ラブライブ!サンシャイン!!×仮面ライダードライブサーガ 仮面ライダーソニック   作:Master Tree

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コラボ編第5話!ついに憂鬱のフーディエ達を追い詰めた隼斗達。
VS憂鬱幹部、決戦の時!!
そしてついにアイツが復活!

*なお、かなり言うのが遅れましたがコラボ編開始当初から見事にラブライブ要素が極限にまで減っていますのであしからず。


ラブダブルコラボ編 第5話 激闘B/両雄立つ時

前回のサンシャインサーガ!

 

突如隼斗のスマホに届いた連絡。

なんとそれは元の世界にいるはずの霧香博士からだった!果南達の無事を確認してほっとしたのも束の間、霧香博士は隼斗達に自分はかつて並行世界の研究をしていた科学者だと彼らに明かした。そして今回はどうやらその研究を悪用されたらしいという事も。

 

彼女から貰った情報をもとに調査を進める内憐の方は憂鬱の幹部の1人、スワンプ・ドーパントと交戦。泥沼による地形変化と再生に苦しめられるも、デッドヒートメテオに進化しこれを撃退。

 

一方隼斗は永斗からもらった情報を元に栃木の憂鬱の元アジトの施設へ。

 

だが、そこにいるはずの強力な見張り『グリウス・コベルシア』が既に倒されていた。

どうやら彼らの他に憂鬱に敵対している第三者がいるらしく……?

 

戻ってきた隼斗は非生物のドーパント『グリモア』を破壊。

ついにフーディエ達との決戦が始まろうとしていた!!

 

 

 

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「悪は撃滅!正義は不滅!この世の全てをトップスピードでぶっちぎる!仮面ライダー………ソニック!!」

 

「『さぁ、お前の罪を数えろ!』」

 

 

「それで私を止められたつもりか、愚か者が!貴様たちをここで消し、我々は必ず陣を完成させる!」

 

「させるわけねぇだろボケが!」

 

「そのために俺たちが来たんだからな!行くぜ!」

 

フーディエの変身した人工衛星のような姿のサテライト・ドーパントが猛スピードで接近してくる。

 

地球の軌道上を回る人工衛星の速さは、時速約28,440km。恐らくはサテライトも相当な速さではあるのだろう。幹部クラスというのもあってか、かなりの速さだ。

 

 

だが────遅え!!

 

 

「何…!?」

 

即座にシフトアップしダブルとの間に入り、サテライトの攻撃を弾く。

 

コックローチ戦の時もそうだったが、以前に超進化態のトルネードと戦った時に目が慣れたのか、前より敵の攻撃に対する反応速度が良くなっている気がする。

 

「おいおいそれがfull-throttleか?こっちはまだエンジンも温まってないぜ!」

 

「貴様っ!!」

 

そのサテライトも、まさか自分に追いついてくるとは思ってもいなかったのか驚きを見せていた。

 

今のでこちらにhateが向いた。

アイツは俺がやる!!

 

 

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「グリモアを破壊した貴様だけは許さん!消え失せろ異世界の仮面ライダー!!!」

 

サテライトは自身の端末である小型ビットを複数展開し、そこからレーザーを一斉発射してくる。それによって周囲に光線の檻が張り巡らされ、一見俺の逃げ場は完全に塞がれたかのように思える。だが…

 

「9時!3時!12時…と見せかけて10時!」

 

レーザー攻撃がビットから出る以上、撃たれる方向さえ分かれば回避は容易い。

上を向けば無数のビットが展開されているがレーザー本体が見えさえすればこっちのものだ。

 

走って止まって転がって、足元を狙ってきたから急停止してBack Step&Run!

 

一度止まれば集中砲火でThe End不可避。

だから止まるな、走り続けろ!

 

「けど、逃げ回ってちゃ勝てねえよなっ!」

 

ゼンリンシューターBSを呼び出し連射。

レーザーを避けつつ一個一個を撃ち落としていく。

 

Annoying(鬱陶しい)!」

 

ビットをどうにか撃ち落とすも、今度はサテライト自身がその手に持ったレーザーキャノンを構えて撃ち込んでくる。

 

ビットならゼンリンシューターで撃ち落とせるが…これは流石にムリだ。

そっからはまた回避に徹するが、そうしてる間にまたビットが追加で射出される。

 

「あーもうマジでキリ無しかよ!!」

 

連射でビットは片付くけど本体にたどり着けないんじゃ意味がねえ!かといって下手に突っ込めばレーザーの餌食…通常フォームじゃ耐えれる補償はねぇしどうすれば……

 

────そうだ!

 

接近してくるサテライトのキャノンを弾き、ダブルの方に目配せ。

そのサインに気づいたのか、ダブルがこちらとの距離を詰めてくる。

背中合わせになり、互いの相手が向かってきた瞬間。

 

 

「チェンジだ」

 

「OK!」

 

そのまま180°回転しポジションチェンジ。

ダブルがサテライトを、俺がタワーを相手に切り替えた。

 

『上手いね隼斗さん。苦い物食べた後だと甘い物がより甘く感じるみたいな?とにかく人は急激な環境変化に弱い。タイマン得意のプロ様だと猶更切り替えの瞬間が顕著だ』

 

「くっ…小細工を…!」

 

「俺たちは小細工で戦う探偵なんだよ。まだまだ行くぞ、弾幕だ音速チビ。俺たちがお前の速さに適応してやる」

 

 

《Luna/Trigger!!》

 

「そーかよ!俺のmessageは伝わったみたいだな!」

 

《Signal koukan!超・カクサーン!!》

 

ダブルが黄色と水色のhalf&halfに変わる。

俺もシグナル交換でカクサーンⅡを使い、同時に空に向けて無数の銃弾を放った。

 

「なっ…なかなかに美しい光景…!ジェラシーだ…ベホォっ!?痛ぁっ!」

 

芸術家としての性か、見惚れていたタワーに銃弾の雨が降り注ぐ。

 

サテライトの方はこれを予想していたのか、俺らが撃とうとした時点で浮遊し空に逃げている。

 

僅かに存在した弾幕の薄い部分をすり抜け、この場を脱して反撃に転じようとしてるんだろうが………

 

 

《超・トマーレ!!》

 

 

「なんだ…これは…!?貴様の仕業か異世界の仮面ライダー!」

 

「おっとLady、そこは通行止めだぜ!」

 

No worries if prepared.(備えあれば憂いなし)

 

カクサーンⅡの弾幕はあくまで誘導。

本命はこのトマーレⅡによる拘束だ。一時停止の標識型エネルギーがサテライトを空中で磔状態に。スピードさえ封じてしまえばこっちのもんだ!

