*主人公がメタいのは申し訳ありません。
*展開が少し早かったり、遅かったりします。
「凄い、凄い! 凄すぎる!」
俺はつい最近見た光景、そうジオフロントを前にして戦慄している。ミサトさんがドン引きしているが関係ない。
「ところでミサトさん、これから父の所に行くんですよね」
「まあね。 お父さんの仕事は聞いてる?」
「ネルフの司令だったかな……? 人類を守る大事な仕事だーとか 」
アニメ版、劇場版と見てるんだから、それぐらいは知ってて当然だが、ミサトさんはそんなことをしらない。したがって、鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしている。
「私と違って、お父さんと仲いいのね……」
「いや、そんなことないっすよ」
そうしてネルフ本部に向かった……はずだったがーー
「二時間、歩いてます、が」
車を降りて、二時間経つが一方に景色が変わることがない。シンジ君が「ここ、さっき通りましたよ」というのも分かった気がする。
エレベーターを降りていくと、途中の階で止まった。これはもしや……!?
「到着予定時刻はオーバー、一体何をしていたの?」
「あら、リツコ」
「人手も無ければ時間もないのよ…… 例の男の子」
「そ、サードチルドレンの多田野信二君」
うおおお、リツコさんだ。俺はまだエヴァの世界に来ているという感覚が薄いせいか、驚きを隠しきれない。
「E計画担当者、赤木リツコよ。よろしくね」
「よろしくお願いします! リツコさん!」
微かにだが、頬を赤らめた気がした。そんな、まさかな。
そして向かうは場所はーー
「多田野信二君、あなたに見せたいものがあるの」
俺の目に映ったのは紛れもなく人造人間エヴァンゲリオン、その初号機。開発は極秘裏に行われた……第一使徒アダムのコピー……いや……第二使徒リリス? そんなことを考えていると聞き覚えのある声が。
「久しぶりだな、信二」
「え?」
え? 俺の、この確かに付いている目が捉えたのは、碇ゲンドウではなく、
「出撃」
「出撃!? 零号機は凍結中でしょ! まさか初号機を使うわけ?」
「そうよ、その為のパイロットも今、届いたわ」
「そんな無茶よ! あのレイでさえシンクロするのに三ヶ月もかかったのに……」
「多田野信二君、あなたが乗るのよ」
いやいや、待ってくれ。 何なんだよ一体、何で俺の親父がネルフの司令官やってるんだ?
今までの、エヴァ世界観が崩れ落ちた気がした。
「乗るなら早くしろ、出なければ帰れ!」
展開が早い早い! ちょっと待ってーー
「レイを起こしてくれ」
「使えるかね?」
「死んでいる訳ではない」
俺の親父と冬月さんが話しているのが聞こえてくる。一瞬パニックになりかけた俺だが、更に俺を混乱に貶める事態になった。
「レイ、予備が使えなくなった。もう一度だ」
「はい」
これまた聞き覚えのある声。ストレッチャーで運ばれてきたのは
「ぅ……ッ……」
怪我をしながらも起き上がろうとしている、その様はまさに綾波レイ…… その時だった。
まるで地震いや、例える事が難しいぐらいの揺れが襲った。その影響で天井の機材がこちらに落ちて来るのが見えたが、俺はドヤ顔でその瞬間を待っていた。そう! 初号機が俺を手で守ってくれるのを!
しかし、そんな甘い物じゃなかった!
「うごぁ!」
初号機がはじき飛ばしたのは落下物ではなく……この俺…… ちょっと待ってください。
「エントリープラグも挿入してないのよ! 動けるはずないわ!」
「信二君を守ったの……? 行けるわ!」
「レイ、下がっていいぞ」
俺は認めない。
ーーーー俺はエヴァのエントリープラグ内に、エヴァに乗っていた。
周りで難しい事を言っているのだが、俺は聞く耳を持たなかった、一応エヴァに乗れてるんだ。そんな中LCL液がエントリープラグ内を満たしていく。
「気持ち悪……」
「我慢なさい! 男のでしょ!」
「ハァイ……」
そしてーーーー
「エヴァンゲリオン! リフトオフ!」
初号機は地上へと放たれた。
「死なないでよ、信二君」
続く
(また、日を改めて次話を更新していきます。)