サラダ・デイズ/ありふれた世界が壊れる音   作:杉浦 渓

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第11章 ノーバートちゃんママですよ

「すっごいプレゼントなんだぜ、透明マントだ」

 

まるで自分のもののように自慢するロンにハーマイオニーは「ハリーの物でしょ」とピシャリと言った。「それより、いくらそんな便利なマントがあるからって3晩も続けて夜中に学校をうろうろしたなんて呆れちゃうわ。ねえ、レン・・・」

 

親友に呼びかけて、反応がないことを訝しみ振り返ると、蓮はジョージ・ウィーズリーに捕まっていた。

 

「わたくしこそ。プレゼントありがとう。来年から使うグローブはジョージから貰った分を使わせていただくわ」

「・・・俺から貰った分? って他の誰かからも貰ったのかい? パパやママ?」

「いいえ。えぇっと、マルフォイと・・・誰だったかしら、確か、ブートとかブーツとか」

 

ハーマイオニーは天井を仰いで片手で顔を覆った。どちらもダメ過ぎる。

 

「ハイ、ハリー、ロン。ホリデイはどうだった?」

 

こちらに来た蓮と入れ替わりにするりとソファを抜け出し、ジョージの肩をつついた。

 

「なんだい、ハーマイオニー。あぁ、クリスマスプレゼントありがとうな」

「あのね、ジョージ。知らないから無理ないと思うけど、レンにパパの話は禁物よ」

「なんで」

「レンのパパは、わたしのパパの友達だから知ってるんだけど、早くに亡くなったそうなの」

 

ジョージは目を見開いた。「なんだって? そんなことママは何も・・・ああ、そうか。手紙でしか話してないからな」

 

ハーマイオニーは肩を竦めた。確かに手紙に簡単に書くのは少し無神経だ。

 

「それはみぞの鏡っていうんだ」

「みぞの鏡?」

「鏡を見た人の望み通りの自分が見える。僕は監督生でクィディッチキャプテンで首席の僕を見た!」

「僕は・・・家族に囲まれた自分をね」

 

ハリーが少し寂しげに言うのを、ハーマイオニーは脇から複雑な気分で見つめた。蓮は腕組みをして俯き「それはダンブルドアが移動した?」と確認した。

 

「そうするって言われたから、僕、そのあとはその場所に行ってないんだ」

「君も見てみたいならダンブルドアに頼んでみれば?」

「え? ああ、みぞの鏡? うーん、そんなに見たくはないわね」

「どうしてだい?」

 

立ち上がりながら蓮は、ロンの質問に「自分に足りないものを自覚させられたくないもの」と答えて、トランクを持ち上げた。

 

「急に大人っぽくなったな」

 

ジョージの呟きにハーマイオニーは溜息をついた。

 

 

 

 

「スネイプって・・・箒、下手過ぎない?」

 

蓮の言葉にロンがぷっと吹き出した。

 

「審判するより、自分が箒から落ちない心配をすべきだな」

 

マダム・フーチやマクゴナガルの箒捌きを見慣れているせいか、蓮の目にスネイプの騎乗姿勢は甚だ危うく見える。

 

「マ、マルフォイ、僕は君が十人束になっても、か、敵わないぐらい価値があるんだ」

 

ネビルの震え声が聞こえ、蓮は観客席の背後を振り返った。

 

「あら、変質者。アズカバンに入らずに済んだの?」

 

蓮の流し目にマルフォイはさっと顔を赤らめた。「き、君たちがあんなところで着替えるからだ! 血を裏切る者はレディの嗜みさえ知らない!」

 

「・・・コンパートメント以外のどこで着替えろと」

「なに、あいつ何かしたのか?」

「わたくしとハーマイオニーが着替えている最中のコンパートメントにノックもしないで押し入ってきたの。変態が感染るから会話は最小限にね。ネビル、あなたもマスクしたほうがいいわよ」

 

