ていた者もいたが…、その中で寒そうに震えていた武蔵が、出雲に質問をしていた。

 

「クシュン…おい、出雲。いったい此処はどこ(・・)だ?。これは寒いのどころじゃないぞ⁈」ブルブル

 

「ん?あゝ、すまんすまん。だったらこれを着とけ」

 

「あ…。ありがとう」ポッ

 

仕方ないので、自分が着ていた防寒着を武蔵に手渡し出雲は、建物の中へ案内をしようとしたが…、周りの艦娘達は少し嫉妬心を覚えていた。

 

「…武蔵…。その上着(・・)、今すぐお姉ちゃんに渡しなさい‼︎」ギロッ

 

「なぜ、大和がこれ(防寒着)を欲しがる?私より暖かい格好しているじゃないか?」プィ

 

「武蔵ばかり、出雲さんにアタックして、いい思いしてずるいです!私だって寒いですよ!たまにはお姉ちゃんに譲るくらいしてよ!」

 

その言葉に武蔵は大和にハッキリと嫌だとばかりに、顔をそっぽに向けていた。

だが飛鷹と隼鷹の2人だけは、なぜか暖かい格好(冬季用オーバーコート)していたので、疑問に思った。第四駆逐隊(嵐・萩風・舞風・野分)達の1人、嵐が飛鷹に質問してみた。

 

「飛鷹さん、いったいどこからその服をくすねてきたんですか?」

 

「フフフ、これ出雲がさ外は凄く寒い(・・・・)から着て行けって言われたからなのよね〜」

 

その言葉に一緒にいた浜風が、出雲に向けて聞いてみることにした。

 

「出雲さん、本当にここはどこなんですか?」

 

「…浜風、その続きは陸側にある建物に入ってから説明するよ。さて、立ち話もなんだが…移動しましょうか」

 

そう言われて出雲達全員が移動を開始しようとする中で、大和型の2人は自分達の艦長(・・)から説教を受けたあと渋々、みんなの後を追いかけて行った。

 

艦娘達や提督達は、出雲の案内で右舷側第2Ro-Roハッチを開閉させて艤装岸壁に降り立つと、目の前に2人の男女が立っていたが、周りの作業員は妖精(・・)の姿なのに、なんと!人の姿で立っていたので気になっていた。

 

「いゃあ、相模に千鳥。留守中の基地管理ありがとね」

 

いったいどういうことなのか出雲や檜垣達4人以外にはわからなかった。だが、出雲はその人物をまるでだいぶ前から共に行動していた。仲間みたいに接していたのだ…。

 

その答えに問いかけるよに傍らにいた男性が、出雲に向けてこう言い放った。

 

「兄貴〜、偶には前線に連れて行って下さいよ〜。ここにいたんじゃこの身体(艦息)が鈍るか、凍えるかどっちしかないですよ‼︎」

 

「あっはっはー、だからこそ‼︎その為に今回の改装がてらに、お前を呼びに来たのよ、だが…お前と同じ仲間と矛を交える。それでもいいのかい?」

 

「構わんさ、俺と同じ姿(・・・)を持つ平行世界(・・・・)にいた超兵器が相手なら尚更さ」

 

出雲は相模と話しを終えると今度は、身長大和と同じでグラマラスな体型をもつ、紺色のセーターと黒色のロングスカートに白衣を纏って更に、茶髪を後ろに一纏めにした女性に話をした。

 

「千鳥、今迄に集めた情報や鹵獲したものから何か分かったか?」

 

「いいえ出雲さん、まだ何も。ですが皆さんを中にお入れした方がよろしいのでは…」

 

「あっ…そうか、忘れてた。とりあえず建物の中に入ろうか?ここじゃみんな風邪か何かしらを引かれたら、俺たちが恨まれるぞ!」

 

そんなこんなでようやく5階建の建物にある、3階大多目的室に招かれそこで改めて、艦娘や提督達に自己紹介をしてもらう事にした。

 

「見目麗しい女性方、お初にお目かかります。私は元ウィルキア帝国軍(・・・・・・・・・)所属、超巨大高速巡洋戦艦ウィルベルウィント(・・・・・・・・・)だ。今は相模と名を変えているので、よろしく!」

 

「次は私が…コホン。私は元ウィルキア解放軍(・・・・・・・・・)所属、超巨大自走浮きドック艦スキズブラズニル(・・・・・・・・)改め千鳥(ちどり)といいます。どうぞよろしく」

 

この両名の自己紹介を聞いた途端、提督達に八雲、他の艦娘は一斉に驚き、そしてその疑問符を浮かべていた八雲は同席していた出雲に聞いてみた。

 

「出雲、こりゃ一体どういうことなんだ?それに相模という奴、もしかして俺や出雲達がいた世界とはまた。別の世界に生きていた者達がなのか?」

 

