青春と音楽と召喚獣   作:いくや

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 さあ、1年の1学期をちゃっちゃと終わらせました。

 だって、みなさんも高校1年の1学期とか何したか覚えてませんよね?(笑)

 最初は高校に慣れる時間ということだったはずです(作者はそう)


 では、どうぞ!!




#11 携帯!

 

 予想していた以上に軽音部のみんなにオレの秘密がバレてしまった。が、今までと変わらずに活動していく。

 平日…学校に毎日行き授業を受け、休み時間には戯れ、放課後は部活をする。

 休日…アキとかと遊ぶ。

 とかいうのが、数ヶ月続き、何かあっという間に1学期終業式を迎えたのであった。

 

 みんな高校になって初めての通知表に一喜一憂していた。それはどうでもいいとして、この頃早く部活をしたいという気持ちが高ぶっている。さっさと終われ~HR!

 よし終わった!! すぐに行こうかな~なんて思ってたらアキが複雑な表情を浮かべながらやってきた。

 

 「どうした。そんなに通知表が悲惨だったか」

 「そ、それを言わないで!」

 「じゃあ、どうしたんだ?」

 「夏休み、何すんの? 暇だったら遊ぼうかな~なんて」

 「メールしてくれ。部活が無かったら遊ぼう」

 「うん」

 今時、スマホが流行って、情報伝達手段もメールからSNSに移り変わっている。だが、オレは未だにガラパゴス携帯。SNSそんなのは知らん。メールで良いじゃないか。

 アキは、それだけ話すと帰っていった。オレも部活行くとするかな。

 

 クラスが同じということもあって、梓ちゃんとは毎日一緒に部室へ行っている。周りからの目は、仲良いとかだけど、部室行くまでほとんど喋ってない。隣に並んではいるが、お互い視線は窓だったり教室だったり。その無言の数分の後、突然騒がしい部室へと入るのだ。

 

 「おう来たか2人とも!」

 『こんにちはっ』

 「あずにゃん・ヒロ君お茶入ってるよ~座って座って」

 『ハ~イ』

 それぞれ定位置に座る。最初に部室にやってきたときと同じ場所だ。

 

 「今日は暑いからアイスにしましょう」

 「やった~アイスアイスアイス」

 「落ち着け唯」

 「とか言っている律。お前も体が正直でガタガタうるさい」

 「だって~」

 アイスを食べながら会話を繰り広げていると突然、音が鳴った。

 

 「うわっびっくりした!」

 「律のケータイじゃない?」

 「ホントだよ。マナーモードにしてなかったけ?」

 「教室でならなくてよかったねりっちゃん」

 「ホントだよ。危なかった~」

 りっちゃんが携帯をいじりながら、一つひらめいたようにみんなに提案した。

 

 「そういやさ~みんなでメアド交換してないよな?」

 「そうだった! あずにゃんとヒロ君のメアドまだ知らない!」

 「わたしたち4人はそれぞれ知っているけど」

 「2人とも教えてくれ」

 全員、携帯を取り出した。驚いたことに、この世の中スマホが居ないのだ。

 

 「みんなガラケーなんてビックリ」

 「ああ、スマホはちょっとだるいから」

 「わたしも慣れた携帯を使いたいし」

 「わたしも ー 」

 「操作をまた覚えたくないからね」

 「この頃買ったばっかりなのでまだ買い替えれないから」

 なるほど、このスマホ主流のご時世、6人が6人ともガラケーだった。因みに、アキや雄二、康太はスマホ。秀吉はガラケーだった。

 

 「みんなガラケーってことは赤外線だな!」

 「そうだね!」

 あっという間に、それぞれのメアドを手に入れた。

 スマホには無い特権! のはず……。

 確かスマホには赤外線機能が無いって……聞いたことがある。

 

 「明日から夏休みだなあ……」

 「部活はどうするの?」

 あ、そうそうそれが聞きたかった。

 

 「う~ん……水曜日はみんな集まる日とかにして、他の日は自主練とかでいいんじゃないか? 家の用事とか他なんかいろいろあるかもしれないだろ?」

 「分かった。そうしよう」

 「了解です!」

 「分かったわ」

 なるほど。毎週水曜日が全員揃う日と。この日だけは用事入れちゃまずいな。

 

 「じゃあ、夏休み前最後の日だからいっちょ練習するか~!」

 「おおー!!」

 梓ちゃんも入って厚みが増したバンド。オレはこのメンバーの中に入っていけるか心配だった。入ったときに、バランスを崩さないかが怖い。そうならないためにも、この夏休み一杯練習しよう。

 

