サラダ・デイズ/ありふれた世界が壊れる音   作:杉浦 渓

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第31章 失われた予言

「予言を私に渡すのだ」

 

ルシウス・マルフォイが傲岸にネビルに迫る。

 

「い、イヤだ」

 

そのとき、ハリーがネビルの手から予言を奪った。

 

「ありがとう、ネビル。これは僕の予言だ。僕が持つ」

 

ガラス球を小脇に抱え、ハリーは杖をルシウス・マルフォイに向けた。

ハーマイオニーも、ロンもジニーもルーナも。それぞれを保護する大人たちも、囲まれながら周囲に杖を向けた。

 

しかし、ハーマイオニーは気づいていた。シリウスがいない。

 

「僕に、予言だっけ? こんなの別に必要ないんだ!」

「ならば渡せ!」

「イヤだ。ヴォルデモートが欲しがってるんだろ? だったら渡さないよ。壊してやる!」

「やめろ!」

「だったら道をあけろ!」

 

アクシオ! とベラトリクスが叫んだが、予言の球がハリーの指先に引っかかった瞬間にハリーの前に盾が広がった。

 

「相変わらず無言の術が使えないのね、お姉さま」

「予言の何を知りたいんだ?!」

 

ハリーがぎゅっとガラス球を胸に抱えて声を張り上げた。

 

ハーマイオニーの脇で誰かが輪に入ってくる気配がした。シリウスだ。

 

「間違いない! ポッターが予言を持っている! 棚が空っぽだ!」

 

奥から死喰い人が叫んだ。今シリウスが取ってきたのだろう。

 

「ハーマイオニー」

 

怜がハーマイオニーの耳に囁いた。「はい」

 

「レダクトはみんな使えるかしら」

「は、はい」

「よし」

 

それを確かめると、怜が「手ぶらで帰るのはあなた方のご主人様も喜ばないでしょうね」と嘲笑うように挑発しながら、ジリジリと味方の輪を62と63の棚の間に押し込んでいった。

 

「命令したらレダクト。62年や63年の予言なんて要らないわ。みんなに伝えて」

 

そうハーマイオニーに早口で囁き、また声を上げた。

 

「特にベラトリクス! ヴォルデモートの子供も産めない役立たず! 予言を得ることに失敗したらどうなるかしら? 今度はレストレンジに払い下げじゃ済まないわね!」

「うるさい! うるさいうるさいうるさい! 貴様などに弁護されたなんてあたしの一生の恥だ!」

 

ベラトリクスが癇癪を起こしたのか、ガシャーン! とどこかの棚が破壊された。一斉にどこか夢見るような数々の声が聞こえ始める。

 

ルーピン先生が全員を庇うように杖を構えてルシウス・マルフォイを睨んでいる。

 

「一番小さい子供でいい。捕まえろ。英雄気取りのポッター。仲間と引き換えならすぐに予言を渡すはずだ」

 

仲間がぎゅっと輪を縮めた。

 

「僕たちの誰かを襲えば、僕が予言を壊すだけだ! だいたい予言って何だ? いまさら僕とヴォルデモートの予言なんか聞いてどうする!」

 

まったくだ。ハーマイオニーは頷いた。しかし、薄暗がりの中で、人の気配が近づいてくる。死喰い人だ。確かにハリーは予言などより仲間を助けるほうを選ぶだろう。

その時、怜が叫んだ。

 

「今よ!」

「レダクト!」

「ハリー! 壊しなさい!」

 

棚が倒れ、壊れた大量のガラス球から、銀色の靄が立ち上り、それぞれ勝手な予言を語り始めた。「・・・太陽の至のとき、ひとつの新たな・・・」

 

「やめろぉっ!」

 

ルシウス・マルフォイが叫んだ。

 

ハリーは素早く床にガラス球を叩きつけた。

 

「・・・ビンズ先生」

 

ハリーが破壊した球から立ち上ったのは、銀色の靄だが、だからこそすぐにわかってジニーとルーナが小さく声を揃えた。

 

「闇の帝王に三度叛逆を試みた両親のもとに男児が生まれ、印され、帝王を滅ぼす。この帝王が蘇りし後、東と西の種族を統べる女王が戴冠する。闇でもなく光でもなき、全き女王が戴冠する」

 

ビンズ先生の形をした靄が3回繰り返して消えると、怜が溜息をついて「馬鹿旦那。一番大事なところを覚えてない」と呟いた。

 

あらゆる予言の只中で破壊された予言が聞き取れたのは、こちらの輪の者だけだったようだ。死喰い人たちは「よくも!」と怒りを露わにし、ベラトリクスは何かに拝み始めた。

 

「あああ! ご主人様! お許しください! どうかお許しを! あたしを罰さないでください! あたしはやった! やったのです!」

 

