Fate/Arie night   作:無限の槍製

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今回はギルガメッシュVSアヴェンジャー!と言っても最初だけですが・・・・


王と復讐者とコンビニ弁当

冬木市にある大きな橋。それは深山町と新都をつなぐ唯一の場所。しかし今現在、それは橋ではなく、サーヴァント同士の戦いの場所と化していた。

 

「ハッ、達者なのは口だけか復讐者!」

 

ギルガメッシュは所構わず財宝を打ち続ける。これが彼の基本。ほぼ尽きることのない財宝の嵐。それは行き交う車を破壊しながら復讐者、アヴェンジャーを狙う。

 

(無駄に数が多い。これでは私の宝具も意味がない)

 

財宝を交わしながら次の一手を考えるアヴェンジャー。しかし自慢の宝具は『宝具の一対一』で真価を発揮するためここでは意味がない。

 

「動きが止まっているぞ。ほれ足を動かせ!」

 

「これが王のやることか!」

 

ギルガメッシュはあえてアヴェンジャーのギリギリのところを狙う。それはアヴェンジャーを焦らしたいのか、それとも単なる余興なのか。

しかしそんな余興でも掻い潜るチャンスは存在した。

 

「(今だ!)ふっ!」

 

「ほう、やっと見つけ出したか」

 

「なんだと!?」

 

しかしギルガメッシュにとって、その抜け道も単なる余興に過ぎない。唯一の希望(抜け道)無数の絶望(王の財宝)で多い尽くす。勿論アヴェンジャーに交わす術はない。

 

「串刺しだ」

 

「おのれっ!!」

 

それでもアヴェンジャーはナイフで財宝を弾いていく。だが財宝は無慈悲にも追加されていく。一つ、また一つと財宝がアヴェンジャーの体を貫いていく。生涯味わったことのない痛みに顔を歪めるが、

 

「ぐうぅ、うあああっ!!!」

 

なおナイフで財宝を弾いていく。その行動を理解できないギルガメッシュ。何故そこまで必死になるのか。何故我の前に膝間つかないのか。

 

「ほう、単なる雑種の復讐者ではないようだな」

 

何を思ったのかギルガメッシュは財宝を発射するのを止める。代わりに取り出したのは二本の黄金の剣。それを連結させ『弓』にする。

 

「少しばかり貴様に興味が湧いた。何故貴様は復讐者を名乗るのか。誰に復讐するのか。何故復讐するのか」

 

「お前には・・・・答えない!」

 

「だろうな。ならば我からの褒美だ」

 

ギルガメッシュは弓から矢を放つ。それも空へ。矢はずっと空へ突き進んで行き、遂には見えなくなった。

 

「我に歯向かって生き残ったこと。そしてレアなサーヴァントのクラスとして我の前に姿を現したこと。些細なことだろうが我が褒美と言ったのだ。ありがたく受けとれよ」

 

「貴様の褒美なぞ必要ない!!」

 

「必要か必要でないかではない。貴様は受けとるしかないのだ。七日後だ。それまで首を長くして待つがよい」

 

それだけ告げるとギルガメッシュは立ち去ろうとする。しかしそれを逃すアヴェンジャーではなかった。が、

 

「!!足が、動かん!?」

 

「ハハッ、恐怖で足が動かんか?・・・・まあ当然よな。確かに貴様に直撃しなかった財数多くある。がしかしだ。確実に貴様にダメージは与えてある」

 

「足の健が・・・・切れているのか!?」

 

「それに気づかず我の首を狙いに来るとはな。余計に面白くなった。十年前ならこんなことは言わなかったであろうな。やはり時代と共に我は『ぐれーどあっぷ』したらしいな!!」

 

大声で笑い続ける英雄王。もし生前の、もしくは十年前の知り合いが今のギルガメッシュを見たらどんな反応をするのか。『こんなのは英雄王じゃない!』と全員が全員同じ答えを出すだろう。