 

《ゼンリン!》

 

「ちょこまかした動きも止まった!Chanceだ!これでも喰らえ…!」

 

《Heat/Joker!!》

 

「ぶっ飛べぇっ!!」

「おいちょ待て……!」

 

回り込んで背中から追撃…と行こうとしたら赤と黒になったダブルがサテライトに炎を纏った拳を叩きつける。

 

その姿がパワー系のフォームだったのか、その拳の衝撃でサテライトは吹っ飛ばされた。()()()

 

ギリギリ受け身取ってダメージは抑えられたが……

 

「おいコラ馬鹿探偵!お前何やって…いやわざとだろ!絶対わざとだ!お前初対面のアレ(ライダーキック事故)まだ根に持ってんだろ!?」

 

「持ってねぇ。避けなかったお前が悪ぃ」

 

「空中で避けれるか!smallな(器の小さい)ヤツめ……」

 

 

本当コイツマジで……けど、こうして戦ってみて分かる。アイツの戦闘センスは確かなモノだ。

 

2人分の思考能力に加えて、複数のガイアメモリを使っての多彩な戦術。

純粋なスペックとスピードで勝っている俺のソニックに匹敵する爆発的な力を発揮できている。

これなら行ける!よし!ならこっちは…

 

「俺が相手だエセ芸術家!お前も塔もここでぶっ壊し……あ?」

 

サテライトはダブルに任せ、タワーをさっさと倒そうと思いきや……いつの間にかタワーの姿が消えていた。

 

そして、消えたタワーがどこに行ったかというと────

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

俺っちがいるのは第五の塔の現レルと思う予測地点。そして横には倒れたまま起きないエイくん。

 

どうやらダブルへの変身はアラシサンの肉体にエイくんの魂がインして一心同体にナルことで変身するっていうなんか変わった仕組みらしい。さっき待ってる途中で聞いタ。

 

「本当に寝ちゃったよエイくん…にしても暇ダナ。俺っちが念押しの保険扱いってのはやっぱ納得いかないっていうカ……」

 

 

ぶっちゃけこのままだと俺っち出番無いんですケド……まあ何も起こらないのが一番なんだけどナ。

 

 

「ここは…何が起こったというのだ!」

 

 

 

分かりやすいフラグを立てたのが悪かったらしイ。

最悪だ…!依りによってなんデアイツが!?

 

「アイツ、タワー!?ってことはヤバイ!」

 

なんでカ知らねーケド、いきなり現れたのはタワー・ドーパント!おいおいハーさん達が抑えてるんじゃなかったのカヨ!?

 

しかも俺っちのすぐ後ろには塔の材料となりうる素材の積まれた山。

 

「…よく分からないが幸運!ワタシの作品、完成の時!出でよ第五の塔!」

 

「クッソ……待テ!!」

 

速攻変身して止めようとするも、ハーさん程のスピードがあるわけじゃ無い俺っちには止められなかった。

 

地中から生えるように、塔が天高く伸びていク。こうなっちまったら、俺っちにはどうしようもナイ。

 

これで5本目。

全ての塔が、揃っちまった。

 

 

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「What's!?何が起こったんだ!?あのエセ芸術家はどこに…」

 

『分かんない。でも…行き先は明らかだね』

 

「クソが冗談じゃねぇ…最悪だ…!」

 

 

タワー・ドーパントが消えたと思いきや、予測地点には気づけば最後の塔が立っていた。

 

あれだけ対策もして5本目は阻止できるはずだったのに…なんてこった…!

 

「…よくやったスーザ。そして我が僥倖に、感謝を。今ここに、エルバ様降臨の儀式を開始する!!」

 

サテライトが一気に飛び上がり、小型ビットや別の場所からは端末と思われる小さな衛星が飛んできた。

 

『アレは……憂鬱のアジトとかを見張ってた衛星か。つまりサテライトは別の場所に半身を置いてたも同然ってことね』

 

「マジかよ…てか、それを今になって集めるってことは…!」

 

塔による転移魔法陣自体は完成してしまった。だが、ひとつだけ問題が残っていた。

 

それは『どうやってエルバをこの世界に呼ぶか』なのだが…それについて、憐が少し前に言っていた事を思い出す。

 

 

「こうグルっと丸を書いテ、そこに星。これで異世界と来れば…なんか聞いたコト………あぁっ!思い出しタ!これ有名な都市伝説だぜハーさん!」

 

 

そう言って憐は、小さな紙に丸と六芒星、更に赤い文字で「飽きた」と書いた。

 

 

「…飽きた?なんだ永斗みたいなこと言いやがって」

 

「違うぜアラシサン!前にヨっちゃんあたりから聞いた気がすんだケド、こーやって紙に書いて寝ると、起きたら異世界の自分と入れ替わる…っていう都市伝説があるらしいんダ!」

 

「ほへー、それ多分そっちの時代で広まった都市伝説だね。僕の本棚には無かった。異世界にいるエルバが、なんらかの方法で部下に伝えたとかかな?」

 

「でも憐、それ形が違うぞ?六芒星と五芒星じゃ全然……」

 

それについては、永斗少年がすぐに地球の本棚で調べてくれた。

 

「その都市伝説を実行するにせよ、それは『入れ替わり』のための方法だよね。それじゃ駄目だからこそのアレンジなんだ」

 

「記号で何か変わるってのか?」

 

「六芒星の効力は『宇宙のパワーを集める』とされてる。でも今はグリモア・ドーパントと電力っていうエネルギー源があるからいらないんだ。対して五芒星の意味は『循環』、いかにもシステムにあつらえ向きじゃない?しかも逆五芒星になると…『穴』を意味するようになる」

 

「『穴』…俺たちを吸い込んだのも穴だ!つまり敵は六芒星を五芒星にして、都市伝説の魔術を作り替えた…!?そんなことできんのかよ!」

 

「魔術理論はよく知らないけど、グリモアならそういうシステムを構築できる可能性は高いね」

 

「それじゃ、この赤文字の『飽きた』ってのハ…?」

 

「それも頭柔軟にして解釈すると…」

 

『飽きた』ってのは、言うなれば一種の逃避願望。今の世界に対する絶望、言い換えれば

 

『憂鬱』

 

赤文字で『飽きた』。それらの要素を解釈して再構築すると、『赤』で逃避の『憂鬱』を描く。巨大魔法陣に描くのにうってつけの『憂鬱』の『赤』と言えば───

 

 

 

「『血』だ。アイツは今ここで、魔法陣範囲内の一般人を大量虐殺する気だ!」

 

『だよね…で、あの衛星ってわけ…!』

 

 

エネルギーを充電していた小型衛星が全て合体し、一つのレーザー砲を構築。

 

