ラブライブ!サンシャイン!!×仮面ライダードライブサーガ 仮面ライダーソニック 作:Master Tree
別世界の仮面ライダー、Wと出会った隼斗。そして一方憐の方も何やら出会いがあったようで。
そしてサンシャインサーガサイドではこちらの作品限定シーンとして、隼斗がアイツと…?
それでは本編どうぞ!
これまでのサンシャインサーガ!
隼斗達が飛ばされた先は別世界の秋葉原。
2人はとりあえず手掛かりを探すべく、その世界についての調査を始めた。
不可思議な事件の数々を調べていくうちに、隼斗達は強盗事件に遭遇。
コックローチ・ドーパント達に遭遇するも、2人はソニックとスレイヤーへ変身。戦闘になった!
だが、所詮はただのドーパント。
重加速を使うロイミュードならともかくただのドーパントに後れは取らない。
彼ら2人はこれをあっさり撃退。
逃げた一体をソニックが追うも、なんと必殺技を放った瞬間に謎の半分こ怪人を巻き込んでしまってさぁ大変!
謎の怪人に変身していたのは人間。
その青年の名は切風アラシ。
一体彼は何者なのか?
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強盗犯のコックローチ・ドーパントを追い、トドメを刺す瞬間。俺は未知の仮面ライダー?と遭遇した。探偵を名乗る目つきの悪い男に連れられ探偵事務所らしき所に来たんだが……
「見てんじゃねぇよガキ」
「見てねえしガキじゃねえよ。俺は高校二年生だ!」
「同い年だぁ!?冗談も休み休み言えやチビ!」
「ほんっっと口悪いなテメェ!お前それでも仮面ライダーか!?」
コイツ、非ッッ常に態度がクソ悪い。
まあ、ソニックのライダーキックでこの男をドーパント諸共吹き飛ばす事故があったせいなんだが。この光景を外から見ている相方らしき少年も面倒そうに溜息を漏らしている。
けどさっきのあの感じコイツもろくに周囲を確認せずに必殺技撃ってただろうが。
そっちこそ反省しやがれ反省!
「だから謝っただろ!さっきのは事故だったし、それ言うなら俺のソニックを
「そっちの過失の事故だボケ!謝ってやる謂れは無ぇ!こっちは危うく死ぬとこだったんだ誠意見せろやオラァ!」
「はいはい、そこまで。口喧嘩でどれだけ尺使うつもりよ二人とも」
「グヌヌヌ……礼儀のレの字も知らん
俺たちを止めに入った少年。
こっちの男とは裏腹に、気怠げでdownerな空気を醸し出している。
とりあえずこのままだとこちらとしても埒があかないので一旦大人しく引き下がる。
「それで…説明しろ永斗。コイツがあの怪人と関係あるって、どういうことだ」
「本人に聞くのが早いでしょ。という訳で隼斗さん、この怪物に見覚えは?」
「おう…ってあれ、俺名乗ったか?」
そう言って永斗少年が出したのは雑に描かれた怪人の絵。
機械的な蝙蝠の怪人の絵だった。
すげえ雑だな…怪物つったってこんなのに見覚え……ん?「106」……これって!!
「これロイミュードじゃねえか!106、か……アイツ以外にもいたなんて…やっぱり、この世界にもロイミュードがいるのか!?」
「は?この世界?何言ってんだコイツ」
「ふーん、そっか。やっぱ確定だ。
面倒だし単刀直入、ストレート150㎞/hで行こう。天城隼斗さん、あと狩夜憐さん。
二人は別世界から来た仮面ライダー…だよね?」
少年の推理に思わず身構える。
なんでこの子別世界から来たって事を知ってんだ!?
「あんた…なんでそれを…!それに憐の名前まで!あれ、そういやその声…さっきの半分ライダーから聞こえた気が…もう一つの人格…?」
「いや説明しないよ。面倒って言ったじゃん」
「しないのかよ!しろよ!」
「まぁこっからは僕の予想だけど、このロイミュードは別世界の怪人。彼らは僕らがドーパントと戦うみたいに、ロイミュードと戦ってるってこと。それで今日出てきたロイミュードも隼斗さんも、同じ別世界から来たってことだね」
「俺にはその別世界…ってのがよく分からねぇんだが」
「まぁ分岐した並行世界とか、もっと大雑把なIFの世界とか、根本から違う魔法とファンタジーの世界とか……うん、そんな感じ。まぁ今回は僕らの世界とそんな変わって無さそうかな。なんやかんやあって、僕らの世界と隼斗さんの世界が繋がってるってことだと思う」
男の方はいまいちピンと来ていないようだが…驚いたな、ほとんど話してないのに事情を知り尽くしてるかのような推理…
「その少年の推理はだいたい正解だな…探偵って言ってたが…ここまでとはな」
「ん?まぁね。僕、天才だから」
「それに比べてこっちは…」
男の方に視線を向ける。
ま、話しててなんとなく分かったがコイツの方そこまで頭良さそうではない感じだしな。
detectiveつってもほとんどこっちの永斗少年頼りだろ。
そう思っていると、永斗少年が話を戻した。
「さーて、それでこの件をどうするか…どうアラシ?」
「あぁ?そうだな…あのロイミュードってのがポンポン出られると困るが…逆に言えば不都合はそんくらいだ。文化祭もあるし、せめてそれまでは様子見で良いんじゃねぇか?」
「そうだねー。世界の穴塞ぐ方法なんて見当もつかないし、ぶっちゃけ最近は大事件続きで面倒くさいし。僕もしばらく放置に一票。ロイミュードは隼斗さんに倒してもらお」
は?放置?ふざけんなロイミュードもいてしかも元の世界帰る方法すらなんも思い付いてねえのにほっとかれるとかコイツらマジか!!
