*主人公がメタいのは申し訳ありません。
*展開が少し早かったり、遅かったりします。
*原作シーンのところどころをカットしています。
第三使徒を倒した次の日の朝、俺は学校へ通うことになった。勿論、中学生として。
ミサトさんは寝ていたので自分の身支度と、ミサトさんの朝飯を作って家を出た。朝飯と言っても、パンを焼いて軽くサラダを添えただけだ。俺は料理が得意じゃない、俺は料理が得意じゃない……
ーーミサトさんから渡されたスマートフォンのマップ機能を使い、難なく学校へ着いた。先生らしき老人の付き添いで教室に向かうことになったのだが、緊張を隠せない。
そして、教室へ。
「転校生を紹介する。多田野信二だ、皆んな仲良くしてやってくれ」
「あの……よろしく」
俺らしくない、ヨソヨソしい態度で席へと向かう。周りの雰囲気は落ち着いており、誰もエヴァのパイロットが来たと思ってることはなかった。
「うお、凄いな。 パソコンで授業するのか」
そんな事を口にこぼすと、周りの女の子達に笑われた。この世界では当たり前のことなんだろうが……釈然としない。
授業を受けているとこんなメールが来た。
あなたはエヴァのパイロット? Y/N と。
俺は面倒くさいので無視をしたのだが、ひっきりなしにメールが来る。それも一人からじゃない、数人からだ。
「あああぁ! 俺がエヴァのパイロットだよ!」
辛抱たまらず、立ち上がり言ってしまった。それまで静かだった、教室の空気から一転、どよめきだした。俺の周りには男女問わず押し寄せてくる。
「凄い! 怖くなかったの?」
「今度写真撮って見せて!」
俺はまんざらでもないように、受け答えをしたがある人物を目にし、我に帰った。流れるようにして校舎裏に呼び出され、殴られた。
「お前が、エヴァのパイロットなんか」
「……」
「ごめんな。あいつの妹さん、昨日の事故で怪我しちゃってさ、そういうことだから」
「俺……何も知らないのに」
もう一発、殴られた。
本当に知らないのに。いや、知っているんだ……俺が第三使徒にやられた後に、恐らく初号機が暴走したんだろ。
「だからって……濡れ衣じゃないか」
もう一発殴られた。
気が済んだのか俺を校舎裏に呼んだ二人はその場を立ち去った。それと入れ替わるように、レイが来た。
「非常招集よ」
スマートフォンを見ると非常招集を伝えるメッセージが届いた。マナーモードなので通知音もならなかったのだろう。学校には事情をうやむやに伝え、早退という形でネルフ本部に向かった。
しかし俺は一つ疑問に思った。使徒が来るのが早すぎじゃないかと。まだ、ライフル操作の訓練も行っていない。
ミサトさんは淡々と作戦の内容を伝えた。
「ま、あとは頑張ってちょ」
「適当だ……」
周りのオペレーター達を苦笑させる。しかし親父と冬月さんは相変わらずの立ち位置で表情一つ変えない。
まぁ、いつも通りだろうと思い、エヴァのいる場所へ向かった。
ーーエントリープラグ内へ入った。
相変わらず、LCLの気持ち悪さに慣れない。そんなことを気にしてる間も無く、エヴァ初号機は地上へと射出された。
「信二君、使徒を確認したらライフルでの強襲よ」
「了解!」
俺は慣れない手つきでライフルを取り、使徒へとライフルを放った。
「こんのぉ! くたばれ!」
「馬鹿! 爆煙で敵が見えない!」
「んあ! 忘れてーー」
爆煙の中から使徒の触手らしきものが、初号機の足を掴んで投げ飛ばした。それと同時に電源ケーブルが切れた。
「初号機! アンビリカルケーブル断線!活動限界まで四分五十九秒!」
「まずいわ! 信二君、何としても活動時間内に倒してちょうだい!」
「ミサトさん……無茶言うなぁ。でもやられてばかりじゃいられんぜ!」
すぐさま飛び起き、プログレッシブナイフを装備した。使徒の触手自体の動きは早いが、本体の動きは遅い。俺は深く深呼吸をし、意識を落とすように目をつむった。
「エヴァ初号機、シンクロ率上昇! 55.6%!」
「行ける! うおおぉぉ!」
使徒の触手を避けるように本体へと攻め寄った。そして狙うのは赤く輝くコア。そこへプログレッシブナイフを突き刺した。
「よし! いける! このまま押し切ればーー」
油断大敵、まさにこの時、この瞬間の為にあった言葉なのだろうか。使徒の触手が初号機の腹部を貫通した。
「うごぁっ!」
「初号機! 腹部損傷! シンクロ率も49.0%まで低下しています!」
使徒はすかさず反撃をしてくる。触手を引き抜き、初号機の右手を掴んで投げ飛ばした。
「飛んでまーす」
着地したのは山のような場所だった。
「クッソやろう! ぶっ倒す!」
しかしモニターが何かを捉える、発信音をだした。その先に居たのは俺を殴った奴、一緒にいた奴の二人だ。
「おい! なんでこんな所にいるんだ!」
と、スピーカーで二人に怒鳴った。何か言ってるんだろうが聞こえない。そこに、ミサトさんが通信して二人に言った。
「そこは危ないわ 今、そこに居るロボットから梯子を下ろすわ、乗って!」
俺は渋々、梯子を下ろして二人を乗せた。案の定シンクロ率は低下した。釈然としない……
「信二君、二人を乗せたわね! 撤退よ!」
釈然としないなぁ!
プログレッシブナイフを握りしめ、俺は使徒へと突っ込んだ。
「……あの馬鹿」
「くたばれぇ!」
プログレッシブナイフでコアを突き刺した。同時に使徒の触手も突き刺さるが、今度は油断しない。そのまま使徒を押し倒す形で、抑え込む。
「うがああああ!」
「初号機! 活動限界です!」
オペレーターの声と共に、エヴァと使徒は沈黙した。
「やった……はははは……」
エントリープラグ内に、不気味な笑いが響いた。他、乗ってい二人は心配そうにしているが、それ以上に、この満足感がたまらなかった。ミサトさんの説教とか、親父に何を言われるか分かったものじゃないが、今はこの余韻に浸りたかった……
続く
(え…使徒来るの早過ぎです)