ブレイク・ユア・ディスティニー!! リローデッド   作:愉快な笛吹きさん

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リポート⑤ ドラゴン・バスター

 平和な日本で、死ぬ思いをした人間というのはどのくらい存在するのだろう。もちろん、言葉通りの意味でだ。

 横島は、あまり多くないとは思っている。学校のクラスメートでそんな目に遭った奴なんてほとんどいないし、遭った少数は、自分と同じ霊能関係者だ。

 

 要は余所の職業と比べ、GSという仕事が危険極まりないという事なのだが、その中でも自分は突出し過ぎていやしないだろうか。

 やれヤクザの集団に逆さ釣りにされたり、海中の敵を退治するために80メートルもの深さをボンベ無しでで潜水させられたりと、数え挙げればきりがない。

 

 それでも週をまたげば、その殆どが解決していたが、中にはそれができない程の強大な敵もいた。今から相対する彼女も、恐らくはそのクチだろう。

 そういう時に負った傷というのは簡単には治らないし、下手をすれば死ぬ事もある。壁の向こうで着替えているであろう妹が、現にそうなったのだ。次の極楽行きの切符が知らない内に自分に渡っている可能性は、十分に考えられた。

 

(あんな殺風景な場所で殺されてたまるかい! 美女の胸の谷間でもみくちゃにされる以外で俺は死なん! 死なんぞーー!!)

 

 銭湯そっくりな脱衣所で、決意を新たにした横島が、古いカンフー映画なんかに出てきそうな胴着を着込み、横開きの扉を開ける。

 出迎えたのは、富士山とタイル張りの浴槽では無く、360度で地平線が見える、石と土だけの空間だった。正面には、同じ石で作られたと思わしき円形の闘技場があり、その中では、神剣を携えた怒れる武神が、腕を組んで佇んでいた。

 先に着替え、ここに来ていたルシオラが、横島に気付いて手をとった。

 

「頑張ってね。兄さ……ヨコシマ。恋人らしいキスの一つもしないまま死ぬのは嫌よ」

 

「お、おう。行ってくる」

 

 ルシオラのやる気のツボを突いた応援に、少しだけ心が軽くなる。見送られるのは、あの東京タワーの時と同じ。だが、ここにいる彼女は、さっきの言葉も含めて、あの時の様な死の影は微塵も感じない。その事に安心もした。

 

 一歩、また一歩と、闘技場に歩いていく。ここで豪快に転び、頭から出血でもすればかえって安心できるのだが、全く以てそんな気配はない。煮えたぎるマグマの様な雰囲気を発している竜神さまの様子から見て、笑いに走れば瞬時に極楽に往く事になるだろう。

 

『私の力の使い方は覚えているな?』

 

 バンダナに戻っていたセイリュートが訊ねてきた。「ああ」と頷く。

 

『なら何もいう事は無い。せっかちなあいつの事だ。全力を出してくるまでそう時間は掛からないだろう。それまでの間、何としてでも耐え凌げ』

 

 セイリュートにはもう勝ちが見えているのだろうか。この期に及んですら、淡々と指示を降す彼女に、恐ろしいまでの頼もしさを感じる。

 

(敵を三枚目に扱き下ろした時の美神さんと、いー勝負だよな)

 

 いつの間にか肩の力が抜けていた横島が、そんな事を思いながら闘技場に上がった。

 

 

「遅かったですね」

 

 横島が立ち止まるやいなや、小竜姫が若干苛ついた様子で言った。一瞬びくりとしかけたが、その視線は彼の目線より少し上――額のセイリュートに向いている。

 

『着替えをよこしてきたのはお前だろう。そんなに短気では、男が苦労するぞ』

 

「……っ! なら、さっさと彼を連れて帰ったらどうですか!?」

 

『そうもいかん。土地を守っていくには人も必要だからな。縁結びを成功させるのも、私の大事な役目だ』

 

「あなたはもう土地神ではないでしょう!!」

 

 小竜姫の皮肉を、セイリュートが涼しい顔で返していく。斬り合いの方ならいざ知らず、口喧嘩ではセイリュートの圧勝だった。

 

