フランカフェの日常   作:杉崎 三泥

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ツイッターで投票しましたところ4人ゲストが同時登場に…いじめですね、わかります。

あ、ちなみに前回の最後に走っていた謎の二人は誰なんでしょうね?(すっとぼけ


拾弐の巻 作者談「カオス回です」

「ボンジュール!いらっしゃいませでござるー!」

 

 『メイドカフェの島』。たくさんの喫茶店があちらこちらに乱立する島。その中には最近ゲームのほうが忙しくて、小説活動のほうがあまり進んでいない筆者が題材にしているお店があった。そのお店の名前とは…。

 喫茶店「フランカフェ」。それが店の名前である。

 

 

 

 

 

 どこかで夏の天使が夏の到来を告げている夏も終わりに近づいている日の昼頃のこと。

 

 お店の方ではお客さんも珍しくまばらになったので、お店をアヤメと男忍者に任せ、残りの一同は市場に買い出しに出かけていた。

 

 この島は真上から見ると楕円状に広がっており、左側三分の一が森などの自然地帯、真ん中六分の一が魔物たちの居住区、残りが人々の居住区兼お店の乱立する地帯だ。特に、海側には魚など海産物はもちろんのこと、野菜なども近くに売っており、大規模なフリーマーケット状態となっている。品ぞろえも貿易が盛んなおかげで大変よく、中には特産品なども混ざっているため利用するお客さんが多い。

 

 フランたちも普段の食材はここで買いそろえている。といっても、買い物の量はいつも多く、フランたちのお店が混んでいるときも多いため、基本的にはスイカに買い出しを頼んでいる。彼女の力であれば、ある程度の量なら平然と持ってしまうため力仕事にはもってこいだ。

 もっとも、まれに間違って変なものを買ってくるときも少なくないのだが。

 というのも、先日海産物系の買い出しを頼んだ時に、なぜか大量の山の幸を持って帰ってくるということがあった。本人曰く、

 

 「海に向かったつもりが、森のほうに行っちゃって…」

 

 とのことだった。

 魚介類の買い出しに失敗したスイカであったが、幸いにも持ち帰った山の幸であるキノコ系を使って、代わりにパスタという形で提供してみたところ、大変人気があったので新メニュー追加と相成った。災い転じて福をなすといったところか。

 

 

 

 

 

 さて、今回一同が市場に来たのは何も買い出しだけが目的ではない。いくら、スイカが買い出しに失敗するのが怖いからと言っても、その場合はフラン一人で十分だからである。

 では、何が目的か。それは今里の方での連絡待ちでもある、研究室の調査だ。

 

 前回は調査メンバーに機械に得意ではない人間しかいなかったために、調査を断念した。スイカが扉をぶっ壊そうとしたものの、中に何があるかわからないために下手に破壊するのも危ないというのも原因の一つではあるので正規の方法にこだわることにした。といっても、電力が通っていなかったために扉を開けられなかったというのも大きいところだ。

 里の連絡を待つのもありだとは思ったが、どうせなら、自分たちでやれる範囲内でできることはないか、とフランたちは考えた。そこで、その手の機会に強い人の協力が必要だと考えたフランはアイリス達に応援を頼むことにした。

 良くも悪くも飛行島のメンバーは個性的なメンバーが多く、マッドサイエンティストもいれば、もうお前ただのとうもろこしだろ、みたいな人?もいる。ならば、機会に詳しい人間の一人や二人いるだろうと考えたのだ。キャトラとアイリス曰く、

 

 「いつの間にかたくさん知り合いができたけど、なんで変人が多いのかしらね?」

 

 「キャトラ、それは言ってはいけないお約束よ?」

 

 ということだそうだ。

 

 では、それがなぜ市場に来ることに関係するのかというと、これは単にアイリス達も食料を買いに降りる必要があったために、じゃあついでにという感じであった。

 飛行島といっても完全に自給自足ができるわけではなく、近くの島に降りて食料を買いためることが多い。いろいろな人が気分で寄ったりすることが多いため、アイリス達で何か月も持つ食料も気づけばすぐなくなるのだ。

 

 

 

 

 

 

 場面は戻って忍者ご一行。

 

 今日はそれぞれ私服で来ている。店の服で来ればいい広告になるのだが、アイリス達と会うということもあり、気軽な服装にしようということとなった。

 