狂ってる、と怜が呟き「リーマス、行くわよ」と指示を出した。

 

「全員『時』の間まで走れ!」

 

怜があちこちの棚を破壊しながら走るのを見て、ハーマイオニーも背後に杖を向けて「レダクト! ステューピファイ!」と叫んだ。

ロンやハリーも、闇雲に失神呪文を飛ばしながらルーピンとキングズリー、シリウスに囲まれて走る。

 

「やめろ! ポッターを攻撃するな! 今のはまやかしだ! まだ予言はあるはずだ!」

「ベラ! ウィンストンだ! せめてウィンストンの予言だけでも!」

「馬鹿が! 触れる者がいない!」

「母親ならどうだ! 母親に取らせろ!」

 

死喰い人たちが大声で怒鳴り合う中を、ハーマイオニーは必死で走った。

 

 

 

 

 

明るく照らされた「時」の間で、再び死喰い人たちと睨み合った。どさくさに紛れてシリウスが姿を見せている。勝ち誇ったようにマルフォイを挑発している。

 

「はっは。残念だな、マルフォイ。予言は砕けた。帰ってご主人様にそう伝えるといい」

「信じぬ。予言はまだ誰かが持っているはずだ」

「時間の無駄だ」

 

「僕らは予言を聞いたぞ!」ハリーが声を上げた。「予言を知りたければ僕らを殺すわけにはいかないな!」

 

馬鹿め、とマルフォイが憎々しげに吐き捨てた。

 

「不死鳥の騎士団員から始末しろ。それから小僧どもを分断して拷問する」

 

無い無い無い無い! と叫び、髪を振り乱してベラトリクスが駆け込んできた。「ウィンストンの予言がない!」

 

「あら残念」

 

怜はベラトリクスを見据えて、ちっとも残念ではなさそうに言う。

 

「ヴォルデモートはそもそもなんで予言なんかが欲しいんだ?!」

 

ハリーがいまさらな質問をする。死喰い人たちは目を剥いた。

 

「さっきから我が君、闇の帝王の名を!」

 

ベラトリクスの振り上げた杖を、マルフォイが弾いた。

 

「ポッターを攻撃するな! まだ予言を持っている可能性がある! 予言を知っているにしては余裕があり過ぎる」

 

マルフォイが一歩ハリーに近づいた。

 

「余裕? いつもあるよ! だって僕ら、予言なんかに振り回されないからね!」

「なんだと?!」

「なるようにしかならない!」

 

ハリーは胸を張って、どうでもいいハッタリを宣言した。「やっぱりグリフィンドールの男だわ」と隣で怜が呟いた。その怜の杖先はピタリとベラトリクスに向けられている。

 

「おばさま、その杖」

「蓮の杖よ」

 

ハーマイオニーの胸中に不安が兆した。なぜ蓮が杖を手放したのだろう。

 

「なぜ予言を知って平静でいられるのだ」

 

シリウスとキングズリーの杖に狙われたまま、マルフォイがハリーを見据えた。

 

「闇の帝王と自分の因縁を知ってなぜ」

「因縁? 別に因縁というほどじゃなかった。因縁というなら」

 

ハリーが自分の額を指差した。

 

「こいつのほうが厄介だ。これのせいで僕はおまえたちに騙された」

 

皆の意識がハリーに集中している。その隙を狙ったのか、死喰い人のひとりが飛び出してきた。

 

「残念賞!」

 

トンクスがその死喰い人を失神させる。

 

「マルシベールか。もっと大物が良かったな」

 

ニンファドーラ、とドロメダが厳しい声を出した。「不謹慎よ。はしゃぐのはおやめなさい」

 

「その名前で呼ぶのは勘弁してよ、っと!」

 

ジニーかルーナに向かって突進してきた死喰い人が、トンクスに受け流され、ジニーの背後の釣鐘の下に勢い余って飛び込んだ。ハーマイオニーは目を見開く。怜が囁いた。

 

「『時』よ。再生し続ける『時』の流れ」

 

赤ん坊になり、大人の死喰い人になり、また赤ん坊になる。グロテスクなオブジェだ。

 

「娘の予言をどこにやった!」

 

ベラトリクスは腰を落として、怜を狙う。

 

「さあね。ハリーと同じで、わたくしも娘の予言に興味はないの」

「馬鹿め!」

「ええ、親馬鹿よ。うちの子は予言がどうあれ、賢く愛らしく」

 

ロンが「え?」と余計な反応を見せた。

 

「常に正しい道を選ぶことができる子なの」

「あらゆる力を手に入れたらそうは言っていられない!」

「愚かだわ、ベラ。娘を持たないあなたには理解出来ないでしょう。母親にとって、娘の予言なんてどうでもいいのよ」

 

