青春と音楽と召喚獣   作:いくや

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 今までのサブタイトルを見てみたら、全て漢字2文字!

 偶然ですよ。本当に。

 けいおん! のタイトルを踏襲して、単語でタイトルをつけてるんですが……

 今回、初めて3文字に。

 そんなことはどうでもいいですね。
 
 新オリキャラ登場です。

 では、どうぞ!!



#13 新学期!

 

 夏休み何してたかな……

 宿題ちゃっちゃと終わらせて、キーボード練習して、合宿行って、アキたちと遊んで……。

 ざっとこんなものか。もう夏休みも終わっちゃったよ。久しぶりクラスメイト達と会うなあ。

 

 「あ、久しぶりヒロ君」

 「憂ちゃん、久しぶり」

 教室に入ったら、憂ちゃんが目の前に居た。結構遅く来たつもりなのに、教室はガラガラだった。

 

 「合宿、どうだった?」

 「え、え~っと……楽しかったよ」

 「そう! 梓ちゃんはもっと練習するつもりだったみたいだけど」

 「あ、確かにそれはそうかも。でも、あれがあの演奏を引き出している要因の1つなんじゃないかなって」

 「へぇ~そうなんだ~」

 ちょくちょく1学期の頃、話していたからそこまで話すのには苦労しないけど、久しぶりにしゃべると緊張する。

 

 「唯先輩、どんな感じ?」

 「う~んそうだな……家でごろごろしていたよ。暑いの苦手だし、クーラーも苦手だし」

 簡単に想像できちゃったよ。オレが次の言葉を発そうとした瞬間に、後ろから誰かに飛び掛られバランスを崩した。

 

 「うわっ……誰だよ?」

 「………」

 無言だ。降ろそうとする前に、その当の本人は自分から降りてくれた。顔を確認するために後ろを振り向いた。

 

 「よっ……久しぶりだな!」

 「は? 何でお前がここにいるんだ?」

 「何でって転校してきたからだよ、ヒロ」

 そこにいたのは、オレの母親の妹の子、要するに従兄弟にあたる、本田竜也(ほんだたつや)だ。大きな会社の本田グループの一人息子なんだが、こいつは全然おぼっちゃまらしくなく、普通に一般人のようにしている。

 

 「あ、紹介するね、憂ちゃん、オレの従兄弟の本田竜也、転校してきたんだって」

 「初めまして、平沢憂です」

 「本田竜也。よろしくね!」

 竜也は、やんちゃでかっこよくて勉強できないけど、芸術の才能はものすごい。こいつの父親はもはや跡取りとしては考えていないようだ。

 

 「というか、お前このクラスに転入するのか?」

 「いや違う」

 「じゃあ何で」

 「ヒロに報告しておこうと思ってね、クラス聞いてやってきた」

 年齢的には1歳下だが、昔からそんなものは全然気にしていなかった。中学に上がる頃までは遊んでいたのだが、その頃に母親同士が姉妹喧嘩をしてしまい、会うこともままならなかった状況だ。

 

 「じゃ、そろそろ職員室に戻らないと」 

 「おう。またな」

 「憂ちゃん、ヒロをよろしくね」

 「あ、はい」

 何がよろしくだ。初めてあった女の子に対して、よくああいった態度が取れるよ……ある意味うらやましい。

 

 「ヒロ君とは全然性格が違うみたいだね」

 「そうだね~逆に共通しているのが見当たらないくらい」

 竜也が去って、憂ちゃんと話しているときに、クラスのみんながどっとやってきた。もうすぐHRが始まるからだろう。そして、西村先生こと鉄人がやってきたために会話がそこでやめになった。

 

 「 ー 無事に新学期を迎えられてよかった」

 席が全部埋まっていることを確認したうえでこう言われた。

 

 「え~我が校では、2学期始まって1週間後に体育祭があることを知っているだろうか」

 何かそんな話聞いたことあるようなないような……明らかに嫌そうな顔をするやつ、嬉しそうな顔をするやつ、こんなに差が分かれる行事ごともないのではなかろうか。

 