「待て待てwait!さっきから聞いてりゃ勝手に話進めんな!しばらく様子見だと?ふざけんじゃねえぞ!俺は一刻も早く元の世界に戻りたいんだ!!」
俺ににとっちゃ受け入れがたいものだった。
それに俺たちもだが向こうには姉ちゃん達が残っている。博士がいるとはいえ向こうには今戦えるやつが1人もいない。
蛮野が既にいないとはいえもしロイミュードが向こうで出ようものなら…
「あっちの世界には…とんでもなく強い怪物が残ってる!ロイミュードだってまだまだいる!皆を守るために、留守になんてできない!俺たちにも何が何だか分かんねえから…そっちの天才の力を借りさせてくれ!」
「知らねぇな。こっちにはこっちの都合がある。他所の世界の事まで面倒見れるか、お前らだけでやれ」
知らねえだと!?コイツそれでも仮面ライダーか!それに人を助けるのが探偵だろうが!
堪忍袋もburst寸前。怒り任せに返していた。
「何なんだよお前!仮面ライダーだろ!?正義のヒーローだろうが!」
「そんな面倒なもんに成った覚えはねぇ!お前の世界の仮面ライダーが何なのかは知らねぇが、正義の味方ごっこに俺たちを巻き込むな。迷惑だ」
あくまでコイツはこの件には関わらないつもりのようだ。
…あぁそうかよ。
この世界の仮面ライダーがどんなヤツだろうと思ってたが…とんだ期待はずれだ。
そんな心持ちのお前らなんぞ偉大な先輩方の足元にも及ばねえ!!
「…OK…!わかったよ!期待した俺がバカだったぜ!だったらお前らなんかに頼むか!俺と憐だけで…!」
そのまま事務所を出ようとするが、ふとよぎった考えがドアノブに手が触れる直前で俺を踏みとどまらせた。
「(この何も分からない世界で本当に俺らだけで元の世界に戻れるのか?今のとこ何も手掛かりらしい手掛かりも見つかってねえ。闇雲に探しても帰れる手段が見つかるかどうか……)」
置き去りにした大切な人の顔がよぎる。
意地はったせいで、もしもの事があって間に合わなかった、なんてことになれば……
「くそッ……!!」
何やってんだ…cool downだ俺。
今やるべきは言い合いじゃねぇだろ!
はっきり言ってアイツは気に食わない。
だがこっちは別に仲間になれと言っているんじゃない。
……待てよ、そうだコイツらは…!
そうだ、コイツらの力を借りるなら、すごく簡単な手段があったじゃねえか。
「Detective…探偵って言ったよな!?だったら依頼だ、俺と憐を…元の世界に戻してくれ!」
「依頼」そう聞いて、男の表情が変わった。
大して変わっちゃいないが先程までの険しい表情から、凄く嫌そうな表情に。
「…依頼人を大事にしない奴は?」
「探偵失格…だろ。うるせぇわかってるよ永斗。全く…またこのパターンか。いい加減にしろってんだ」
よし、やっぱり乗った!よくぞ思いついたぞ流石俺、genius!
「上等だ。その依頼、切風探偵事務所が受けてやる。迅速に終わらせっから報酬弾めや」
「いいぜ。足引っ張るんじゃねえぞ、
「あー…本当に手がかかる二人だなぁ…」
永斗少年はまたも溜息。
探偵と依頼人。
どうにか共闘戦線成立に成功した。
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で、依頼するにあたってこちらの事情を一から話してるんだが……
「だーかーらー!データにねえロイミュードが空に孔を作って、そこに吸い込まれたら秋葉に落ちてたんだよ!鳥もそこではぐれた!」
「抽象的だって言ってんだよ!んだよ鳥って!誰もテメェのペットの話はしてねぇ!」
「駄目だこりゃー」
案の定喧嘩が再開。
このアラシ?ってヤツマジで話が分からねえヤツだな…!