 フランはトレードマークの梨の髪飾りといつも欠かさない赤と青のスカーフをつけ、ところどころに梨の模様のある白のセーターに黒のホットパンツ、黒のニーハイブーツと白黒のカジュアルな感じの服装だ。

 スイカは私服系には無頓着な結果なのか、フランと同じく短いジーパンと海辺に行くときに使われるサンダル、(ふち)も真っ白の袖なしシャツだ。もちろん、あまりに揺れる2つの物体はアヤメの手によって軽くさらしをまくことがなされているが、その大きさは相も変わらずである。

 スイカの様子を恨めし気にみるリンゴは靴は忍者の時と同じものを使用し、前述二人とは違って機能性を重視した服装をしている。黒のショートパンツに黒の半そでシャツと、まるで今からランニングに出かける子供のようなものであった。また、頭には日差し除けのつもりで黒のキャップを付けており、ほとんど黒一色である。

 ミカンはわれ関せずとばかりにもぐもぐといつだったかに自分が宣伝したトロッピーなミカン味のアイスキャンディーを食べている。ただ、こちらは他3人と違ってイメージキャラクターとして仕事していた時の服を流用している。スカートがみかんのようになっており、上は袖なしシャツ、髪は普段と違い、長い髪を束にして根元と髪の途中をミカンの装飾がなされた髪ゴムでくくりわっかにしている。また、足のほうは白のニーハイソックスにいつものミカンらしいミカン靴を履いている。

 

 

 

 もちろん、店の服ではないため普通よりは確実に目立たないのは確かで、この目論見は成功していた。リンゴなどは人ごみに紛れてしまえば、その身長…もとい、服装で気づくことは難しい。

 が、他の3人は華美ではないにしても魅力的ために結果的に注目を浴びてしまっていた。特に男たちの視線をつかむスイカのナニかである。ナニかは言わないが。

 また、一部のお姉さまたちがリンゴのボーイッシュな服装と華奢な感じにさわやかの少年の雰囲気を感じ取り、キャー!とテンションをあげていた。その結果、リンゴのあずかり知らぬところで、「リンゴを男の子として育てたい会」と「YESリンゴ!NO TOUCH!」の2派閥が戦いに燃えていたとかなんとか。

 なお、「フランちゃんを影から見守り隊」や「スイカップ研究会」、「アイドルミカンを忘れない軍」なども既にあるという。最近、お店に来ることが多くなったユッカやカスミ、ポンのファンも少なくないため、こちらもファンクラブができる噂がある。

 特にユッカのファンで某鬼の人がユッカ布教を進めているために「ユッカ教」ができる際の教祖になるという話だ。彼のユッカ愛は一体どうなるのか、あまり見たくないところだ。

 

 もちろん、すべて本人たちは知らない。

 

 

 

 途中途中で店のほうで足りなくなっていた食品を買ったりして、アイリス達が来る予定の場所まで行く。

 市場という形態をとっているために屋台型のお店が多い。野菜、魚などは定番と言えるためにとてもらしい空間になっている。

 中心地はそういったものがほとんどだが、中心地から少し離れると食材だけでなく出店という形で売り物をしている店もある。ポップコーンやイカ焼きなど、まるで祭りを予感させるようでとてもにぎわっている。

 

 

 と、そんな中で肉まんの出店があったのだが、そこには今回呼ばれることのないであろう少女がいた。

 薄い水色の髪と好奇心旺盛な雰囲気を漂わせる黄色の目。どこかの民族衣装を思わせるような水色の着物に近い服に暖かそうな羽織を上に着て、極め付けには白に赤色のふちのマフラーを羽織っている。

 

 夏なのに。

 

 どっからどう見ても暑そうな格好だが、この少女は普通の人ではない。いわゆる()()なのである。

 彼女と飛行島で知り合っているスイカが彼女に話しかける。

 

 「ロッカちゃーん!」

 

 大きな声とその声に聞き覚えのある少女、ロッカが出店で買った手のひら大ある肉まんにかぶりつくのを止めそちらのほうに振りかえる。そして、スイカの姿を確認し、

 

 「スイカー!」

 