しかし英雄王も一応は人間だ。人間は変わるものだと、全員理解するだろう。時間はかかるが。

 

「ではな復讐者。余興にしては楽しめた。百点中二点だ。喜べ、昨日の狗よりは点数が高いぞ」

 

「一点も二点も大して差がないだろ!」

 

「いいやあるぞ?例えるならば蛸とイカぐらいな」

 

訳のわからないことを話す英雄王。後に『AUOジョーク』というギルガメッシュ自身の十八番だと分かるのは、もっと先である。

 

「ではな雑種。精々生き長らえろよ」

 

ギルガメッシュは燃え盛る車の数々を財宝で完全に吹き飛ばしながら深山町へと歩いていく。アヴェンジャーは霊体化して姿を隠す。

 

(ここまで深傷を負うとは。やはりアサシンの時のようにはいかないか)

 

霊体化したアヴェンジャーはギルガメッシュとは逆に新都の方へと姿を消していく。残ったのは燃え盛る車の数々と『車だったもの』。当然警察と言峰は胃が縺れるように痛かったそうな。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ふむ、どうやら戦闘があったらしいな」

 

「誰が戦ったか分かりますかアーチャー」

 

「一人はアヴェンジャー、もう一人は分からん」

 

学校の屋上。そこに二人はいた。学校には不釣り合いな格好のアーチャーと私服のセイバーだ。士郎を守るということで私服で学校に潜入しているのだ。

 

「しかし私服で来るとは。いや君のことだから凛に制服を借りて潜入すると思っていたが」

 

「私もそうしようと思ったのですが、学校に編入するにはそれなりに準備が必要と分かったので」

 

「こうして私服で潜入と。成る程な。確かにいろいろと手続きが必要になるからな」

 

霊体化が出来ないセイバー。不便ながらそれでもなんとかマスターを守ろうとする。それ故に『最優のサーヴァント』と呼ばれるのだろう。

 

「しかし重大な問題が発生していまして」

 

「どうしたセイバー?」

 

「お昼ごはんが、ないのです」

 

「・・・・・・」

 

真剣な表情でアーチャーに相談するセイバー。

それに対して呆れるアーチャー。

 

「衛宮士郎に用意してもらえばいいだろ」

 

「シロウには迷惑がかかると思ったので『弁当は結構です』と言ってしまいまして」

 

「それは君が悪い。自分の体の事は自分が一番分かってるだろうに」

 

「面目ないです・・・・」

 

「仕方ない。少し出払ってくる。昼には帰ってくる」

 

「もしやアーチャー!!」

 

「同盟相手に、いざというとき動いてもらわねば困るのでね」

 

「アーチャー!!!」

 

『やれやれ仕方ない』と言いたげなアーチャーはセイバーのお昼ごはんを取りに行く。しかしセイバーはコンビニ弁当で満足するような奴じゃない。ならば最高傑作を作ってやろう。

 

 

アーチャーが帰ってくるまで、セイバーは固い地面の屋上で正座して待っていたそうな。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ふむ・・・・桜は許してくれるだろうか」

 

ライダーは大きな魚を担いで家の前に立っていた。ランサーに仲直りのきっかけとして譲り受けた魚。敵ながら優しいやつだと思いながら家の玄関を開ける。

 

「今帰ったぞ桜」

 

「あー?桜なら買い物だよ」

 

たまたま玄関の近くを通っていた慎二と鉢合わせる。何処か不機嫌そうな慎二だが。

 

「お前が帰ってこないから桜怒ってたぞ」

 

「追い出されたのだがな・・・・」

 

「取り合えず桜が帰ってきたら謝っとけよ。とばっちり受けるの僕なんだからな!!」

 

「そうだな。過ちを犯したのなら謝る。それが人間のルールだからな」

 