「話は終わりです。私に無礼を働いた罪、命を以て贖いなさい」

 

 正眼に剣を構え、その切っ先を横島の喉元に狙い定めると、小竜姫が戦いの始まりを告げた。

 呼吸を徐々に深くしていきながら、横島を鋭く観察する。口では怒り心頭だったものの、ひとり待たされた事もあり、幾分かは冷静さを取り戻していた。

 そのうえで彼を見てみれば、最初の印象とはかなり違う事に気付く。一見すると頼り無さげな感じだが、意外な事に、隙らしい隙は見つからない。強敵を前にした時の様な圧力こそ無いものの、うかつに飛び込めば、何かをしでかしてきそうな怪しさがあった。

 

(油断は禁物ですね)

 

 内心で呟いて、小竜姫が視線を一段と鋭くさせる。考えてみればあの切れ者の旧友がわざわざ連れてきたほどの男だ。先ほどの剣もあっさりとかわされた事から、予想以上の実力はあるのだろう。

 

(ならば!)

 

 横島に攻めこむ気が無い事がわかった小竜姫が、呼吸を止め、そのまま一足で間合いを詰めた。人間の常識を越えた踏み込みに、横島の対応が一瞬遅れる。碌な霊能力すら出せないまま、神の刃は左上段から襲い掛かってきた。

 

「くっ!」

 

 反射的に掲げた左手に、硬い金属音が鳴り響く。いつの間にか左手に握っていた手槍が、彼女の神剣をぎりぎりで受け止めていた。

 

『ぼさっとするな。次だ!』

 

 漆黒の鎧武者姿に変身した横島の頭上から、揃いの兜姿になった彼女の声が降ってくる。その通りだった。ふっ、と小竜姫が息を吐いた瞬間、冗談の様な圧力が左手にのし掛かる。圧し負け、腕が内側に折れるやいなや、機と見た彼女が一気に槍を打ち落とした。

 

「覚悟!!」

 

 叫び、慣性のまま穂先まで滑っていった刃を、小竜姫が強靭極まりない下半身で切り返した。風切り音をあげて右から戻ってきた神剣を、今度は予測していた横島が、右手に宿していた霊気の盾で防ぐ。

 

『良し! こらえろ!』

 

 衝突した霊気が二人を青白く染め上げる中、セイリュートが檄を飛ばす。再び押しきろうとした小竜姫だったが、流石に体内中の霊力を凝縮した盾を撃ち破るには、一筋縄ではいかないらしい。剣を退き、奇襲が失敗した事を悟った彼女が、仕切り直すために後ろに跳んだ――直後だった。突如右手を振りかぶった横島に、表情が変わる。

 

「っ!!」

 

 投げつけられた霊気の盾を、間一髪で小竜姫が、足下から振り上げた神剣で切り裂いた。二つに分断された盾の残骸が、それぞれ軌道を変えて地面に着弾する。

 

 二度の爆発で舞い上がった塵と煙が前方の視界を遮る中、横島は次の一手へと動いていた。槍を両手で握り、意識を集中させながらその場で突き出す。虚空を狙ったかの様な一撃は、瞬き程の暗転の後、ぴたり小竜姫の背中へと向かっていた。

 

 が――

 

「甘い!」

 

 こちらを見ようともせずに、小竜姫が軽く右肘を上げた。鍬を担ぐ様に背中に回された神剣が、死角からの攻撃を受け止める。

 

「以前に見たことが無ければ、これで決まっていたかもしれませんね」

 

 ぞっとするほどの涼しい声で、小竜姫が言って来た。先刻とは立場が逆だったが、彼女の方は身じろぎ一つしない。

 なおも霊力を込めようとしたが、それが致命的に判断を誤った事に気付いた。天に向かって剣を跳ね上げた小竜姫に、腕ごと槍を弾かれる。

 当然、その隙を見逃す様な彼女ではなかった。ぐっと沈みこむと、左足を軸に、当たれば膝から下がちぎれ飛びそうな威力の下段斬りを放つ。

 

