Fate/Arie night   作:無限の槍製

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今回は桜視点です!


雪を染めるもの

どうやら昨日の夜中から大吹雪のようだったらしい。外一面は銀世界と化していた。こんな日は外で遊ぶのが一番だけど・・・・

 

「あ~ここから出たくない~」

 

「そんなこと言ってないでシャキッとしなさい」

 

「そんなこと言いながらシエルだって炬燵に体埋めて。ちょっと邪魔なんだけど」

 

「ふん、大人二人が情けないわね。ここは子供の私に譲りなさい、よ!!」

 

「ちょっと蹴らないでよイリヤ!」

 

「痛たたた!どこ蹴ってるんですか!」

 

引っ張り出してきた炬燵に入る三人の女性。

 

一人はイリヤさん。アサシンのマスターだ。いつもは大人びているのに、ここぞというときには子供の特権を使ってくる。

 

もう一人はアルクェイドさん。昨日知り合った女性だ。キノコ狩りに山に来ていたらしい。でも彼処には変なキノコしかないと思う。

 

更に増えたのはシエルさん。なんでも冬木に仕事で来ているらしい。アルクェイドさんもその手伝いに来ているとか。

 

「まったく。一人で行動するなとは言いませんがそれにも限度があります。何故キノコ狩りなんですか!?」

 

「えーいいじゃんキノコ。なんか食べたくなったのよ」

 

「でも彼処変なキノコしかないわよ?」

 

「え!?食べなくてよかった~。あ、でも昨日のシエルのカレーにいれちゃった・・・・」

 

「どうりでお腹が痛いはずですよ・・・・」

 

なんとも微笑ましい場面。でも私は・・・・

 

「あの・・・・そろそろ冷えてきたんですけど。炬燵に入れてもらえないでしょうか?」

 

「「「あ・・・・」」」

 

どうやら本気で忘れ去られていたようです。

 

 

昨日アルクェイドさんと出会ったあと、

 

「私はシエル・・・・って人の仕事の手伝いでこの冬木に来てるの。今は勝手に自由行動中」

 

「勝手に動いていいんですか?」

 

「多分ダメかな。さっき連絡あったし。じーぴーえすで位置情報送ったからそのうち来ると思うけど・・・・取り込み中だった?」

 

「ああ現在取り込「いいえ問題ないわ」イリヤ!」

 

「いいじゃないアサシン。きっとそのシエルって人の仕事と、私たちの目的は多分一緒だから」

 

「え?どういうこと?貴女もシエルと同じ?」

 

「はあ、巻き込むのが上手いねイリヤは」

 

こんな会話が私とライダーを置いて繰り広げられていた。そしてシエルさんが到着したあとも何やら難しい話をしていた。というか参加させてもらえなかった。

 

イリヤさんにはただ『サーヴァントは任せたわよ』とだけ。いまだに私だけ話の輪に入れていない。ついでに炬燵にも入れていない。あげくの果てにはライダーと一緒に買い出しに出された。

 

「もう、少しぐらい話してくれてもいいのに」

 

「相手が普通の人間のマスターなら良かったのだがな。なにせ相手は化け物だ。桜には相手をさせたくないのだろう」

 

「化け物?」

 

「桜はしらないか。まあ話しておく。アヴェンジャーのマスターは死徒と呼ばれる、まあ簡単に言えば吸血鬼、そう認識しておけ」

 

そんなのが存在するんだ。でもまあライダーみたいな存在もいるのだから不思議に思う必要もないのかな?