「まぁ…隼斗さんの話をザックリまとめると、世界を移動したのは事故じゃなくて人為的なもの。その上、並行世界ってだけじゃなくて時間も移動してると来た。隼斗さんは異世界人にして未来人ってわけだ」
「Exactly!やっぱそっちは話が早いな!お前、名前は?」
「士門永斗。この脳筋顔面犯罪者の相棒やってる苦労人です」
「誰が誰に苦労してるって!?あ゛ぁ!?」
永斗少年の自己紹介に俺も思わず深く頷いてしまう。こんなのの相棒やってるとは…苦労してんだろうなぁ……
「だよな、ウンウン。そりゃこんな奴が相棒だと苦労するぜ。よろしくな永斗」
「お前、コイツが一体どれだけ……まぁいい!今は情報だ!話を続けろ!」
永斗少年はこちらの話を聞きながら情報を整理しているようだった。
だが見た感じかなり頭を悩ませている。
こっちの話をちゃんと聞いてくれる辺り常識がそれなりにある文字通りの天才なのだろうが、確かにこの状況は余りに常軌を逸している。
「だーっ!分かんねぇんだよ!もっと詳しくだ!詳細に話せチビ!」
「隼斗だ!ったくしょうがねぇなぁ…そんじゃ最初っから行くぞ。それはこっちの世界での休みの日のことだった…俺たちが期間限定塩プリンを賭けて腕相撲大会をしてたら、妙な男が現れて……」
「…おい、その期間限定塩プリンってのは何だ。美味いのか?」
「は?そりゃまぁ…美味いに決まってるだろ!厳選された食材を使い、最強パティシエの鳳凰・ピーター・アルデンテさんが神の手によって作り上げた、沼津が誇る究極のスイーツ……」
「すいませーん。スイーツ談義は後でいいんで、というか金輪際やらなくていいんで、その妙な男ってのを詳しく」
「ん?あぁ。sorry.話を戻そう。
で、そいつは俺たちの前に現れたかと思うと、ガイアメモリを使って変身を───」
話したその単語を聞いた途端、二人の態度が急変する。
「おい!てことはソイツはドーパントってことか!?」
「あぁ…そうか、お前はドーパントと戦ってるんだったな。でも違うと思うぜ?俺たちの世界にもドーパントはいるし。ただ…とんでもなく強かったのは確かだ」
「そっちの世界にはロイミュードとドーパント、両方いるってことか。永斗、こっちの世界にロイミュードはいたのか?」
「うーん…どうだろ。本棚にはあったけど、なんか変な本だった。存在の有無は2:8ってとこで、いたとしても未完成か全く何もしてないってとこかな」
未完成か何もしてない…って事はこっちの世界じゃドライブ先輩達はまだ本格的にはってところか……ん?
「本棚?」
「あー、こっちの話。隼斗さん」
「……朱月だ」
突然口に出された名前。
こっちはよく分からなかったが、永斗少年はその意味を理解したようだ。
「俺たちは何度か、ロイミュード以外にも妙な怪人と出くわしてる。あの時は分かんなくてスルーしたが、ファーストの奴は確かに言ってやがった。『別世界の怪人』……と」
「朱月のメモリは『ゲート』らしいからね。インチキみたいだけど、異世界への扉を作れる可能性は十分にある」
そのアカツキってヤツなら異世界への扉を作れる…?ってことは!!
「なんだ、方法が見つかったのか!?」
そう言うや否やアラシが俺の腕を掴んで引っ張っていく。
「おい!どこに連れて行くつもりだよ!放せ!」
「うるせぇ!黙ってついて来い異世界迷子!」
「ちょっと待て!せめて憐に連絡を…ってなんで出ないんだよ!!」
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一方その頃。
時は遡ること先程の事件の数分前。
「チクショー…完ッ全に見失っタ…」
俺っちあの後猛スピードでドーパントを追いかけてったハーさんを追っかけてんだケド…コレ無理…全く追いつけネーし見失ったシ…
あ、とりあえずさっきの強盗共は縛り上げて『こいつらメモリ使って強盗しました』って紙を貼っつけたから大丈夫。
「スピードじゃやっぱハーさんに勝てねぇヤ…とりあえず一回落ち着こ…」
憐は路地裏に入ると、バイクを降りてその場に座り込んだ。
ちなみにだが隼斗のバイク、ライドソニックはオート運転機能により今頃主人の元に走っている頃であろう。
「ドーパント倒したカナ…?いや、まあハーさんなら軽々やってるカ…。ケータイ繋がるカラ連絡は取れっケド今繋がるカナ…?」
そう言って憐がスマホを取り出したその時、
遠くから爆発音が聞こえた。
「一難去ってマタ一難?ったーくぶっちゃけアリエネーんですケド!」
新たな事件の予感に愚痴をこぼしながらも、スレイヤーはバイクに跨り音の聞こえた方へと駆けていった。
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幸い現場は意外と近く、俺っちの足と野生の勘ですぐにたどり着いた。
ただ唯一驚いたノガ……
「フッ!はぁっ!!」
そこで溶岩みたいに赤いドーパントと戦っていたのは、多分…仮面ライダー、だと思ウ。そんな感じの戦士だった。
西洋の騎士みたいな白銀の鎧。
頭部の竜の頭の意匠に黄色の複眼。
左胸に刻まれた竜で象ったアルファベットのD。
そしてその手にはランス状の槍の武器。
普通にカッケーな。騎士のライダーカ…
ってかアレ?俺っちもしかしてすごい拾い物シタ?
「煮えたぎる溶岩…マグマのメモリか。
だが、この程度の熱で我が鎧が溶け落ちる事はない!!」
騎士は放たれた溶岩弾を槍で叩き落すと、槍を構えた。
《ドラゴン!マキシマムドライブ!!》
「光輝なる竜よ!その牙に輝きを宿し、剣と化して闇を裂け!」
その詠唱と共に槍に纏わせた光のエネルギーが一本の剣として形となる。
そして騎士は溶岩の記憶を持つその怪物、『マグマ・ドーパント』に向けて断罪の一太刀を浴びせた!
