そしてイリヤ、アサシン、ライダーvsシンジ!
病室の外では既にイリヤとアサシンが戦っているらしい。相手はマトウシンジ。別世界の間桐慎二だ。ムーンセルでこの世界に呼ばれたのだろう。
「行ってくる桜。これはお前がもっておいてくれ」
未だに目覚めない桜にマッハドライバー炎を託す。俺はシンゴウアックスを担いで病室を出た。
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無限の剣製 アーチャー
「くっ!!おのれっ!!」
アヴェンジャーは圧倒的不利な状況に追い込まれていた。この空間=無限の剣製の中でアーチャーはストックされている無数の剣をいつでも使うことができる。それはつまり『一対一の切り札相殺』が十八番のアヴェンジャーにとってそれは最悪な状況だった。
「せいやっ!!」
「チッ!」
アーチャー自身剣の扱いも上手い。それこそセイバーに匹敵するかもしれないレベルだ。少しナイフの扱いが上手いだけのアヴェンジャーではそちらも負けてた。
(この固有結界をどうにかしないと。恐らく莫大な魔力を消費するこの結界。ならば魔力切れを待つしかない。だがいつ魔力がなくなる?もしかしたら私の方が先に力つきるかもしれない。そうなっては元も子もない。どうすれば…)
(この固有結界…無限の剣製は莫大な魔力を消費する。カタをつけるなら速攻で。それほど時間もかけられない。外には凛も待っているのだから)
アーチャーとアヴェンジャー。理由は異なれど時間がないのはどちらも同じだった。しかし焦ればその時点で敗北してしまう。そんな緊張感が続く。
◇
ホテル
「ハァ––––ハァ––––––––––––まいったわね」
「それはコッチの台詞だ。強すぎないかお前?」
凛とクリーザ。互いにボロボロの状態だった。凛は八極拳や宝石魔術を駆使してクリーザの命を削ることには成功している。しかし一つ削るのにダメージを食らいすぎた。
クリーザも慢心していた結界、命を削られる失態を犯していた。自分は死徒だ。負けるはずがない。そんな慢心が命を削られる結果を招いていた。
(アーチャーに回せる魔力も考えて……あと数回か)
(アヴェンジャーの奴、かなり苦戦しているな。いつもより魔力を持っていっている。そんなに凄いのかアーチャーの固有結界は?)
そしてこの後、とある起点で戦況はひっくり返る。
◇
冬木総合病院
「落ちろ!この蚊トンボ!!」
「アッヒャハハハ!!!落としてみなヨ!!落とせるならネ!!」
「無駄に早い。僕の宝具についてくるなんて」
「僕が早いんじゃあなイ。お前が遅いんだヨ!!」
紫の煙が充満する病院の廊下。イリヤとアサシンはシンジ相手に苦戦していた。この紫の煙のせいでイリヤは魔力の質、量が減りマトモに攻撃が出来なくなっていた。
アサシンも全ステータスがワンランクダウンしてしまっている。しかもシンジはハサン・サッバーハと呼ばれる英雄の力を駆使している。恐らくクラスはアサシン。アサシンの嫌いな相手はバーサーカーとアサシンだった。アサシン同士だとどうにも部が悪くなってしまう。
(今ここでバーサークアサシンにしてま勝機はない。せめてこの霧をどうにかしないと、私たちに勝ち目はない)
(残る装備は起源弾が八発。それに刃こぼれしたナイフ二本に予備のナイフが一本。ダイナマイトと手榴弾はそれぞれ五個。攻めきるには少し足りないな)
(ここで
(一か八か全ての装備を叩き込むか?でも失敗したときのリスクが高すぎる。となると)
((援軍が来るのを信じるしかない))
「待たせたな二人とも」
「「ライダーキターーーッ!!!」」
「ライダー?なんだ桜の付き添いかと思ったけど、ふーんやるんダ」
「悪いが今の俺は大して役にはたてない。だがもう少し待て。最高の援軍が来てくれる」
◇
無限の剣製 士郎
セイバーの黒い聖剣から魔力の塊が放たれる。しかしそれは士郎の操る刀剣類に阻まれる。この無限の剣製内ならばいくらでも剣を作り出せ、操ることはできる。
「うおおおっ!!」
「っ!はああっ!!」
剣技の差ならばセイバーの方が圧倒的に上だった。それでも士郎は刀剣と担い手の記憶、そしてアーチャーの技を頼りにセイバーと対峙していた。
「ぐっ!うおおおおっ!セイバー!!!」
「っ!はああああっ!シロウ!!!」
士郎は己の残り魔力も気にせずにセイバーに挑む。
セイバーは己の肉体の限界も気にせずに士郎に挑む。
セイバーの黒い聖剣を上に交わす。固有結界内ならば全ての身体能力、いわばステータスがプラスされる。それは魔術師の士郎も例外ではない。
そして上空からセイバーを狙う。それに対してセイバーは聖剣から魔力の剣を伸ばして士郎を撃ち落そうとする。
「(星の聖剣…これを防ぐなら最強の盾を持って来るしかない。俺の記憶で最強の盾は…)
士郎が展開するのは七枚の花弁の盾。投擲武器ならば必ず防ぎ切る英雄の盾。
「
聖剣の黒い一撃と最強の紅い盾がぶつかる。その衝撃で再び距離が離れる二人。
(今ので四枚が割れた。ならば)
(もう少しイメージを完璧にしろ。そうすれば絶対に防げる!)