ひゅひゅひゅ、と呪いが怜の杖先から飛んだ。柱時計が2つ粉々になる。辛くもそれを躱したベラトリクスはいっそう血走った眼を向けた。

 

「あの子はね、女王なんかじゃないわ。ただの『うちの子』よ。それだけで構わない」

 

ベラトリクスを狙っているかと思ったら、即座に別の死喰い人に呪いを当てて失神させた。死喰い人は金の鎖時計の束ごと床に倒れる。

 

「きさま! 娘の予言を破壊したな!」

「いいえ。わたくしは神秘部のお仕事を尊重しているわ。無言者が動かしたんじゃない? 戴冠の日取が変わったから」

 

流れるような嘘をつく。

 

「さあ、レンの予言、ハリーの予言、壊れたのはどちらか知らないが」

 

シリウスが唇を歪めて言った。

 

「せめてどちらか片方は持ち帰ったほうがいいんじゃないか?」

 

それを合図に乱闘が始まった。

 

呪いが飛び交い、マルフォイが叫ぶ。「ポッターを狙うな! 騎士団員から片付けるのだ! 予言はポッターが持っている!」

 

「ルシウス! 指図するな! あたしがやる!」

 

ベラトリクスが血走った眼をぎょろぎょろと動かした。

 

「忌々しいウィンストンと血を裏切る我が親愛なる妹は、このあたしが始末する!」

 

 

 

 

 

「ディメンターのキスを受け入れるつもりでやったのですか」

 

マクゴナガル先生は掠れた声を出した。蓮は首を振る。

 

「違う。やったときは頭が真っ白で、わけわかんなかった。でも、やっちゃったことはホントだから、誤魔化す気はない。それにね、ミネルヴァ、わたくしはもう学校に戻れないし、たぶん監禁だ」

 

蓮が自分の頭を指差した。「これ、全然治らないでしょ? 治らないなら監禁しかないよ。だからアンブリッジの情報を手に入れて監禁されるつもりだった。でも最後に悪いことしちゃったから、ディメンターのキスを受け入れる。監禁もディメンターになるのも同じことだ」

 

ウィンストン、と掠れ声で囁いて、マクゴナガル先生が動揺を見せた。「馬鹿なことを!」

 

「うん。馬鹿だと思う。でもどうしても治らないから、仕方ないんだよ」

 

やめてよ、とパーバティは呻いた。

 

「パーバティ?」

「1年や2年子供に還るぐらいで『治らない』だなんて! なんでそんなに急ぐのよ?!」

「パーバティの言う通りよ、レン。あなたの知力に問題があるわけじゃないでしょう? 学校ではわたしたちがついてる。ちゃんとやって来れたでしょう?」

 

蓮はきょとんとした顔で「ずっとってわけにはいかないよ」などと言う。無性に腹が立って、パーバティは「馬鹿!」と怒鳴りつけた。

蓮が、むう、と唇を尖らせる

 

「みんなしてホントのことをあんまり連発すると傷つくんだよ!」

「ホントのことなの?! 馬鹿なの?!」

「レン、パーバティはあなたが自分を大事にしないことを怒ってるの。ホントに馬鹿だなんて思ってないわ」

 

スーザンが蓮の背中に手を当てた。

 

「レン、よーく考えて。あなたをそんな風にしたのは誰? 何の罪を犯したわけでもない学生に、アズカバンの規定を超える真実薬を飲ませたのは誰?」

「アンブリッジだ」

「アンブリッジは、その時点で罪を犯したわ。違う?」

「違わないけどね、スーザン、わたくしはもっとひどいことを」

「頭が真っ白になって、たったひとこと叫んだだけ。真実薬で、子供に戻ってしまうほどに精神を傷めつけられた人が、他の誰でもない、真実薬を飲ませた本人に対して怒ったの。この件は、あなたが勝手に罰を決めちゃいけないわ。きちんと尋問をしてもらいましょう」

 

パーバティは立ち上がった。マクゴナガル先生に向かって。

 

「わたしたち、出るところに出ます。この件でレンが罰を受けて、アンブリッジにお咎め無しは認めません。本人はこの通り子供同然だし、無駄に自己犠牲的な人間ですから、被告側証人をつけた上で、法執行部の介入を求めます」

「パーバティ? あのね、死の呪文は」

「馬鹿なんだからあなたは黙ってなさい! マクゴナガル先生、いかがですか?」

 

マクゴナガル先生は疲れたように、アンブリッジの肘掛椅子に座った。

 

