Fate/Arie night   作:無限の槍製

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そこまで話が進まない。それでも桜とライダーのコンビは外せない。それと真琴のことも。


桜と桜

「迎えに来たぞ桜」

 

「ありがとうライダー」

 

もう時刻は午後五時を過ぎている。最近直ったキッチンでまた料理を作らなくてはいけない。兄さんもお爺様も待っているから。

 

「それにしても大変だな。学校はなくとも部活動は続けるとは」

 

「でも場所が遠いからライダーに送り迎えしてもらうしかないんだけどね」

 

今現在ここは冬木の総合体育館。新都にあるからそれなりに家から遠い。仕方なくライダーに頼むしかない。

 

「あ、ライダー。夕飯の材料買うから」

 

「いつものところでいいのか?」

 

「うん。それと先輩の家にも行くから」

 

先輩の家に昨日の夜伺ったら、あまり元気がなかった。それどころかどこか辛そうで悲しそうで。

 

「先輩、どうしたら元気になるんだろ」

 

「しばらく間を開けることだ。そうすればすぐに戻ってくる」

 

「でも話ぐらいは聞いてあげたほうが」

 

「その結果、辛い出来事を思い出させる形になるぞ?」

 

確かにライダーの言う通りだ。でも私に何も出来ないとなると・・・・

 

 

「あら桜じゃない。どうしたの?」

 

「えっと、コレ」

 

「ああ、夕飯の。ありがとね。衛宮君すっかり落ち込んでるから」

 

「何か理由が?」

 

「うん、まあね・・・また時が来たら話すわ。今日はありがとね」

 

ーーーーー

 

「なんて言われた、って話聞いてるのライダー!?」

 

「ああ、キチンと聞いている。ようは門前払いされたのだろう?」

 

「うう、事実だけど・・・・」

 

家に帰ってライダーに報告する。ライダーは何か武器を作っている。最近ずっと何か作ってるけど。

 

「ところでライダー。何作ってるの?」

 

「これか?お前専用の戦闘礼装だ。あのBBちゃん(学生服)ではこっちが不安でな」

 

確かにそうだけど。あれは兄さんが通販で買ったものだし、わざわざプレゼントしてくれたものだし、使わないのは勿体ないし、私も気に入ってるし。

 

「ってライダー?それの材料ってどこから?」

 

「少し前にエインズワースという家族の娘を助けたことがあってな。そこから縁があって、いろいろと融通がきくんだ」

 

「つまりそのお家族に買ってもらってるってこと?」

 

「そういうことだな」

 

「・・・・!このおバカ!!」

 

グーでライダーの頭を殴る。ライダーは痛がる様子もなく、むしろ私の手が痛い。

 

「たとえ人様を助けたからって、そこに漬け込んで色々と買ってもらうのは許しません!今すぐお金を返してきなさい!」

 

「待て桜。俺には金がない」

 

「だったらバイトでもしてお金を貯めなさい!先輩だって、たまにランサーのサーヴァントもバイトしてたよ?最近は見ないけど」

 

アーネンエルベでバイトしてたのに。少し前から見なくなった。

 

「それにこれは向こうから『貰ってくれ』と言われて俺が貰ったものだ。どうも曰く付きらしくてな」

 

「え?そんなもの私の武器にしようとしたの?」

 

「心配するな。徐霊はしてある」

 

「そういう問題じゃないでしょ!」

 

「とにかく、もうこれは俺と桜の物だ。それにこいつで最後だ・・・・ほら、完成したぞ」

 

渡されたのは銀色の槍。なんか誰かの足に付いてそうな、そんな感じの槍。

 

「パラディオン。アテナの槍らしいが俺も詳しいことは知らん」

 

「なんでよく分からないのに作ったの!?」

 

「説明書通りに作るのが人間のルールではないのか?」

 

そう言って説明書を渡してくる。うわ全部外国語だ。英語?イタリア語?イギリス語?

 

「とりあえず、それをもって明日アインツベルンの城に攻めこむ。準備しておけ」

 

「ええ!?急すぎるよライダー!明日は普通に部活が」

 

「ふむ、ならば明後日だ。明後日は予定をいれるな。いいな?」

 

鬼気迫るライダーの表情の前では、うんと言わざるをえない。いきなり過ぎるよライダー。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「・・・・・・・・マジで?」

 

「マジよマスター。セイバーが脱落したわ」

 

朝起きていきなりセイバーが脱落したと、アーチャーは情報を掴むのがはやいねぇ。しかしセイバーが最初に落ちるとは。

 

「最初はアサシンぐらいかと」

 

「確かに、技量とか含めたらきっとアサシンが最初に脱落したでしょうね。でもねマスターが強いの。マスターが優秀ならどんな雑魚サーヴァントでも最強になれるのよ」

 

「俺は優秀?」

 

「・・・・・・・・下の中ね」

 

「泣きそう」

 

となると衛宮はもう聖杯戦争には参加しないのか?いや衛宮にはサーヴァントと張り合う程の力はないし、それに参加する理由がない。どちらかというと俺と願いはほぼ同じなんだから参加する理由は、

 

「いや、衛宮はきっと諦めない。ルールなしの喧嘩なら負けなしだしな。どうせ一人でも参加してくるぞ」

 

「でもちょっと覗いてきたけど、そうとうやられてるわね。精神が」

 

「つまり?」

 

「暫くは参加できないわね。それに参加してもアレじゃあっという間に潰される。精神の問題じゃなくて、力の問題で」

 

確かに。衛宮には俺みたいに英雄の力を借りるなんてことは出来ない。むしろ俺がおかしいんだ。こんなの普通じゃない。

 

「まあ今後のことはバゼットと話すことね」

 

「まあそうだな。先に行っててくれ」

 

アーチャーを先に部屋から出しジャンヌたちに話しかける。

 

(さてこれからどうするかね)

 

《どうするもなにも、あんたはやるしかないのよ》

 

《そうですね。我々は力を貸すことぐらいしかできませんし。ジャンヌ殿のように憑依現界も出来ませんし》

 

(え?出来ないの?)