「八雲の言う通りだよ。千鳥は、俺がこの施設を活用して間もない時に流れ着いて共に行動するようになり、相模は別の世界で解放軍と戦って撃沈され、この世界に来た時は、轟沈間近の状態で漂流していた。ちょうどこの建物の目の前にある湾内にいたのよ、それからここがどこなのか教えるよ…ここは南極半島の北側にあるアレクサンダー島だ。

しかも、この島と半島を囲うように障壁にが存在している、ここの1日が君達のいる世界では30分そこらしか時間が経っていないんだ。」

 

 

 

出雲達がこの秘匿基地に着いて、相模達の自己紹介と施設内部を案内し終えると、一部の将官や艦娘以外は先に戻らせようと萩沼提督が出雲に申し出いたのだ。

話によると、一度基地に戻りたいと真田大将や伊坂提督が萩沼提督にその話しをしてほしいと頼んでいたらしい…。

 

基地司令2人がいきなり消息不明(・・・・)になって今頃、大騒動になっていると不安になっていたらしい、そこで出雲は自分達の世界(元の世界)に続くゲート(・・・)を開き、帰らせる前にひと言加えてから先にシンガポールに戻らせたが…それでも秘匿基地に残ったのは、萩沼提督や檜垣達4人と、飛鷹や隼鷹、青葉達三十数名の物好きな艦娘達が残っだが…。

 

出雲は万が一の場合に備え、目の前にいる2人(・・)青葉(パパラッチ)青葉通信(・・・・)とやらで、ここの基地と場所を情報漏洩される危険性があったので、出雲は青葉に向けてこう言い放った。

 

「そこに座っている。2人の青葉に聞くよ?まさかこの施設を公表(・・)しようという馬鹿な真似(・・・・・)はしないよね〜⁈したらしたで、死んでもらうしか無いんだよね〜」

 

2人の青葉は首を横に振り続けながら、弁解をした。

 

「そんなこと絶対にしないですよ〜。この前(・・・)一件で反省してます!本当です!信じてくださいよ〜」ブァッ

 

そちら(カムラン)の青葉は?」

 

出雲はもう1人の青葉に聞いてみた。

 

「私や衣笠達…みんな。出雲さんに助けてもらえなければあの基地で実験体や慰み者になって、処分されるところでした…。ですが私たち…あの基地(カムラン)から生き残った58人は、もし出雲さんに困った時は、力になりたいとみんな思っています。」

「分かった。ありがとう」

 

そこで出雲は、先にいた。提督達にはここの所在地と施設を教えたが…今目の前にいる黒木ら4人と三十数名の物好きな艦娘達に、ここで何を設計し、建造(・・)する為に作られたのかを話し始めた。

 

「ここの施設自体は、ある兵器を建造する為に用意されていたものだ。檜垣、あの巨大な乾ドックに()が建造されていたと思う?」

 

檜垣はその質問に、ある艦艇(・・・・)を思い浮かばせていた。かつて、自分達をあの世界(鋼鉄世界)へ引き寄せた。あの超巨大戦艦(・・・・・)ヴォルケンクラッツァー(・・・・・・・・・・・)だと。

 

「出雲、まさかあの()が建造していた。超巨大戦艦(・・・・・)がここでも建造されていたというのか?」

 

「その通り!この基地の金庫に保管されていた。設計図を見るとそいつの改良型の3番艦らしい(・・・・・・・・・・)、存在するはずの無い艦だが…な」

 

出雲は、続け様に言葉を口にするように話し始めた。

 

「まぁ、あれ(・・)は船体だけが7割程度出来上がって、機関もタービンも無い状態だからね、俺としてはこいつを改型(・・)に融合させて改二(・・)として、活用してみたいと考えていたけれど。いつになるわからないから当分はお蔵入りだかな…。」

 

その事に、何かを思い出したかのように千鳥は出雲に話しかけた。

 

「出雲さん、彼女達の世界ではすでに、二箇所の運河が消失(・・)して海峡化した。理由…というかその張本人の正体が分かりました。」

 

その話しを聞いて、萩沼提督は千鳥という艦娘に声をかけた。

 

「…千鳥さん…その話、詳しく教えてくれませんか?」

 

「はい、わかりました。こちらへどうぞ」

 

そして同じ建物の中にある司令所脇にある。レディー・ルーム(待機室)に案内されたのだが…座席が24席(・・・・)ほどしかないので残りは立ったままで、話しを聞いてもらうことにした。

 

 

 

 

 

そして出雲が、この世界に来る前に撃沈したはず(超ヴォルケンクラッツァー)の艦が…。

 

自分達の知る。かつての面影(・・)が消えて、禍々しい(・・・・)姿になっている事になろうとは知らずに…。

 




オリジナルキャラ
・相模
モデル 龍が如く3 峯 義孝

・千鳥
モデル エヴァ マリ(メガネ無しコンタクト)
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