セイバーは聖剣に魔力を集中させる。自身の鎧も聖剣への魔力に変換する。士郎は再びイメージする。あの時見せたアーチャーのよりもより固く、より強い盾を。
「最果ての光よ、我が闇に飲まれよ!
「
竜の形をした騎士王の鉄槌。それに対抗するは無限の花弁。一つ一つが古の城壁に匹敵する。衝撃で周りの剣、地面が吹き飛んでいく。それでも両者は止まることはなく、
「はああああああっ!!!」
「うおおおおおおっ!!!」
やがて剣の世界は崩壊する。
◇
ホテル
「うおおりゃ!!」
「がはっ!」
死徒相手に凛は一歩も引かずに戦っていた。古傷が開き、新しい傷からも血が止まらない。体を動かすたびに全身が悲鳴をあげる。それでも弱音は吐かない。誰かに弱みを見せるなんて嫌だ。
(こいつ、宝石で体を強化しているとはいえ常人なら死んでるレベルだぞ!?)
「まだまだぁ!!」
(このままだとリアルに負ける。仕方ないが使うか。アヴェンジャーは怒るか?)
そしてこの時凛は気がつかなかった。
「飛んでけぇ!!!」
クリーザの令呪が光ったことに。
「令呪をもって命ずる。今すぐここに帰ってこいアヴェンジャー」
そしてアヴェンジャーが現れる。クリーザはアヴェンジャーを盾がわりにしたのだ。力なく吹き飛んでくアヴェンジャー。その体は傷だらけだった。
「凛!無事か!?」
続けてアーチャーが結界を解いて戻って来る。アーチャーの方も少ないながら傷を負っている。
「バカ……帰って来るの………遅いわ……よ」
緊張が解けたのか凛はアーチャーに倒れかかる。アーチャーは後悔した。自分がもう少し早く帰ってこれば凛はここまで傷つかなかったと。同時にクリーザに対する怒りも。
「クソマスターが…」
「随分とやられたなアヴェンジャー」
「少しはお前のせいだぞ」
アヴェンジャーも立ち上がる。これで二対一。しかもアーチャーの魔力も残りわずかだった。
「まあその詫びだ。こいつで終わらせる」
そう言ってクリーザが取り出したのはムーンセル。アーチャーが不味いと感じた時には遅かった。
「ムーンセルよ、あのアーチャー…いやフェイカーを消せ!!」
「!?フェイカーだと?」
「……チッ」
「分からないのかアヴェンジャー?聖杯戦争でアーチャーが二体なんてありえないだろ?となるとどっちかが嘘をついている。そこまでくれば分かるだろ?とまあウソが得意だなフェイカー!」
そしてムーンセルから大量の魔力がフェイカー目掛けて放たれた。
◇
冬木総合病院
ライダーが参戦しても戦況は揺るがなかった。しかもライダーは変身していなかった。否変身出来なかった。二つは破壊され最後の一つも桜に託している。
ライダーはシンゴウアックスで近接戦。それをイリヤとアサシンが援護していた。それをシンジは同時に相手していた。異形の右腕と投げナイフ。たったこれだけの戦力でサーヴァント二体とマスターを相手しているのだ。
「確かにお前役にたたないナ!!いない方がマシじゃないのカ?」
「俺はただの繋ぎだ。あいつらが来るまでのな」
「繋ぎぃ?繋ぐ前に死んだら笑いもんだなオイ!!」
シンジの右腕がライダーの左腕を吹き飛ばす。それでもライダーは止まらない。
「ッ!?なんで止まらないんだヨ!!」
「だったら止めてみろ!俺はまだ死なん!桜を救ってくれる、そいつが現れるまで!!」
「伏せろライダー!!」
アサシンが起源連弾とダイナマイト、手榴弾でシンジを攻撃する。爆煙に包まれるシンジ。その中から飛び出る異形の右腕。それは確実にイリヤの心臓を狙っていた。
「イリヤ!!」
いくらアサシンのスピードでも追いつかない。万事休す。誰もがそう思った時。
青い矢が右腕を消しとばした。
「間に合ったわねマスター!」
「そのまま行けアーチャー!!」
「かしこまり!!」
更に加えられる矢の雨。それはシンジを確実に貫いていった。
「アーチャーに……狩野真琴?」
「なんで二人がいるわけ?」
「別に?元々病院に行く予定だったしな。それに、」
病院の廊下に足音が響く。それは確かな足取りだ。そしてシンジの前で止まる。シンジは心底嫌な顔をし、そして足音の犯人は怒りをあらわにしている。
「助っ人を連れてきた」
「お前が…桜を……」
「あ?なに?そうだけド?」
「そうか。だったら許さないぞ!!この僕が!!」
怒りの間桐慎二がマトウシンジの前に立ちふさがる。
アーチャーは実はエクストラクラス『フェイカー』だった!つまり真琴のアーチャーが本物です。
そして真琴とアーチャー、慎二が合流。次回で決着です。
更に次回新たな展開、そしてラスボス登場?