赤アーチャーとライダーは今回なしで
「アーチャー、その格好・・・・」
「マスターのご要望でしょ?私はサーヴァントだからね。マスターの命令には従うわ」
アーチャーは当然でしょ?みたいな感じで言ってくるが、俺はアーチャーにメイド服について話していないし、アーチャーは知らないはずだ。となると、
(サーヴァントって、自由にカスタマイズ可能だったのか!)
《バカ?いいえ大バカね》
(だって事実だろ?)
《はあ~、もう知らないわ》
ジャンヌが引っ込むと俺は目の前のことに集中する。ランサーはアーチャーに任せるとして、
(問題はランサーのマスターか)
上の階の衛宮と遠坂を巻き込んで三人で戦えばそれなりに勝機は見えてくるだろう。でも俺としては巻き込むのはなんか嫌だ。
「おう、テメェとやりあいたかったんだ二人目」
「あら、私は一人目よ。お姉さんに誤魔化しなんて通用しないわよ?」
「お姉さんって・・・・テメェ俺より年下だろうが!」
アーチャーとランサーが再び武器を交える。ランサーの槍とアーチャーの矢。いや矢を近接武器で使うとかマジパネェす!!そのまま窓を突き破ってグラウンドに出ていくサーヴァントたち。追おうとするけど、やっぱり敵マスターが立ちはだかる。
「サーヴァントはサーヴァント同士。マスターはマスター同士ですか」
「やっぱり戦わなくちゃダメか?」
「当然です。貴方もマスターなら武器をとりなさい。それくらいは待ってあげます」
武器か・・・・ここは廊下。長物の槍は使えない。いや使ってるやついるけど!素人の俺にはこの狭い場所では難しい武器だ。出来れば遠距離武器が欲しい。
(なあ!誰か遠距離武器ないか?)
《よくってよ。私が手伝ってあげる!》
また新しい声が聞こえる。何とも頼りになりそうな、アーチャーよりもお姉さんっぽい声だ。
(一応聞くけど、誰?)
《私のことはエレナでいいわ!さあ行くわよ!》
手元に現れたのは一冊の本。しかしサイズ適にデカイ。てか本でどうやって戦うんだよ!
《本を構えてこう唱えるの。『第一の光!』ってね!》
「だ、第一の光!」
本を取り合えず敵マスターに向け、呪文?を唱える。するとあら不思議。本からビームが出たではありませんか!しかも物の見事に交わされました。更に突っ込んでくるではありませんか!
「全然意味ねぇ!!むしろ遠距離武器を無力化する人だこの人!!」
「そこっ!!」
降り下ろした拳をギリギリ交わすが、変わりに廊下が犠牲になった。具体的に言うと穴が開いた。いやこんなことってあるんだな。
「交わすとは。やりますね」
「まぐれだよ、マ・グ・レ」
本を両手で持ちいつでもガード出来るように準備する。正直もう少し何かあってもいいんじゃない?
《やるわねあの娘。残念だけど確かに私の力じゃ難しいわ。変わりにジャックの力を使って!》
(ジャック?ウルト○マンか?)
《呼んだ?
《ええ呼んだわ。この人にジャックの力を貸してあげて》
《分かった!》
すると本は消え、変わりにナイフが手に握られる。無骨なサバイバルナイフみたいだな。恐らくジャックでナイフといったら『ジャック・ザ・リッパー』か。
「そう言えば申し遅れましたね。私はバゼット・フラガ・マクレミッツです」
「狩野真琴だ。よろしくバゼットさん?」
「ええ、よろしくお願いしますね真琴君」
飛び出したのは同時、な訳がねぇ!圧倒的にバゼットの方が早くて、俺が出遅れている。
バゼットはボクシングでもしてるのか?動きに無駄がない。それに比べて俺は・・・・ナイフというハンデがあるにも関わらず、当てれるか当てれないかの狭間をいったり来たり。つまりバゼットにはノーダメージです!