空高くにあるのに地上からでもハッキリと見える程の輝き。放たれるであろうその威力は明らかだった。

 

「永斗!ライトニングトリガーだ!あれなら射程も時間も間に合う!」

 

『無理!レーザー砲の周囲に別の衛星、あれは避雷針だ!中途半端な飛び道具じゃ吸われる!止めるなら直接行って叩かないと…!』

 

「クッソ……鳥がいれば…ブレイヴさえ使えれば余裕で間に合うのに…!」

 

メテオデッドヒートもあるが、飛行速度だとブレイヴには圧倒的に劣るため追いつく前に撃たれて終わる。

 

かといってこっからサテライトに辿り着くだけの突破力は今のところ無い。

 

黙ってみてればそれこそ大勢の人が死ぬ。

 

 

────仕方ないか。

 

 

「瞬樹くんに連絡だ!世界転移を制御するグリモアを今すぐ壊せば、作戦は続行不可能!そうなればサテライトも止まるかもしれない!」

 

 

フーディエが使っていたのは、瞬間移動を制御するノートパソコンのグリモア・ドーパント。

 

世界転移ほどの大魔法をコントロールするにはノートパソコンのスペックじゃ足りない、というのが永斗少年の推理だった。

 

つまりグリモアはもう一つある。

 

仮にグリモアⅡと名付けたそれだがそのベースは恐らくスーパーコンピューター。

国内にあるスーパーコンピューターの数など限られており、その場所を特定するのは容易だった。

 

そこで瞬樹くんをそのグリモアⅡの場所に配置した。最悪の事態に陥った際、グリモアⅡを破壊してエルバ帰還を阻止するために。

 

だがコイツはあくまで最終手段。

なにせ、グリモアⅡを破壊すれば今度こそ帰る手段が無くなっちまうからだ。

 

『隼斗さん…でも帰る方法が無くなるよ?本当にいいの?』

 

「ここでこの世界見捨てて帰って…そんなんで姉ちゃんたちに顔向けできるわけねえ!もうこれしかないんだ早くしろ!μ'sを守るんだろ!!」

 

確かに元の世界のことも大事だ。

父さんや母さん、Aqoursのみんなや博士……それに果南姉ちゃん。

 

あの世界には大切な人達が沢山いる。

けど、かと言ってこの世界を見捨てるのは違う。そんなのは、俺がなりたいヒーローじゃないから。

 

まぁ向こうには博士がいるしここで帰れようが帰れまいがなんとか──

 

 

「駄目だ」

 

 

なんてnegativeな考えをアイツは真っ向から拒否した。

 

「…何言ってんだバカ野郎!!ここはお前らの世界だろ!人が大勢死ぬんだぞ!そんなことになれば…μ'sの未来は絶対に終わる!!お前はそれを守るんじゃなかったのかよ!!」

 

「俺たちは探偵だ!依頼は絶対、依頼人のために最善を尽くすそれが俺たちだ!お前らを元の世界に速攻で帰す、探偵の誇りに懸けてそれだけは違えねぇ!!」

 

「そんなこと言ってる場合かよ!」

 

「お前と一緒だ。μ'sは守る!お前らも帰す!その両方を通すしか生きる道はねぇんだよ!」

 

 

こんな状況でそんな頑固に…

俺だってそうしたいよ、けどどうしろってんだよこの状況を!

 

あのレーザーが撃たれたらそれこそ────

 

 

「叫べ有象無象の虫けら共よ。貴様らの憂鬱を喰らい、我が主は舞い戻る!!」

 

 

 

そして、無情にもその光が放たれる────

その時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何処からか飛んできた『斬撃』がレーザー砲を斬り裂いた。

 

 

「なっ……!?」

 

 

「レーザーが…壊れやがった…!?」

『なにが…ラッキーだけど…えっ…!?』

 

 

突然の出来事に俺ら3人とも呆然とするばかり。だがあの斬撃、まさか……!

 

栃木のアジトに行った時、俺が目撃した無数の刀傷。恐らく、今の攻撃を放った『何か』と同一人物だ。それも、相当な手練れの。

 

 

「すげえ……!!」

 

それが何者かは知らないが…『強い』

そう感じさせたそれに、何故かとてつもなく惹かれた。

 

そしてそんな俺を引き戻すかのように、空から飛んできた何かが頭に激突。

 

「痛ぁっ!?…ってこの感じ……鳥!?」

 

『ー!ー!』

 

その正体は、俺達より先にあの穴に吸い込まれ、こちらの世界に転移してきたであろう俺の相棒。

 

サポートメカである擬似ロイミュードRF-01ブレイヴ・ファルコンだった!

 

 

「お前今まで何処行ってたんだ!?いや…無事でよかった!お前がいれば百人力だ!」

 

翼と拳を打ち合わせ、感動の再会を喜ぶ俺たち。それを遮るかのようにアラシが突っ込んできた。

 

「ペットと感動の再会やってる暇ねぇぞ馬鹿」

 

『いやでも凄いよアラシ。自律AI搭載の鳥型アンドロイド、霧香博士が作ったんでしょ。あの人やっぱ凄い』

 

「だろ!?でも驚くには早いぜ永斗少年!コイツはただのペットじゃねえ。正真正銘の『相棒』だ!

さぁ見せてやろうぜ、俺達の本気!」

 

『ーッ!!』

 

ブレイヴ・ファルコンの首下部分が開き、中から新たな青いシグナルバイク『シグナルブレイヴ』が射出される。

 

それを掴み取り、ドライバーからシグナルソニックを抜き、入れ替えて装填!

 

《Evolution!》

 

走り出した俺の姿が変化する。マフラーと肩のシグナコウリンが外れ、通常フォームとは異なる素体『スタンバイ・フェイズ』に。

 

そして飛び上がると同時にブレイヴ・ファルコンが蒼く輝く装甲へ分解、変形。俺に装着されていく。

 

《Brave!TAKE OFF‼︎》

 

「あれがアイツの全力か…!」

 

『僕らはまだ到達できてない領域…アツいね』

 

 

 

一気に加速し、大空へ。

駆けろ!飛べ!その背の翼を羽ばたかせ、

遥か彼方へ────!

 

 

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「馬鹿な!私の衛星を誰が……!?いいや、そんな事はどうでもいい!我が主を世界が拒絶するというのならば!!こんな世界、私の手で真っ新に整地してくれる!」

 

 

「させるかよ!もうお前には何もさせねえ!」

 

 

堂々と言い放ち、サテライトの目の前へ。

俺の姿はさっきとは打って変わり、

鳥が翼を広げたような形のバイザーの頭部。

その背には天空を駆けるための翼と、腰には尾羽。鳥の脚部のような鋭利な足。

 

そして全身は爽やかな青からサファイアのように煌めく蒼色にColor change!!