 死んだ――と思った横島だったが、次の瞬間には、最初にテレポートした場所へと戻っていた。

 

「サ、サンキュー……セイリュート」

 

『礼はいいから前を見ろ。今の攻防で、既に二回は死んでいたぞ!』

 

「そーはいっても、既にいっぱいいっぱいなんだが……」

 

 セイリュートの叱責にぼやきながら、横島が小竜姫を見据える。既に霊力や集中力ほか、色んなアラートが鳴り響いている自分たちと違い、彼女は悠然としてこちらに振り返ってきた。

 

「あなたの手助けがあるとはいえ、人間にしてはスジが良いですね。ですが、この程度で私をどうにかできるとでも?」

 

『そうやって人間を下に見ているうちは、こいつに敵わないだろうな』

 

「減らず口を!」

 

 会話を打ち切り、またも小竜姫が斬り掛かってきた。意識を右手に集中し、作り上げた霊気の盾――サイキックソーサー――で、彼女の攻撃を受け止める。

 

 先程と似た構図だが、力比べに付き合うつもりはなかった。右半身を引くと、入れ替わる様に左腕の槍を突き出す。

 槍の霊力操作はセイリュートの担当だった。乱れのない三日月槍の形を模した霊気の刃が、小竜姫の首筋を狙う。腕を引っ込めた彼女が、落ち着き払って剣の腹で受け止めた。それを見て、腰裏に回していた右手の盾を密かに霊波刀へと変える。槍を引き、同時に右手を逆手のまま斜め下から斬り上げた。が、これすら身を捻ってかわされる。

 

「くそ、当たらん!」

 

 毒づきながら、あらためて彼女の技量の高さに舌を巻く。初めて見せる能力にも難なく対処されてしまうのだ。これで奇襲のレパートリーが尽きてしまえば、たちまちにしてやられてしまうだろう。

 

 対峙すればそれだけメッキが剥がされる。そう判断した横島が、彼女が反撃してくる前に離脱を試みた。意識を高め、次の瞬間には闘技場の端にまで移動する。

 

 ほっと、安堵しかけて――

 

『ヨコシマ!!』

 

 セイリュートの声が飛んできた瞬間、横島の身体が吹き飛んだ。どん、だん、と地面を跳ね、そのままボウリング球の様に地面を転がる。闘技場を飛び出し、最後に近くの岩に身体を打ち付けて、ようやく止まった。

 

「…………」

 

 ゆっくりと身体を起こし、小竜姫がだらりと剣を下げた自然体に戻った。横島が吹き飛んだ方向に振り向くと、靴音を鳴らして歩を進める。闘技場の端まで来ても、眼下の横島は動く気配すら無かった。が、

 

「咄嗟に防御したのはわかっています。立ちなさい!」

 

 忌々しげに言ってきた小竜姫の声で、横島がむくりと起き上がる。セイリュートの舌打ちが、兜越しに聞こえた。

 

『バレてないと思ったのだがな』

 

「ど、どーすんだ!?」

 

 騙し討ちが失敗した事を示すセイリュートの呟きに、小声で横島が訊ねた。

 

『とりあえず転送機能で逃げるのは諦めろ。空気中の霊圧の変化で位置を気取られている』

 

「マ、マジか……さすが心眼を授けてくれただけの事はあるな」

 

 命を守り通すための手段が一つ無くなり、途端に気が重くなる横島。だがその時、はっと脳裏にひらめくものがあった。

 攻撃にも回避にも使えない。ならば――

 

「なら、こういうのはどうだ?」

 

 言って、思い付いた案を口早に告げた。僅かな沈黙を挟み、相棒の声が返ってくる。

 

『……なるほど。悪くないプランだ。最後の一手への布石にもちょうどいい』

 

 思っていた以上の好評価に、鼻を擦って得意げにする横島。その様子を微笑ましく感じるセイリュートだったが、闘技場から眉をしかめている小竜姫に気付き、気を引き締める。

 