「
光の刃による一閃。それは溶岩をも切り裂きマグマはそのまま爆散。
中から大柄の男が転がり出てきた。
「全く…我が天使の為の貢物を探していたらドーパント騒ぎに巻き込まれるとは…だが、あれ以降ドーパントによる事件が増えている…これも騎士としての運命か……む?」
「あっ」
騎士っぽいライダー?と目が合った。
こっちに近づいてクル…
「…」
「…」
「こ、コンチハ……?」
「貴様…何者だ?」
「それ俺っちが言いたいんだケド…」
「見たところ我らは同じ戦士として生きる者…だがそのベルトは見たことがないぞ…?まさか新しいシステムか…?」
「戦士か…って事はアンタも仮面ライダー、なのカ?」
「いかにも!我が名は竜騎士シュヴァルツ!またの名を、仮面ライダーエデン!!」
「エデン…」
その竜騎士のライダー…エデンはそう名乗ると槍を天に掲げた。
そして槍を下ろすとそこから銀色のメモリを引き抜き、トリガーを押した。
変身が解除され、中から少年の姿が現れた。
「改めて問おう、貴様は……」
その時、ガコン!という音と共に2人を大きな影が覆う。
「「ん?」」
上を見上げてみると、先程のマグマの攻撃が当たって支えの部分が溶けたのだろう。
大きな看板が今正に2人を押し潰さんと落下してきているではないか。
「ワァァァァァァ!!!?ヤバイヤバイヤバイ死ぬ死ぬ死ぬ!!!」
おい竜騎士さん(自称)めっちゃパニクってるじゃネェか。
さっきまでのキャラ影も形もネェぞ?
ってそれどころじゃねぇか!なんでって思ったケド、大方さっきのドーパントのセイか!だったら!
両手の爪型武装、スレイクローにエネルギーを集中、エネルギーを纏い爪が鋭利になる。
「でりゃああああッ!!」
そして、スレイヤーはそのまま飛び上がると自分達を潰しにかかった看板をその爪で切り刻んでしまった。
「っと…」
玉ねぎのようにみじん切りにされた看板だったものが降ってくる中、スレイヤーは静かに地面に降りた。
「手間かけさせやがっテ……」
安全を確認すると、ドライバーからシグナルスレイヤーを抜き憐も変身を解除した。
《オツカーレ!》
「ベルトが労いの言葉を…!まさか、これは意思を持つのか!?」
「ちげーよ。これはドライバーについてる補助AIの音声…デ……」
憐はそこでようやく少年の姿を見た。
ダークブルーの髪にピンクに近い色の眼。
右腕には包帯を巻いており槍を持ったままといかにも厨二チック。その容姿と雰囲気は彼がよく知る友人にとてもよく似ていた。
「アンタ…」
「む?なんだ貴様」
「イヤ、でも……ん?その見た目何処かで…」
「俺とどこかで逢った事がある、とでも言いたげだな」
「…まぁ、そんなトコ」
「それよりすまなかった。俺とした事が不覚をとった…まさか看板が落ちてくるなど…」
「イイってイイって!」
「何か礼をしなければな。フム……」
少年は少し考えると、何かを思い付いたかのように憐の方を見た。
「よし!謎の仮面ライダーよ!貴様には我が新たなる盟友『異界の黒騎士』の称号を授けよう!」
「黒……騎士?」
「?何か違ったか?あのいかにもな鎧姿、あの闇の力を感じざるを得ない力…」
「いやそれはまあ自覚してっケド…それより異界って……」
「我らのようなガイアメモリ使いとは全くの異なる力…俺が知らないという事は、つまりこの世界には存在しないという事だ。
ずばり、貴様の正体は我々の世界とは異なる異界から来たりし戦士だな!!」
なんと少年は憐が別世界から来たということを見事当ててみせたのだ。
思わぬ解答に憐は内心驚いていた。
「(え!このヒト俺っちが別世界から来たってコトを知ってる!?ダガ、襲ってきた連中にこんなのはいなかった…え?じゃあ一体…)」
「どうした黒騎士よ?」
「え?あーなんでもナイ。まあ概ね正解…って言ってイイのカナ…?」
「おお!やはりそうか!っと…それでは改めて名乗ろう、我が名は竜騎士シュヴァルツ!天より竜の力を授かり、騎士としてその力を振るう者である!」
「竜騎士シュヴァルツ?その口振り、やっぱりこのヒト……まぁ、イイや!それなら多分アンタはイイ人っポイし。俺っちは憐。狩夜憐!この世の悪を狩り尽くす狩人ってとこカナ?よろしくナ、シュヴァルツ!」
「狩人にして黒騎士のレンか…いいだろう!これより我ら友として共に騎士道を歩まん!行くぞ!」
「なんだかよくワカンネーけど…とりあえずまあいいや!オー!!」
まさかまさかの意気投合。
今ここに、時空を越えた奇妙なコンビが誕生した瞬間であった。
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アラシは俺をバイクに乗せると、とある目的地までバイクを飛ばした。
その目的地とは───
「……いい加減にして欲しいんスけど」
「話聞かせろハイド。朱月どこにいる」
「話聞く気有るのか無いのかどっちなんスか」
やって来たのは、とある小さな診療所。
そこにいたのは眼帯で片目を隠した医者が1人。ハイド、と言うらしい。確実に本名ではない事が分かる。
一瞬で警戒心を強める。
自分の勘が「コイツは只者じゃない」と告げているかのようで。
「知らない子連れて来たと思ったら、どーにも只者じゃあなさそうっスね」
「そういうお前こそ何者だ…!?もしかして……!」
「察しがいいっスね。でもだいじょぶっスよ。良い人では無いっスけど、ここは病院。君らとドンパチやり合う気は無いっス。うるさくしたら珊瑚ちゃん起きちゃうし、後で怒られるのジブンなんスから…」
ハイド先生?は奥のベッドを気にする素振りを見せる。珊瑚ちゃん?誰か俺たちの他にもいるのか…?
