あ、短めです。
戦況を報告しよう。かなり不味い。
「おうりゃあ!!」
「甘いぜ小僧!!」
菊一文字と拳がぶつかる。いや刀を拳で防ぐとか人間やめてるだろ。
「やっぱり武器の扱いが下手だな。ほうら」
「!!」
「こうやって、気を抜くとすぐに武器を手放しちまう」
まただ。クリーザは俺を殺しに来るのではなく、必ず武器を防ぎ弾き飛ばす。そして俺が拾いにいくのを待っている。サーヴァントの方は待ってくれなさそうなのにな。
《もっと力を入れろ、って言ってもダメか。あんたは本気だものね》
(思った以上に不味い。下手したら最初の脱落者になるんじゃ)
《余計なことを考えないで。あんたは全力で相手しなさい。死にそうになったら私たちが何とかするわ》
(そいつは頼もしい、な!」
ジャンヌソードをクリーザに投げつける。当然弾かれるが問題ない。少しの時間があればいい。
「復讐は剣を狂わせる!」
縮地で間合いをつめる。これがジャンヌ、沖田、フランの合体『宝具』!
「いざ乱れ散れ、
普通の三段突きのように『訳のわからない現象が起きて防御が出来ない』ということは出来ない。ただ三人の力を織り混ぜた突きにすぎない。が、英雄三人分の力が混ざっているんだ。それなりには効く筈だ。
「おう、それなりには効いたぜ」
《致命傷にはならないか》
「くそっ!」
「まあ少しは楽しめたぜ。そうだな、俺を追ってきたどっかの特殊部隊よりかは楽しめたな」
クリーザの胸には刀が深く刺さっている。しかも刀を掴んで抜けさせないようにしやがる。しかも右手にはなんかヤバイのを溜め込んでます!
(不味い!)
《ええ、今回はよくやったわ。少し休みなさい》
その瞬間、目の前が暗転した。
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アーチャーとアヴェンジャーは廊下と階段を破壊しながら戦闘している。既に3~1階までは破壊している。
「・・・・ふっ!」
「おっと、やるわね」
アヴェンジャーは拳銃を牽制しながらナイフで迫ってくる。対してアーチャーはいつも通りに弓と矢を二刀流のように扱っている。やはり弓の使い方を間違えている。
「この結界を仕掛けたのは貴女よね」
「だとしたら?」
「趣味悪いわ。それにありがとね。こんな不完全な状態で起動させてくれて」
「!?・・・・いつから気づいていた。この結界が不完全なものだと」
「起動した瞬間からよ。完全な状態で起動させたら普通の人ならその瞬間に死ぬわ。
でも不完全な状態で起動させたから少しの間は皆動けてたわ。マスターのとこの担任の先生なんて暫くは元気だったわ。まあ戦闘の邪魔になるから気絶させたけど」
武器と言葉を交えながらアーチャーはズバリとこの結界について言い放つ。アヴェンジャーは少し驚いたような表情を見せたがすぐにいつものポーカーフェイスになる。
「誰かさんの宝具を真似したんでしょうけど。ごめんなさいね、うちのマスターの方が何倍も上手よ!」
「がはっ!!」
アヴェンジャーと鍔迫り合いになった瞬間、がら空きになった腹部におもいっきり蹴りを叩き込むアーチャー。一瞬の判断の差だ。
「・・・・お前、本当は気づいてたんじゃないのか。私がこの結界を仕掛けていたのを」
「いいえ。今日初めて知ったわ。最初は驚いたもの」
「・・・・お前、嫌いだ」
「あら、私は好きよ?」
アーチャーの『してやったりの顔』『ドヤ顔』『微笑み顔』全ての表情が気に入らないと思い始めるアヴェンジャー。アーチャーの表情は残酷な世界を知らない、そんな表情をしているように思えたからだ。
対するアーチャーはアヴェンジャーが気に入っていた。クールな表情から時おり見せる驚き、怒りの表情もそうだが、極めつけは攻撃してくる際に見せる笑み。アヴェンジャー自身が『確実に殺った』と思った瞬間に見せる笑みがアーチャーは気に入ったのだ。