 と、肉まんを持った両手をぶんぶんとスイカのほうへ振った。そして、両手に持った肉まんをパクパクとすごい速度で食べたロッカは買った残りの肉まんをお店で袋に入れてもらい、その袋片手にスイカたちのところまで走ってきた。

 

 見た目は元気な少女にしか見えないのだが、雪女ということもあってその実年齢は500歳を超えている。しかし、あまり外での暮らしが短いせいか、そこまで知識などが豊富なわけでもなく精神年齢はほとんと小学生レベルでスイカとよく気が合う。

 もっとも、キャトラがそれを2人に指摘したところ、そんなことないですよーと照れるという謎の反応を示したので、自覚はないのだろう。

 

 

 走ってきたロッカに対し、スイカもロッカに駆け出して軽くハグをする。飛行島ではお互い気が合い、よく遊んでいたためこの再開は数か月ぶりとなっている。会ってない間は飛行島を通して手紙のやり取りだけはしていたそうだ。

 ちなみにロッカもスイカと離れた後にちょっとした事件があった。彼女の姉であるマフユが『闇』によって暴走した、というものである。事件はアイリス達とロッカの助力により無事解決したことで大事にならず、ロッカはマフユと共にいろいろなところを旅しているらしい。

 なぜ、らしい、というのかというと、そのマフユの姿が見当たらないからだ。

 

 再会を喜び合った二人が落ち着いたところでスイカがロッカに聞く。

 

 「ロッカちゃんはここでどうしたの?マフユさんは?」

 

 「んー?別行動だよ!姉ちゃんはほかの島に冬を届けに行って~私はね~…肉まんの食べ歩きだよ!」

 

 嬉しそうな顔で語るロッカ。彼女は雪女なのに肉まんが大好きという変わり者で最初のころは肉まんを食べながら体が溶けていくという大変になりながらであったが、今では物体の熱を操作することにまでその能力を発展させ、いつでも暖かい肉まんを食べられるようにしたという。彼女の肉まんへの愛は本当の意味で無限大であった。

 また、マフユは事件以降は雪女としての役目の一つである冬を届けることをしており、いろいろな島を渡りながら冬の到来を告げることをしている。

 

 「スイカも肉まん食べる?」

 

 「いいの!?じゃあ1個頂戴!」

 

 たくさん肉まんを買っていたロッカは袋の中からホカホカの肉まんをスイカに分ける。受け取ったスイカはあつあつの肉まんを一気に頬張ろうとして口の中で軽くやけどする格闘を行って胸を揺らす。その様子を見たロッカがまるで大きな肉まんでも入れてるみたいだな~とか思いながら見た後で、ほかの一行にも気づく。

 

 「スイカスイカ。この人たちは?」

 

 「ん?」

 

 いったん肉まんとの格闘をやめて、ロッカがさすほうを見てフランたちを置いてけぼりにしていたことに気付くスイカ。慌てて、お互いの紹介を始めるために肉まんを食べようとして再びその熱さに悶える様に、フランたちはロッカともども、楽しそうに笑いあう。

 やけど一歩手前くらいまでのダメージを食らったもののすぐに立ち直ったスイカは改めて、と紹介を始める。

 

 「こっちは雪女のロッカ!」

 

 「よろしく!」

 

 スイカが手を向けて紹介し、ロッカが元気よく挨拶する。そのあと逆の手でフランたちを紹介をする。

 

 「こっちは私の姉上たち!」

 

 そういってスイカは満足げな顔をして紹介をしているものの、全く何も紹介できていないことに一同が苦笑をもらす。スイカの説明不足やドジなどは今に始まったことではないため、フランたちがそれぞれ自分の紹介をしていく。

 

 「セッシャはフランでござる!スイカがお世話になってるでござる~」

 

 「ミカンだよ~!よろしくね、ロッカ!」

 

 「リンゴだ…シャクリ…」

 

 約一名は名乗っただけだがおおむねいつも通りである。ロッカは3人にも友好のあかしと言わんばかりにそれぞれに肉まんを渡して、フランたちも礼を言って食べることにした。食べ終えてしまったスイカがものほしそうに姉たちを見てロッカにもう1個渡されて食べることとなり、再び肉まんとの戦闘が開始されていたのは言うまでもない。

 一同が食べ終え、紹介も済んだところでロッカがそういえば、と聞く。

 