ジョージに教えてやろうっと、とロンが嬉しげな声を出し、ハリーが試合開始から記録的な速さでスニッチを取って、試合はあっけなく終わった。

グリフィンドールの勝利に沸く観客席で蓮も周囲に合わせて手を叩いた。

内心では、アンジェリーナたちのプレイを観る時間が減ったことを残念に思いながら。

 

 

 

 

グリフィンドール寮に続く階段の下でロンや蓮とハリーを待っていた。

 

「ずいぶん遅いんじゃない?」

 

ハーマイオニーの言葉に蓮は頷いた。

ロンは何度か談話室を行ったり来たりソワソワしている。早く祝宴に参加したいのだ。

 

そこへハリーが駆け戻ってきた。

 

「ハリーったら、いったいどこにいたのよ?」

「みんな談話室で君を待ってるんだ」

「それどころじゃない」

 

ハリーは荒い息を整えもせずに言った。「どこか、誰もいない部屋を探そう。大変な話があるんだ」

 

ハリーは手近な部屋に飛び込み、3人を招き入れたが、ピーブズの存在を忘れていた。

 

「おやぁ? 1年生ちゃんじゃ・・・」

 

固まってしまったハリー、ロン、ハーマイオニーをよそに蓮が「ピーブズ」と声をかけた。

 

「ひ」

「誰にも言わずに去りなさい」

 

そう言いながらローブの内側に手を入れる。

 

「わたくしが誰かわかるわね?」

 

ピーブズは返事もせずに消えてしまった。

 

「相変わらずマーリンの髭だな」

 

ロンの言葉を掌で遮り、蓮は「ハリー、それで?」と促した。

 

「やっぱり僕らは正しかった。賢者の石だったんだ。それを手に入れるのを手伝えって、スネイプがクィレルを脅していた。フラッフィーを出し抜く方法を知ってるかって。それとクィレルの『怪しげなまやかし』のことも。フラッフィー以外にもなにか別なものが石を守ってるんだと思う。クィレルが闇の魔術に対抗する呪文をかけて、スネイプがそれを破らなくちゃならないのかも」

 

ハーマイオニーは息を呑んだ。「それじゃ、賢者の石が安全なのは、クィレルがスネイプに抵抗している間だけよ」

 

「うん。3日ともたないな。石はすぐなくなっちまうよ」

 

ロンは諦め顔だ。

ハリーが蓮を見上げた。「レンはどう思う?」

 

「何人かの先生が魔法で守りをかけているでしょうね。クィレル一人には任せていないはず。最終防衛線はダンブルドア、たぶんみぞの鏡だわ。すぐになくなるということはないでしょう。いずれにせよ、フラッフィーを通過する方法をわたくしたちも知っておいたほうがいいわね」

 

蓮はいつものように微笑んでいるのに、その微笑にはどこかひんやりしたものが感じられて、ハーマイオニーもハリーも、反論はしなかった。

 

 

 

 

蓮が図書館にこもり始めたのは、ケルベロスの宥め方を調べるためだとわかっていたが、それを機にハーマイオニーはクィレルを励ますのに夢中のハリーとロンも図書館に引っ張り込んだ。

もちろん試験勉強のためだ。

 

「ハグリッド! 図書館で何してるんだい?」

 

ロンの声にハーマイオニーは思わず顔を上げた。

ハグリッドがバツが悪そうにもじもじしながら現れた。背中に何か隠している。

 

「いや、ちぃっと見てるだけ。おまえさんたちは何をしてるんだ?」

 

勉強、とロンが「薬草ときのこ千種」の教科書をバサバサと振ってみせた。

 

「ちょうどよかった。ハグリッドに聞きたいことがあったんだ。フラッフィー以外にあの石を守っているのはなんなの?」ハリーが聞いた。

 

「しーっ! いいか、あとで小屋に来い。ただし教えるなんて約束はできねぇぞ」

「じゃ、あとで行くよ」

 