 

「俺の存在していた時代にも死徒という存在が囁かれていた。だが前よりはその存在も薄れているようでな。こうして見たのは二回目だ」

 

「一回目は?」

 

「俺が死神・・・・魔進チェイサーとして戦ったはじめての相手だ。さほど苦戦もしなかったが」

 

「じゃあ勝てるの!?」

 

「それはわからん。昔の死徒とは戦ったことないからな」

 

ライダーは私にヘルメットを渡してきた。今から家に帰る。きっと三人とも寝転がってぐうたらしてるんだろうな。

 

「桜、少しよるところがある。構わないか?」

 

「え?いいけど」

 

ライダーはそのままバイクを走らせた。その先は町外れの森だった。

 

 

「はいはーい。あれ間桐、とライダー」

 

「あれ狩野先輩?どうしてここに」

 

「おおかた同棲中か?」

 

「間違いじゃないけど、同盟関係って言ってほしいな」

 

洋館にたどり着いたらそこには狩野先輩がいた。彼がアーチャーのマスターとライダーから聞いている。特に驚かないけど、

 

「どうかしましたか真琴君。な!?何故ライダーがここに!」

 

「そんなに驚くなよバゼットさん」

 

「お前たちに話があってきた」

 

そう言うとライダーは勝手に上がり込んだ。靴は脱ごうよ・・・・

 

「はいブラックジャーック!」

 

「だぁーーまたバースト!?」

 

部屋のなかではアーチャーとランサーがブラックジャックで遊んでいた。同盟中とは言え敵同士なのにここまで仲がいいとは。

 

「はいカードは片付けてください」

 

「おいおい負け越してるからってなあ!」「そうそうとカードを片付けるのは」「「大人げないぞ!」」

 

「だそうですが?」

 

「ごはん抜きです」

 

「別にぃ~ご飯食べなくてもサーヴァントは大丈夫だしぃ?」

 

「そうでしたね。ではホットドックでも食べますか?」

 

「調子のってスミマセン」

 

なんかコントを見ているみたい。

 

「話をしていいか?」

 

「「「「どうぞどうぞ」」」」

 

「では単刀直入に言う。クリーザを倒すのに協力してほしい」

 

「クリーザを」「倒すのに」「協力して」「ほしい?」

 

「クリーザの配下には強力なサーヴァントがあと五騎いる。それらを倒すのに協力してもらいたい。どうだろうか」

 

「俺はいいぜ。あの狐尻尾にリベンジしなくちゃな」

 

「私もマスターと同じ」

 

「我々も負けてますからね。名誉挽回といきますか」

 

「だな。野郎は俺が潰す」

 

アーチャー、ランサー陣営は賛成のようだ。これでこちらはライダー、アサシン、アーチャー、ランサー陣営。更にアルクェイドさんにシエルさんがいる。これで先輩と姉さんがいれば。

 

「これで、アヴェンジャー陣営以外が仲間というわけだな」

 

「え?先輩たちがまだ」

 

「そこは昨日のうちに声をかけておいた。二つ返事だったぞ」

 

いつの間に。いやそういえばライダー、夕方ごろいなかったけど・・・・

 

 

洋館をあとにして家に帰る。案の定三人は炬燵でゴロゴロしていた。外とは段違いの温さだ。

 

「もうゴロゴロしてないでご飯の準備ぐらい手伝ってくださいよ」

 

「そうですね。少しぐらいなら手伝えます。ほら二人も動いてください」

 

「「ガンバレー」」

 

しかしイリヤさんとアルクェイドさんは動かない。炬燵に入っている二人の顔はフニャフニャしている。つまり幸せそうな顔。

 

「まあやりますかシエルさん」

 

「そうですね。で、メニューはカレーですか?」

 

「や・り・ま・す・か?」

 

「・・・・はい手伝います」

 

 

今度はおやつが食べたいとのことで商店街まで足を運んでいた。

 

「これぐらいあれば・・・・足りるかな?」

 

「なにやってンだよ桜」

 

「あ、兄さん?」

 

丁度公園に差し掛かったところで兄さんと出会う。そういえば今日は朝から見ていなかった。

 

「兄さんこそどうしたんですか?」

 

「バカと一緒の空間にいたくないだけだよ」

 

多分あの三人だろうな・・・・

 

「またバカみたいに買ったな」

 

「これぐらいないと足りませんよ」

 

「だろうな・・・・あんまり無理するなよ桜」

 

途端に兄さんの口から出たのは私に対する心配の言葉だった。とても珍しい。だからまた雪が降ってきたのだろうか?