「くそっ!」
「動きに無駄が多いです!」
本気のボディブローはこんなにも痛いのか。いや喧嘩で不良がやるような大振りパンチなんてまだ可愛いものだったんだ。本当のパンチとはこういうものか。
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アーチャーは焦っていた。ランサーの技量、ステータス、何もかもが自分よりも上だったからだ。それに加えて廊下ではマスターがランサーのマスターと戦っている。戦闘経験が皆無な真琴には、あの女は危険すぎる。早くランサーを倒してマスターを救出しなくては。
「そらっ!」
「くうっ!」
ランサーは大振りに槍を振り回すが、やはり隙がない。荒々しくも冷静に状況を判断し、その時の最適解を見つけ出す。これこそが本物の英霊。
「おい、さっきからマスターのこと気にしてるみたいだが」
「ええ、そりゃあ不安よ。貴方のマスター、まるで人間バーサーカーみたいだもの」
「ハハッ!そいつは違いねぇ!だがまあ大丈夫だろ」
「何故そう言いきれるの」
「至るところの骨は折るが、殺しはしねぇ」
「どのみち最悪じゃない」
再び武器を交えるサーヴァント。アーチャーも本気なのか弓と矢を『二刀』と見立ててランサーを攻撃する。ランサーも槍に加えて、自身の体術をおり混ぜながらアーチャーと武器を交える。
「そらそらそらっ!!!」
「このこのこの!!!」
槍による突き。ただの普通の突きだが、ランサーがそれを行えばただの普通の突きは怒濤の嵐となる。
しかしアーチャーも負けていなかった。全てを見切り紙一重で交わしていく。しかし次第に突きのスピードは早くなっていきアーチャーも見切れなくなってきた。
「あうっ!!」
「ほうら、ガラ空きだぜ!!」
ランサーに蹴りあげられ天高く舞うアーチャー。しかしこれはアーチャーにとっても好機だった。
いつものデカイ弓ではなく、普通サイズの白い弓をつがえ矢を添える。そこから打ち出すのは最大級の魔力を込めた一撃。赤いアーチャーにも勝るとも劣らない一撃。その名は、
「
それはアーチャーの宝具。本来それは弓の『名前』だが、アーチャーにとってそこから放たれる一撃こそが炎神の咆哮だ。
「へえ、おもしれぇ」
ランサーは矢が放たれる前から槍に魔力をためていた。それは自分の宝具を解放するため。しかしこれは有名すぎるがゆえに『真名』がすぐにバレてしまう。しかし今のランサーにはそんなことはどうでもよかった。
「
『死力を尽くして強者と戦うこと』その目的の前には、真名の縛りなぞ関係ない。この一撃に今日すべての魔力を込めて。そして矢が迫るなか、ランサーはその宝具を叫ぶ。
「
ゲイ・ボルク。それは因果逆転の呪いの槍。真名を解放すると『心臓に槍が命中した』という結果をつくってから『槍を放つ』という原因を作るというまさに『一撃必殺』。
使い方は様々で投擲するもよし、そのまま刺しにいくのもよしと実に使い勝手がいい宝具だ。
しかし当然メリットばかりではない。その真名はかなり世に知られている。それ故にその使用者である彼の真名もバレてしまう。
『打ち落とせぬもののない弓』の一撃と『因果逆転の呪い』の一撃がぶつかり合う。見るものからしたら同等の威力に見えるだろう。現に宝具のランクは近い。しかしこの聖杯戦争、宝具のランクだけで決めるのは早計だ。
「やば・・・・」
アーチャーの呟き通りアーチャーの一撃は因果逆転の呪いには勝てなかったのだ。槍はそのままアーチャーの心臓を抉ろうとする。誰もが勝敗は決したと思った瞬間、
「ーーーーーーーーー」
「何!?」
ランサーの槍が一発の銃弾に『弾かれて』ランサーの元に戻ってきたのだ。この状況にアーチャーも困惑している。
「いったい何が・・・・」
「チッ!何処のどいつだ!」
アーチャーとランサーが辺りを見渡すが銃弾の主は見つからなかった。お互い不満が残る結果となったゆえにこのまま戦闘を続けようとしたとき、廊下から大量の魔力が溢れだす。それは『宝具』の魔力の流れと同じだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
アーチャーの宝具?はランサーの槍の投擲によって打ち消されアーチャーに槍が刺さろうとしたとき、槍は何かに弾かれランサーの元へ戻っていった。
「?また当たりませんでしたねランサー。やはり幸運ランクが低いからか?」
「よくわかんねぇ。なんだ幸運ランクって?」
「簡単に言えば運の良さです・・・・まさか貴方マスターなのに自分のサーヴァントのステータスも確認してないの?」
ステータス?アーチャーにもそんなものがあったのか。でもそうなると余計に最強になってしまうな!!
「家に帰ったら確認するさ」
「このまま帰れると?」
バゼットの両手足が青白く光る。見るからに決着を付けにきている。だったらこっちも切り札を使わないと。
(誰か切り札ないか?)
《それなら私の二槍を!》《俺っちのベアー号を使えよ!》《よくってよ。とっておきを見せてあげる!》《バラバラにしちゃっていいの?》
(一斉に言うな!)
《・・・・・・・・そうね。フランの宝具を使えばいいわ》
(よし、それだ!)
《いいフラン?本気で!全力で!思いっきり!宝具を放つの。大丈夫。ここでは貴女は傷つかないわ》
《・・・・ウ・・・・ン!》
さあ準備は整った。向こうも準備万端だな。
「先攻は譲ります。いつでもどうぞ」
「あとで後悔するなよ!」
《両手を前に出しなさい。そして足に力いれて踏ん張りなさいよ》
このとき気づいておけばよかった。
《さあフラン、今よ!》
これはジャンヌなりの、
《
警告だってことに。
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アーチャーが廊下に駆けつけたとき、真琴はほぼ黒焦げたった。何があったのか廊下全体が真っ直ぐに抉れている。何かビームでも発射しなければこうはならないだろう。
「まさかマスターが?」
「ええ、真琴君がやりました」
教室からバゼットが出てくる。教室の窓を突き破って回避したのだろう。もっともガラスというガラスは全て割れているが。
「驚きました。こんな力が真琴君にあるとは」
「ええ、私も驚いたわ」
「どうすんだバゼット。この小僧にトドメさすのか?」
「いいえ、今日はこれで終わりにします」
警戒するアーチャーに背を向けバゼットとランサーは廊下を歩いていく。アーチャーは二人の姿が見えなくなると真琴を担いで学校を出た。
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「ん?今の魔力は・・・・」
いけない、今はこっちに集中しなくちゃ。今目の前にはアーチャーが雑木林でライダーと戦っている。でもそのライダーが奇妙だった。何故ならそのライダーは『仮面』をつけたライダーだったのだから。
次回は赤アーチャーVSライダーVSアヴェンジャー?アヴェンジャーは分かんないです!出るかな?