 

 

「仮面ライダー…ソニック…っ!!」

 

「ようやく名前を覚えてくれたか!でも違うな。進化した俺の名前を、その胸によーく刻み込め!!」

 

『勇気』『勇敢』または『雄々しい』

その名を持った真の姿。

 

これが俺の最強形態!!

 

「勇気と奇跡がもたらす翼!望む未来を拓く為、オレの正義を貫き通す!仮面ライダー…ブレイヴソニック!!」

 

勇気はこの胸に、本気の力で未来をこの手に!最強、最速!ブレイヴソニック!!

今ここに復活!

さぁ、ここからが本番だぜ!!

 

 

「翼を得たぐらいで…今更何ができる!!」

 

新たに展開された小型ビットに、端末衛星。360度、文字通りの全方位に展開された無数の衛星。

そこから一斉に放たれたレーザーが俺を射抜かんと撃ち出された。

 

回避不可能のレーザーは撃ち込まれた俺を蜂の巣にする────

 

 

ことは無く。

 

「っ!?消えた……」

 

 

 

既に、そこに俺の姿は無い。

俺は……

 

「こっちだ!」

 

「っ!?背……ッ」

 

「遅えんだよ!」

 

高速で打ち込まれた拳がサテライトを大きく吹き飛ばす。

 

 

ちなみにどうやって今の攻撃を回避したかというと、

 

 

あの撃ち込まれる直前にレーザーの範囲、射線、密度を目視とブレイヴ・ファルコンのAIを利用して予測。

背の翼『アクセラーウイング』にエネルギーを集中させて一気に加速し、隙間を縫いサテライトの死角に潜り込む。

 

 

そして無防備な背後から拳を叩き込んだ…という感じだ。

 

この姿、ブレイヴソニックは通常フォームのソニックの完全上位互換となる最強の姿。

ブレイヴ・ファルコンとの合体変身により、自慢の攻撃力とスピードが飛躍的に上昇。

 

そこらの相手にまず後れはとらねえ!!

 

加速して急接近。

殴る、蹴る!蹴る!蹴って蹴って蹴って……

 

 

「ぶん殴るッ!!」

 

強力な風を纏った拳がサテライトを吹っ飛ばす。その鋼鉄の体がひび割れ、破片が落ちていく。

 

「速い…!さっきの数倍…否、それを遥かに上回る…なんなんだお前は!!」

 

再び撃たれるレーザーの雨。

けど、もう逃げ回るのは終わりだ!

 

「煌風!」

 

腰に差していた専用武器『天下零剣 煌風』を抜刀。正面からレーザーを叩き切り、一気にサテライトの目前に。

 

「ハァッ!」

 

そのまま一閃。

サテライトの鉄のボディに刻まれる傷。

 

「ガァっ!」

 

「喰らえ!」

 

《ゼンリン!シューター!》

 

更に、呼び出したゼンリンシューターBSによる弾丸の追撃。怯んだ所を殴りつける。

そして煌風でぶった斬る!

隙を作ればまたあの巨大レーザーを撃たれる危険性がある。

 

風孔突(かざあなづき)!」

 

 

加速して繰り出した煌風の一突きがサテライトを貫く。アレをまた撃たせる前に潰す!

今ならそれができる!!

 

 

「何故だ…貴様如きにィィ!!!」

 

サテライトが小型ビットを呼び戻し、自身の両腕に合体させる。レーザーの形状が変化し、まるでビームサーベルのような武器となった。

 

背中のブースターを点火し、こちらに向かって突っ込んでくる。

 

「スピード勝負か面白え!来やがれ!リジェネレイトブラッシャー!!」

 

《カナリ!Brave!!》

 

こちらもシフトアップして更に加速。

そして銃剣一体型のもうひとつの武器、『リジェネレイトブラッシャー』を呼び出しブラスターブレードモードで左手に。

煌風と合わせて二刀流!!

 

ビームサーベルによる攻撃を2本の剣で受け止め、弾く。そのまま更に上へと飛び、第5の塔の方面へ。空中で光の軌跡を描きながら互いの刃がぶつかり合う。

 

 

「(オーバーブレイクを使えばこの拮抗状態の突破は容易い、けど……)」

 

アレを使うにはリスクが大きい。

あのトルネード戦後にぶっ倒れての入院中、霧香博士から聞いた話をふと思い出した。

 

 

「いいかい隼斗、オーバーブレイクモードは確かに強力な力だ。ただそれだけに君に対する負担がかなり大きい。

君の体力などを考えると、負荷を最小限に抑えて安全に使える時間は…まぁ、せいぜい15秒が限界って所だな」

 

「そんな短えのかよ!」

 

「君の安全面を考えてだ。システムロックをかけようにも鳥側が拒否するから、開発者としての妥協点がソコなんだよ」

 

「妥協、ね……」

 

「だから安易な発動は今後固く禁ずる。それこそ超進化態レベルの相手で、私が発動を許可した時だけにしろと言っておく」

 

「そんなの絶対使うなって言ってるようなもんじゃねえか…あんな強い力を使うなって…!?」

 

そう言った途端、博士は俺の頭を鷲掴みにし力を入れてててて!!

 

「何すんだよ!」

 

博士は手を離すと両手を白衣のポケットに突っ込んだ。

 

「言っただろ、私は君に死なれては困るって。それにだ、そもそも君ならあんなのに頼らずともどんな敵も倒せる。そんな可能性を君は秘めている。信じられないだろうけどな?

これでも私は、君に期待してるんだぜ?」

 

「俺に……?」

 

博士が椅子から立ち上がり窓を開けると、風が入り込んでくる。もう冬も近いはずだが、それ程寒くはない、爽やかな風が。

振り向いた博士はその長い髪をなびかせ、

笑いながら答えた。

 

「ああ!……私は、信じているからな。

君ならなれるさ。君が望む────

 

 

()()()()()()()に!」

 

 

 

 

なんて言ってたっけ。

俺ならなれる、か────

 

 

「なってやるよ!望み通り!!」

 

接近してきたサテライトを蹴り飛ばして距離を取り、ブラスターガンモードに変形させたリジェネレイトブラッシャーのエネルギー弾がサテライトを撃ち抜く。

 

 

「がああっ!」

 

 

「だから、こんな所で躓いてる訳にはいかねぇんだ!!」

 

 

煌風とリジェネレイトブラッシャー、2本の刃による攻撃。咄嗟に両手のビームサーベルでガードしようとするも、その光刃は呆気なくへし折られ、追撃の刃が叩き込まれた。

 

全身をボロボロにし、スパークを散らしながらもなお飛行状態を保つサテライト。

幹部クラスは伊達じゃねぇってことか……

 

 

「ッ…!何故だ…何故抗う仮面ライダーソニック!我らが主の意志に叛いてまで!何故そこまで愚かしくも戦うのだ!!!」

 

 

「うっせえバカ!!!」

 

あーだこーだと本当うるせえ!