その後ろ姿を見送って「ハグリッドったら、背中に何を隠してたのかしら?」とハーマイオニーが呟くと、目を眇めた蓮が「ドラゴンよ」と囁いた。「ドラゴンの飼い方、ってタイトルが書いてあった」

 

ハリーがのんびりと「はじめて会ったとき、ずっと前からドラゴンを飼いたいと思ってたって言ってたよ」と応じ、ロンは慌ててハリーの口を塞いだ

 

「しーっ! 法律違反なんだよ!」

 

とにかくハグリッドの小屋を訪ねましょう、と蓮が提案し、勉強会はお開きとなった。

 

 

 

 

鼻歌を歌いながらハグリッドの小屋に向かう蓮の後ろ姿を見て、ハリーや蓮と少し遅れて歩くロンが「レンが上機嫌だ」とハーマイオニーに向かって目を丸くした。

 

「そうね」

「何かあったの?」

 

ハーマイオニーは首を振る。

クリスマスホリデイが明けてからというもの、蓮は以前のように秘密を教えてくれなくなった。バレンタインが過ぎてもイースターが過ぎても。

いみじくもジョージが言ったように急に大人になったみたいだ。

ハーマイオニーにはいつも優しいし、ハリーやロンがスネイプを疑うことも否定はしない。ただ自分はクィレルを警戒する、と言うだけだ。

 

ただ、蓮の中には誰にも触れさせない蓋が出来た。ハーマイオニーはそう感じる。

そのことを寂しく思わないと言えば嘘になるが、ハロウィンの日のことをハーマイオニーは忘れていない。

今の蓮も、たぶんあの日と同じように「ハーマイオニーを一人にはしない」と言ってくれるという確信があった。

だから待てる、と思う。

たぶん賢者の石を守り抜いたら、これが終わったら、話してくれるという確信。

 

 

 

 

 

「ご機嫌だね」

 

ハリーに話しかけられて、蓮はふわりと安心したように微笑んだ。

 

「・・・っ、レン。忠告するけど、君はご機嫌なときに、笑顔を振りまき過ぎるし、破壊力がありすぎだ」

「なんの話かわからないけれど、フラッフィーの宥め方がわかるかもしれないわよ」

 

そう言って蓮は少し悪い笑顔を見せた。

 

「ハグリッドの小屋では会話の主導権をわたくしに任せてくれる?」

「ハグリッドから聞き出すの? どうやって?」

「それは知らないほうがいいと思うの。ハリーたちが新鮮な反応をしたほうがハグリッドの口が滑りやすくなると思うから。それから、ロンのお兄さまのチャーリーのことを忘れないでね」

 

チャーリー? とハリーがおうむ返しに言ったが、蓮は大きく伸びをしただけで、それ以上は答えなかった。

 

ーー謎なんだよなぁ

 

ハリーはいつもそう思う。

はっきり言って、学年一の美人だ。ハンサムな女の子の部類だから、好みは分かれるだろうけれど。少なくともクリスマスやバレンタインに届いたプレゼントの山をざくざく仕分けして、不用品をグリフィンドール談話室の段ボール箱に「Take free」と書いて無償提供するタイプの女の子にしては人気がありすぎる。(さすがにグリフィンドール生の名前は覚えたのか、ハーマイオニーが名簿と突き合わせて除外したのか、不用品箱には入っていなかった)

 

それからゴーストは、ピーブズに至るまで、蓮を女王陛下か何かのように崇めている。

 

試験の点数だけならハーマイオニー、実技の安定感なら蓮、という甲乙つけがたい2人が親友なのは理解出来るのだが、不思議さではハーマイオニーは蓮には到底敵わない。

 

ハーマイオニーも蓮も、ハリーにとっては年齢の近い姉みたいな人だ。

 

 

 

 

カーテンの締め切られた小屋に怪訝そうになる3人をよそに、蓮は強めのノックをした。

 

