緋弾のアリア〜蕾姫と水君〜   作:乃亞

29 / 71
どうも乃亞です!またちょっと日が空いちゃいましたね…すいません。
ピンチの零司君、どうやって抜け出すんでしょうか?それではどうぞ!


第27話

いやはや困ったな…、まだ俺にそこまで注意を向けてないからと言えどこの手の奴らは俺たち武偵とか警察たちの雰囲気を嗅ぎつけるのがすごく上手い。今下手な動き方をすればマークされちまうんだよな。派手な動きはなおさらダメだ、その場でドンパチが始まることもあり得る。

この前アドシアードの時みたいに水の人形を作って追わせるってのも考えたが…ダメだな。前は一瞬だが相手に俺が見えない瞬間があったが今はない。それに武偵高の生徒には俺の顔が割れてるが華龍組は俺が武偵であるってことを知らないはずだ。俺がここで下手なことをしてしまえば他の人にはそうそういない、それこそコスプレかなんかじゃないといないような髪の色も相まってすぐに組内で広まってしまうってのも問題だ。いや俺の青い髪は地毛なんだよ?マジで。

 

そこまで考えて出した結論、それはこの状況を崩さない。つまり静観。黙ってこの均衡状態を崩さず、俺が新しいアイデアを出すかあるいは向こうから俺に話しかけてくるまで待つ。これがいいかもしれない。とりあえずじっくり事を構えよう。

 

謎の緊迫空間が始まってから30分俺は海を見たりカモメや鳩を見たり(エサあげちゃダメだぜ?零司とのお約束な)しつつ、打開策を考え続けている。

そろそろ一般校の学生たちの下校時刻だなぁ、などと俺はなんとなくこの付近にある神奈川武偵中時代を思い出す。キンジと俺がATとか呼ばれてた時代、教師からめちゃくちゃな任務を受けたなぁ。何回(通常キンジが)死にかけたか。

そこまで考えて俺はこの場を普通に切り抜ける方法を思いつく。…なんだ簡単なことじゃん!

俺は即座に携帯を取り出しメールを送る。宛先は神奈川武偵中学の教務科(マスターズ)だ。あそこには俺が中学時代お世話になって中3時の海外任務を持ちかけてくれた堀田先生がいる。

俺はその堀田先生宛にこう綴った。

『どうもお久しぶりです、明智零司です。急な話で申し訳ないですが、今日の16時30分までに中3の探偵科または諜報科の生徒(Cランク以上を1人)、山下公園まで任務という形で呼んでいただけませんか?任務内容は「会ってから話す」で通していただけると嬉しいです。多分俺の事を知ってる生徒しかいないんでしょうが、初対面の体裁を出せる生徒にしていただけると尚嬉しいです。

またお暇な時、ランチにでも行きましょう。 明智』

よしこれで相手に傑物がいない限り俺は武偵に何かの依頼をした一般人を装えるはず。16時30分までは1時間弱あるしここまで来れないってことはないだろう。

ちなみにCランク以上を理由にしたのはこういった人たちを見分けられるやつとそうでない奴の基準が大体そこにあるってところだ。これでなんとか抜け出せる。

 

16時20分に見覚えのある、というか半年前まで着ていた武偵中の制服が見えた。ふーん、Bランクの佐々木が来たか。てっきりキンジの戦妹(アミコ)の風魔が来るかと思ってたが普通の奴でよかった。

「えっと…武偵さん、ですよね?目立つ服装なのでなんとなくわかりました」

「はい、依頼者の方でよろしいですか?」

「そうです、えっとお名前を頂戴してもよろしいですか?」

「あ、はい神奈川武偵中3年、佐々木と申します。よろしくお願いします」

「佐々木さんですね、よろしくお願いします。ではここで話すのもなんですし、この辺にあるファミレスあたりで食事でも摂りつつお話しさせていただけますか」

そう言いつつ、俺と佐々木は山下公園を抜けファミレスに向かう。華龍組たちの目は…よし誰も俺を疑ってない。なんとか抜けれた、な。

 

 

「いや〜すまんかったな佐々木。お詫びと言っちゃなんだが飯はおごるぜ?」華龍組の目から抜け出した俺と山下公園付近にあるジョナサンに本当に入りつつ、佐々木に詫びをいれる。

「いえ、明智先輩に頼られるとは思ってませんでしたし、お力になれたのなら幸いです。ご飯はいただきますけどね」

店内は空いており、すぐにテーブル席に案内された俺たちはメニューを広げつつなんとなく話し始める。

「佐々木、演技上手くなったな。奴らの目を狂わせるには十分だったぜ」

「ありがとうございます、明智先輩には劣りますが私も努力してますので褒められるのはすごくありがたいです。アドシアードの金メダルも見ましたよ、おめでとうございます」

「あぁ、あれね…二度とやりたくないよあんなの。……んでさ、どうだ?友達、作れたか?」

そう、成績や武偵としてのスペックは優秀で、父親が武装弁護士だったか?資産もあるんだが美人。いろいろ良いところはあるんだが、こいつはボッチ属性という武偵業界ではマイナスに見られがちなものを持った奴なのだ。コネクションは多いに越したことはないこの業界ではボッチ属性はデメリットなんだよ。その原因は優秀すぎて周りから疎まれるって所なんだろうが、それは違う。本当に優秀な奴ってのは周りのことを考えられて、周りのレベルに自分を合わせることができるから疎まれることは少ない。むしろ頼られるような奴なんだ。それこそ金一さんみたいにな。

佐々木は俺の質問に少し顔を曇らせた。そうか、まだできないか…

「そうか、イヤな事聞いたな。そんじゃ1つだけ覚えとけ。お前にも必ず心から信頼できるようになる奴はできる。掛け替えのない友達って奴がな。そいつから心から信頼されるような人になるんだぞ?武偵憲章にもあるだろ、『仲間を信じ、仲間を助けよ』ってな。だからお前はその時までしっかり己の技術を磨き上げるんだ、いいな?」そこまで言い切ると佐々木はしっかりと頷いたのだった。

 

 

結局1時間くらいジョナサンに居座り、色々技術とかを教えた後佐々木に別れを告げ(別れ際にお駄賃握らせてやった、任務の報酬って事でな)、俺は車に再び乗り込み、横浜の方へ車を走らす。今日の所はもう関内は使えないだろうな。というかそろそろ通話のお時間か。そう思い時計に目を見やると18時。通話の時間は19時なのでまだ1時間ある。駅周辺で適当に聞き込みするか。

「あのーすみません。武偵なんですけどこの付近で何か変な事とかありませんでしたか?」

「いやー聞いてないですね」

「そうですか、ありがとうございます」

 

そんなやり取りを続けて約30分、ちょっと早いがケータイが鳴った。

「はい、明智です」

『おっ繋がった、俺だ一石だ。どうだ調子は?俺はこれ以上は進まないかなと思ってちょっと早く連絡したわけだが』

「マサトか、確かにちょっと早いな。晩ご飯摂りながらミーティングにすべきだと思うがどこ集合にするかね」

『朝みたく桜木町駅でいいだろ?どこで飯食うかは任せるが』

「任された。ちょっと色々あって軽く飯食ってるから俺は軽めでいいんだけどな」

『そうなのか、じゃあ19時に桜木町集合でいいか』

「いいんじゃない、レキは車持ってないし。んじゃ後でな」

『おう、レキには俺が伝えとく』

そこまで言って通話は切れた。ちょっと早いけど俺も切り上げて桜木町駅戻りますか。

聞き込み調査をやめ、俺は車の方に戻り始めた。




この発言が原因で志乃さんはあかりにゾッコンに…?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。