答えるのも面倒だからと、煌風の刃を叩き込みサテライトを黙らせる。

 

 

「バ………!?」

 

 

「お前のボスの意志だかなんだか知らねえけど……俺の大切なものを脅かす奴がいるってんなら、例え異世界の敵だろうがなんだろうがぶっ倒す!理由なんてそれだけだ!!」

 

 

煌風の刃を向けながらそう言い放ち、2本の刃を一気に叩き込む。

 

そうだ。それが天城隼斗(この俺)だ。

 

世界を守る?人類の平和のために戦う?

そんな大層な理由じゃない。

俺には大切な人がいる。その人達の日常を、その人たちの未来を守りたいから────!

 

 

「だから戦うんだ!守りたいもののために!!」

 

 

「貴様ァァァ!!!」

 

 

怒り狂ったサテライトが先程のビームサーベルを展開、こちらに突貫して来た。

 

 

恐らく接近してビームサーベルでの攻撃……と見せかけてゼロ距離最大威力でレーザーを撃ち込む…なんて考えてるんだろ。

 

動き自体は単調だから避けるのは容易い…が、その時ふと足元から何かが迫ってくるのを感じた。

 

咄嗟にその場から飛び退くと、迫ってきたのは稲妻と斬撃を伴う竜巻。

 

まるで天を舞う竜のようなそれがサテライトを飲み込み、その翼を噛み砕いた。

 

「今のは…!?」

 

下を覗くと、そこには何故か巨大化しているタワー・ドーパント。(しかも胴体に大穴の空いた)と白と青のhalf&halfで鋭利な見た目をしたダブルの姿が。

どうやらあいつらが放ったものらしい。

 

サテライトが、ダブルが落下していく。

だが、落下していくダブルはまるで慌てる様子がない。

まるで俺を信じて「後は任せた」とでも言っているようで…

 

あぁ、やっぱりそうなのか。

俺も、お前らも…同じだった。

 

守るべきもののためにその力を使う。

自分のやり方で、仲間達のために戦う。

 

だから────!!

 

 

『決めろ、()()!』

 

「───あぁ、任せろ()()()!」

 

 

2本の剣をその手に構え、煌風にはシグナルソニックを、リジェネレイトブラッシャーにはドライバーから抜き取ったシグナルブレイヴとシグナルカクサーンⅡを装填!

 

《ヒッサツ!ぁふるすろっとる!!》

 

《ヒッサツ!Full throttle Over!Brave!カクサーン!!》

 

「見せてやる!これが俺の新必殺技!」

 

あの時の殺し屋戦以来、特訓し続けてきた技がある。

 

煌風とリジェネレイトブラッシャー。

2本の剣を使い、最短で、最速で、最大威力で、最多の斬撃を叩き込む。

 

それがこの────!

 

「隼斗流剣技、二刀流ッ!!」

 

一気に加速し、落下するサテライトに喰らい付く。複眼に宿る鋭い光が線を描く。

 

それは正に、鬼の眼光。

 

「ハァァァァァッ!!」

 

 

そして、すれ違いざまに青い光を纏った2本の刃でありったけの斬撃をサテライトに叩き込んだ!!

 

 

「っ…!今…何が」

 

 

打ち込まれたサテライトはなんともないようだったが、煌風を納刀しシグナルバイク達が排出された途端

 

「────飛夜叉(とびやしゃ)

 

 

無数の斬撃が、遅れてサテライトの鋼鉄の体を斬り裂いた。

 

 

「エルバ……様────!!」

 

 

叩き込まれた無数の斬撃に耐えきれず、サテライトは爆散した。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「──よっとっ!!」

 

《オツカーレ!》

 

サテライトを撃破した俺は飛び降りても問題のない高さまで降り、シグナルブレイヴを抜き取って変身を解除。

 

 

空中で変身解除した事によりスーツが消え、余剰エネルギーは青い羽根となって排出されブレイヴ・ファルコンも元に戻る。

 

そして、羽根が舞い散る中カッコよく着地。

決まった……!

 

 

「永斗少年!アラシ!」

 

「おー隼斗さん、お疲れ」

 

「おいハーさん、なんダヨあの技!」

「あぁカッコよかった!二刀流でズバズバズバって!侍だ!」

 

「だろ?Coolだろ!?飛夜叉って言ってな……アレの完成には苦労したぜ…っと、それよりも…アラシ!」

 

右手を挙げ、アラシにもそうするよう首を向けて促す。やや戸惑った様子を見せながらも2人でハイタッチをした。

 

「やるじゃねぇか」

 

「そっちこそな。大した探偵だぜ」

 

交わしたのはただの二言だが、構わない。

俺も、ようやくコイツのことが分かった気がするからな。

 

「で、隼斗さん。サテライトの変身者は?こっちのタワーの方はご覧の通りだけど」

 

「それがだな永斗少年…いないんだ。空からも地上からも探したが全く見つからなかった」

 

そう、飛夜叉で撃破した時爆煙の中からアイツは見つからなかった。

空中で撃破したから逃げ場は無かったはず。落下してるならまず見逃さない筈だし…

 

「物探しはチビの専売特許だろ。しっかりしろ」

「なんだコラやんのか?」

 

「アンタら仲良くなったんじゃなかったのカヨ…」

 

ま、別に後でゆっくり探しても大丈夫だろ。

タワーがぶっ倒されたことで奴が建てた塔も崩壊を始めている。後は帰る方法を探せばめでたしめでたし────

 

 

なんて思っていたのは、少々甘過ぎたらしい。

 

 

「……オイ!なんだアレ!?」

 

 

憐が指差す方向を向く。

 

なんと突如崩壊し始めていたはずの塔が輝き出し、5本の塔から光が伸びていた。

 

 

その光によって、五芒星の紋章が空中に描き出されている。あれが世界を繋ぐゲートってやつか……!いやそれよりもだ!

 

「…どうなってんだ!サテライトもタワーも倒したはずだろ!」

 

「落ち着け隼斗。システム起動条件にサテライトもタワーも関係ねぇ、条件は……赤文字で『飽きた』、つまり『憂鬱』の……!」

 

 

 

「──── Shit(しまった!)!」

 

 

その可能性は考えてなかった……!

まさかあの女、自分の命と引き換えに…!!