 「スイカたちはなにしてるの?買い物?」

 

 「私たちは今からアイリス達に会いに行くんだよ!ロッカも来る?」

 

 「そうなの!?行く行く~!」

 

 お目当ての肉まんも買い終えていたので帰るだけだったが、どうせなら会いに行きたいとロッカが嬉しそうに同行を告げた。

 

 「しばらく時間もたってるでござるし、そろそろ会うとするでござるか~」

 

 フランが先に行くように促し、ロッカというメンバーを引き連れて再び歩き出す。

 

 

 

 

 

 

 

 少し歩けば特徴的な長い白の髪と青いリボンを付けた白猫の姿を見つける。キャトラはアイリスにカニカマをもらって一生懸命食べて気づいていなかったが、アイリスがフランたちに気付き手を振ってくる。

 

 「アイリス殿~!元気でござったか~?」

 

 フランもアイリスに手を振り返しながら呼びかける。

 

 「ええ、キャトラも見ての通り元気よ」

 

 「それはなによりでござる~」

 

 「ん?フランの声がすると思ったらもう来てたのね!だったら、ささっと援軍の紹介を…ってあれ?」

 

 カニカマを食べ終えたキャトラがフランにしたり顔を向けて、だれか紹介しようとしたがその場には1人と1匹以外見当たらない。事情を知っていたアイリスが苦笑しながら、状況を説明する。

 

 「実はキャトラがカニカマに夢中になってる間に、一緒に来た3人でどこかにいっちゃったみたいで…タブン近くに入ると思うんだけど…」

 

 そういいながらあたりを見回すアイリス。しかし、近くには人が余りと折っていないうえにそれらしい人はいないようで、アイリスはそっとため息をつく。

 

 「もう、キャトラがカニカマ食べたい駄々をこねるんだから…」

 

 「だって食べたかっただも~ん」

 

 反省する気は一切ないキャトラだった。

 

 「もう…。とりあえず、近くを探してみましょう?この島では珍しい格好だし、目立つんじゃないかしら?」

 

 「わかったでござる!」

 

 了解!と言わんばかりにフランが返事をする。

 すると、りんごを食べながらそーっと手をあげるリンゴ。

 

 「ん?どうしたでござるか、リンゴ?」

 

 「…ん…シャクリ…」

 

 片手でりんごを食べながら、リンゴは上げた手をそのままある方向に向ける。

 一同がその方向に目を向けると、そこに異常なレベルで人だかりができている。人だかりからは大きな声援と音楽が聞こえてきており、一定のリズムを人だかり全体で刻んでいる。

 

 「ほわーっ人がいっぱいだねっ」

 

 ロッカが人の多さに喜ぶ。

 

 「何の集まりなんでしょうね?今日は特に何もなかった気がしますが…」

 

 スイカが首をひねり、他一同もなんだろうと首をひねる。

 そんな中で一人、その様子に昔やっていた職の経験を思い出し胸を高鳴らせるものが一名。

 

 「こ、これは…ミカンのステージだぁーー!!」

 

 そういいながら、イメージキャラクターというアイドル経験を持つミカンが人だかりに突っ込んでいく。

 

 「ちょ、ミカン!待つでござるー!」

 

 フランが慌てて静止を呼びかけるが、聞こえていないのか、ミカンはあっという間に人だかりに巻き込まれていった。その姿は一切見えなくなる。

 すると、人だかりがまるで新しい火種をくべられたかのようにワッとわき、声援が大きくなっている。

 

 「と、とりあえず行ってみましょう!」

 

 ミカンが突っ込んでしまった以上、連れ戻すためにも一同は人だかりに近づいていく。

 

 

 

 近くまで行くと一定のリズムで合いの手をを挟む人たちと音楽の音がより一層大きく聞こえる。曲はPOPでとてもノリが良い。

 近くまで行くとアイリスが音楽にふと気づく。

 

 「…あれ、キャトラ。これ、どこかで聞いたことない?」

 

 「ん?そういえば、聞き覚えがある歌ね…これは…確か飛行島で…」

 

 二人が悩みながら近くまで行くと、見覚えのある顔が見えてきた。

 