「まったく・・・わたくしがウィンストンにだけ罰を与えるなど、どこからそんな発想が出るのですか。そもそも失神呪文を同時に4発もまともに喰らって意識不明になり、気がつくとなぜか部屋の中を歩き回る程度に回復していて、ポピーを問い詰めたら意識不明の間に命の水をたんまり飲まされていて、いつまで生きなければならないのかと絶望感に駆られているのを引っ張り出され、この騒ぎ・・・グリフィンドールの寮規に年寄りを労われという一文を入れなければなりません。本当にこのガマガエルのせいでわたくしは人生最大の迷惑をこうむりました。ああ引き伸ばされた人生の恨みもありますね。このガマガエルのせいで」

 

こちらにも失神呪文の後遺症が残っているのか、ブツブツと長いひとりごとを言い始めた。

 

「マクゴナガル先生?」

 

マクゴナガル先生は面倒そうに杖をチョイチョイと振って、アンブリッジの周りの水を消失させた。

 

「・・・アジアに散見される水責めの拷問ですね」

「うん!」

 

スーザンが慌てて蓮の口を塞いだ。

 

「ご、拷問ではなく拘束です。ただの拘束」

 

マクゴナガル先生は溜息をついて、パーバティを見た。

 

「パチル、被告側証人をつけて正式な裁判にすると、ウィンストンに不利になります。先ほど本人がさんざん言った『情報』とやらは、拷問によって取得したものでしょうからね。被告側証人抜きの懲戒尋問が最も望ましい。その上で、アンブリッジを脅しつけてホグワーツから手を引かせれば問題の大半は解決するのでは?」

「ですが、先生、許されざる呪文が」

 

マクゴナガル先生はまた溜息をついた。

 

「ウィンストンが使った許されざる呪文は何回ですか、ミス・ボーンズ」

「1回です。たった1回」

「アンブリッジは?」

「数えてません」

「あなたがぼんやりして数えていなかったのか、数え切れないほどの回数だったのか」

「か、数え切れないほどです! いくらわたしでも、許されざる呪文が飛んでくる時にぼんやりは出来ません!」

「でしょうね・・・わたくしとしては、やはり法執行部長直々の懲戒尋問が妥当だと考えます。むしろ、裁判にかけるならば、被告はウィンストンではなくアンブリッジですよ」

「あ・・・」

「もちろん、アンブリッジがウィンストンの罪を告発するのならばウィンストンが被告になりますが、さて、アンブリッジは告発するでしょうかね」

 

パーバティは倒れたままのアンブリッジを眺めた。

 

「しないと思います。バレて困ることが多いのはアンブリッジの方です」

「でしょうね。ホグワーツとしては、ウィンストンの非行を懲戒尋問にかけ、使用した武器としてアンブリッジの杖の検査を求めます。アンブリッジが放った許されざる呪文の回数をこちらが握っていれば、アンブリッジは手出しが出来なくなりますから。ウィンストンには、妥当な罰が課されますが、ウィンストン、ディメンターのキス以外の罰も受け入れますか?」

「動物もどきだよ?」

「それはアズカバンでの実刑判決に対してのみ適用されるのです。アメリア・ボーンズが実刑判決を出したならば、ディメンターのキス。執行猶予、もしくは奉仕活動や謹慎の処分ならば、ディメンターのキスはありません」

「あのね」

「・・・なんですか」

 

蓮は顔を上げてマクゴナガル先生をまっすぐに見た。

 

「許されざる呪文の中でも一番ひどいと思うんだ。命に関わる」

「それはどうでしょうね」

 

マクゴナガル先生もまたじっと蓮を見つめた。

 

「何がひどいのか、それを決めるのは法廷です。命を奪うよりひどい罪はいくらでもあります。死が安楽であることもあるのです。磔の呪文の連発は、死に酷似した生をもたらしかねない非道ですよ。わたくしが判事ならば、実際に判事の資格はまだありますが、一時の感情に駆られた未成年の僅か1回の死の呪文・・・しかもそれを止める友人たちに注意深く周囲を見守らせており、結局実現には至らなかった死の呪文よりも、魔法省の高官が様々な権力を用いて未成年に対し真実薬を多用して精神的に混迷させた挙句に磔の呪文を多用した事実に、より深刻な悪質性を認めます。ウィンストン、懲戒尋問を受けますか?」

「・・・はい」

「課される罰に文句は言いませんか?」

「・・・はい」

 

マクゴナガル先生、とスーザンがか細い声を上げた。

 

「なんです?」

「教育令の廃棄は」

 

ああ、とマクゴナガル先生はどうでも良さそうに頷いた。「ウィゼンガモットを通過していない教育令など、この際どうでもよろしい」

 

「はい?」

「なかったことにしてしまえば良いではありませんか。幸いにして原本ももはや存在しないのですから」

 

愕然としたスーザンの肩をパーバティがぽんぽんと叩いた。「グリフィンドール基準へようこそ、スーザン」


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