 

 

「なるほど。確かに条件達成のための生贄って、一般人限定って縛りがある訳じゃ無かったからね。裏技ってのは盲点だったよ」

 

「冷静に分析してる場合か。んで、どうすんだよアレ、情報通りならあの先に隼斗達の世界があるんだろ?」

 

「!そうか、ならもういっぺんブレイヴに変身してあのゲートを通れば……」

 

そう思いブレイヴ・ファルコンを呼び寄せるが永斗少年がそれを遮り話し始めた。

 

「あー、それなんだけど…まだ帰れないよ、隼斗さん」

 

「なんでだよ!?アレが俺達の世界への帰り道なんだろ?それなら……」

 

「確かにあれは異世界のゲートだけど…正確に言えばまだ『未開通』なんだよね」

 

「未開通?」

 

「そ。起動自体はしてしまってるけど、まだ穴が空いてる訳じゃない」

 

「だったラこのまま起動前に戻しテ……」

 

「そしたら帰る方法今度こそ無くなるぞ」

 

「かと言ってこのまま空けたらそれこそエルバが戻ってきて帰るどころじゃすまねぇだろ。どうするんだ永斗少年?」

 

「まー任せなさいって。僕に考えがある、とりま一旦グリモアⅡの所に行くよ」

 

 

 

そんな訳で永斗少年案内のもとバイクを走らせ、グリモアⅡのある場所までやってきた俺達。そこにあるサーバールームにグリモアⅡはあるらしい。

 

 

 

「調べた通りならここに……あった」

 

大きな扉を開けると、そこには巨大なスーパーコンピューターがあった。

ただし、グリモアの影響かその見た目が少し変化しており、あちらのグリモアが魔法の本ならばこのグリモアⅡは蔓のようなものが絡み付いた魔法の本棚とでも言うかのような少し神秘的な見た目になっていた。

 

「これがグリモアⅡか……」

 

「んで、どーすんのエイくん?」

 

「これでこちらから開くゲートの位置を変える。そうすれば、2つの世界を繋ぐゲートは少なくともトンネルでは無くなり…少なくともエルバがこのまま来る…なんで事態は最低限防げる筈だよ」

 

「なるほど、流石永斗少年」

 

 

「だが、そのゲートの位置ってのは何処にするんだ?」

 

「うーんそうだね……あの魔法陣から最も遠くて…かつ効果範囲圏内で最適な場所となると……………」

 

そう言いながらコンピューターを操作する永斗少年。しかし…中心部から最も遠くて、効果の範囲内でなおかつ最適な場所なんてそんな都合のいい場所ってそうそう……

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

「ここだと」

 

「うん」

 

あったわ。意外とあっさり見つかった。

バイクを使って行って帰って、やってきたのは音ノ木坂学院の屋上。

 

 

 

「しかし、マタ戻ってくる事になっちまうとは……」

 

「と言っても一時的にだけどな。これから帰るんだ、ちっとばかし名残惜しいがな…」

 

 

「2人とも、忘れ物ない?多分一回帰ったらもう戻ってくることはできないからね」

 

「ってか2度と来るな。こんなこと一度で充分だ」

 

「ねぇよ。そもそもバイクやらドライバーやら以外はこっち来る時持ってなかったからな」

 

 

「俺っちも同じく。特に忘れモノ…は……」

 

 

 

その時、憐が「あっ」という声と共に何かを思い出した。

 

 

「あああああっ!!」

 

 

「うっせ!どうしたんだよ憐!?」

 

「ハーさん!俺っち、いや俺っち『達』重要な忘れ物してル!!」

 

 

「忘れ物?んなもんねぇだろ。ドライバー、武器装備、バイク…は瞬樹くんがあのバイク…ライバーンだっけか。アレで吊り上げてくれるって言ってたし、鳥もいるしそれ以外には何も……」

 

 

「μ'sの!サイン!!俺っち達の世界ジャとっくに解散して会えないケド、この世界じゃ現役ダロ!?持って帰ったらゼッテーみんな喜ぶッテ!」

 

「俺達もな」

 

「イェア!!」

 

清々しい笑顔でサムズアップする憐。

そうか!確かに大変な忘れ物だ!!あっぶねえ忘れる所だった!よくやった憐!!

 

 

「なんだよ、手伝いしてた時に貰ったんじゃねぇのかよ」

 

「思いの外忙しくてとても頼める状況じゃなかったんだよ察しろ鈍チン探偵」

 

「誰が鈍いって!?」

 

「俺らがμ'sの誰かの家泊まるってなった時にロクに反応しなかったアレの何処が鈍いってんだ!」

 

「んだと!大体あの程度の攻撃も避けられないお前の方が鈍いんじゃねぇのか!?」

 

「アレはお前がワザとやったんだろ!分かってんだよこっちは!!」

 

 

「なんで最後まで喧嘩してんのこの2人は…」

 

 

「まぁ心の底デは通じ合ってルみてーだし…いいんじゃナイ?どの道この戦いが終わったらお別れなんダ」

 

「じゃあやらせとこうか、面倒くさいし」

「オウ」

 

「あ、でも憐くん。μ'sのサインがどうとか言ってたけど、ぶっちゃけもう時間無いよ。いくらなんでも今からは無理」

 

「嘘ダロ!?マジで?もう無理!?そんなああぁぁぁ……千載一遇のチャンスだったノニ…あー、今からμ'sがここに来てくれればナ……」

 

そうしてそれぞれが話していると、突如ドアの開く音がした。

 

「呼んだ?」

 

 

振り返ると、そこには穂乃果さんが。

いや、穂乃果さんどころかμ'sが全員集合していた。瓢箪から駒とはまさにこの事だ。

 

「うおおおおおおっ!?スゲー!!神サマ仏サマ!サンキュー!」

「Miracle!奇跡だ!奇跡が起こった!」

 

「ほのちゃんたち…なんでここに?」

「そうだ、なんで来やがった。寝てろ」

 

「瞬樹君のバイクが学校のところで浮かんでたから、ここにいるんだろうなーって。ちょっと聞きたい事あったから来ちゃった!」

 

「そもそも巨大なドーパントが暴れていたのだから気にもなります。どうして永斗もアラシも連絡に応じないのですか!」

 

「海未ちゃん…いやー全部終わってから説明しようと…」

 

「シュバルツ…!お前マジでナイス!」

 

「…ん?ま、まぁ礼には及ばんぞ黒騎士!」

 

「そう!瞬樹君!瞬樹君に聞きたいの!」

 

 

「憐!今のうちに!」

「オーライハーさん!!」

 