「で、そこの彼。彼はなんスか?新しい仮面ライダーとかっスか?」
「みたいだ。しかも異世界から来たとか言ってやがる」
「それで朱月…っスか。なんとなーく状況が掴めてきたっスよ」
ハイド先生に事情を説明している間、警戒心をハイド先生だけでなくアラシの方も向けておく。恐らくはヤツも気づいているだろうが正直なところどうでもいい。
「オススメは出来ないっスねー…彼に頼み事はアホらしいって言わざるを得ない。彼に指図できる奴なんて、この世に存在しないって思った方がいいっスから」
「そこまで言うなんて…そんなにヤバいのか、その朱月って奴は…!」
「ヤバいっスよー。君が会ったっていう『とんでもなく強い異世界のドーパント』も気になるっスけど、流石に朱月ほどじゃ無いと思うっス」
「あのディストピアとかいうドーパントより強い…!?そいつの力を借りねえと元の世界には戻れない…か。上等だぜ、やってやる!」
そのディストピア・ドーパントの名前を聞いた途端、ハイド先生の態度が急変した。
「待って。今、何て言ったっスか?ディストピア!?」
俺が遭遇したメモリの名前。
ディストピア、暗黒郷、絶望郷。
ハイド先生はどうやらそれを知っているようだ。
「まさか……『憂鬱』が…!?」
「憂鬱?それって……」
話を遮るように、轟音が響いた。
まるで大地が割れ、削られ、砕けるような音。それと同時に窓から差していた陽の光が消え失せた。
その理由は単純。
外を見てみると突如現れた巨大な『塔』によりこの診療所を日陰で飲み込んでいたからだ。
「んだよアレ…また野良のドーパントか!?」
「だったら黙っておく訳には行かねえだろ!行くぞ!」
「テメェが仕切んなチビ!」
ドライバーを取り出しすぐさま駆け出す。
アラシも後から追いかけてきた。
「もしかすると、まーた世界の危機かもしれないっスね……」
そう呟いたハイドの声は、2人には聞こえていなかったが…
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ったくなんでこんな時に……って俺のバイク!」
「あ?バイク?……あぁ」
外に出ると、そこにはいつの間にやら戻ってきていたのか俺のバイク『ライドソニック』が主人の帰りを待っていたかのように停車していた。
「置いてきちまったけどまさか勝手にきてくれるとはありがてぇ!っしゃ行くぜ!!」
「行くぜじゃねぇ勝手に動くなコルァ!!」
何はともあれ現場に急行。
出現した塔に向かっていたがそれよりも早く二人はバイクを停めた。
塔への道を塞ぐように、一体のドーパントが立っていたからだ。
「早速お出ましか。ありゃ…分かりやすいな、多分タワーのメモリだ」
「ん…まぁ、言われてみりゃ…レンガ造りの身体に、頭には弾け飛んだ王冠みたいなのもある……The towerのタロットカードみてえだ」
確か前に善子に見せてもらったことがあるな。意味は確か正位置だと不幸、逆位置だと反対に幸福的な意味だった気がする。
推理通り、目の前のドーパントは「タワー・ドーパント」。動きに余裕を見せるタワー。と思いきや、俺達に向けて掌から雷撃を放ってきた。避けたアラシに対しては、更に指を鳴らして炎の追撃が。
「うおっ!?いきなり攻撃してきやがった!」
「なんで俺だけ…!あぁクソ、頭に来た!ぶっ潰してやる!」
沸点が低めのアラシは、怒り任せで赤いバックルのドライバーを装着。
そして、黒いガイアメモリを起動させた。
《Joker!》
「Joker…道化師…いや、切札のメモリ…?」
「変身!」
《Cyclone!Joker!!》
すると、右側のスロットに緑色のメモリが転送されてきて、ドライバーに二本のメモリが揃う。
ドライバーを展開し、アラシは仮面ライダーダブルへと変身。再び放たれた炎を風で掻き消し、タワーに鋭い跳び蹴りを突き刺した。
「やはり野蛮…ワタシの見立て通り、アナタはそっち側のようですね!」
「あ?何言ってんだテメェ」
しかし攻撃は大して効いていなかったようで蹴られた部分を手で払いながらタワーが口を開いた。
「何の話か知らねぇが、人を見かけで判断してんじゃねぇ。つーか、俺がダメであのチビはオーケーなのが気に食わん」
『アラシ、それそこまで気にしなくていいでしょ』
「ん…?その声、やっぱり永斗少年か!?」
『あ、そうそう隼斗さん。僕らは二人で一人の仮面ライダー…まぁ合体ロボみたいな感じ?』
「そういう事…なのか?異世界ってすげえな…」
「全然違ぇよ。それで、俺の何が野蛮だ塔野郎。納得いくように説明しやがれ」
アラシが野蛮という意見には俺も同意する。
だが、タワーは何か考える素振りをすると、ダブルと俺に指を向けた。
「なるほど一理ある意見、ならば聞きましょう。全員、あの塔を見なさい!」
タワーが次に指を向けたのは、出現した例の巨大な塔だ。
「あの塔はワタシの作品!第一の塔はスペインのヘラクレスの塔をオマージュしたローマ建築で仕上げ、古の技術に最先端の感性を織り交ぜた正にッ!究極の美術たる塔です!あの塔を見て、アナタたちは何を感じる!?」