 

《そうなんだよ大将!折角ベアー号にリアルで乗れると思ったのによ!》

 

《私も探したい本があったのに。探しにもいけないわ》

 

《バラバラにできないね》

 

《・・・・・・・》

 

(皆やりたいことあるんだな・・・・あれ?沖田さんは?)

 

《・・・・それ、聞いちゃう?》

 

あれ?もしかして地雷踏んじゃった?なんか不味いのか?

 

《消えたわ。菊一文字を残してね》

 

(・・・・・・・・は?)

 

《言っておくわ。私たちはね、サーヴァントが脱落する度に・・・・消えていくのよ》

 

(・・・・・・・・は?)

 

《つまりセイバーが脱落したので沖田殿が消えました》

 

(・・・・・・・・は?)

 

《つまり、ランサーはディルムッド、ライダーは金太郎、アサシンはジャック、アヴェンジャーは私。それぞれ脱落する度に消えていくわ。エレナとフランは知らないけど》

 

(そんな・・・・じゃあどうすんだよ!これからの聖杯戦争!)

 

《それは貴方が考えなさい。どのみち貴方が戦わなくても他の奴が消えれば私たちも消える。最終的には遅かれ早かれ消えるのよ私達。問題は、あんたが戦うか戦わないかよ》

 

(・・・・・・・・そんなの、戦うさ。それは分かってる。でもさ、こうやってお前たちと話してるのが当たり前になってさ、なんか・・・・変な感じだよな)

 

《・・・・そうよ、変よ貴方。少し前まで私たちはいなかった。聖杯戦争が終わればその生活に戻るだけ》

 

(・・・・そうだよな。どのみち消えるなら、派手にやって消えていく方が、お前たち的にはいいよな)

 

《わかってんじゃん大将!》

 

(覚悟は決まった。俺でいいなら、これからも力を貸してくれ)

 

《お任せあれ!》

《よくってよ!》

《ウ・・・・ン!》

《うん、わかった!》

《OK大将!》

 

《そうと決まれば、早速やるわよ真琴》

 

(ああ、沖田さんも一緒にな)

 

机の上に置かれた菊一文字と新撰組の羽織り。文字は違うが俺の名前つきだ。さーて、まずは目の前の障害、クリーザをどうにかしないとな。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「どうだ桜」

 

「嫌、却下します」

 

「どうしてだ?」

 

「そんなの!・・・・は、破廉恥すぎるよ」

 

次の日、部活が終わって家に帰った時、ライダーにいきなり見せられた物。それは魔術礼装、なのだが・・・・

 

「だいたいなんでボディコンなの!?」

 

「昔流行ったらしいじゃないか。それにお前に親近感がある」

 

「私の前世はボディコン世代!?」

 

紫のボディコン。それは明らかに丈が足りていない。パンツが見えるレベルだ。そんなの絶対着ない。それを着て『サクライダー』なんて絶対しない。

 

「なら明日もこれで行くのか?」

 

「気は進まないけどね。BBちゃんでしか対応できないし」

 

「そうか・・・・パラディオンは?」

 

「ちょっと触ってみたけど、なんとかなりそう」

 

「そうか、それはよかった」

 

「・・・・ねえライダー?どうしてそこまで親身になってくれるの?」

 

少し前から疑問に思っていた。どうしてライダーはここまで優しくしてくれるのだろうか。本当なら兄さんに任せようと思ったのに。ライダーは私の方がいいだなんて言って。

 

「俺を呼んだのはお前だ。お前は求めた。俺のような存在を。そして俺も答えた。俺の願いを叶えるために」

 

「ライダーの願い?」

 

「言わずとも叶う夢、いや義務だ」

 

それだけ言うと紫のボディコンをハンガーに吊るしてタンスにしまう。多分着ないと思うけど。

 

「明日は早めに出る。何せ山道だからな。それなりに覚悟はしておけ」

 

「そんなこといったら余計に寝れないよ」

 

「ふっ、冗談だ。桜は俺が守る。それが俺の使命だ」

 

ライダーの使命。ライダーの真名と関係あるのかな?どんな触媒を使ったかいまだにわからないし。お爺様は役にたたないし。兄さんは無視するし。

 

「ああ、心配だなぁ」

 

私の心配をよそに、着々と戦いの時間が迫っていった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「攻めこむ?アヴェンジャーのアジトに?」

 

「ええ。昨日ランサーが発見しまして。ここからそう遠くないので、今のうちに仕留めておくのがいいかと」

 

「確かに悪くないわね。でも仕留められなかったらこっちが狙われるわよ?」

 

「その為の保険もかけています。心配はいりません」

 

「本当かぁ?お前の『心配ない』は『心配しておけ』って聞こえるからなぁ」

 

「「わかる!!」」

 

「分からないでください!とにかく、明日行きますからね!」




桜(本人)と桜(セイバーの沖田さんがいなくなったよ!?どういうこと!?)な話。

真琴はサーヴァントが脱落する度に弱体化していく。なので奥義を学ぶ必要がある。まあ縮地はたまたまですが。

次回は桜ライダーVSイリヤアサシン!互いの正義がぶつかり合う!
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