ラブライブ!サンシャイン!!×仮面ライダードライブサーガ 仮面ライダーソニック 作:Master Tree
皆さん新年明けましておめでとうございます(大遅刻)
今年も多分こんなですが本年もよろしくお願いします。
そして一つ読者の皆さんにお知らせを。
この度自分の連載しているデンライブシリーズ、こちらの方の休載、事実上の打ち切りとしたいと思います。
理由としては作者である自分の忙しさ、加えて設定等の大幅なズレなどになります。
思えば初期の初期にGoogle+でやってたある小説のそのままのノリでやってたのが悪かった……
というわけで一度こちらの方は一先ず無かったことにしておき、また機会があれば再開したいと思います。
そして、ただいまそれに変わる作品の設定を綿密に作成中。あくまで気分転換の為ですが………こちらは早ければこの春休み中に1話を投稿できるかもしれません。投稿されたらよろしくお願いします。
業務連絡は以上です。
それでは本編をどうぞ!
前回のサンシャインサーガ!
予備予選突破を果たしたAqours。
しかし、度重なるライブに活動費がとうとう尽きてしまう。
そんな中、ダイヤが抱えていたとある悩みが明らかになる。
後輩達との距離感に悩んでおり、自身も鞠莉や果南のようにちゃん付けで呼ばれたいと思っていたらしい。
結局上手くはいかなかったが、それでも仲間達との距離は多少は縮まった模様。
次なる関門、地区予選に向けて進む。
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「また雨強くなってきたね。」
「夜にかけて更に強くなるみたいだよ?」
「今日は無理して続けない方がいいですわね。」
沼津、Aqoursの練習場所。
今日も俺たちは練習に励んでいたが、空は生憎の雨模様。
「もうすぐ地区予選なのに……」
「入学希望者も50人超えてきたんでしょ?」
「あと半分いるのカ………」
「まあ焦っても仕方ないよ。安全第一で行こう。」
予備予選を突破した俺たちに待ち受けるのは地区予選。
ここを突破すれば本大会はすぐそことなる。
「はい、コレ!」
鞠莉が果南に何かを渡した。冬はとても便利なカイロだ。まだ早くないかこれ………?
「待てばカイロの日和ありってね!」
「あー……そゆこと。」
奇しくもメンバーにはウケなかったようだ。
俺は意外と面白いと思ったけどな。
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「果南ちゃんと梨子ちゃんはうちの車ね。曜ちゃんも乗ってく?」
「いいの!?で、隼斗は?」
「残念ながらバイクで来ちまったからな………レインコートはあるから別で帰るわ。」
「隼斗もバイク縛りやめたら?戦いではともかく、普段の生活で事故でもあって怪我したら大変でしょ?」
「姉ちゃんの気遣いはありがたいけどさ……なんか勿体ない気がして。せっかくこれがあるんだから乗らずにはいられないというか。」
「ほんと滑らないようにね。」
「分かってる。憐と善子は?」
「嵐が堕天使の魂を揺さぶる……秘めた力がこの羽根に宿る!」
「俺っち達はほら、すぐワリとそこだし。」
「あ、そうだったな。でも気をつけろよ。」
「お互いにナ。」
隼斗達乗り物で帰る組はここで帰っていき、そこには憐と善子だけが残った。
「さて、俺っち達も帰るぞよっちゃん。」
そう言って歩き出す憐。だが、善子だけは傘を差したまま上を向き止まっている。
「?おーいどした?」
「胸騒ぎがする……最終決戦的な何かが……」
「最終決戦?」
瞬間、強風が彼らを襲った。
うっかり傘を手放してしまった善子はその傘を追いかける。
「あ!待て!」
「全く注意してねーから……!」
憐もそのあとを追いかける。
跳ねて転がっていく傘。それは何か導いているようでもあり………
「あ、止まった!」
「早く取っちまえ。」
途中のブロックに引っかかったところで傘を確保。
「ふぅ………ん?」
「おーいよっちゃん大丈夫………ああ。」
善子は見つけた何かを傘に入れてやる。
それは……………
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一方その頃隼斗達。