 

「なに驚いた顔してんだよ。僕だって心配ぐらいするさ。お前の兄貴なんだから」

 

顔は不機嫌そうだ。でもそれでも心配してくれている。なんとなくうれしい。兄さんに心配してもらったのはいつぶりだろう。

 

「聖杯戦争は大変だろ?なんなら僕が変わってもいい。いや変われ。僕だって叶えたい夢があるんだよ!」

 

「ふふっ、ありがとうございます兄さん。でも一度やり始めたことは最後までやりとげないと」

 

「はあ、相変わらずめんどくせえなあお前は。いいよ。なら最後までやりとげろよ。少しは手伝ってやるから」

 

気持ち悪いぐらい優しい兄さん。でも間違いなくこの人は私の兄だ。間桐慎二だ。たまにはこんな日も悪くないかな。

 

そして私は一歩踏み出す。

 

 

 

でもその足取りは止まる。

 

 

 

 

理由はすぐには分からなかった。

 

 

 

 

 

 

そして分かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お腹が痛い。お腹を触ると手が赤くなっている。

 

 

 

 

 

 

 

喉をナニか熱いものが込み上げてくる。間違いない。血だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「兄・・・・さん?」

 

「手伝ってやるよ。お前がさっさと死ぬように」

 

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「・・・・なあ」

 

「どうしたのマスター。今すんごくイライラしてるんだけど」

 

「それは多分ここにいるやつ全員だから安心しろ」

 

俺達四人はテレビの前で怒りをためていた。理由は簡単。間桐桜が何者かに襲われて重傷らしい。襲ったのは分かっていない。でも俺達には分かる。

 

「ねえ、これって」

 

「一人ずつ、確実に、ですか」

 

「気に入らねえな。こういうのも戦法ってわかるんだが、どうも気に入らねえ」

 

「もう場所は分かってるんでしょバゼットさん」

 

「ええ、新都のホテルです。勿論」「今から殴り込みだ。もう誰もやらせねえ」

 

俺達は静かに雪が降る外へと出た。そこから向かうのは一ヶ所。今度こそ倒す。

 

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「衛宮君、まさか一人でいくつもり?」

 

「止めても無駄だぞ」

 

「バカね。誰も止めないわよ。私が言いたいのは、私も連れていけってこと」

 

遠坂と外へ出る。そこにはアーチャーがオープンカーに乗って待っていた。

 

「はあ、まったく。私は運転できないぞ?」

 

「だからって私たちに運転させるの?それこそ一発で捕まるわ。ある程度大人に見えるあんたに運転させるのよ」

 

「やれやれ。どうなっても知らんが・・・・それでもいいなら乗るがいい」

 

「よし・・・・いくぞ!」

 

アーチャーの運転のもと、俺達は新都に向かった。桜の敵を取りに。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「クリーザの場所が分かりました。新都のホテルです」

 

「桜をこんな目にあわせて。ただじゃおかないんだから!」

 

「桜はイリヤとアサシン、ライダーに任せておきましょう。私たちは私たちの仕事を」

 

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「ほら出来たよ。こいつで完成だ」

 

「ほう、流石といったところか。妹が魔法使いなら姉も化け物か」

 

「誉め言葉かい?だがまあ英霊の腕を作ることになるとはね。いい経験をさせてもらった」

 

「ではな、代金は冬木教会に頼むぞ」

 

「おや?案外ケチなんだな英雄王」

 

「あまり詮索するなよ蒼崎橙子。禁句を言われたくなければな」

 

「言われたところで、お前をぶち殺すから問題ないさ」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「さて、もうすぐか。アヴェンジャーはここに残れ。あとは潰してこい。さあ楽しい愉しい祭りの始まりだ」




桜がやられた?おのれクソ若布!

次回から中盤戦の山場になります!!
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