何やら瞬樹くんの方に話があるらしいので、とりあえず俺らは今のうちにμ'sのみなさんにサインを貰っておく。

いやぁ…言ってみるもんだなマジで。

 

「真姫さんサインお願いしマス!この色紙のこの辺に…」

 

「サ…サイン…?なんで私がそんな…え、ちょっとどうすればいいのよ!」

 

「じゃあ希さん!俺にもサインを!」

 

「おーウチからとはお目が高いね!」

「はぁ!?普通私からに決まってんでしょ!ちょっと貸しなさい希!ど真ん中におっきく書かないで!にこにースペースが無くなるじゃない!」

 

「ニコさんspaceはまだまだありますから、どうか落ち着いて……」

 

サインを貰いながら穂乃果さんと瞬樹くんの方の話に耳を傾けていると、聞こえてきたのは恐れていた内容だった。

 

 

「瞬樹君って…妹いるよね!?」

 

 

「…!?まぁいるが、な、なぜそれを……!」

 

「おい待て穂乃果。何の話をするつもりだ」

 

「隼斗君と憐君がうちに泊まって、色々お話聞いたんだ。静岡のスクールアイドル、Aqoursのこと。でも花陽ちゃんもにこちゃんもそんなアイドル知らないって。それでその中に子の一人が、瞬樹君に似てた気がして……」

 

 

っべ……やっぱり喋り過ぎたか!?

でも話した内容はほんの僅か、しかも時系列については完全に伏せてたはず……!

 

「それでクロに聞いたんだ。そしたら瞬樹君に妹はいるけど、その子はまだ小学生だって。写真も見せてもらったけどやっぱり同じ人だった。だから……

 

 

 

 

 

ズバリ、隼斗君たちは未来から来た!だよね!?」

 

 

……Really(マジ)

確かにその兄妹の繋がりがあったとはいえ、あのとき一目見たぐらいでそこまで辿り着いたのか?

 

別世界から、という点までは言及されなかったがそれを省いても正解だ。

 

さすがはμ'sのリーダー………

 

「…あぁ、隼斗と憐は未来から来た仮面ライダーだ」

 

「おいアラシ!仮面ライダーのことまでは…!」

 

「もういいだろ。別にコイツらに隠してもしょうがないことだ」

 

…ああそうか、この人達もダブルやエデンについて知ってるんだっけ。

そらそうか。それに俺達も別に正体隠してるって訳じゃないし…結果的にバラしてたから気にはしてなかったけど。

 

「やっぱり!じゃあAqoursは未来のスクールアイドルなんだ…!でも酷いよアラシ君!なんでそんな凄いこと言ってくれなかったの!知ってたら未来のアイドルのこととかもっと聞けたのにー!」

 

「別に隠してたわけじゃねぇ、次のライブに集中して欲しかっただけだ」

 

「あと…すんません穂乃果さん、Aqoursのこと話したいのは山々なんですけど、俺らもう帰らなきゃいけなくて……あっちで倒さなきゃいけないヤツいるんです。あ、最後にサインだけ」

 

ちょっと不満げな穂乃果さん。本当マジでごめんなさい……せっかくなら個人的に撮ったライブとかの動画データだけでも渡せるか?とも思ったけど……どうやら時間のようだ。

 

両手を広げたくらいの大きさの穴が開いた。

アレが俺達の元の世界へのゲート……

 

「さて、お別れだね」

 

「あぁ…こっちの世界に来てビックリしたけど、今となっちゃ来てよかったって思うよ」

 

「まさか過去の世界でμ'sに会えるなんてナ!ホントにラッキー!」

 

「ちょっと待ちなさい!その口ぶり、まるで未来でμ'sが有名みたいじゃない!未来でどうなってるの!?私はもちろんトップアイドルよね!!?」

 

「うるせぇ空気読め馬鹿にこ」

 

「そうよ。未来のことを聞くのは反則だと思うけど?」

「絵里は頭が固いのよ!」

 

絵里さんの言う通りだ。

俺としてもAqoursの話を聞かせてあげたいのは山々だが、未来のことを話し過ぎてこの世界のAqoursに影響が出たら申し訳ない。

 

「μ'sの皆さん、今回は本当にありがとうございました!あんま多くは言えないですけど…最後にこれだけ言わせてください。

 

 

あなた達の作る物語は…いつか誰かにとっての輝きになる、そんな素晴らしさを秘めてるんです!俺が、俺たちが保証します!だからこれからも……頑張ってください!!」

 

「俺っちも、仲間たちの誰もが夢中になっちまうスーパーアイドル…それがアンタ達なんだゼ!もう会えないかもだケド…この2日間を俺っちは忘れナイ!!」

 

俺達はそれぞれ激励と別れの言葉を言い終えると、鳥と共に瞬樹くんが引き上げてくれたバイクの方へと向かう。

 

「二人ともなんで見てるの?」

 

「…あぁそうだな穂乃果。見てたって仕方ねぇな」

 

「…?穂乃果さんとアラシ、何言って…」

 

?マークが頭に浮かぶ俺達の隣にアラシが並び立つ。永斗少年がそれを見て頭を抱えているが、まさか……

 

 

「俺たちもお前らの時代に行く」

 

 

 

「「はあぁぁっ!!?」」

 

 

「だよね!アラシ君見てて絶対そうするって思ってたんだ!やっつけたい人がいるなら、一緒に戦ったほうがいいもん!ね?」

 

「そう言う事だ」

 

「いやいやそう言う事じゃねぇよ!依頼はこれで終わりだろ!?なんでお前らが来なきゃいけないんだよ!帰る方法無いって言ってただろ!」

 

「うん僕もそう思う。やめとこ。ね、アラシ」

 

永斗少年に関しては絶対面倒くさがってるだけなんだろうが肯定せざるを得ない。

こっちの世界から元の世界へは今のゲートで戻れるが、あくまでそれは一方通行。

 

俺達が元の世界へ戻れて、仮について来たとしても帰る方法が見つかるとは限らない。

エルバは俺達でなんとかするしか……

 

「エルバは俺達の世界の荷物だからな。そいつを放置した結果、勝手に死なれると探偵の名折れだ。帰る方法は…まぁなんとかなるだろ。その時考える」

 

「んな適当な…」

 

「そのなんとかのために働くの僕なんですけど。エルバって滅茶苦茶強いんですけど。なんでわざわざ自分から頭突っ込みに行かなきゃなんないのさ……」

 

「もー!ウダウダうるさいにゃ!永斗くんも男らしく行った行った!」

 

「えぇ……」

 

 

永斗少年も凛さんに押され、ゲートの前まで来てしまう。

 

俺としてはμ'sの皆さんを守るのに集中してほしい。だがそれは向こうも同じだ。

アラシのやつは一探偵として、依頼人としての俺達にどうあっても最後まで付き合うつもりらしい。

 

「貸しっぱなしで逃がさねぇよ。大人しく返させろ」

 

「割に合わねぇって話だ!それに、帰れるかどうかもわからない、エルバは強い。お前らがどうなるか……」

 

「そうだな、そういえば報酬もまだ貰ってねぇしな。

 

……じゃあ塩プリンだ」

 

「は?」

 

「報酬はお前の言ってた塩プリンでいい。美味いんだろ?マズかったら殺す」

 

「はっ…!よく覚えてたなそんなの!なんだよアラシ、お前スイーツ好きなのかよ!」

 

「悪ぃか?」

 

…どうあっても曲げねえつもりか。

────なら仕方ねえか!!