「冷たっ!しかも前見えづらっ!!」
ヘルメットのバイザーに打ち付ける雨水をグローブで拭いながらバイクを走らせる隼斗。
それに続くはほかのメンバー達の乗る二台の車。
「雨避けのスプレーやったはずなんだけどな……」
「それは最後いつだい?」
「だいぶ前………ってか博士なにしれっと後ろ乗ってんだ!しかもヘルメット二つ目!」
「いやー車は人数的にアレだしここしかなくってね!仕方なくだ。」
博士の服はいつものリケジョスタイル。の上に灰色レインコートだ。ヘルメットはおれが持ってた二つ目を被っている。
「まあ別にいいけどよ……」
「前気をつけろよ。巻き添え喰らいたくはないんでね。」
「わーってるようっせえな母親か………」
と言い合っていた次の瞬間、2人を、3台を強風が襲った。
「ぐっっ!?」
「突風だ、一度止まれ!」
「いやこの強さは異常だろ!」
隼斗はハンドルを切り路肩に寄せて止めた。
が、止めた途端にその風は嘘のようにふと止んだ。
「あっぶね………」
「隼斗大丈夫!?」
同時に止まった後ろの車の窓から曜が顔を出す。
「ああ、大丈夫!そっちは!?」
「ちょっと揺れたけど無事!ルビィちゃん達も!」
「びっくりしたな……なんだ?季節外れの台風か?」
「いや、今は然程大雨じゃない。まあ、風は強かったが………まあいいや、早く帰ろう。またさっきのような風が来ないとも限らない。」
アクセルを入れ、再び走り出す3台。
それと同時に、入れちがうようにして現れたのは1人の男。旅人のようで傘もささずに帽子を被っている。
「青い風の仮面ライダー…………奴か。しかもあの中に………なるほどな。」
そう呟き男は去っていった。
弱まったものの風が吹き続ける雨の中を歩きながら・・・
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日と場所は変わって高海家。
「いける!大丈夫!絶対動かないから!」
曜、梨子、そしてしいたけの2人と1匹。
梨子の犬嫌いを治すべくまたチャレンジをしていた。
大人しくおすわりしているしいたけの側には曜。そろりそろりと近づく梨子。
あとは手を伸ばせば頭に触れる………
「ワン!」
「ひぃぃ!やっぱり無理!」
というところでやはりダメになる。
「この過剰な犬嫌い……何がどうなったらそうなるんだ?」
「ほら、さっさと始めるよ!」
「うーんなんでだろ………しいたけは梨子ちゃんの事好きだと思うんだけど……」
「全然そんな事ないよ!」
「あるよ。なんかね、犬には見ただけで敵と味方を見分ける力があるって聞いたよ。」
「知能はそれなりに高いからな。だから芸も覚えられるんだし。」
「ほら!いい加減始めるよ!」
「はーい。」
「ワン!」
「しいたけも参加するか?」
「戻しておいて!!」
※このあとしいたけは、梨子に念を押された隼斗によって小屋に繋いで戻されました
で、Aqoursの面々が集まったのは高海家の千歌の部屋。
そう、ここに集まった理由は………
「それではただいまより第………何回かは忘れたけど作戦会議を始めます!」
襖に貼られた作戦会議の紙を棒で差しながら言う果南。
それを見る鞠莉を除くメンバー達、そして、タブレットをいじり何かを作っている霧香。
「もう時間もないからね。」
「分かってるズラ。」
「でも、テーマって言われると……」
「中々思いつかねーよナ………」
「だからといって、流石に『暗黒』は無しですわ。」
「どーしてよ!?堕天使といえば暗黒、Aqoursがこれまで共に歩んだ堕天使ヨハネの軌跡を……「やっぱり輝きだよ!」って聞きなさいよ!」
千歌が善子の言葉を遮って言った。輝き、ね……
「まあ、輝きっていうのは千歌がAqoursを始めた時から言ってたからね……」
「ですが、Aqoursの可能性を広げる為には、それだけじゃダメです。もっと模索が必要ですわ。」
そう言ってダイヤが携帯の画面をみんなに見せる。
そこに映っていたのはセイントスノーの姉妹だった。
「これってセイントスノーさんなの!?」
「一つに止まらない多くの魅力を持っていなければ、全国大会には進めませんわ。」
「それに次は、この前は突破できなかった地区予選。」