タワーが何やら熱弁し始めた。どう感じると言われても、俺は芸術に大した興味も無い。だから単純に感想を述べてみる。
「超デカい」
「洗濯乾かすのに邪魔だ」
洗濯物ってそういう問題か…?主婦かオメーは。
「ガアアアアアアッデム!!話にならない!そっちの男だけかと思いきや、そっちのボーイも!まるで理解を持たない低能の劣等種族め!」
突然キレるタワー・ドーパント。
究極の芸術?あんなん普通に建築基準法バリバリ違反だし邪魔でしかねぇわ
どうやら俺らの率直な感想はアイツのお気に召さなかった合わなかったようで激しく拒絶反応を起こす。そして、今度は明らかに俺を巻き込みに来る規模で攻撃を放ってきた。
「うわっ危なっ!あの野郎、人を低能呼ばわりしやがって!」
マッハドライバーMk-IIを装着。
シグナルソニックをドライバーにセットする。
《SignalBike!》
「Ready!変──おわっ!?」
異世界での二度目の変身をキメようとしたその時。遠方から放たれた光弾が戦場に降り注ぎ、それを避けた結果
《Rider!Sonic!!》
転がって回避した瞬間中途半端なタイミングでパネルを下げてしまい、青い装甲が俺を包む。
「うわぁ…決まんねえ…」
「ゴメ!怪我はねぇ…あ、なんだ!ハーさんダ」
「憐!?なんだじゃねえよ!電話にも出ないし俺の折角の見せ場をだな…
まぁ今はそれより!あの塔のドーパントだ!」
「分かってるっテ!いっちょ行くゼ!」
ドーパントの騒ぎを聞きつけ、駆け付けたのは仲間の憐こと仮面ライダースレイヤー。
先に戦闘に入っているダブルの存在を確認すると、その攻防に相槌を打つように爪で迫撃を加える。
「半分半分!?アンタがシュバルツが言ってたダブル…ダナ!」
『そういう君は仮面ライダースレイヤー、狩夜憐だね』
「つか今シュバルツって…大体状況が見えてきた」
「は?シュバルツ?オマエ何があっ」
「話は後デ!行くゼ!!」
互いに初見にも関わらずダブルとスレイヤーの連携が想像以上にハマっており怒涛の勢いでタワーを追い詰める。
恐らく双方が近接戦闘を得意とするタイプのライダーだからだろうか。
そんな状況に、なんか謎の疎外感を感じる。
「…よし、これなら多分手は十分だな!だったら俺はあの塔を調べに行く!」
「あっ…おい待てチビ!」
「そうだ待て!キサマのような理解の無い節足動物がワタシの塔に触るな!!」
「うっせぇテメェは黙ってロ!」
そこに遅れて駆け付けたもう一台のバイク。
それに乗って現れた槍を持つ騎士のような姿のライダーが慌てた様子で現れる。
「黒騎士よ!盟友である俺を置いていくとはなんたる…この状況何事!?うおっ!しかも今度は蒼騎士だと!?」
「遅ぇよ瞬樹!そうだ、アイツ追え!その蒼騎士の後に付いていけ!」
「何が何やら…だが承知!断罪の竜騎士、異界の蒼騎士に助太刀を…」
《ズーット!Sonic!!》
「Ready…Go!!」
シフトアップを発動し、一気に加速。
アラシの静止など待たずに塔に向けて一直線に走り出す。
「って速っ!!?」
背後を振り向くと、ダブル達の姿は見えないくらいにまで小さくなっていた。やはりスピードならダブルや騎士のライダーよりも遥かに優れているようだ。流石俺のソニック!と思わず自画自賛。
瞬樹、と呼ばれていた騎士のライダーだが流石に全速力の俺に追いつくのは困難だろう。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「作品って言ってたな。確かに…中まで超凝った造りだ、すげえ…」
塔にはご丁寧に入り口が用意されており塔の内部の侵入は割と容易く成功した。
内部は精密な装飾まで施されているというこだわりっぷり。普通に「作品」としてならば価値あるものだと思う。
「でもドーパントが作ったもんだ。中に何があるわけでも無かったし、悪いが一発ぶっ壊させて……」
左腰の煌風に手をかけ、さっさと最大級の技を叩き込んでこの塔を輪切りにでもしてやろうと思いかけていたそのとき
「やめた方がいいんじゃないかなー?」
「…!?誰だ!」
何処からか聴こえる謎の声。
上かと思いきや右から、はたまた左から。
「憂鬱んとこのスーザくんのことだし、内壁に爆薬でも入ってんじゃない?下手に殴ったらドカン!だったりぃ?あ、そうそう誰って話だったっけ?初手から質問の押し付けなんて、随分と傲慢だよねぇ」
背後から声。と思えば、振り返るとその右側から。一瞬毎に位置を変えるその気配は、何の法則性も無く、突然俺の前に現れた。
「じゃあ逆に問題です!オレは一体何者でしょうか!?」
現れた青年の姿に、一瞬呼吸が止まる。
生存本能が瞬時に覚醒。間違いなく「何かをしたら殺される」という直感が一切の行動を禁じている。
眼前の男は飄々とした態度とは裏腹に殺気と興味を剝き出しにしているのだから。
今まで体感したことのない、途轍もない威圧感の中これまでの記憶から導き出された一つの名前をどうにか絞り出した。
「お前が……朱月…!!」
「おーまさかの正解!オレのクイズに答えられる奴はそういない、誇っていいよ異世界の仮面ライダー!」
「お前…俺たちのことを知って…!?