そのまま台所に魚をおくライダー。冷蔵庫に入れようにも大きすぎるために入らない。ならば切り落として分解すれば。そう思って構えたのはライダーの宝具の力の一部、巨大な斧だ。

 

「ふざけた武器だが、破壊力は一流だからな」

 

「ちょ!ライダーストップ!!」

 

「おかえり桜」

 

「え、あ、ただいまライダー。じゃなくて!斧下ろして!」

 

「ああ、降り下ろす!!」

 

「ダメぇーーーー!!!!!」

 

しかし無慈悲にも斧は降り下ろされる。勿論魚は真っ二つに。ついでに台所も真っ二つに。桜の口が空いたまま塞がらない。

 

「・・・・すまん桜」

 

「・・・・ラ・イ・ダァーーー!!!!」

 

「許せ。ほら、美味しそうな魚だぞ」

 

その日、間桐家に雷が落ちたそうな。そしてしばらくのあいだ間桐家のご飯はコンビニ弁当になったそうな。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「・・・・なんだこれは」

 

「コンビニ弁当だが?」

 

「そうではない。何故我の晩ごはんがコンビニ弁当なのだ!!」

 

「お前が麻婆豆腐は嫌だと言うから、わざわざコンビニでコンビニ弁当を買ってきたんだぞ」

 

「確かに言った!あんなものは人間の食べるものではないからな!だがコンビニ弁当って!」

 

「文句があるなら食べなくてもいいんだぞ?」

 

「たわけ!誰も食べぬとは言っておらんだろう!ああ食べるさ!食べてやるぞ!」

 

ついでに英雄王の今日の晩ごはんはコンビニ弁当だったそうな。

 

「・・・・・・・・あたためますか?」

 

「・・・・・・・・・・言うのが遅い」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「今・・・戻った」

 

「おう派手にやられたな。どうした?赤いアーチャーにボコられたか?」

 

「違う。金色の・・・・サーヴァントだ」

 

「金色・・・・ああはいはいはい。そいつ英雄王だろ」

 

「!?わかるのか」

 

「おう、十年前の聖杯戦争で最後まで勝ち残ったはずだ。確かそんときのマスターは遠坂だったな」

 

「・・・・対抗策は」

 

「ねえな。まずお前じゃ勝てない。だからアインツベルンの『アレ』が必要なんだよ」

 

「そうか・・・・・・それと学校のトラップは仕掛け終わっている」

 

「お、流石だな。あれは『他者封印・鮮血神殿(ブラッドフォート・アンドロメダ)』って言ってな。要するに血の結界だ。まあ本物じゃなくて俺がちょいと細工して再現しているだけだけどな」

 

「それが起動すればマスターたちは死ぬのか?」

 

「一般人なら死ぬだろ。でも魔術師は死なない。だからそこをお前が狙うんだ。簡単だろ?」

 

「・・・・・・・・」

 

「なんだ不満か?」

 

「別に」

 

「可愛くないねぇアヴェンジャー。心配しなくてもアイツは呼び出してやるよ。その為にマスターを殺す。簡単な仕事だろ?殺人鬼さん」

 

「ッ!!」

 

「おお恐い恐い。マスターだろうが殺すってか?」

 

「いずれ殺す。お前は人を殺しすぎた。私もな」

 

「そうかねぇ。そうだアヴェンジャー。コンビニ弁当あるぞ」

 

「・・・・・・・そこに置いておけ」

 

マスターは嫌い。でもご飯は好き。だからこんな発言ばかりになってしまう。今のアヴェンジャーの悩みのひとつだった。




そりゃ十年たてば英雄王だって変わるよ。どちらかというと『良い人&ツッコミ・ボケの両刀』に変貌してしまったギルガメッシュ。このAUOについてこられるか?

アーチャー両方、セイバーボケ、紅茶ツッコミ、ランサー両方、ライダーボケ、アヴェンジャーツッコミ、ギルガメッシュ両方。さあアサシンの明日はどっちだ!
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