「何か新しい要素が欲しいよね………」
「私も新しいアイデアが欲しいよ……!」
タブレットとにらめっこしながら唸っている霧香。
「ってか博士はいったい何やってんだ?」
「あのなぁ隼斗、君のためなんだぞこの私の作業は!見ろこれを!」
そういって霧香は画面を見せる。
そこに映っているのは新武器の設計図だった。(詳しくは以前投稿した振り返り回参照)
「あ、この前の………これがどうか?」
「蛮野との初戦。君は撤退の時にゼンリンシューターを派手にぶっ壊しただろう?それに変わる新武器を開発中なんだよ。」
「あーあれか………これがデザインか?いいじゃん。剣と銃の一体武器。ロマンがある。」
「まだ名前が決まってないんだがね………前のシューターの改修版だからリジェネレートってワードは付けたいんだけど……銃だからブラスターにすべきか剣だしスラッシャーにするか………」
「どっちでもかっこいいと思うが………」
「うーーーん……………」
「先生はともかく、隼斗は集中して。ほら、鞠莉も………鞠莉?」
眼鏡をかけ、やけにぱっちりとして目の鞠莉。
「まさかとは思うが………」
隼斗がその眼鏡を外すと、更に同じ目………のシールが剥がれ落ちる。
完全に寝ていた。
「鞠莉ちゃん長い話苦手だから………」
「まああいつはな………ったく、善子もお前真面目に………」
振り向くと、なんという事でしょう、善子の姿はそこになく、しいたけがいるではないですか………え、しいたけ?
「よ、善子ちゃんがしいたけちゃんに!」
「なわけないでしょう?」
「騒がしいデスネ………」
「こいつやっと起きた……」
全員が困惑しているところに、花丸のところにメールが来た。
「天界の勢力の波動を察知したため現空間より離脱………って書いてあるずら。」
「よーするに帰ったってことダナ。」
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その日の夕方。梨子は1人沼津に出てきていた。
どうやら日中梨子の家に善子のお母さんが来ていたらしく、その際にスマホを忘れたらしい。それを届けるのを任されたのだ。
「この辺のはずだけど………あら?」
路地に入り、角を曲がるとそこには鳥居が。
祠のあるちょっとした神社のような場所には緑色のケースが。
「これって………」
『ワン!』
ゆっくりと近づくと、ガタンと揺れ中からは鳴き声が。
驚き下がる梨子に近づく影が1人。
「ちょっと!静かにして!」
「え、善子ちゃん!?」
「よっちゃん!頼まれたもん買ってき………あれ?梨子サンなんでここに?」
「ヨハネよ!ありがと、憐。それと……梨子、なんでここにいるの?」
そこへ、色々なものが入った袋を抱えて憐もやってきた。それを善子に渡す。
「あ、私はちょっと忘れ物を届けに……」
そう言って梨子は彼女にそれを手渡し、憐は善子に預けた袋の中身を取り出すと、それを開けた。
中身はドッグフードだ。しかも缶の若干高そうなやつ。(作者は犬飼った事無いのでよく分からない。)
「ちょーっとマッテローヨ……ほれ、ご飯だぞ。」
緑のケースを開け犬を出してやる。黒と白の2色の毛だ。
そこから出てくるとすぐに餌を食べ始めた。
「そんなあわてんなって。ほれほれ……」
しばらくして餌を食い終わると善子はその犬を抱えた。それを見た途端に梨子はそこから離れる。
「あ、あら、かわいい………」
「梨子サン露骨に嫌そうにすんのな……」
善子が近づくごとに離れていく梨子。
善子がそれを見て犬を地面に下ろすと……
「いけ!」
梨子にその犬をけしかける。
逃げ回る梨子。全速力で逃げ回り、最後は近くの階段を跳んで降り振り切った。
「何するのよ!」
「いくらなんでも嫌いすぎダロ………」
とりあえず梨子は事情を聞いた。
犬は皿のミルクを飲んでおり、憐がしっかり見ている。
「拾った?」
「違う。出逢ったの。」
「拾ったナ。」
「
「そ、そうなの……それで、どっちが飼うかを決めてたの?」
「私の家、動物は禁止で………」
「俺っちも生憎な。コイツ飼ってる程ヨユー無いんだわ。」
「それで、お願いがあるんだけど。」
「聞かない!」
「まだ何も言ってないでしょ!?」
梨子、即答。よほど嫌なのか………