「死ねぇ!アーチャーー!!」
「・・・・そうね、一つ教えてあげる。貴女に足りないものを」
一直線に進んでくるアヴェンジャーを交わし距離をとるアーチャー。
「それは・・・・女子力よ!!」
今度はアーチャーがアヴェンジャーに一直線に突き進みほどよいところでジャンプする。アーチャーは右足を突き出し高らかにその奥義を発動させる。
「
アーチャーの火柱キックはアヴェンジャーに見事命中した。とある良妻狐とコーヒー入れるのが上手な正義の味方が得意とするこの奥義。当然絶大な破壊力を誇るそれが直撃したアヴェンジャーもとんでもない勢いで真琴とクリーザの方に飛んでいき、壁にめり込んだ。
「可愛い顔してるんだからオシャレしなくちゃ」
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「あ?」
物凄い勢いで吹き飛んできたアヴェンジャー。両手が空いてたら打ち返してたのに。
「おもいっきり飛んできたなアヴェンジャー」
『なら、貴方も飛びなさい』
「あ?・・・・今のテメェか?」
『喰らえ!!』
突き刺している剣に魔力をまわし炎を放出する。とびっきりの怨念もこめて。
「ぐっ、がああああああ!!」
『アッハハハハハ!!!そうよ、燃えなさい!』
「!?テメェ何者だ。さっきの小僧とは違うだろ!」
『なら答えてあげる。竜の魔女、ジャンヌ・ダルクよ。ほらその目に焼き付けなさい。フランスを救った聖女(笑)よ』
自分で言うのもあれだけど・・・・ヤバイぐらい楽しいわ
「竜の魔女だあ?くだらん。ただの小僧があ!!」
剣を引き抜き顔面を蹴り飛ばす。やっぱり私みたいなサーヴァント擬きでもこの『種族』には有効打になるのね。
『ほら代わりに誰かやる?』
《いえ、今回はジャンヌ殿一人で充分かと》
《そうですね、頑張ってくださいジャンヌ!》
『そう、まあいいわ。元より変わる気もなかったし』
《なら何故聞いた・・・・》
『さあ首を切りましょう。おさらばです』
立ち上がったクリーザの首をはねる。案外あっけないわね。
『やだ、私の行為残酷すぎ・・・・?』
《ええ、充分すぎるほど》
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『ほらいつまで寝てるの早く起きなさい》
「・・・・あれ?俺何してたんだ?」
《よく殺ったじゃない。あの種族相手によくやったわ》
(種族?殺ったって・・・・俺が?)
目の前が明るくなるとクリーザが倒れている。これを俺が殺ったのか・・・・
《首をポーンとね》
(首?いや首なら繋がってるし)
《は?そんなわけ・・・・どういうこと》
もう一度クリーザを見るとそこにやつの姿はなく、かわりに背後からクリーザの声が響く。
「よくやってくれたな。六連男装がなきゃ死んでたな」
「おいおい・・・・死んだんじゃないのかよ・・・」
「ああ一度な。かのヘラクレス程じゃないが、俺にも命のストックがある。今ので一つ減ったが」
それだとあと5つ。面倒にも程がある。
「まあ今回はここまでだ。アヴェンジャーもダウンしてるしな。次会うときはテメェの中の英雄の力、現界まで引き出すんだな」
そう言い残すとクリーザはアヴェンジャーを連れて窓ガラスを突き破った。俺に追いかける気力もなく、その場でヘタレこむのだった。
「お疲れ様マスター。もうすぐ結界も消えそうだし、今のうちに救急車を呼びましょう」
「あ、ああ・・・・」
想像以上に気力を使い果たしたみたいだ。しばらくの間、俺は動けなかった・・・・
本当ならもう少しアーチャー陣営を苦戦させる予定だったのに。まさかのほぼ完勝。どうしてこうなった。
次回は士郎セイバーVSBBライダー!