『休憩は終わりだ。タイミングは私が指示するから、それまで何とか凌ぐのだ』

 

 言うが早いか、ふっ、と視界が途切れ、闘技場に戻ってくる。警戒していたためか、幸い出現位置に小竜姫はいない。すぐさま、盾を出して投げる。

 

「同じ技は通じません!」

 

 そう言って避けると、彼女がこちらに向かってくる。間髪入れず、今度は左手の槍を足めがけて投げ――これも避けられた。外れた槍が斜めに突き立つ。

 

 彼女が剣を振りかぶった。接触まで残り数メートル。これが最後だった。栄光の手と名付けた霊気の鉤爪を右手に作り、命じる。

 

「くっ!」

 

 右手から勢いよく伸びた鉤爪に、初めて小竜姫の顔が変わった。身を捩るが、先程までの余裕は無い。

 僅かにできた隙に、つい逃げ出したいという気持ちが頭をもたげたが……無理だというのなら、腹を括るしかなかった。

 そのまま爪を伸ばし続け――先程突き刺した槍に触れた瞬間、横島が叫ぶ。

 

「今だ!」

 

 縮めと念じた爪が、槍を掴んだままリールを巻く様に戻ってきた。狙いに気付いた小竜姫が、振り向き、剣を盾にして防ぐ。が、衝撃までは受け止めきれなかった。横島の脇を通り過ぎ、たたらを踏みながら大きく後ずさっていく。

 

「……っ」

 

 構えを解き、またも攻めきれなかった事に、小竜姫が歯噛みする。決して強くはない。強くはないが、非常にやりにくい相手だった。攻撃には必ず奇襲が伴い、自分の奇襲は兜の友人に見抜かれる。

 

 意外性と堅実性。

 

 それぞれ一人では足りない部分を、もう片方が補っており、結果的には長所だけが残っている。

 間違いなく良いコンビだった。もし修行者として来訪していたら、相当に目をかけていたに違いない。

 

 だが、

 

「ここからは本気です!」

 

 抑えていた竜気を解放した小竜姫が、銃弾の様な勢いで飛び出した。横島の振るった槍を難なくかわすと、あっという間に懐まで潜り込む。そのまま一気呵成に剣を突き上げたが、横島が何とか首を傾けた。ぎりぎりでかわす。

 

 剣風が首筋を撫でた事にぞくりとしながら、横島が右手でいなそうと試みる。叶いはしなかったが、その後やってきた上段からの一撃を受け止める事には成功した。

 

「し、死ぬ! 死んでまうーー!!」

 

 横島の精神力も限界だった。今までとは比較にならない圧力に、がくがくと両足が揺れる。槍で牽制する暇すら無い。ほんの少しでも気を逸らせば、真っ二つになる事必至だ。

 

 一方の小竜姫も、ここが好機だった。押しとおろうと、更に剣に力を込める。

 そのまま数秒、ついに横島の膝が折れ出した。今――と彼女が集中した、その時――

 

「のっぴょっぴょーーん!!」

 

 色んなものが限界に達した横島が、顔をくしゃくしゃにしながら奇声を発した。

 例に洩れず、ずっこけた小竜姫に、ついに機は熟す。『今だ』とセイリュートが叫んだ。

 

「ひーっ!!」

 

 許可を得た横島が、生存本能に従うままに盾を地面に叩き付けた。爆発が生まれ、小竜姫の姿が煙に消える。

 向こうでも同じ状況だろう。ピンチを凌いだ事にほっとしたものの、稼いだ時間を無駄にはできなかった。集中し、彼女から離れた位置にテレポートを始める。

 

(かかった!)