「ほんの少しの間だけでいいの!この子の生きていく場所は私が見つけるから!」
すると梨子は下がりながら言った。
「そ、そうだ!花丸ちゃんかルビィちゃんはどう?」
「ダメ!ズラ丸の家もルビィの家も許可取るの面倒みたいだし………」
「鞠莉ちゃんは?」
「ホテルでしょ?果南の家も店があるし、千歌のところはしいたけがいるし!」
「じゃあ霧香先生は?それか曜ちゃん!」
「博士は研究所。機材色々あって危ないダロ?そんなに嫌か梨子サン………」
「嫌って訳じゃ…………」
すると、犬を抱き抱えていた憐がその子を下ろし………
「GO!」
また梨子を追わせる。しばらく逃げ回った後先程のように逃げ切った。
「とにかくお願い!この子の事は堕天使ヨハネにとって神々の黄昏に匹敵する重大な議決事項なの!」
「俺っちからも頼む!」
「クゥーン………」
憐もその場で頭を下げ頼み込む。
犬も………頼んでいるようだ。
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結局は梨子の方が折れ、その子を家に連れ帰った。
犬は未だケースの中にいる。鳴きながら前足でバタバタと扉部分を叩き、出してくれ〜と頼んでいるようだ。
「しーっ……ここまで連れてきたはいいけれど……どうしよう………?」
「ワン!ワン!」
「しーっ!静かにして!まだお母さんにも言ってないんだから………」
「クゥーン…………」
そう言われて、犬は急にショボンとして大人しくなった。
「お腹空いてるのかな?憐くんはこれがいいなんて言ってたけど………」
そう言って梨子が袋から取り出したのは小型犬用ビスケット。どちらかといえばこれご飯というよりおやつなのでは………?
それをお皿に出し、あとはこの子を出すだけとなったのだが………知っての通り梨子にそれは不可能。そこで梨子が思いついたのは……
「エサ食べるだけだからね。わたしに近づいちゃダメよ?」
扉の取っ手にリードを括り付け、部屋の扉越しにそれを引く。すると開いて出て来られる……という方法を取る。
与えられたビスケットをサクサク音を立てながら美味しそうに食べている。
それから少し経ち梨子は気になったのか部屋の扉を少し開く。
ドアが開いたのに気づくと梨子に近づくが、即座に閉められる。
そしてまたエサに戻っていった。
「敵と味方を見分ける不思議な力、か……」
再びドアを開けると、その子は梨子が持っている紐が気になったのかドアの近くで前足で床の紐に触って遊んでいた。
梨子に気づくと彼女を見つめて尻尾をパタパタと振っていた。
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それからしばらくが経ち、ある日の夕方。
今日は学校の屋上での練習だ。
「ワン、ツー、スリー、フォー、ワン、ツー…そこで近づいて!はい!」
隼斗の合図に合わせてみんなが動き、最後にキメ。
「ルビィもう少し内側。ダイヤさんによって……うん、そんな感じだ。」
「だいぶ良くなってるゼ。
「本当!?」
「ではもう一度……と言いたいところですが」
「日が短くなってるからね………」
夕焼けに染まる空を見上げて曜が言った。
確かに、まだ早いのにかなり陽が傾いてる。季節の移り変わりは早いな………
「ケガしたら大変だしね。あとは沼津で練習するときにしよ。」
「じゃあ終わり!?」
「うん……どうしたの?」
「なんかやけに終わりが嬉しそうだが……」
「なんか用事でもあるの?」
「え、いや別に………あ!私今日は先に帰るね!お疲れ様!」
そう言うと梨子はそそくさと屋上を後にした。
「なんかあいつ最近ヤケに帰るの早いな…」
「確かに、ここの練習終わるとすぐ帰っちゃうよね。」
「で、でもそれはハーさんもダロ?最近ほら」
「あれは博士に付き合ってるんだよ。そろそろ俺の新武器完成しそうだから………この3日ぐらいなんか徹夜してるらしいしなあの博士……」
「最近授業の先生のテンションがおかしいのはそれが原因か………」
「なんか終わったら燃え尽きてそうなぐらい変な暑苦しさが感じられましたわね……」
果南とダイヤが揃って呆れ顔をしていた。
そんな顔をさせている自称天才美人女科学者はというと………