 白を基調とした色合いの服ながらもリボンやミニスカートなどに黒やグレーで模様が入っており、いわゆる「モノクロ」感を感じる少女がステージの上で踊っている。

 そして、隣にはおそらく乱入していったのであろう、同様にミカンが並んで歌っている。どこかで聞いたことがあるのか、曲が歌えており踊りも様になっている。彼女は昔、アイドルに近いことをしていた時に忍者でありながら目立つ仕事に才能を輝かせていた。やはり、忍として忍ぶことが彼女の一番の課題なのだろう。

 

 壇上で踊る2人の息はぴったりとぴったりと合っており、曲が無事におわる。

 

 『——————————————届けたいんだっ♪』

 

 フィニッシュを二人が決めると場がワッと湧きあがる。どこから音楽の機材や壇やらが出てきたかなぞでしかないが、突然のコンサートは無事に終わったようであった。また、探していた残りの二人は最前席にいたらしく、アイリスがフランにお願いしてそっと引っ張ってきてもらった。

 

 「いやぁ、すまない。あいつ、自分はアイドルっていうから聞いてみたいって言ったら、なんかあっという間に作り上げて歌い始めてさ。最初はアイと一緒にいい曲だなぁと思って聞いてたんだけど、あっという間に人が集まってきて収拾がつかなくなってさ~…」

 

 紅茶いろの長い髪を頭の後ろで束にしてくくり、絢爛豪華な赤を基調とした服と短いスカートをきた女性がアイと呼ばれる隣の少女に呼ばれる。

 

 「ごめん…なさい…止めようとは…思ったんだけど…その…いい歌で…タージも…その…楽しそうだったし…」

 

 真っ白な長い髪と右目が緑、左目が赤のオッドアイ、白すぎる肌と青色のワンピースからのぞく女性らしさがありながらもどこか無骨な機械の足。どう見ても人間ではないアイが隣の女性、タージを横目で見ながらそういう。

 言われたタージはうっ、とたじろぎ、

 

 「まぁ、そうなんだけどさ…」

 

 「タージああいうのすきだもんねぇ、かわいいのとかとくに」

 

 「うるさいやい」

 

 キャトラが軽くからかうと、タージは頬を赤らめ、プイッと顔を横にそむける。それを軽くアイが笑うと、さらに照れるタージに場が和やかに笑う。

 

 そうしていると、オンステージだった二人が戻ってくる。

 

 「いやーやっぱり楽しいね!」

 

 「あんた忍でしょう!本業忘れちゃダメでしょ…!」

 

 さっぱりとした笑顔でミカンが言うが、キャトラがすぐに突っ込む。言われた当人は何のことやらと全く聞こえてないようで満足げだ。

 一緒に歩いてくる少女、ミス・モノクロームが軽く頭を下げる。

 

 「ごめんなさい。私の中の『さーびすせいしん』が、やれと騒いだので。つい。」

 

 「大丈夫よ、モノクロームさん。とてもいい歌だったわ」

 

 「そういってくれると嬉しい」

 

 口調が固く、感情が顔に出にくいモノクロームだが、アイリスに褒められるとどこか嬉しそうな雰囲気であった。アイドルをやっている以上、自分の歌や踊りに思い入れがあるのだろう。

 その後、ほかのみんなもモノクロームの踊りや歌についていろいろ感想を述べたり、踊りの手ほどきをしてもらったりなどワイワイと楽しんでいた。が、キャトラがほかのメンバーよりも早めに冷静になる。

 

 「って、これが目的じゃなかったわ!フラン!」

 

 「ふぇっ?…あぁ!そうだったでござる!」

 

 コホン、とフランが気を取り直し今回のヘルプについていろいろ説明していく。調査していく過程で機械関係が絡み、どうにも難しいということを主に。

 説明が一通り終わり助っ人面々はというと、

 

 「俺は構わないぜ?アジルスの野郎に勝つためにハッキングくらいなら学んでるからな」

 

 「私も…たぶん大丈夫…かな…?」

 

 と、タージ、アイは協力に関してとても前向きであったが、

 

 「私は夜のライヴがあるので、ごめんなさい」

 

 「いえいえ、大丈夫でござるよ!その分歌も聞かせていただいたでござるし!」

 

 「また、ライヴをここにしに来たときは、よろしく」

 

 「楽しみにしてるでござるよ!」

 