ハグリッドが訪問者を確かめて、素早く4人を中に入れるとすぐにドアを閉めるのは幸先が良い。

 

「ね、ハグリッド、賢者の石の守りは、フラッフィーだけじゃないわよね」

 

ハグリッドが何か言いかけるのを、蓮は大きく首を振って「聞き出すつもりはないの。だいたいわかったから。ただ、ハグリッドが知ってる計画にない人物が入っていたら、それだけ教えてね?」

 

「まず、ハグリッドのフラッフィー。スプラウト先生、蔓性植物あたりかしら。フリットウィック先生が小さくてたくさんの何かに呪文をかけた部屋なんて壮観でしょうね。マクゴナガル先生は副校長ですもの、ホグワーツで希少な品を管理するなら絶対に参加なさるわ。でも、マクゴナガル先生が全力で変身させるなら、この城の鎧で軍隊が出来ちゃいそうだからこれは無し。チェスを利用しそうね。それから、クィレル先生は闇の魔法生物よね。どんなのがいるのかしら。まさか、トロールなんてことはないわよね。1年生が対処出来るようじゃ、上級生や大人には役に立たないし。あとはスネイプ先生。魔法薬。最後はもちろんダンブルドア校長先生。どう? ハグリッド。この先生は絶対違うっていうところはあった?」

 

ハグリッドは目に見えてもじもじし始めた。額の汗は、部屋が暑過ぎるせいばかりではない。

 

「パズルみたいに考えてみたけど、フラッフィーをおとなしくさせる方法がわからなかったら全部台無しだから、鉄壁の守りなのよね」

 

蓮は物憂げに首を傾げて、暖炉に目を留めた。

 

「ハグリッド、あれはなに?」

「えーと、あれは、その・・・」

 

また一味違う汗をかき始めたハグリッドに、蓮は母仕込みの冷たい視線を向けた。

 

「どこで手に入れたの?」

「か、賭けに勝ったんだ。昨日の晩、ホグズミードまで行ってちょっと酒を飲んで、知らない奴とトランプしてな」

 

「だけど」こくんと息を飲みながらハーマイオニーが尋ねた。「もし卵が孵ったらどうするつもりなの?」

 

それでちいと本を調べとるんだがな、とハグリッドが図書館から失敬してきた本に、蓮は目を眇めた。

 

「ハグリッド。わたくしの家には、ドラゴンに関する本がたくさんあるわ」

「お、おう」

 

蓮は目を細めた。「お父さまがドラゴンのファンだったみたいなの。ドラゴンキーパーになりたかったぐらい」

 

ハグリッドが大きく頷いた。「そうだ、おまえさんの親父のコンラッドは、ロンの兄貴のチャーリーにも引けを取らんぐらいにドラゴンが好きな奴だったよ。ウィンストン家が、特殊な闇祓いの家系じゃなかったら、ドラゴンキーパーになれるのに、あいつはマグルの政府機関に護衛官として入らにゃならんかった。だから、卒業後にオックスフォードちゅう大学に行きながら闇祓いの訓練受けてなぁ。あいつがドラゴンキーパーになっとったら、今頃、家で飼えるサイズのドラゴンを繁殖させとったかもしれん」

 

「ドラゴンキーパーはそんな仕事じゃないと思うけど・・・」ロンが力無く応じる。

 

蓮は顔から血の気が引く思いだった。

 

かろうじて「家からドラゴン飼育の本を何冊か取り寄せるわ」とハグリッドに約束するのが精一杯だった。

 

 

 

部屋に戻ると、蓮が机に向かって手紙を書いていた。

 

ハグリッドの小屋から足早に去るときの顔色は青ざめるのを通り越して白いぐらいだったのに。

 

「レン」

「なあに? ちょっと待ってね、グラニーに手紙を書いてしまうから」

 

ハーマイオニーは、ぽすんと蓮のベッドに腰掛けた。

 

ーーレンのパパの話題を出したのはレンだったけれど、ハグリッドの言ったことを知らなかった、ということかしら?