一方その頃、浦の星地下のキリカラボ。
「全パーツ構成完了、あとは組み立てにプログラミングを…………グッ……」
一通り操作を終えデスクに突っ伏す三徹目の霧香博士。
「あともう少しなんだ、彼には強くなってもらわなければ困るのだから………頑張れ頑張れできるできる一時霧香、ここが正念場だァァァ!!」
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「あ、俺もちょっと先上がるわ。あの博士が心配だし……こんなところで死なれたら迷惑だしな……最悪強制的に寝かせてくるわ。」
「手荒な真似は辞めるのですよ?」
「あくまで穏便にな。んじゃみんな!気をつけて帰れよー。」
そう言って隼斗も駆け足で屋上を後にする。
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そして梨子はというと、ホームセンターに寄り道してあの犬へのお土産を買って帰っていた。
「たっだいま〜♪いい子にしてた?今日は…お土産があるのよ?じゃーん!」
梨子が取り出したのはカラフルないも虫型のおもちゃだった。
ケースを開けそれを渡して即閉じ。犬はそれを咥えて遊んでいた。
「どう?面白い?」
その様子を見ていると、部屋のドアをノックする音がした。
「なに?」
「梨子、お友達よ。」
ドアが開くと、そこには梨子の母と善子が。
「善子ちゃん?」
「あら、まだそのワンちゃんいたの。」
「あ、うん。まだ、もう少しだけって言われちゃって。」
「あら、そうなの?」
「でも梨子ちゃん、犬すっごい苦手みたいだからやっぱり私の家で預かろうかなーって!」
「あら、善子ちゃんの家はマンションだからダメだって聞いたけど……」
「少しなら大丈夫よ、ほんの少し……」
「ダメって聞いたから私が預かったのだけれど?さーご飯にしましょうね〜ノクターン?」
「ノク、ターン?」
「ま、まあどうぞ。ごゆっくり〜。」
何故かその子の取り合いに発展する2人。
梨子の母も戻っていった。
「ちょっと!ノクターンってなによ!」
「なにってこの子の名前!いつまでもワンちゃんじゃかわいそうでしょ?」
「はぁ?この子は元は私が拾ったのよ!名前だってライラプスっていう立派なのがあるんだから!」
「ラブライブ?」
「ライラプス!!」
ライラプス:ギリシア神話に登場する、どんな獲物でも決して逃がさないと運命に定められた犬。狙った獲物は外さないという槍とともにクレータ島の王ミーノースの宝であったらしい。
Wikipediaより作者調べ
恐らくこれが元ネタと思われる。
「大体なによ、犬苦手だったんじゃないの?」
「苦手だけど……仕方ないでしょ?面倒見てほしいって言ったのは善子ちゃんよ?」
「ヨハネ!」
ドアがノックされ、梨子の母が1枚の紙を持って入ってくる。
「2人とも、ちょっといい?」
「「え?」」
「沼津の方で貰ってきてたんだけど………」
そこには『迷い犬探しています』の文字が。善子が拾ったあの犬のようだ。
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「見つかって良かった〜!」
「よ、良かったですね………」
2人はその子を連れて沼津の飼い主の元へ。
その子の本当の名前は「あんこ」らしい。
「本当にありがとうございました。あんこもほら、お礼言いなさい。」
「ワン!」
「お姉ちゃん達、ありがとう!」
あんこを抱えていた女の子が梨子に近づく。少し抵抗があったものの、その子に手を近づけると、あんこは梨子の手のひらをペロッと舐めた。
「……!」
「それでは、失礼します。」
「バイバーイ!」
「ライラプスゥ…………」
こうして、飼い主さんも見つかり、2人の犬を巡る話は一先ず終わったのである。
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スクールアイドル部部室。
ホワイトボードいっぱいに書かれたテーマ案。
その前にはAqoursフォーメーションアイディアノートと書かれたノートを持った果南が立っていた。
「どうしたの?」
そこへやってきたのは千歌と肩に01を乗せた隼斗。