 「早速だが、明日から練習が始まる。まだ暑いから体調管理には十分に気をつけておくように」

 正直、外で遊ぶ分にはいいんだけど、外でじーっとしているのが嫌なんだよなあ。

 

 あっという間に、体育祭当日。

 

 「暑い~アイス~」

 「唯~我慢しろ~今日放課後は食べに行こう」

 「そうしよう~りっちゃん」

 「お、ヒロ発見!」

 「あずにゃんもいるよ!」

 オレはグラウンドで待機をしていたら、唯先輩とりっちゃんに話しかけられた。

 

 「ん~何で、梓の後ろにいるのかな~」

 「出席番号順でしょ、そのくらい知っててりっちゃんオレに振っているでしょ!」

 「はは、バレたか~」

 「あ~ずにゃん」

 夏 ー 暦の上では秋だが ー なのに抱きつく唯先輩。見ていて暑いです……

 

 「暑いですよ唯先輩」

 「そうだね~」

 「今日は活躍期待してるぜ2人とも!」

 「まあ、そこそこは」

 「分かりました」

 2人とも2年の列に戻っていく。その後、いよいよ体育祭が始まったが、特に燃える要素がなく、不完全燃焼のまま体育祭は終わりを告げた。

 

 「ヒロ~疲れた~」

 「アキ、本気で何もやってないくせに何を言うんだ」

 「こんな暑い中、1日中いるだけで疲れるよ」

 「明久に同じだな」

 体育祭終わったあと、教室に帰りながらアキや雄二、康太・秀吉と話す。

 

 「ヒロ~!!」

 「うわっ……竜也!」

 そのままの勢いで突撃してこられそうになったため避けたら、急ブレーキを掛けた。

 

 「お前、体育祭後でよくそんな体力残っているな」

 「だって、学校来たばっかりでよく分からないから、今年の体育祭は本部でず~っと見学してた」

 うらやましい。本部ってテント内だろう。日陰だぞ!

 

 「紹介する、オレの従兄弟の本田竜也。2学期からこの学校にやってきたんだって」

 「よろしく。いつもヒロと仲良くやっているみたいで」

 お前、いつからオレの兄貴分みたいな感じになったんだよ……

 

 「中学からの友達、吉井明久だよ」

 「坂本雄二」

 「………土屋康太」

 「ワシは木下秀吉じゃ」

 4人が自己紹介を終わると、竜也はちょっと困惑の表情を浮かべていた。

 

 「どうした?」

 「秀吉?」

 「秀吉がどうした」

 「いや……クラスにそっくりな女子がいたけど気のせいかなって」

 「気のせいではなかろう。それはワシの双子の姉、木下優子じゃ」

 まだ1回も会ったことないけど、秀吉にそっくりなのかあ。

 

 「なるほど。それにしてもよく似てるね……秀吉ちゃん」

 「ワシは男じゃ!」

 秀吉に「ちゃん」をつけるのはおかしいと思わなかったのか。確かに女子と間違うかもしれないが……

 

 「お、男!?」

 「ワシは男じゃ。姉上は女じゃが」

 「見分けがつかない」

 どれだけそっくりなんだよ。

 

 「あ、そういや、憂ちゃんと一緒のクラスだったよな」

 「ああ」

 「その節はどうもありがとうと言っておいてくれないか」

 「何かあったのか?」

 どうやら、転入生に学校を紹介してあげようという学校側の配慮によるときに、学校の案内役を勤めたのが、数少ない帰宅部女子の憂ちゃんと秀吉の姉の2人だったようだ。学校に適応できているようで何よりだ。

 

 「じゃ、高橋先生に呼ばれているから」

 担任、高橋先生なのか。全科目教えることが出来る超人。複数教科を教えに来たときはびっくりしたよ。

 

 「ったく、こっちの担任は鉄人だぞ」

 「高橋先生のほうがいいよね~鉄人なんて……」

 『誰が鉄人だって~』

 後ろから鉄人こと西村先生が近寄ってきていた! アキと雄二は後ろも見らずに全力で逃亡。西村先生も後を追う。

 