 

どの事柄だろう、とハーマイオニーは考えた。

 

「お待たせ。フクロウ小屋に一緒に行く?」

「ええ」

 

城を出てフクロウ小屋に向かいながら、ハーマイオニーは「レンのお父さまが闇祓いだってこと、知らなかった?」と切り出した。

 

蓮は立ち止まると、目を少し見開いてハーマイオニーを見つめた。

そして、ふっと微笑む。「さすがハーマイオニー、鋭いわ」

 

「他に考えられないもの」

「ん」

「パパから聞いたわ。レンのお父さまは、魔法使いに・・・その・・・」

 

殺された、と蓮が続けた。「闇祓いにね」

 

「同僚に、ということになるわね」

 

蓮は首を振る。

 

「それはどうでもいいの。ただ・・・わたくしは今まで、父が殺されたのは、純血だからだって思ってた」

「純血だから?」

 

ええ、と言い、さくさくと草を踏みながら、フクロウ小屋への近道を歩く。

 

「ヴォードゥモールの勢力が強くなり、闇祓い局はパニックになった。その頃から、闇祓いには特別な捜査権が付与されたの。闇の魔法使いを即時処刑する権利、禁じられた呪文を処刑や尋問に使って良い権利」

 

ハーマイオニーは眉をひそめる。

いくらなんでも酷すぎる。

 

「わたくしの父は、純血の魔法使いだったから、きっとヴォードゥモール側だと迂闊にも思い込んだ闇祓いが、その権利を行使しただけだと」

 

でも、と蓮はフクロウ小屋の階段を上り始めた。「父が闇祓いだったとなれば、話は違ってしまう。わたくしの家族は闇祓いが多いの。日本の祖父母は2人ともそうだし、グランパもそう。ただでさえ闇祓い側の人間のはずなのに、父をヴォードゥモール側だと勘違いするなんて間抜けな闇祓いだと思ってたけれど、闇祓い同士ならば、間抜けじゃ済まないわ。何か他に理由があったことになる」

 

ハーマイオニーは小走りに、階段を上る蓮について上った。

 

「その、闇祓いは、今は?」

 

蓮は肩を竦めた。「わたくしの母が、夫を殺した人間を野放しにすると思う? 父の名誉の問題もあるから、ウィゼンガモット法廷で、法的に滅多打ちにして、アズカバンにぶち込んだわ。そして獄死した」

 

フクロウ小屋の扉を開けると、羽毛が舞って、蓮がやけに儚く見えた。

 

「・・・レン、あなたはその闇祓いを恨んでいる?」

「いいえ」

「なぜ? わたしなら・・・」

「刑に服して、獄死したならば恨む必要はないでしょう? ただ・・・」

「ただ?」

 

手近なフクロウにポケットのフクロウフーズを差し出して蓮が小さく笑った。

 

「もし、何か他の理由があるとわかったら、わからないわ」

 

蓮のパーカーの背中を思わず掴んだ。「調べましょう」

 

「ハーマイオニー?」

「時間がかかることかもしれないけれど、わたしは調べるわよ。本当は何があったのか」

「どうしてハーマイオニーが?」

「レンのお父さまのことだからよ! それにわたしのパパの親友のことだから!」

 

なぜだか泣きたいような気分になった。馬鹿みたいだ。泣きたいのは蓮のほうのはずなのに。

 

蓮が泣かないせいだ、とハーマイオニーは思った。あんな白い顔で動揺したくせに、何もなかったみたいにハグリッドのための手紙なんて書くからだ。

蓮のパーカーの背中に顔を埋めた。

 

蓮は黙ってフクロウの脚に手紙を括りつけ、静かに「コーンウォールのクロエ・デラクール・ウィンストンへ」とフクロウに告げた。


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