すると果南は背後に手を回しそのノートを隠した。
「姉ちゃん一人で何してんのさ。」
「ん、ちょっとね。どんなテーマがいいかなって思って。」
「テーマ、かぁ………」
「果南ちゃんは、なんかアイデアある?」
「ううん。ただ私は、後悔しないようにするだけ。」
「後悔、しないように………」
「私達にとっては、これが最後のラブライブだしね。」
「最後………」
「3年生は、卒業したらもう出られないからな…どんな結果であれ、俺たちが全員揃って大会に挑めるのはこれがラストチャンス。」
「そ。私は昔から、ダイヤと鞠莉と三人で曲作って、その思いが繋がって……いくつもの偶然が重なってここまで来たんだもん。
全部が終わった時に、やり切った、って思いたい。」
「満足して終われるように………か。」
「千歌ちゃん!あ、隼斗に果南ちゃんも!」
「どうしたの?」
「梨子ちゃんと善子ちゃんが………」
「何かあったみたいだな……」
「2人とも、行こう!」
3人で話していると、中庭の方から曜が走ってきた。何やら大変な様子。
千歌と曜が先に走って行き、果南も後を追おうとするが……
「待って果南姉ちゃん!」
隼斗の前を通り過ぎた果南を彼が引き止めた。
「なに隼斗?なんかあったみたいだし、急がないと……あっ!」
そして、有無を言わせず隠し持っていたノートを取り上げた。
パラパラとそれをめくっていく。
「これ、フォーメーションのやつか?へぇ…これ3人の時に全部?」
「ま、まあね………ってそれ早く返して。読むのは後ででも………」
ページをめくっていくと、隼斗はあるページに書かれた技を見つけた。
「これは………?」
「っ………昔のやつ。今度の地区予選にもしかしたら使えるかもしれないけど……やっぱり今のみんなには使わせられない。」
「禁じ手、ってことか?」
「それで2年前に鞠莉がちょっと、ね………」
2年前、3年生の3人の分裂のきっかけになったラブライブでの事件。
これが原因だったのか………
「これ、千歌達には言わないでおいて。必ず何か別のアイデアを考えるから。千歌達にはあんな思い、させたくないの。」
果南の千歌達を、他のメンバーみんなを思いやる気持ち。それは彼女の良いところの一つだ。
それを聞いた隼斗は、そのノートをパタンと閉じ果南に返した。
「……まあ、深くは聞かない事にする。話したくない事も……あるだろうし。」
その言葉を聞いて安心したのか、果南はふっと微笑んだ。
「………ありがとう。やっぱり優しいね、隼斗は。昔っから変わってない。」
「何度も言うなよ。分かり切ってる事を。」
「そうだったね。フフッ……」
そう言って笑い合う2人。
それを遮るかのように01が鳴き声をあげる。
『ーッ!ーッ!』
「あ、あの2人追いかけなきゃ!」
「ああそうだった!行こう!」
01が先導し果南、隼斗がそれについて行く。
「ああそうだ果南姉ちゃん!」
「なに?」
隼斗は右手で果南の肩に触れ、そのまま背を向けた果南に語りかけた。
「………後悔、絶対させないから。
俺が生きている限りは、絶対に。」
強い決意と、約束を込めた言葉を伝える。
隼斗にとってはとても大切な言葉だ。
彼が戦うのは、かつて弱かった己を守り続けてくれた彼女のために。
何があっても、自分が彼女を守ると。
この大会で悔いを残させない。目の前の事に全力を出せるように、守り続ける。
「………うん。頼りにしてる。」
それを聞いた果南は、余計なことは言わず、そう返した。
そして今度こそ1匹と2人は向かっていった。
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「これは………」
「曜、説明、お願いできる?もう一回……」
「梨子ちゃんと善子ちゃんが……情緒、不安定………」
校庭に出ると、2人は地面に何やら棒で絵を描いていた。
「ノクターン…………」
「ライラプス………」
「「とってこーい………」」
棒を投げ、ため息を吐いてしゃがみこむ2人。それを見ていた他のみんなは………
「どうなってんだ?」
「まさか、悪霊に取り憑かれたずら?」
善子のようなポーズを決めながら言う花丸。
「なんか善子ちゃんっぽいね花丸ちゃん
「マルちゃんまで染まらないでクレ……ま、おーかたあの犬が原因なんだろうサ。」