 夏休みに入ってから、ソッコーで宿題を片付け、キーボードの練習に明け暮れる日々。弾きたくなくなったりとかしたら、気分転換にPCしたり、アキと遊んだり、1人で外をうろついたり。

 

 夏休み何回目かの水曜日がやってきた。今までの水曜日はただ集まってあわせたりとかしていたけど、今回は全然違う話だった。

 

 「みんな、聞いてくれ! 合宿するぞ!」

 りっちゃんがみんなにこう告げた。どうやら2年生は全員知っていたみたいで特に反応が無かった。が……

 

 「合宿ですか!?」

 梓ちゃんはやる気だった。オレもめっちゃ楽しみだ。

 

 「もうさわちゃんには話を通してるからね~ でも、わたしたちだけで行くんだよ」

 「そうなんですか!? 楽しみです!」

 「ということで、今から合宿の買い物に行くぞ!!」

 今日の部活は、合宿の買い物をすることになった。あ、親にメールして合宿行くっての伝えとかなきゃ。

 

 学校から徒歩15分くらいの商店街についた。

 「ところで、合宿の買い物って何をするんですか?」

 「新しい機材とかですか?」

 「えーと……それはだな……」

 「水着だよ!」

 遊ぶ気満々……心なしか、隣の梓ちゃんとハモったような気がした。

 

 「どうせこんなことだろうと思いましたよ」

 「別にずっと遊ぶわけじゃないぞ」

 りっちゃんがそれを言っても…全然説得力無いんだけど。

 「まあ、息抜きも必要だし……」

 「そうですね!」

 澪ちゃんが言うと、一気に説得力が上がるんだなあ。

 その後、いろいろな店を回ったが、特にオレは何も買わないで終わった。

 

 「どうした、アキ?」

 夏休みも半分くらいになった頃、アキが電話をしてきた。

 

 「どうしたもこうしたもないよ……全然メールくれなかったから……」

 「あ、悪い……」

 「部活だったの?」

 「いやあんまり部活とかは無かったんだけど」

 家でキーボード練習するのに熱心になってたからアキにメールするのすっかり忘れていたよ。

 

 「もう……部活に熱心になるのはいいことだけど……」

 「すまんすまん。遊びの誘いか?」

 「あ、うん。そうだけど。練習が忙しいなら無理にとは言わないよ」

 「いや、これまでずっと練習してたからな。遊ばないとお前に悪いよ。何処に行くの?」

 「ウチに来て!」

 「了解」

 すぐに準備して、アキの家に行った。そこには既に康太や雄二がいた。

 

 「おう久しぶりだな」

 「………元気そう」

 「ああ、お前らも元気そうで何よりだ。そういえば、秀吉は?」

 「あいつは演劇部の部活だそうだ」

 「流石は全国大会レベルだけある。毎日欠かさず練習しているのか」

 「ヒロ、早速だけど!」

 「超乱闘か? やってやろうじゃないか」

 家庭用ゲーム機のVVIIの人気ゲームソフト、超乱闘。これ大勢ですると楽しいんだよな~

 

 「ソッコーで返り討ちにしてやる」

 「………同じく」

 「望むところだぜ」

 「ヒロ、この2人も意外とやるからね」

 アキがそういうのなら、注意しておこう。何てたってコイツはゲーマー。ゲームで人に負けるということを余り知らない。オレはいつもそのカモになっている感じだ……

 ゲーム画面が出てきて、オレはいつも使っている得意キャラのイケを使う。アキは全てに自信があるからランダム。雄二は見た目通りパワータイプの剣を持ってるのに剣の技が無いヤツ、康太も見た目通りスピードタイプの青いハリネズミ。ステージはもちろん終着点、アイテムなし。ストックは3。

 

 何回してもアキの1位は変わらねえ……

 2位3位4位をオレたち3人が分け合っていた。

 

 「ふふふ……まだまだだね……」

 「お前は強すぎんだろ?」

 「こいつは昔からそうなんだよ。ゲームさせると本当に敵が居ないんだ」

 「………ゲームバカ」

 1時間くらいして、飽きると今度は、マルオカートを始めた。

 だが、そこでもアキの1位は揺るがない。

 いろいろなゲームをしてもアキの1位は変わらず、オレたちは気づけば夜までゲームをし続けていた。

 

 久しぶりにアキと遊んだが、とっても楽しかった。

 





 スマホねえ……
 作者はガラケーです。もうすぐで、3年になる携帯です。
 この頃壊れかけてきて大変です。

 最後のほう、流石に実名を出すのはまずいでしょうから……
 でも、分かる人には何が言いたいか分かるはず!
 VVIIに関してはすぐ分かるでしょう。
 イケとは何か。イケをローマ字にしたら分かるかも?(笑)
 他はいいですね。

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