 

 暗転を経て、横島の視界が突っ込んでくる小竜姫の姿を捉えた。再び発生させた盾で攻撃を防いだ瞬間、自分の姿が違っている事に気付いたのだろう。彼女がはっとする。

 すぐに振り返ろうとして――煙の中から飛び出してきたセイリュートに羽交い締めにされた。

 

『別に二人一緒でないと転送できない訳ではないからな』

 

 簡単に種明かしを行い、セイリュートがとどめを差すよう頷いた。横島がやや躊躇いがちな表情で霊波刀を作る。そのまま彼女に斬りかかろうとして――セイリュートが。更には一拍遅れて横島が、まるで磁石が反発し合うかの様に吹き飛んだ。

 

『ぐ……超加速か……!』

 

 布一枚を羽織ったマネキンの様な姿の小竜姫に、地面に這いつくばったセイリュートが、悔しげに言った。

 

「これが私の切り札です。離れたのは仇となりましたね」

 

『くっ……ヨコシマ……』

 

 ずるずると霊体を引きずるセイリュートを無視して、小竜姫が横島の方に振り向いた。意識はある様だが、背を向けてふらついている。あと一撃で、確実に仕留められるだろう。

 殺すには惜しい才能だったが、竜神をこれ以上嘗められる訳にはいかなかった。せめて苦しませない様にと、彼女が再び超加速に入る。

 ぶん、と音がして、限り無く時間が遅くなった。何もかもが停止した様な世界を、小竜姫がすたすたと歩いていく。気が付いた時には死んでいるだろう。痛みも無い。

 横島の前に辿り着くと、ゆっくりと剣を掲げた。最後に顔を拝もうと、彼の身体を正面に引き寄せた瞬間――

 

「っ!?」

 

 小竜姫の全身に痺れが走った。加速が解け、世界が元の速度に戻る。

 何もかもが意味不明な状況の中、目の前の横島が、そっと左手を開いた。

 

「それは、まさか文珠!? でも、その文字は……」

 

「ええ、これだけじゃ意味が無いんです。だからもう一つはあいつに」

 

 横島の言葉にはっと小竜姫が背後を向く。いつの間にか、どっかと座っていたセイリュートが、無言で文珠を見せてきた。中には【糸】の文字が入っている。

 

 彼女が首を戻すのを待って、横島が続きを告げる。

 

「あいつのと、俺の【専】、それに小竜姫さま自身が【、】となる。それらを一直線で結べば【縛】が完成……って感じです」

 

 友人が何故身体を引きずっていたのか、理由がわかった。口惜しそうに小竜姫が言う。

 

「さっき分離する前に渡したのですね? 羽交い締めにしたのは……オトリだった……」

 

『思い付いたのはヨコシマだ。お前に吹っ飛ばされてひらめいたらしい。単に二手に別れて突撃するだけだった当初の計画より、よっぽどうまくいったようだな』

 

 言って、ふっ、とセイリュートが笑った。

 

『文珠だけでなく、柔軟な思考ができるのがこいつの強みさ……ヨコシマ』

 

 セイリュートの合図で、横島が霊波刀を作り出した。手を突き出し、切っ先を彼女の急所である額すれすれで止めると、再び彼女が口を開く。

 

『これで、打てる手は全て尽くした。お前を殺すわけにはいかないし、文珠の効果もあと僅かだ。形振り構わないのならお前の勝利なのだろうが……どうする?』

 

 それが、とどめの一言だった。友人がやけになる前に、プライドを盾にする。

 言い返そうとした小竜姫だったが……その選択が首をもたげそうになっていたのも事実だった。心の奥底を見透かされた彼女が、恥ずかしさにがっくりと首を落とす。

 

 開始とはうってかわった空気の中、戦闘終了の幕は静かに下ろされたのだった。




5話をお送りしました。

原作だと横島の柔軟な発想力は、連載後半はもっぱら文珠に入力する文字に活かされる場面が多かったと思います。

それが使えないなら、どうやって戦うんだろうな、というのを意識してみました。

横島の二刀流については、右手が横島がコントロールしている霊能力。左手の槍のコントロールはセイリュート担当、といった感じです。

横島自身は既に霊能力が使えるので、それに上乗せした形になりました。絵を想像してみると中々カッコ良さそうだなーと思ったり。

読んで下さる方々。お気に入りに入れて下さる方々。いつもありがとうございます。

次回もセイリュートが暴れる予定です。良かったら引き続きお付き合い下さい。

それではまた。

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