「犬?」
「色々あってな。話すと長くなる。俺っちも関わってたけどこの件からは手を引いた。」
「善子ちゃん………」
「………ヨハネ。」
「練習、しよっか。」
「そうね!思いっきり体を動かして、このモヤモヤした気持ちをふっとば…………
せない…………」
結局、練習終了後もその気持ちは晴れなかった。どうも2人はあのワンちゃんに未練がまだあるらしい。
「飼い主の元に戻ったのはよかったんだけど………」
手すりに座っていた善子が立ち上がり言った。
「やっぱりこんなの間違ってる!よくよく考えれば、あの人が飼い主だっていう証拠は無いはずよ!」
「ええ………?」
「仮に飼っていたとしても、飼っていたのがライラプスとは限らない。そっくりの違う犬だったっていう可能性も………!」
「そんな無茶苦茶な………」
そういうと善子は持っていたあの緑のケースを手に取り
「取り戻しに行くわよ!」
「はい?」
「言ったでしょう?あの子と私は上級契約の関係、ディステニーで結ばれているの。」
「無茶よ!迷惑でしょそんなの………」
「だったらいい!私1人で行くから!」
そう言うと善子は1人階段を駆け下りて行ってしまった。
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「で、結局付いてきたのね。」
「だって、一応私にも責任はあるし……」
そして、2人はそのワンちゃんを飼っているという家の近くまで来た。
「流石……なんか邪悪な気配に満ちている家ね。」
「そう?普通の家にしか見えないけど………」
善子は家の方に右手をかざす。
「感じる………この壁の向こうからライラプスの気配が!」
だが、梨子が改めてあの時の迷い犬の紙を見てみると………
「善子ちゃん。」
「ヨハネ!」
「この住所だと、こっちじゃなくて……向こうの家じゃない?」
なんと一件ズレていた。
気配を感じるとはなんだったのか。
改めて2人はそちらの家の前に。
「たしかに感じる……ライラプスの気配を。」
「それさっきも言ってなかった?」
「う、うるさいわね!喚び寄せる…………来い……来い………!リトルデーモン・ライラプス……!主の元に………」
そんな事をやってると、外出していたのか、あの女の子の母親が帰ってきた。
「あら、あの時の……このあいだはどーも。」
「あ、あの……その………失礼しました!!」
梨子も、流石の善子も気まずくなったのかその場から走り去る。
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近くのコインパーキングの料金を払う機械の陰に隠れて、出てこないかと待ち伏せてることにした2人。
「出てこないわね……」
「やはり何者かに妨害されているようね…。」
「こうなったら……」
「こうなったら?」
「出てくるまで待つ!!」
「本気?日が暮れちゃうわよ?」
「嫌なら帰りなさいよ。梨子、家遠いんだし。
前にも言ったけど、あの子は私にとって特別なの。」
「でも………」
梨子のスマホに通知が来た。母から何時に帰ってくるの?とのことだ。
流石にこうまでして付き合っていれば、必然的に遅くはなる。
『もうすぐ帰る』梨子はそう返信し、帰るべくバス停に向かった。
停留所でバスを待っていると、空からはポツポツと水滴が。雨が降り出した。
「雨…………」
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制服の上から羽織った紫色のパーカーのフードを被り、雨が降り出してもなお来ないであろうそれを待ち続ける善子。
そこに現れたのは………
「風邪、引くわよ。あとほら、これ。」
帰ったはずの梨子だった。先程来ていたバスを見送り、心配になって戻ってきたのだ。
その手にはおにぎりが入ったビニール袋が。
「要らない。」
そういう善子だが、梨子が袋から取り出すと、渋々だが受け取って食べた。
「………どうして戻ってきたの?」
「考えてみたら、帰っちゃったら本当に出てきたときに会えないなって。」
「私が先に出逢ったんだからね!」
「それは分かってるけど……!」
2人でそのおにぎりを食べながらそんな事を話す。そして、梨子は気になってを口にした。