 

「いいや、スイーツ好きに悪いヤツはいねえ!そうだな…俺もお前と話し足りないって思ってたとこだ。わかったよ!報酬も善処してやる、帰る方法は…まあ博士がいるしなんとかなるだろ!多分!!」

 

「多分なんだ……」

 

永斗少年がマジか…という顔をしている。

まあ補償はできねえけどさ…博士ならなんとかしてくれるだろ、あの人一応天才だし。

 

 

「だから来い!一緒に戦うぞアラシ!」

 

もう一度、手を伸ばす。

今度は衝突からではなく、巡り合った戦友として。

 

互いに手を握り、そこに憐と永斗少年も続いて寄ってきて手を重ねる。

 

「待て待て!俺を置いていくな!騎士道的にここで友を見捨てることはできん!」

 

瞬樹くんも来るようだ。

まぁ、戦力は多いに越したことはないしな。

それに妹のことも気になるんだろう。

 

よし!All the actors(役者は揃った)!!

 

アラシ、永斗少年は2人でハードボイルダー

瞬樹くんはライバーン、俺はライドソニック

そして憐はライドスレイヤー。

 

それぞれのバイクに乗り、エンジンをかける。スロットルを捻り、それぞれのマシンが音を立てて発進準備。今度は鳥もしっかりと俺の横に着く。

 

「────行くぞ!!」

 

 

「ファイトだよっ!仮面ライダー!」

 

 

最後に聴こえた穂乃果さんの激励の声。

それを耳に残し、俺達は元の世界へのゲートに飛び込んだ。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「よっ!」

 

「ホッ!」

 

「っ!」

 

「フッ!」

 

『ーッ!』

 

ゲートを抜けると、そこは道路のど真ん中。

スマホで確認したが、浦の星からは少し離れた場所だった。

 

「よーし!I'm home 我が故郷!」

 

「ここが未来の世界か…未来、つってもクソ田舎ってこんな感じなんだな」

 

 

「正確には『別世界』の未来だけどね」

 

「未来世界…別世界の未来の我が故郷……」

 

向こうの世界の3人組は周りをキョロキョロと見渡していた。つってもこの辺何もねえぞ?まぁとりあえず……

 

「ようこそ、3人とも。ここが我が故郷静岡県内浦の……」

 

「あー、隼斗さん?言いたそうにしてる所悪いけど……なんか静か過ぎない?」

 

「田舎だし当たり前だろ、秋葉原とこっちとじゃ言いたかないが天地の差があるわ。が…否定はできないな。普段はまだ住民の人達の話し声が聞こえてきてもいいはず……」

 

 

「っ!おい、アレを見ろ!人がいるぞ!」

 

突然瞬樹くんがこちらに呼びかけてきた。人?そんなのいて当然……だが、指差す方に目を向けるとそこには不自然かつ奇妙な光景が広がっていた。

 

人はいた。普通にいるのだ。

 

 

────()()()()()()()()()という点を除けば。

 

 

「っ!?どうなってやがる!」

 

「人が止まっテ……それにこの空気…ハーさん!」

 

「まさか、重加速…!?」

 

永斗少年が驚いている。

そうか、106と戦ったし本棚で検索したんだから知っているか。

 

「いや、だとしてもグローバルフリーズ級じゃない限り『完全停止』なんてのはあり得ねえんだ!」

 

「グローバルフリーズ?」

 

「かつてこっちの世界で起こった、世界中で重加速が起こったっていう大事件。ってかそんなこと今はどうでもいいんだ!」

 

「ああ、ロイミュードじゃねぇってんなら…この現象を起こしてる奴なんて1人しかいねぇだろ。

 

そうだろ?『憂鬱』さんよぉ!!」

 

 

アラシがそう叫ぶ。

すると、何処からともなく奴は現れた。

 

 

「おや、まさか俺を知るものがまだいたとはね…意外だったよ」

 

 

 

腕や袖に縫い跡が刻まれた青年。

 

ディストピア・ドーパントの変身者である『憂鬱』エルバ本人が、そこに立っていた。

 

「エルバ…!マジかよ早速お出ましか!」

 

「あっちの世界で名前を知ったのか。まぁだが、帰って来るとは思っていたよ。あの程度の障壁など超えると分かっていた、だからこうしてここで待っていた」

 

「あの程度、か…敵に同情はしねぇが、あのカンフー女は気の毒だな」

 

「結果、全ては俺の思う通りになった。全てが俺の想像の域を出ない。あぁ…やはり驚きも無い、感動も無い、この世界はモノクロ…本当に笑えない」

 

そうつまらなそうな表情で憂うエルバ。

見れば周りの人々はただ止まっているだけではない。

苦しんでいる表情…全部コイツが…!!

 

「俺はポエムが嫌いなんだ、分かりにくくて仕方ねぇ。文句があるなら聞いてやるよ、拳でな」

 

「…はっ、やる気みたいだなアラシ。だったら俺も最初からFull speedだ!今の俺達は、俄然負ける気がしないんでね!!」

 

「そうだな。御託ばかりじゃいつまで経っても笑えない。

そろそろ楽しませてもらおうか、仮面ライダー」

 

我欲の為に世界を覆う憂鬱の暗雲。

あの時こそ手が届かなかったが…今の俺たちには頼もしい戦友がいる。

負ける気なんてNot at all!

 

さぁ…終わらせるぞ、この戦いを!!

 

 

次回に続く!

 




ブレイヴソニック、復活!幹部撃破!

そして隼斗・憐はついに帰還!
再び立ちはだかる『憂鬱』のエルバ、5人は勝つことができるのか!?

同時に投稿されてる146さんサイドでは、ブレイヴ・ファルコンがどうなっていたのか、謎の斬撃を放った人物についても描かれてますのでそちらも下のリンクからお楽しみください。

https://syosetu.org/novel/96993/68.html

それでは次回もお楽しみに!
感想・評価お待ちしてますマジで。
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