あぁ…まあそうだよな!異世界への扉を作れるって話だったからな!」
その話を聞いて朱月は何やら驚いた表情を見せた。感心したかのように笑みを浮かべながら。
「普通に喋れてる…いいねぇ、もう威嚇は克服したんだ」
「ヘッ!んな子供だましが効くかよ!ここで会ったがLuckyだ!さぁ、元の世界への扉を作りやがれ!」
絡みつく恐怖をどうにか振り切り朱月の首元に煌風の刃を向ける。が、朱月はその行動に口角を上げる。
己に指図する自分の傲慢を楽しむように。
「はははっ!いいねぇ!そんで嫌だ!その指図は聞いてやらなーい。だってつまんないから。別世界の扉に入って帰る?あっちに帰った時、まだ固体だったらいいね。アレで無事なのはあのバケモノだけで十分だよ」
「バケモノ…誰かが異世界に行ったってことだな。じゃあ俺でも無理じゃあねえってこった!」
「ポジティブシンキング!でもこれ以上の傲慢はオレも我慢できないなぁ!
扉を作って欲しければ!そいつの事を教えて欲しければ!その傲慢を叶えたければ遊ぼう!!異世界の仮面ライダー!!」
そういうと朱月は俺に蹴りを入れその場から離れ、あのディストピアと同じドライバーと金色のガイアメモリを取り出した。
《Gate!》
メモリを起動し、ドライバーに挿す。
するとその姿が変化し、赤黒い衣服に頭には黄金の角が六本。だが顔には目も口も無い。
全身には縫い目のようなものがあり、そこからは指やら大きな眼やらが除いている。
正に皇帝、もしくは王のような姿をしたドーパントへ変わった。
「それがお前の本当の姿か!」
「ゲート・ドーパント。これがオレの本来の力ってやつ?さ、どっからでも来なよ」
くいくいと手招きをし、こちらを挑発するかのような仕草で余裕を見せるゲート。
「
煌風を抜刀、シフトアップで加速し一気に接近する。様子見なんてのが通じる相手では無いのは確か。
だったら初手から正面突破!
「っラァ!!」
上段に構えてからの真っ向。
だが、その刃は黒い靄のようなものに飲み込まれゲートには届いていなかった。
「っ!?だったら!」
横に、逆手に持ち替えて斜め下から。
切り替えて左から。だがどれもこれもがあの靄に阻まれゲートに届かない。
「ほらほら、そんなもん?」
気づけばゲートはソニックの背後に。
すぐさま振り向き刀を振るうも容易く避けられてしまう。
「…近接でダメなら!」
ゼンリンシューターBSを呼び出し、左手に持ち銃撃。
エネルギー弾を連射するも、今度は上に出現していた靄がソニックにその攻撃を跳ね返していた。
「って…!あぁ、そういうことかよ!異世界へのゲートを作れるのはその力のおかげ…お前の能力は、空間転移系能力か!」
「あったり〜!空間を切って繋げる…それがオレの力。生半可な攻撃じゃ突破はできないぜ?」
「なるほどな…けど、タネさえ分かれば!」
《ズーット!Sonic!!》
シフトアップして加速。距離を取るとゲートの周囲を高速で走り続け相手を撹乱する。
「これならどうだ!!」
周回しながら銃を乱射。
だが、やはりそれは靄に阻まれてしまう。
加えて銃撃がこちらに返ってくる。
「さっきと変わらない戦術。力押しで突破…ってのは悪くはないけど、それでオレに攻撃を当てられるって思うのはちょっと傲慢じゃない?」
だがこの隼斗、先のイミテーションとの戦いを知る人はご存知の通り要領はいい方。
そんなものは承知の上だ。
背後と頭上に靄が現れ、自分が放った銃撃が返ってくる。が……
「んなもん
瞬時に接近してゲートの目の前に現れると、すぐさまバックステップで回避。
自分に向かってきた銃撃が、直前で避けたことでゲートにヒット。
ソニックの攻撃が初めてゲートに当たった。
「へぇ、やるねぇ!オレに攻撃を当てるのはあの仮面ライダー達でもできてないことだ!すごいじゃん、異世界の仮面ライダー!」
「どんなに強い相手でも、工夫次第で充分に対処はできる!そっちが空間を弄ってこっちの攻撃を躱すんなら、それを頭に置いた上で動く!簡単なことだ」
「頭の回転もめっぽういい方…いいよいいよ!やっぱ面白いよキミ!」
刀を真っ直ぐにゲートに向けながら言い放つ。そんなソニックに対してゲートは面白がるかのようにこちらを見ていた。
だが…
「これなら…少し本気出すのもアリだな」
先程とは打って変わって声色が低く変わる。その瞬間、忘れていた途轍もない威圧感が場を支配し、ソニックの動きを止めた。
「(…来る!)」
分かってるはずなのに体が震えて動かない。その瞬間、ゲートが能力を使い目の前に現れる。