 「あやつらは元気じゃのう」

 「………力が有り余っている」

 オレたちはのんびりと教室に帰ったのであった。

 

 その後、竜也に頼まれていた憂ちゃんへの伝言を済ませ、部室に行った。

 

 「疲れた~!!」

 「りっちゃん、全員揃ったよ!!」

 オレがどうやら最後だったみたいでみんなを待たせていたみたいだ。

 

 「お、揃ったか!」

 「ということで ー 」

 「練習ですか!?」

 梓ちゃん元気だな~また日焼けしているし……

 

 「アイスを食べに行こう!」

 「そのために全員が来るのを待っていたのか!!」

 りっちゃんと澪ちゃんのコンビは素晴らしい。見ていて楽しい。

 

 「今日は疲れましたし、アイス食べに行きましょう」

 ムギ先輩が一言添える。

 「よし決定! 澪、梓行くぞ!」

 仕方ないといった表情で、部室を出、学校を出る。

 

 「何処に行こうか」

 「たまには違うところ行ってみたいな~」

 「あ、それなら!」

 オレは、あの店に行くことを提案した。

 

 「着いた!」

 「ココ?」

 「こんなところがあったんだ!」

 「ココでしたか~入ったことはなかったわ~喫茶店なんて初めて!」

 駅前の店「ラ・ペディス」。意外と穴場だった。甘いもの大好きなこの部員の人がほとんど知らないなんて。そういえば、結局まだアキたちにこの店紹介してなかったんだったな。

 

 「前来た時、パフェがめっちゃ美味しかったんですよ! だからもう1回来たいなと思って」

 「よしっ! 早速入るか」

 「いらっしゃいませ~6名様ですね。こちらへどうぞ」

 前着たときにも居た、梓ちゃんに声がそっくりの縦ロールの子。

 

 「梓に声似ているな」

 「そうですか?」

 「確かにそうね」

 澪ちゃんやムギ先輩も気づいたみたいだ。りっちゃんと唯先輩は、メニューを見るのに必死であった。さて、今日は何にしようかな。

 

 「わたし、フルーツパフェ!」

 「じゃあわたしは~特大パフェ!」

 りっちゃん、食べれるのか? そう思いながら、オレはメニューの中から探し出す。

 

 「何にしようかな」

 「じゃあわたしはコレにするわ」

 「わたしはコレ」

 「先輩達早いですね……わたしは ー 」

 注文し終えると、10分も経たないうちに、パフェが運ばれてきた。

 

 「お待たせしました ー 」

 「って、何で竜也がここにいるんだよ」

 「あ、ヒロ。オレここでバイトしてるんだ」

 「お前しなくても金には余裕あるだろう」

 「1人暮らし始めたからさ。あ、もう仕事に戻らないといけないから ー 」

 オレの周りでは1人暮らしが始まってるのかな……そう思いつつもパフェをほおばる。やはり美味しい。

 ここ「ラ・ペディス」は繁盛していて忙しい。そのため従業員も多いみたいだ。

 

 「ヒロ君?」

 「どうしました、ムギ先輩」

 珍しくってか初めて? ムギ先輩に話しかけられた。

 

 「あの子知ってるの?」

 「え、ええ。オレの従兄弟ですから」 

 「そうなんですか」

 「ムギ先輩こそ知っているのですか?」

 聞いてみると、琴吹グループと本田グループは好敵手らしい。

 幼い頃から、会合とかで面識はあるらしい。

 

 「食った食った~!!」

 「美味しかった~!」

 食べ終わるの早! しかも、りっちゃんにいたっては特大パフェだったよね?

 

 「体悪くするぞ2人とも」

 「いつもこんな感じですもんね」

 澪ちゃんと梓ちゃんがあきれながら自分のペースでパフェをほおばる。みんな食べ終わると、店を出てそれぞれの家路へと途いた。

 

 





 新オリキャラ、後々カップリング予定あります。

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