『メイドカフェの島』では、いろいろな喫茶店が乱立する。
『メイドカフェの島』といってもそういった店ばかりがあるわけではなく、住宅もあるし、八百屋や魚屋だって普通にある。もちろん喫茶店も普通に存在する。現代でいうところのヨーロッパにも見られる感じで、並ぶ建物は石造りの白が多くオシャレな町である。
この島の特筆すべきところはカフェがとても多く、数分散歩すれば5件はカフェを見るのが当たり前というところだ。逆にいえば、カフェというのはそれだけ競争率が高いということでもある。
さて、この島にまた一つ新しいカフェを建てようとする女の子がいた。長い髪をま左右で二つにくくっており、頭には大きな洋ナシの髪飾りをしていた。
「オーララー、ここがメイドカフェの島でござるかー。潜入任務は何回もやったでござるが、長期間を見越したものは久しぶりでござるよー」
少女はどこかの学園の制服と思わしき服をしていた。手荷物は特に見当たらないが片手にはなぜか洋ナシをしっかりと持っていた。
「シショー!ここまでメルシーでござる!しばらく任務ゆえ、いっしょに行けないのが寂しいでござるが、頑張ってほしいでござる!」
「フランさん、無理をしないでくださいね?」
「任務だからって無理したら意味ないんだから!困ったときは頼んなさいよ!」
「二人とも、メルシーでござる!そうなったときはお願いでござる!」
「♪」
その後ろには赤い髪の少年と白く長い髪の少女、そして傍らにはなぜかしゃべる白い猫がいた。彼らは別れを告げあい、二人と一匹の猫はどこかへ去って行った。
残った少女は新しいことを始めることに期待を抱いているのか、興奮した面持ちで足取り軽く町のほうへと歩いていくのであった。
1時間ほど島を歩き、いろいろなところを見て回ってから目的地に到達する。
喫茶店「フランカフェ」である。
「ここがこれからお世話になるところでござるかー。本当にセッシャの名前になってるとは思わなかったでござる」
上司の連絡で分かってはいたもののこうして実物を見ると違和感を感じるものだ。もともと今回の任務はこの島の調査が主なので、そこまで気を張る必要がない。なのである意味、上司からの心遣いという面もあるのだろう。
少女は、クリスマスの時もいきなり任務の連絡をもらって、仕方なくドレスのままで行ったが今回も急に任務をもらい、急いでくることになった。
お店ではしっかりと制服が別に用意されているようなので、少女はひそかにどんな服なのか期待していた。
「では、さっそくご挨拶に参るでござる!」
ドアを開け、中に入り挨拶をする。話では先に潜入している人がいるという話なのだが…
「ボンジュール!でござるー!」
こうして、少女『フラン』が店のメンバーとして加わることで、この島に新しい喫茶店は誕生した。
次回から白猫キャラゲストです。壱の巻は自分で選びましたが、弐の巻からはツイッターでアンケートを取ってますので、是非ご参加ください。