「どうして、運命なの?」
「何が?」
「犬。」
「ディステニーはディステニーよ。」
「そうかもしれないけど………」
すると、今度は善子から、梨子に聞いた。
「堕天使って、いると思う?」
「え?」
「私、小さい時からすっごい運が悪かったの。外に出ればいつも雨に降られるし、転ぶし何しても自分だけ上手くいかないし。
それで思ったの。きっと、私が特別だから見えない力が働いてるんだって。」
「それで、堕天使………」
「もちろん、堕天使なんてのはいないって、そういうのはなんとなく感じてる。クラスでも言わないようにしてるし。
でもさ、本当に、そういうの全くないのかなって運命とか、見えない力とか。」
「…でもら特別だなんて言ったら、それこそほら、隼斗君とか!憐くんとか!あの2人みたいな……」
「あの2人は例外!イレギュラーよ。だからそれは無しって事で聞いて。そんなときに出逢ったの。何か見えない力に引き寄せられるようだった。
これは偶然なんかじゃない!って。何かに導かれてるんだって。そう、思った。
不思議な力が、働いたんだって。」
善子のその思いが、力が届いたのか。
偶然かはわからないが、雨が止んでいた。
「はい、ライラプス!」
そう言って善子が手渡したのは缶のぜんざい。2人分近くの自販機で買ったのだ。
「ノクターン!」
「雨、止んだね!」
「ワン!」
雨が止んだのに気づいたのか、あの時の女の子とワンちゃん、あんこが出てきた。
「もえちゃん!ちょっと!」
「はーい!ちょっと待っててね、あんこ。」
お母さんに呼ばれて、リードを門にくくりつけたあと女の子は家に戻っていった。
それを見た善子は、先程のようになんとか犬を呼び寄せようとする。
「気づいて………!」
すると、振り向いた。確かにその子は振り向いたのだ。
「気づいた!」
しかし………
「あんこ!まだ雨上がったばかりだからお散歩ダメだって。おうちに戻ろうね。」
どうやら外には出ないらしく、そのまま家の中に連れ戻された。
善子も諦めたらしく、2人はバス停に向かった。
「やっぱり偶然だったようね。この堕天使ヨハネに気づかないなんて。」
「でも、あの時見てくれた。
見えない力、きっとあると思う。善子ちゃんだけじゃない。どんな人にも………」
「………そうかな?」
「うん。だから信じている限り、その力は働いてると思うよ。」
「流石、ヨハネのリトルデーモン。
堕天使ヨハネの名において、上級リトルデーモンに認定してあげる!」
「ありがと、ヨハネちゃん。」
「善子!あっ………」
いつもとは違うパターンだったからか、引っかかってしまうヨハネ。
思わず梨子もそれを見て笑ってしまった。
そうこうしてるうちに、バスが来た。
これでようやく、2人の犬をめぐる物語は、本当に終わりである。
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「偶然が重なって、ここまで来た。か……」
雨上がりの夜、1人外に出ていた千歌。中に戻ろうとすると、ちょうど帰ってきた梨子に会った。
小屋にいるしいたけになんとか触ろうと頑張っている。
「梨子ちゃん、どうしたの?」
「あ、千歌ちゃん……試してみようかなって思って。これも出逢いだから。
私ね、この世界に偶然は無いのかもって思ったの。」
「偶然は、無い?」
「色んな人が、色んな想いを抱いて、その想いが見えない力になって、引き寄せられて、まるで運命のように出会う。その全てに意味がある。」
「………うん!」
梨子の手には、あの犬にあげるはずだった犬用ビスケットが。
それを前に出してやると、しいたけはそれを食べた。
そして、左手をそっと出し……今度こそ、その頭に触れたのだ。
「そう思えたら、きっと素敵じゃない?」
次回に続く。
アニメ観ながら思い出して編集してるとああ、この回いいなぁ……と思った。皆さんは信じますか?運命とか、見えない力って。
自分は信じたいです。多分あるんじゃないかと。
さて、今回かなり長くなってしまったような気がするので、本来この話に入れる予定だった戦闘シーンメイン回はこれとは別で投稿します。
そちらも合わせてお楽しみください!それでは次回もお楽しみに!