「っ!」
咄嗟に煌風を振り抜き、ゲートに斬撃を繰り出すも容易く転移で回避され背後に周りこまれる。
無防備な背中にゲートの強力なパンチが叩き込まれソニックは勢いよく吹っ飛ばされる。
だが、その瞬間目の前に靄が出現。
転移によりゲートの背後に飛ばされ、続けて後ろ回し蹴り。
「ガッ…!?」
蹴り飛ばされた先にはゲートが先回りしており、そこから更に上に蹴り飛ばされる。
「ッ!クソっ!!」
咄嗟に地面に向けて銃口を向けるも既にそこにゲートの姿は無く。
「っ!上…」
気配を察知しすぐさま上に向き直すが遅かった。ゲートの貌がすぐ間近に。
「気づいたのはいいね。けど…あと一歩だけ遅かった」
胸に当てられた手から黒い波動が放たれソニックは勢いよく地面に叩きつけられた。
ガハッと衝撃で声が漏れ、気がつけばゲートの手刀が首元に突き付けられていた。
「つ、強え…っ」
「うーん…ま、今はまだこんなもんかな?」
そういうとゲートはそのまま変身を解き人間の姿に戻った。
「なんでだ…トドメも…刺せるはずなのに…」
ダメージが残る体に鞭を打ち、息も絶え絶えになんとか体を起こしソニックは朱月に問いを投げかけた。
「んー?なんでだと思う?」
「っ…それ…は……」
「はい時間切れ〜!正解は、オレの気分!でした!」
「…気分?」
この男の気分一つで、自分は命を落とさずに済んだのか?
その言葉でどこか安心感と同時に腹立たしさも湧いてくる。
「だって面白くないだろ?今ここでキミを殺しちゃったらさぁ!この戦いはまだ始まったばかりだ。あのバケモノを倒すのは、仮面ライダーか、キミか、はたまたオレか……これはゲームなんだよ。
参加プレイヤーは多い方がいい、そうだろ?それとも……
今ここでお望み通りに殺してやろうか?」
息が止まる。
最悪の元凶蛮野も、かつての好敵手であったトルネードすらその比ではない。
恐怖という刃が、心臓に突き立てられたかのような威圧感が隼斗に襲いかかった。
「……!!!」
「なーんてね!ウソウソ!自分からゲームをつまんなくするなんて趣味じゃないしね!
あ、そうだ。名前聞いてなかった…キミ、名前は?」
途轍もない殺意から一転、無邪気な子供のような笑顔を向けられ途端に威圧感が消えた。
少し怯えながらも隼斗は答えた。
「…俺はソニック、仮面ライダーソニック。天城、隼斗」
「ふーん…ハヤト、仮面ライダーソニックね…じゃあハヤト、オレの下僕になる気は無い?」
「っ…冗談じゃねえ…!誰が…!」
「だよねー!まぁ覚えとくよ。少なくとも、あの騎士のライダーよりかは面白かったし?」
すると、朱月はソニックから離れ自身の横に手を翳しワームホールを生成。その中へと入っていく。
「まぁ、今日はとりあえずこの辺で。キミはオレに初めて攻撃を浴びせた。オレはキミを倒す寸前まで追い込んだ。今回は引き分けって事で勝負は預けといてやるよ!もしまた会った時に命があればその時は……」
そう言って笑みを浮かべる朱月。
「今度こそ、全霊でやりあおう。んじゃ、またねー!」
そのままワームホールに入り、姿を消した。
完全に気配が消えたのを確認し、ソニックはその場に大の字で倒れた。
「なんとか…引いてくれたか…」
朱月、ゲート・ドーパント。
一瞬見えたが、あれも金色のメモリだった。
という事は、少なくともあのディストピアと同等か、それ以上のスペックを秘めているということ。
初期フォームだけでよく乗り切ったものだ、と隼斗は自分を褒めるとシグナルバイクを抜き変身を解除した。
《オツカーレ!》
「あぁ…本当…疲れた……」
先程の事務所での出来事からの怒涛の展開や連続戦闘のダメージが響いているのか、体がとても重い。
「ちょっと休んでもバチは当たらねえよな…?」
床は硬いが贅沢は言えない。
俺はそのまま目を閉じ、休むことにした。
次回に続く。
※今回仮面ライダーエデンという146さんのラブダブル側のオリライダーがいますが、実在する楽園の創造者の例のライダーとは一切の関係がありませんのであしからず。
ついにこの世界の敵、そしてライダー達と遭遇した隼斗達。
役者は揃い、物語は加速する!
それでは次回もお楽しみに!
そして今回書いてなかったタワー・ドーパント戦は146さんサイドのラブダブルにて書かれています。
そちらも是非ご覧ください!
https://syosetu.org/novel/96993/65.html
146さんサイドもこちらのリンクからどうぞ!