東方擦違(すれちがい)伝~double reincarnation~   作:太郎風情

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今回は都合上、50年後からのスタートです。


第五話 必然的な家出

━━50年後━━

 

~side シンメトリーア~

 

人間の一生は早いものだと、妖怪になって痛感した。

なにしろ、自分は52歳だからである。

もうそろそろこの家を出なければならない。

この家では様々なことを勉強した。

もともと自分が勉強に興味があるからか、今ではかなり魔法を扱える部類に入ると思う(自称)。

最も、昼間この家から出られないせいで、実力なんてわかったものじゃない。

また、この50年間で変わったことは何一つない。

強いていうと、自分が能力を操れるようになったこと、この家にある魔導書をほとんど読み切った、とか、あの後狂ったお父様を成敗した、とか、そんなことである。

それの所為で引きこもり状態なんだが。

そして、お姉さまやフランと過ごす最後の時間だ。もう旅の支度は済ませてあって、部屋も片付け、残す手紙も書いた。

 

「「「ごちそうさまでした」」」

 

この日常も今日で最後か、なんて思って、少し目が潤んできた。

 

「シンメお姉さま、大丈夫?」

 

フランが心配そうに見つめて来る。

あ、もうフランが解放されてから30年くらいたつのか。時間が過ぎるのははやい。

目測で、大体9時くらいだろう、なんて思いながら寝室へ向かう。

フランは、破壊を上手に扱っており、フランに吸血鬼としての弱点は効かないそうだ。

もう、この時点で原作とずれている。バタフライ効果とはこのことか、なんてつくづく思う。

 

「おやすみ~」

 

「「おやすみ~」」

 

私の寝室は近いので、先に寝室に入った。

そして、私の大規模な家出作戦は、もう始まろうとしている。

 

 

━━数分後━━

 

~side シンメトリーア~

 

寝室につくなり、最終確認をした。

置手紙の内容、持ち物━━とはいっても忘れ物は創造すればいいのだが━━などである。

確認が済むなり、私はまずお姉さまとフランが寝ていることをスキマを創造して確認し、それぞれの部屋に置手紙を置いた。

つい10年前くらいに、私が門番用のロボットを動かしたので、もう昼間に侵入されて就寝を害されることはなくなった。

この状態で美鈴なんてくるのだろうか、なんて思うが、たまにスキマで覗いて、美鈴が来たらロボットを壊そう。

そんなことを思って、私は飛行して日本に行くことにした。スキマで行かないのは、途中の景色を満喫したいからである。

 

 

━━その数時間後━━

 

~side フランドール~

 

私のベッドの横に、置手紙があった。

 

「シンメお姉さま、とうとういっちゃったの」

 

仕方ないと思いつつも、少し悲しかった。

 

~side レミリア~

 

起きたら、置手紙が置いてあった。

私は目をこすりながらも、ゆっくりとその文字を読んだ。

すると、トンデモな内容の手紙だった。

 

~親愛なるレミリアお姉さまへ~

私は、少し旅をしたいと思います。どこに行くかは伝えません。

というか、探さないでください。大丈夫、そんな心配をすることはありません。

私は、お姉さまといつか会えます。少なくとも、500年以内には。

あと、たまにここに帰ってくるので、もしかすると偶然会えるかもです。

ああ、あと私の運命を見ないでください。まあ、見れないと思います。

絶対に帰ってきますから!!その時は私のことを、歓迎して下さいね?

~放浪吸血鬼のシンメトリーアより~

 

「な、なんだって!?」

 

私はすぐにシンメの部屋に行ったが、そこには誰もいなかった。

ただ、いつもよりきれいに整頓されていて、いかにも家出って感じだった。

そして、私は即座に運命を見ようとしたが、手紙の言葉通り、彼女自身の運命は見れなかった。

でも私は、自分の運命をみた。500年先の運命を。すると、まるで作為的になくなったかのように、

ヒト型のかたちで多少色が違う場所を見つけた。次に、フランの部屋にいった。

すると彼女は、自分にも置手紙があったけど、まあそのうち返ってくると思う、と言ってのけた。

多少悲しみを持ち合わせた笑みで。

その晩の食事は、過去最高に美味しくなかった。

 

 




どうでした?
これにて第一章終了です。
次回からはついに家出編スタートです!!
※ここからは、時間の流れが緩やかになると思っておいて下さい。
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