 しっかりアイドルの宣伝はしていくモノクロームであった。

 一名かけたのは残念ではあるが、それでも機械に強いメンバーが2名増えたのでこれと言って問題はない。

 と、ここでキャトラが思い出した。

 

 「そういえば、なんでロッカがいるの?」

 

 「んー?途中でスイカたちに会ってーアイリスに会うっていうからついてきちゃった♪」

 

 ライヴ発見の際、声が聞こえていたことに疑問を持っていたが好奇心が勝り後回しにしていたキャトラ。

 

 「ふーん。ロッカもいくの?」

 

 「んー、私はいきたいけどさすがに姉ちゃんに怒られるかな~…?」

 

 「無理はしなくていいでござるよ、ロッカ殿!来てくれれば道中楽にはなると思うでござるが無理は…」

 

 保護者であり、姉であるマフユの許可なしに話を進めるのはいささか問題もあるだろう。フランも無理強いはするつもりはないため、ロッカを止める。

 

 「そうだね~…姉ちゃんもあの騒動ですごく私のこと心配してくれるんだけど、肉まん買いに来るのも止められちゃったりなんだよね~」

 

 基本的に妹のことが大好きなマフユのため、前回の騒動から家族の時間を大事にしている。そのため、過保護気味になりつつあるが本人は全く気付いていない。

 

 「あ!でも、最近すっごく遊んでくれるんだ~!昔に戻ったみたい!この前も~セルゲイとイーノ君のところに遊びに行って~一緒に肉まん食べながらお話ししたんだ!」

 

 笑顔でそう語るロッカ。一緒に旅をすることができて、相当にうれしいらしい。

 そういった事情もあってロッカも調査には参加しないこととなった。メンバーが決まったので調査の日と時間、集合場所をその場で決めて解散となった。

 

 

 

 帰り道でミカンがモノクロームの曲を歌いながら帰宅して夕刻。

 

 アヤメに道中で買った帝国の激選茶葉シリーズをプレゼントし、泣いて喜んでいるのを全員でなだめたりなどもあった。曰く、

 

 「ずっと探していた至宝の…!!!家宝にします!!!」

 

 『いや、飲んで(飲むでござる)!』

 

 という感じであった。お茶好きもここに極まれりであった。

 

 フランは自室で部屋着に着替え、里に明日、知人の協力のもと調査を行うことを文書をしたためて、窓から伝書鳩で届ける。そうした一連の作業が済み、布団にもぐったあたりでひとりごちる。

 

 

 

 

 「うまくいくとよいでござるなぁ…」

 

 




ユッカ・ポン・カスミ「父さん。私たち…もう死ぬんだね…」

父「バカなことを言うんじゃない!」

カスミ「嘘だ、私は知ってるんだ。私はもうすぐ死ぬのよ!」

母「なに言ってるの!今日はね、世界一位の人がお見舞いに来てくれるのよ」

ユッカ「嘘だ!世界一位がお見舞いに来るわけないじゃないか!」


フラン「やぁ、こんにちは~」


ポン「本当だ!世界一位が来てくれた!」

フラン「今年は危うく三位になりかけたけど、今年も一位だったよ」

ユ・ポ・カ「お、おめでとう!ねぇ、どうしたら一位になれるの?」

フラン「んー、例えば世界五位がいるよね?しかしーそいつが世界五位だったとしても、私は世界一位なんだよ?(ドヤァ」

ユッカ「…せ、世界一位さん、握手してよ!」

フラン「うむ」

 それぞれと握手を交わす世界一位。

フラン「おい、スイカ」

スイカ「はい」

フラン「私は去年何位だった?」

スイカ「一位です」

フラン「今年は?」

スイカ「一位です」

フラン「よしんば私が二位だったとしたら?」

スイカ「世界…一位です」

フラン「うむ(ドヤァ)」

ユ・ポ・カ「…せ、世界一位さん。私たちも世界一位になれるかな?」

フラン「HAHAHAHA」

ユ・ポ・カ「イラッ」



出番が準レギュラーで増えると思ったか?バカめ!基本的な話には一切出ないのが準レギュラーだ!
というのはさておき、このくだりをなんとなくやりたかった。本当に何度見ても笑ってる。

長い期間あいてますが書く気はあるんです!本当なんです!ただイベントが(ry
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